五十音順に並べた用語の解説です。
混濁流から形成される堆積物を、一般にタービダイトと呼びます。タービダイトは、流れの種類、流れた距離などによって、形成される堆積物が変化するため、堆積実験などでよく研究されています。
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堆積物が続成作用を受け固結した岩石。地球表層を広く覆い、多くの場合、地層を形成します。
岩石片や鉱物、生物遺骸、火山噴出物などが水、風、氷河などによって運搬され、特定の場所に積み重なったものをいいます。通常、未固結のものを指し、固結した堆積岩と区別します。未固結の堆積物とそれらが固結した堆積岩の総称としても使われます。
地下にある密度の小さい流体が、軽いために上の地層を貫いて上昇してつくる構造。このため周囲の地層は変形してしまいます。上昇してきた流体は、マグマやまだ固まっていない堆積物、岩塩などが一般的です。
258万8千年前から現在までを表し、新生代を三分したうちの最後の時代です。人類の繁栄で特徴付けられます。
曲がりくねった流路をもつ河川。平野部のゆるやかな流れの河川に一般的です。流路が頻繁に変わることはありませんが、蛇行は次第に大きくなります。あまり大きくなりすぎると近道となる新たな流路ができて、屈曲部分は取り残され、三日月湖になります。
段丘を構成している礫層。特に大きな河川の流域に見られる河成段丘では、堆積物の大部分を段丘礫層が占めています。一般に、礫の大きさや形は場所によって変化します。表層部では風化して軟らかくなっていることがあり、クサリ礫とよばれています。
地層や岩体がある面で割れてそれに沿って動いたとき,この面を断層といいます.断層では地層や岩体が食い違って見えます.
噴出したマグマが、完全に冷却し固結するまでの間に発泡することを遅延発泡といいます。
地質図とは、「表土の下にどのような種類の石や地層がどのように分布しているか」を示した地図です。動植物や建造物、雲、表土などはここでは無視され、基盤となる石や地層とその構造を描いた分布図です。
火山噴火で降り積もった火山灰や、海底にたまった砂など、同じ特徴の堆積物が、層状に広がっている場合に地層と呼びます。
堆積岩の一種で、二酸化珪素(SiO2)を90%以上含むもの。緻密で非常に硬く、割れ目は鋭いです。層状、塊状、ノジュール状のものがありますが、日本の付加コンプレックスでは層状のものがよく見られます。層状チャートは、放散虫など微生物の遺骸が大陸から遠く離れた深海底で堆積した遠洋性堆積物と考えられています。
変成作用の過程で、温度と圧力のうち、温度と圧力の影響を同じ程度に受けてできた広域変成岩。中圧型変成岩に特徴的な鉱物として、十字石などが形成されます。
川や海または湖などの周辺で、末端に崖を伴う平坦面が連続している地形を段丘といいます。平坦面は堆積作用または侵食作用のいずれでも形成され、それぞれ堆積段丘、侵食段丘と区別されることもあります。段丘の形成時期は、一般に、高い位置にあるものほど古いです。
2,303万年前から533万2千年前までを表し、新第三紀を二分したうちの前半の時代です。温暖化して海進が進み、また地殻変動が激しかった時代でもあります。
岩盤中を柱が密集したような形態に発達する割れ目(節理)で、火成岩や溶結凝灰岩に見られます。高温の岩体が冷却するときに収縮してできるもので、ゆっくり冷えると大きな柱に、比較的速やかに冷えると小さな柱になると考えられています。
2億5,100万年前から6,550万年前までを表し、顕生代を三分したうちの中央の時代です。大型は虫類の繁栄で特徴付けられます。
岩石の組成を表す用語で、「苦」はマグネシウムを表します。すなわち鉄やマグネシウムを非常に多く含むことを意味します。
海底や海岸の砂や礫が津波によって削り取られ、更に陸上に運ばれて堆積したものを津波堆積物といいます。普段は静穏な環境下で堆積した泥や泥炭層の中に、貝殻を含むような砂層が挟まれることで識別されます。津波堆積物の年代値から津波の発生間隔を推定したり、その分布範囲から過去の津波浸水域や地震の規模を推定したりできます。
変成作用の過程で、温度と圧力のうち、相対的に温度の影響を強く受けてできた広域変成岩。低圧型変成岩に特徴的な鉱物として、紅柱石などが形成されます。
三波川変成岩分布地域のうち、変成作用によってできた斜長石のおおきな結晶を伴う地域を指します。比較的変成度の高い、高圧変成作用をうけた地域です。
堆積岩の一種、泥(粒径が1/16mm以下の砕屑物)が集まって固結した岩石。肉眼では粒子の区別がつかないほど細粒です。粒子の大きさによりシルト岩(粒径が1/256mm?1/16mmの粒子からなる)、粘土岩(粒径が1/256mm以下の粒子からなる)に区分することもあります。
砂と泥が繰り返し堆積する地層(砂岩泥岩互層)のうち、泥岩層の占める割合が砂岩層のそれより高いものを指します。
堆積岩のうち、全体に占める泥岩層の割合が高いものを指します。
マグマが急速に冷えてできた岩石のうち、やや白っぽい石。シリカをやや多く含み、鉄やマグネシウムはやや少ないという特徴があります。流理と呼ばれる縞模様が見られることがあります。
変成岩の接頭辞の場合、もともと堆積岩の泥岩であったものが、熱や圧力を受けることによって変成したことを意味します。
植物の遺骸が腐敗や分解せずに残ったものを泥炭といい、常に水の滞留する湿地にできます。泥炭は例えば釧路湿原や尾瀬湿原のような沼沢地にできるものと、河川の後背湿地にできるものがあります。
4億1,600万年前から3億5,920万年前までを表し、古生代を六分したうちの最後から3番目の時代です。
マグマが地下深くで固まってできた岩石(深成岩)です。数mm程度の石英、斜長石からなり、普通は角閃石を含みます。
断面形状がS字型をなす褶曲のこと。断層活動が起きたときに、地表付近の軟らかい地層の場合は断ち切られずに変形し、撓曲を形成することがよくあります。
砂と泥が繰り返し堆積する地層(砂岩泥岩互層)のうち、砂岩層と泥岩層の割合が同程度のものを指します。
その名の通り土や礫、砂が水によって運ばれ、谷や斜面を流下する現象。流木などを含むことも多く、大きな破壊力があります。
調査船から海底に降ろし、そのまま引きずって海底の岩石を採集する器具。鋼鉄製の枠に網が付いていて、網目より大きな試料だけを採るようになっています。
玄武岩質のマグマが地下に貫入して、比較的ゆっくり冷えたときにできる岩石。顕微鏡で観察すると「ドレライト状組織」という独自の組織を示します。ゆっくり冷えるためガラスは含みませんが、結晶のサイズが不揃いで、深成岩ほど均等ではないという特徴があります。
火山地帯で水蒸気が泥や砂を噴き上げ、高まりになっているものを泥火山といいます。また、泥ダイアピルが地表 (海底も含む) に顔を出しているものも泥火山と呼びます。