観音浦火山(Kn):
島の東海岸,観音浦の中央,水沢の河口近くにわずかに露出する流紋岩溶岩を観音浦火山と呼ぶことにする.この火山は Tsuya(1929)の第一期のε1-Lava の一部に相当するこの溶岩は観察される限りでは厚さ約30m,その下部は水沢及びその支流から運ばれ,河口近くの海食崖下に堆積した大小の岩塊に覆われる.溶岩の表層部は塊状で土壌化は見られず,層理の発達した軽石層(秩 父山火砕堆積物)に直接覆われている.露頭が極めて見られており,その噴出中心などについては全く不明である.
黒雲母流紋岩:観音浦,水沢河口近く,溶岩流.この岩石はやや灰色がかった白色でガラス質,乳白色の長石,無色の石英のほかに,黒雲母や鉄チタン酸化物の斑晶が目につく.