用語の解説

五十音順

五十音順に並べた用語の解説です。

さ行

砕屑岩脈

通常の岩脈が火成岩からできているのに対し、砕屑物からなる岩脈を砕屑岩脈と呼びます。地層面に対して調和的な場合は砕屑岩床と呼びます。

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砂岩

堆積岩の一種で、砂(粒径が1/16〜2mmの砕屑物)が集まって固結した岩石。肉眼でも粒子の区別がつきます。

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砂岩層

砂が堆積してできた地層のこと。

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砂岩優勢砂岩泥岩互層

砂と泥が繰り返し堆積する地層(砂岩泥岩互層)のうち、砂岩層の占める割合が泥岩層のそれより高いものを指します。

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砂岩優勢層

堆積岩のうち、全体に占める砂岩層の割合が高いものを指します。

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砂丘

風によって運搬された砂粒がつくった地形的高まりのこと。砂丘の形を調べると、砂を運んだ風の向きが分かります。砂丘の砂粒は、川砂や海砂に比べて、風化や摩耗が激しいことが多いです。

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砂質

変成岩の接頭辞の場合、もともと堆積岩の砂岩であったものが、熱や圧力を受けることによって変成したことを意味します。

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サブボトムプロファイラー

調査船の船底から音波を発信し、反射波を受信して、海底の地形や海底に堆積した地層の構造を解析する装置。

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三角州

川の河口に土砂が堆積してできる平坦な地形を三角州 (デルタ) といいます。ただし、水面下では、海側に向かってあるところから急速に深くなることがあります。ここをデルタフロントと呼びます。

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三畳紀

2億5,100万年前から1億9,960万年前までを表し、中生代を三分したうちの最初の時代です。

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山体崩壊

主に噴火やマグマの貫入などによって火山体が崩壊する現象で、岩屑なだれを発生することがあります。地震によって起こる場合もあります。

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始新世

5,580万年前から3,390万年前までを表し、古第三紀を三分したうちの中央の時代です。

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沈み込み帯

地球表面を構成するプレートのうち、大陸プレートの下に海洋プレートが沈み込んでいる場所を沈み込み帯といいます。沈み込み帯では活発な火山活動や地震が起こることが知られています。日本列島はユーラシアプレートと太平洋・フィリピン海プレートとの間の沈み込み帯に位置しています。

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自然堤防

河川の流路に沿って形成された地形的高まりのこと。河川が氾濫した際、あふれ出た土砂が堆積することで形成されます。砂と泥の互層からなることが多いです。

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湿地

淡水・汽水・塩水にかかわらず冠水する水深6mまでの水域。湿地のうち植生に覆われているものを湿原と呼びます。

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斜交葉理

本来の地層面に対して斜め方向に堆積したことを示す葉理。クロスラミナとも呼びます。河川のような一方向の流れの堆積物に見られ、堆積物の表面に下流側が低くなっている段差があった場合につくられる葉理と考えられています。

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褶曲

地層が波打つように変形していることを褶曲といいます。

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鍾乳洞

石灰岩地帯の地下にできた洞穴で、石灰洞とも呼ばれます。洞穴は、二酸化炭素を含む弱酸性の地下水が、石灰岩を溶か(溶食)したり、侵食したりすることでできます。洞穴内部には、つらら石や石筍(せきじゅん)などの鍾乳石が沈殿していることがあり、幻想的な地下空間の景色を楽ませてくれます。

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シルル紀

4億4,370万年前から4億1,600万年前までを表し、古生代を六分したうちの最初から3番目の時代です。

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侵食

地表の岩石や地層が、雨や風、波や氷河などの力で削られてゆく現象。

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深成岩

花こう岩やはんれい岩などの、マグマが地下深くで固まってできた岩石のグループです。ゆっくり冷えたため大きめ(数mm程度)の結晶を含みます。

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新生代

6,550万年前から現在までを表し、顕生代を三分したうちの最後の時代です。哺乳類の繁栄で特徴付けられます。

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新第三紀

2,303万年前から258万8千年前までを表し、新生代を三分したうちの中央の時代です。哺乳類の進化・大型化で特徴付けられる時代です。

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ジグソー割れ目

岩石全体に割れ目が発達し、なおかつ個々の破片がばらばらになっていないようなものをジグソー割れ目と呼びます。高温のマグマが急激に冷やされたり、岩石が衝撃を受けたりしたときにできると考えられています。

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地震断層

過去に地震を起こしたことのある断層のうち、地表を変位させたことが分かっている断層。地下で動いて地震を起こしても、地表に達しなかった断層は震源断層と呼びます。

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地すべり

斜面の地盤が傾斜方向に滑動する現象で、一般に動きは比較的緩やかです。地すべりの多くは大雨や雪解けなど、地盤に大量の水が浸透することで起こりますが、地震をきっかけに発生することもあります。

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時代未詳

化石年代や放射年代の情報が不足しているため時代が決められないことを示します。

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弱変成

変成岩が形成されたときの温度または圧力が比較的低いことを示します。

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蛇紋岩

主に蛇紋石からなり、少量の磁鉄鉱・クロマイト・炭酸塩鉱物などの鉱物を伴う岩石です。超苦鉄質岩が変質をうけると、その主な構成鉱物であるかんらん石や輝石が蛇紋石化して蛇紋岩ができます。アスベストの多くはこの蛇紋岩に伴って産出します。

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ジュラ紀

1億9,960万年前から1億4,550万年前までを表し、中生代を三分したうちの中央の時代です。アンモナイトが進化し、硬骨魚が出現、大型は虫類が繁栄した時代です。

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条線

地層面や断層面に見られる線構造で、運動方向を示すと考えられています。

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人工改変地

人工的に地形を変えたところ。干拓地、埋立地、盛土(堤防・線路など)、ボタ山、ズリ山、遺跡などがあります。

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水晶

石英のうち、大きな結晶のものを一般に水晶と呼んでいます。無色透明なことが普通ですが、紫色や黒色のものもあります。水晶は電気を通すと一定の周波数で振動する性質があるため、現代では多くの時計に利用されています。

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水冷破砕

高温の溶岩または岩石が水と接触して急激に冷やされ、細かく割れる現象。角のとがったガラス質の岩塊や角礫を大量に生じます。玄武岩の枕状溶岩の周りに水冷破砕でできた火砕岩をハイアロクラスタイトと呼びます。

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スランプ構造

本来整然としていたはずの地層が変形を受け、内部でブロック化したり、曲がりくねったりしていることをスランプ構造といいます。スランプ構造は、未固結堆積物が水底の斜面を重力によってすべり下ることで形成され、この作用をスランプまたはスランピングと呼んでいます。

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スレーキング

岩石が風化により著しく細片化する現象をスレーキングといいます。乾燥と湿潤を繰り返すことで発生します。地すべりなどの斜面崩壊や、トンネル壁の膨張の原因になっています。

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石英・長石質

変成岩の接頭辞の場合、二酸化珪素(石英)に富む変成岩をさします。

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石英脈

マグマから最後に残る熱水には、シリカ(二酸化珪素)が多く含まれています。これらは地層のすきまや岩石の割れ目に入り込み、冷えて固まる際にメノウや石英になります。

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石炭紀

3億5,920万年前から2億9,900万年前までを表し、古生代を六分したうちの最後から2番目の時代です。

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石灰岩

堆積岩の一種で、方解石、あられ石など、炭酸カルシウム (CaCO₃) を50重量%以上含むもの。サンゴや貝殻など生物遺骸が集積したり、蒸発などによって炭酸カルシウムが無機的に沈殿することによって形成されます。鉱業資源としては石灰石と呼ばれています。熱帯~亜熱帯の浅い海で形成されることが多いです。

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石灰質

変成岩の接頭辞の場合、カルシウム炭酸塩に富む変成岩をさします。石材名として、大理石やマーブルと呼ばれることもあります。日本では、変成を受ける前は付加コンプレックス中の石灰岩である場合が多いです。

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鮮新世

533万2千年前から258万8千年前までを表し、新第三紀を二分したうちの後半の時代です。哺乳類が分化、大型化、特殊化しました。

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扇状地

山地や丘陵の谷口を頂点とし、低地に向かって砂礫が堆積した扇状の地形のこと。立体的に見ると、半円錐形をしています。日本は急峻な山地が多く、湿潤地域であるため扇状地が多数見られます。また火山活動が主な成因となっている扇状地もあります。

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閃緑岩

マグマが地下深くで固まってできた岩石(深成岩)です。数mm程度の斜長石、角閃石からなり、黒雲母や輝石、正長石を含むこともあります。

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漸新世

3,390万年前から2,303万年前までを表し、古第三紀を三分したうちの最後の時代です。

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層理

堆積物の中に見られる成層構造を層理と呼び、数 cmから数 mの間隔が普通です。ある面を境に堆積物が変わるときは明瞭な層理面として観察できますが、粒度が変化するときなどは明確な面が見られないこともあります。より細かい数 mm単位の成層は葉理といいます。また、堆積物に層理が見られない場合を塊状といいます。

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