岩石学的研究からみたマグマ溜まり

火山研究解説集:有珠火山 by 産業技術総合研究所・地質調査総合センター

火山研究解説集:有珠火山
1. まえがき
2. 地形,地質概要,噴火史,火山活動の特徴
おいたち 歴史時代の噴火 噴火の特徴 岩石
3.マグマだまりと地下構造
マグマだまり 地下の構造
4. 噴火と変動
噴火の概要 火山性地震
地下水 噴出物と噴火様式 マグマの破砕 火山ガス
衛星画像
5.リンクお問い合わせ

PlA 1853.jpg

  • 斜長石斑晶の累帯構造(反射電子像).マグマの履歴を記録している.有珠火山1853年噴出物中のtype-A斜長石(Tomiya and Takahashi, 2005).

目次

はじめに

有珠火山の特に歴史時代の噴出物については,これまで多くの岩石学的研究が行われています(たとえば,Okumura et al., 1981; Oba et al., 1983; Tomiya and Takahashi, 1995, 2005; Tomiya et al., 2010; Matsumoto and Nakagawa, 2010).特に最近10年ほどの間に,マグマ溜まりの深さや温度,マグマ溜まりが時間とともに進化する様子,噴火におけるマグマの動き,といった地下のマグマの状態がかなりよく分かってきました.ここではそうした研究の例を紹介します.

有珠火山のマグマ溜まりの深さ:実験岩石学による推定

有珠火山1663年噴出物(流紋岩)の高温高圧岩石融解実験に基づく相平衡図.Tomiya et al. (2010) を改変.図中の曲線は,各鉱物の晶出開始温度.噴出物の温度(780±20℃)や斑晶組合せ(斜長石+斜方輝石+磁鉄鉱±イルメナイト;石英は存在しない)を再現できる圧力は約200〜250MPaであり,これは深さ約8〜10kmに相当する.
実験で得られた斜長石組成(アノーサイト成分;An)と温度・圧力の関係(曲線),および歴史時代噴出物中の斜長石の組成と晶出温度範囲(四角)(Tomiya et al., 2010).1663年噴出物中の斜長石の晶出圧力は,相平衡実験による推定と同様に200〜250MPa前後と求まる.1663年噴火より後の噴出物については,噴火直前に2つのマグマ(温度にして750℃前後のものと800〜900℃のもの)が混合しているが,このうち温度750℃前後のマグマの圧力は,1663年噴出物と同様に200〜250MPaであると考えられる(高圧タイプ).一方,温度800〜900℃のマグマの圧力はそれよりも低く(=浅く),およそ100〜150MPa(深さ約4〜6km)と見積もられる(低圧タイプ).

実験岩石学的手法とは

実験岩石学的手法によって,火山の地下にあるマグマ溜まりの深さを推定することが行われています.その原理は,マグマが固まってできた火山岩を,高温高圧の色々な条件で融かし,「マグマ溜まりの状態」を再現できる条件(温度・圧力など)を探す,というものです(詳しくは東宮(2004)の解説などを参照).この手法では,実験に適した火山岩を用いることが重要です.理想的な火山岩は,マグマ溜まりで化学的に平衡状態にあったマグマが,その状態をほとんど乱されることなく地表に噴出してきたような噴出物です.

有珠火山では,1663年噴出物(Us-b軽石;流紋岩)が「理想的な火山岩」であり,この試料を用いて高温高圧岩石融解実験を行い,マグマ溜まりの存在する深さが求められました(Tomiya et al., 2010).

マグマ溜まりは2ヶ所に存在:深さはおよそ10kmと5km

実験で得られた相平衡図を用いると,噴出物の温度(780±20℃;磁鉄鉱-イルメナイトの地質温度計から算出)や斑晶組合せ(斜長石+斜方輝石+磁鉄鉱±イルメナイト;石英は存在しない)を再現できる圧力は,約200〜250MPaであることが分かりました(Tomiya et al., 2010; 図:有珠火山1663年噴出物の高温高圧岩石融解実験による相平衡図 ).約200〜250MPaという圧力は,地殻の密度構造を考慮すると,地表からの深さ約8〜10kmに相当します.求められた温度・圧力において,相平衡関係,メルト組成,鉱物組成,のいずれもが実際の1663年噴出物をうまく説明できることから,この圧力の推定精度は高いと考えられます.

実験で得られた斜長石組成(アノーサイト成分;An)と温度・圧力の関係を使っても,マグマの圧力を推定できます (図:実験で得られた斜長石組成と温度・圧力の関係).噴出物の斜長石組成(メルトと平衡であったと考えられるリム組成)と温度を見積もっておき,上記の関係を使って圧力を推定するのです.この推定法は,相平衡関係による圧力推定(前段落)に比べると精度が下がりますが,簡便に多くの噴出物の圧力を求められる利点があります.まず,1663年噴出物については200〜250MPa前後となり,相平衡関係から求めた結果と一致します.1663年噴火よりあとの歴史時代噴出物については,噴火直前に2つのマグマ(温度にして750℃前後のものと800〜900℃のもの)が混合しているので,それぞれのマグマについて圧力を見積もります.温度750℃前後のマグマの圧力は,1663年噴出物と同様に200〜250MPa(深さ約8〜10km)であると考えられます( 実験で得られた斜長石組成と温度・圧力の関係 の図の「高圧タイプ」).一方,温度800〜900℃のマグマの圧力はそれよりも低く(=浅く),およそ100〜150MPa(深さ約4〜6km)と見積もられました( 実験で得られた斜長石組成と温度・圧力の関係 の図の「低圧タイプ」).このことから,1663年噴火後に浅いところにマグマ溜まりが形成されたこと,以後は深部と浅部の2ヶ所にマグマ溜まりが存在していること,が実験岩石学的に明らかにされました.

地球物理学的観測とも調和的

有珠火山の地下に実験岩石学的に推定された2つのマグマ溜まりは,2000年噴火における様々な地球物理学的観測によっても,存在が示されています (図:有珠火山の地下にある2つのマグマ溜まり).たとえば,GPSによる地殻変動観測からは深さ約10kmに膨張・収縮源が推定されており(村上ほか, 2001),これが深部マグマ溜まりに相当すると考えられます.また,広帯域地震計の観測からは深さ約5〜6kmに周期12秒という低周波微動(膨張・収縮)の発生源が推定されています(図中の☆印;Yamamoto et al., 2002).微動振幅が地殻隆起速度(マグマの流量)と正相関することから,この微動はマグマの流れに伴うものと考えられ,その深さから,発生源は浅部マグマ溜まりに相当すると考えられています.

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  • 有珠火山の地下にある2つのマグマ溜まり.実験岩石学的推定と地球物理学的観測は良く合っている.Tomiya et al. (2010) を改変.

進化するマグマ溜まり:岩石学的にみたその変遷

斑晶鉱物の精密分析が明らかにするマグマの履歴

噴出物中に含まれる斑晶の組成や累帯構造を詳しく分析することで,マグマの条件(温度・圧力等)の変動を推定することができます.

斑晶の累帯構造は,元素拡散によって時間とともに変化していきます. 磁鉄鉱中の元素拡散はきわめて速く,数日から数年で顕著に拡散が進行しますので,マグマの条件の短期的な変動を細かく見るのに適しています. 逆に,斜長石の主成分の拡散(CaとNaの交換)はきわめて遅く,数百年程度では拡散で動かないため,マグマの条件の長期的な変動をよく保存しています. 輝石の主成分の拡散(MgとFeの交換)速度は両者の中間で,数十〜数百年くらいのスケールの変動が見えます. こうした特徴の違いを利用し,Tomiya and Takahashi (2005) は斑晶の累帯構造の精密分析から,有珠火山のマグマ溜まりの進化(時間発展)を詳しく論じました.

300年以上維持されている有珠火山マグマ溜まり

有珠火山の歴史時代噴出物中の斜長石(pl)の組成(Tomiya and Takahashi, 2005).横軸は斑晶中心部(コア)組成のアノーサイト成分量(An = 100×Ca/(Ca+Na+K) ),縦軸は分析個数.1663年低温マグマ(流紋岩)を起源とする type-A斑晶,および同高温マグマ(玄武岩質安山岩)を起源とする type-B斑晶が,量を減じつつも2000年に至るまで常に入ってくる.1663年噴火より後に生じた type-C斑晶は,type-Aとtype-Bの中間組成であり,その存在度は次第に高くなっている.図中の横棒は斑晶縁(リム)組成範囲であり,時間とともにAn値が上昇している.
有珠火山歴史時代噴出物中のtype-A斜長石の累帯構造(Tomiya and Takahashi, 2005).横軸は斑晶縁(リム)からの距離,縦軸はアノーサイト組成(An).1663年低温マグマ中では斑晶の全域で均質(An≒43)である.それ以後の噴出物中では,斑晶内部(コア)は1663年のものと共通であるが,リム付近で組成が増減している.特に,1853年まではコアのすぐ外側でAnが急減する特徴が全ての噴出物中で見られ,それよりリム側の厚さは時間とともに厚くなる傾向がある.An急減帯(SZ: sodic zone)は,1943〜45年以後は汚濁帯(DZ: dusty zone(※))に変化していく.これらの事実は,type-A斑晶が共通して1663年低温マグマを起源としていること,SZないしDZからリム側は1663年以後に形成された部分であること,1663年から2000年までずっとマグマ溜まりが存在し続けていることを示す.(※) 汚濁帯: 低An斜長石が分解し,高An斜長石とメルトなどからなる微細で複雑な組織に変化した部分.高温でより苦鉄質なマグマと接触すると生ずる.

有珠火山では,マグマ溜まりが300年以上維持されているということが明らかにされました.

まず,有珠火山の歴史時代噴出物中の斜長石(pl)の組成分布を見ると,時間とともに系統的に変化しています (図:有珠火山歴史時代の斜長石斑晶の組成).すなわち,1663年にはほとんど存在していなかった中間的組成(コアがAn50〜80くらい;図中の白いブロック)の斜長石が,1663年の後は多数を占めるようになり,2000年にはほぼ全てが中間的組成になります.また,メルトと平衡であったと考えられるリム組成(図中の水平方向の両端矢印)は,1663年にはAn43前後ですが,時間とともにAn値が増加し,2000年にはAn60近くになっています.一方で,1663年低温マグマ(流紋岩質)を起源とする type-A斑晶,および同高温マグマ(玄武岩質安山岩)を起源とする type-B斑晶は,存在量を減じながらも,2000年に至るまで常に入ってくることが分かります.つまり,1663年当時に存在していたマグマ(に含まれていた斑晶)が常に存在し続けていたと考えられるのです.

斜長石の累帯構造.マグマの履歴を記録している.有珠火山1853年噴出物中のtype-A斜長石の反射電子像(Tomiya and Takahashi, 2010).反射電子像は,色の明るいところほど平均原子番号が高く,斜長石の場合はCaが多い(Anが高い).中心部(コア)は均質であり,ここは1663年噴火前に成長した部分である.コアのすぐ外側に暗い帯が見えるが,これが低An帯であり,1663年噴火直後に形成された.その外側は,1663年以降,噴火直前(この場合1853年)までに形成された部分である.
斑晶の累帯構造の変化を見ると,このことはさらに明らかです.ここでは,type-A斜長石を例に説明します(図:有珠火山歴史時代の斜長石斑晶の累帯構造).1663年には斑晶の全域で均質(An≒43)です.それ以後の噴出物中では,斑晶内部の均質部分(コア)は1663年のものと共通ですが,リム付近で組成が変動しています.特に,1853年までは,コアのすぐ外側でAnが急減する低An帯(SZ: sodic zone)が全ての噴出物中で見られ,それよりリム側の厚さは時間とともに厚くなる傾向があります(図:斜長石斑晶の累帯構造).1943〜45年以後も,低An帯(SZ)が汚濁帯(DZ: dusty zone)に変化していることを除けば,同様の傾向が続いています(マグマの温度上昇によってSZが部分融解してDZになったと考えられます).

これらの事実は,どの噴出物のtype-A斑晶も共通して1663年低温マグマを起源としていること,SZないしDZからリム側は1663年以後に形成された部分であること,1663年から2000年までずっとマグマ溜まりが存在し続けていることを示しているのです.

このように,数百年間という時間と多数の噴火を通じて,共通のマグマ溜まりが維持されていたことが示されたのは,有珠火山が唯一の例です.

なお,有珠火山の歴史時代の活動において,高温で苦鉄質なマグマは,1663年噴出物中の苦鉄質包有物(玄武岩質安山岩)として現れるのみです.type-B斑晶が以降の噴出物中にも含まれますが,これは1663年における混合の残存物であり,各噴火の直前に苦鉄質マグマが混入したわけではありません.この玄武岩質安山岩マグマは,1663年噴火時には流紋岩質マグマ(1663年噴火の主体)の下層にあって,成層マグマ溜まりを形成していたと考えられています(Tomiya and Takahashi, 1995).しかし,それ以降にも玄武岩質安山岩マグマが存在し続けているのかどうかは不明です.

マグマの入れ替わり

1663年から2000年までマグマ溜まりが維持されていることを上で示しましたが,この間には新しいマグマが加わって,マグマが一部入れ替わっていることも分かっています. まず,type-Aおよびtype-B斑晶の存在度が時間とともに減っています. 同時に,1663年噴火より後に生じた type-C斑晶の存在度は次第に高くなっています. また,有珠火山の岩石の章で述べられているように,歴史時代の噴出物は大きく3つのグループ(i), (ii), (iii)に分けられ,1663年噴火後と1977年噴火前の少なくとも2回,マグマ溜まりに大きな変化があったことが示されています(Tomiya and Takahashi, 2005).

最近行われたSr同位体の分析結果(Matsumoto and Nakagawa, 2010)を見ると,(i), (ii), (iii) の各グループで 87Sr/86Sr の値が系統的に異なっており,上記の結果とも整合的であるように見えます(図:有珠火山歴史時代噴出物のSr同位体比)

有珠火山歴史時代噴出物のSr同位体比.Matsumoto and Nakagawa(2010)の図を改変.(i) 1663年,(ii) 先明和から1943〜45年,(iii) 1977〜78年以降,の3グループ(有珠火山の岩石の章を参照)に対応して,Sr同位体比の値は異なっている.

有珠火山のマグマ溜まりの進化

有珠火山のマグマ溜まりの進化の様子を以下に示します(図:有珠火山のマグマ溜まりの進化)

(i) 1663年噴火では,深部マグマ溜まり(深さ約10km)にあった低温マグマ(流紋岩質)が直接地表に噴出しました.その際,マグマ溜まり下層にあった高温マグマ(玄武岩質流紋岩)が苦鉄質包有物として低温マグマ中に少量取り込まれました.

(ii) 1663年噴火の後,低温マグマと高温マグマが混じって混合マグマ(デイサイト質)を生じ,浅部マグマ溜まり(深さ約5km)を形成しました.以後の噴火は,深部マグマ溜まりのマグマが浅部マグマ溜まりに注入し,両者が混じり合いながら噴出しました.

(iii) 1977年噴火以降,新マグマが出現し,古いマグマの大部分を置き換えました.

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  • 有珠火山のマグマ溜まりの進化(東宮,2004; Tomiya and Takahashi, 1995, 2005).(i) 1663年噴火では,深部マグマ溜まり(深さ約10km)にあった低温マグマ(流紋岩)が直接地表に噴出した.その際,マグマ溜まり下層にあった高温マグマ(玄武岩質流紋岩)が苦鉄質包有物として低温マグマ中に少量取り込まれた.(ii) 1663年噴火の後,低温マグマと高温マグマが混じって混合マグマ(デイサイト)を生じ,浅部マグマ溜まり(深さ約5km)を形成した.以後の噴火は,深部マグマ溜まりのマグマが浅部マグマ溜まりに注入し,両者が混じり合いながら噴出した.(iii) 1977年噴火直前,新マグマが出現し,古いマグマの大部分を置き換えた.

参考文献

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