用語の解説

カテゴリ別

カテゴリで抽出した用語の解説です。

火成岩

アア溶岩

玄武岩~安山岩の陸上溶岩によく見られる形態で、表面をごつごつした岩塊 (クリンカー) で覆われています。パホイホイ溶岩とブロック溶岩の中間の粘性をもつ溶岩が流動してできます。

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安山岩

マグマが急速に冷えてできた岩石のうち、やや黒っぽく重い石。鉄やマグネシウムをやや多く含み、シリカはやや少ないという特徴があります。日本の火山の多くは、安山岩からできています。

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花こう岩

マグマが地下深くで固まってできた岩石です。数mm程度の、ほぼ等量の石英、正長石、斜長石からなり、普通は黒雲母も含みます。

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花崗閃緑岩

マグマが地下深くで固まってできた岩石(深成岩)です。数mm程度の石英、長石(斜長石は正長石よりも多い)からなり、普通は角閃石や黒雲母も含みます。

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火砕岩

火山活動で放出されたさまざまな大きさの砕屑物が固まってできた岩石。

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火砕サージ

噴火によって放出された火山灰が、空気と混ざり合って急速に流れる現象です。火砕流に比べて粒子が細かいのが特徴です。

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火砕流

火山の噴火や溶岩ドームの崩壊によって放出された火山砕屑物と空気が混じり合い、高速で移動する流れ。そのスピードは、時速100 kmを超えることもあります。火砕流は粒子サイズの違いによって、下部と上部で流れ方が異なるため、更に細分して下部を狭義の火砕流、上部を火山灰雲サージと呼ぶることがあります。

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火砕流堆積物

火砕流に運ばれてできた堆積物。噴火で放出された様々な大きさの物質が混在していることが多く、堆積直後は平坦な地形をつくります。

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火山岩類

マグマが急速に冷えてできた岩石。数 mmサイズの結晶 (斑晶) の粒が、微細な鉱物やガラスでできた基質 (石基) の中に散在する組織を示します。

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火山弾

火口から放出されたマグマのうち、地上を流れる溶岩に対し、空中を飛んでくるものが火山弾です。着地するときにつぶれるなど、変形することがあります。

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活火山

噴火を起こす可能性のある活動的な火山のことで、気象庁・火山噴火予知連絡会では、「概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」と定義しています。

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軽石

たくさんの穴のあいた (多孔質な) ガラス質の火山噴出物で、マグマが発泡してできます。白色、淡褐色、淡灰色などの明るい色を呈します。密度が小さいため水に浮くことが普通です。

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軽石凝灰岩

軽石を多く含む火砕岩を指す日本独特の用語ですが、定義があいまいなので使わないほうが良いとされています。軽石を主体とする火砕岩は、正確には軽石火山礫凝灰岩といいます。

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割れ目噴火

地表の割れ目を火口として起きる噴火を割れ目噴火といいます。玄武岩質のマグマでは、溶岩がカーテンのように吹き上げる様子が見られることがあります。

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貫入岩

地下のマグマが地表に到達することなく、地下で冷えて固まった岩石を貫入岩といいます。貫入岩は形態と規模によって区分され、岩脈、シルなどの用語が使われることがあります。

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岩屑なだれ堆積物

山体崩壊などで発生する岩屑なだれは、山体の一部であった岩塊が粉砕化しながら山麓を高速で流れ下る現象です。岩屑なだれが落ち着いてできた堆積物は、大型の岩塊を多数含み、流れ山と呼ばれる巨大な岩塊 (粉砕されなかった山体の一部) を伴うことが知られています。

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クリンカー

アア溶岩の表面に見られる、表面のけば立った荒れた岩塊。流動する溶岩の表面が引きちぎられるときに、糸を引くように割れるためにできます。

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玄武岩

火成岩の一種。マグマが急速に冷えてできた岩石のうち、黒っぽい色をした重い石。鉄やマグネシウムを多く含み、シリカは少ないという特徴があります。海洋島の火山や海底火山の多くは玄武岩からできています。

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降下火砕堆積物

火山噴火で空中に放出された砕屑物が、降り積もってできる堆積物。テフラと呼ばれるものの多くは降下火砕堆積物で、広域に分布するために、離れた地域の地質を比較する (地層の対比) とき、鍵層として役に立ちます。

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降下テフラ

火山噴火で空中に放出された砕屑物が、降り積もってできる堆積物。降下火砕堆積物。広域に分布するために、離れた地域の地質を比較する (地層の対比) とき、鍵層として役に立ちます。

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深成岩

花こう岩やはんれい岩などの、マグマが地下深くで固まってできた岩石のグループです。ゆっくり冷えたため大きめ(数mm程度)の結晶を含みます。

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閃緑岩

マグマが地下深くで固まってできた岩石(深成岩)です。数mm程度の斜長石、角閃石からなり、黒雲母や輝石、正長石を含むこともあります。

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デイサイト

マグマが急速に冷えてできた岩石のうち、やや白っぽい石。シリカをやや多く含み、鉄やマグネシウムはやや少ないという特徴があります。流理と呼ばれる縞模様が見られることがあります。

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トーナル岩

マグマが地下深くで固まってできた岩石(深成岩)です。数mm程度の石英、斜長石からなり、普通は角閃石を含みます。

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ドレライト

玄武岩質のマグマが地下に貫入して、比較的ゆっくり冷えたときにできる岩石。顕微鏡で観察すると「ドレライト状組織」という独自の組織を示します。ゆっくり冷えるためガラスは含みませんが、結晶のサイズが不揃いで、深成岩ほど均等ではないという特徴があります。

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ハイアロクラスタイト

マグマが水に急冷されてできた細かい砕屑粒子を主体とする岩石をハイアロクラスタイトと呼びます。もともとは玄武岩の枕状溶岩の周辺にできたものを指していましたが、近年では玄武岩に限らずに、水冷破砕でできた岩石をハイアロクラスタイトと呼ぶこともあります。

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はんれい岩

マグマが地下深くで固まってできた岩石(深成岩)です。数mm程度の輝石、斜長石からなり、かんらん石や角閃石も含むこともあります。

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パホイホイ溶岩

粘性の低い玄武岩の陸上溶岩に見られる形態で、滑らかで光沢のある表面をしています。パホイホイ溶岩は流動する間に温度が下がり、粘性が高くなってアア溶岩に移り変わることがあります。

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ひん岩

安山岩質のマグマが地下に貫入して、比較的ゆっくり冷えたときにできる岩石。ゆっくり冷えるためガラスは含みませんが、深成岩ほどには大きな結晶がそろっていないという特徴があります。ただし、最近では「ひん岩」という用語は使わないことになっています。

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ブロック溶岩

安山岩~流紋岩の陸上溶岩によく見られる形態で、表面を角張った多面体形の岩塊(ブロック)で覆われています。内部は緻密で、角礫状にはなっておらず、規則的な割れ目(節理)が発達することがあります。

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ペグマタイト

深成岩の中でも結晶の大きさがとりわけ大きなものをペグマタイトと呼びます。花こう岩と同じ組成のものを単にペグマタイトと呼び、他の組成のペグマタイトを閃緑岩ペグマタイト、はんれい岩ペグマタイトと呼ぶこともあります。

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溶岩

地表に流出した、または火口に溜まっているマグマ。流動するときに完全にバラバラにならないものを溶岩と呼ぶのに対し、粉々になって空気や水と混じり合って移動したものは火砕岩と呼びます。

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溶岩ドーム

珪長質の溶岩は粘性が高いために流れにくく、火口付近にお椀を伏せたような形の山体をつくることがあります。これを溶岩ドームと呼びます。

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溶結凝灰岩

火砕流堆積物は堆積後も数100℃と高温なため、バラバラだった構成粒子の火山ガラスは溶けてくっつき合い、軽石も地層の重みで押しつぶされて、溶岩のように硬い岩石になります。このような岩石を溶結凝灰岩と呼びます。

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緑色岩

緑色岩は苦鉄質火成岩を起源とする弱変成岩で、特に付加体の中に多く見られます。これらの多くは海底火山から噴出した玄武岩類で、熱水変質作用を受けてもとの鉱物が変成鉱物にかわったものです。

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