用語の解説

五十音順

五十音順に並べた用語の解説です。

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ハイアロクラスタイト

マグマが水に急冷されてできた細かい砕屑粒子を主体とする岩石をハイアロクラスタイトと呼びます。もともとは玄武岩の枕状溶岩の周辺にできたものを指していましたが、近年では玄武岩に限らずに、水冷破砕でできた岩石をハイアロクラスタイトと呼ぶこともあります。

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白亜紀

1億4,550万年前から6,550万年前までを表し、中生代を三分したうちの最後の時代です。被子植物が出現した時代で、陸域の大型は虫類、海域のアンモナイトなどが繁栄した時代です。

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斑晶

火成岩の中に、ほかの鉱物に比べて目立って大きな結晶が含まれていることがあります。これはほかの鉱物よりも早い時期から成長を始めたためで、斑晶といいます。一般に斑晶はマグマの中で自由に成長できるため、結晶本来の形 (自形) をしています。

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波食棚

岩石海岸に見られる地形で、満潮時に水没し、干潮時に現れる平らな岩の面を波食棚または波食台といいます。ほぼ水平か沖側にわずかに傾いており、その沖側の端は小さな崖になっています。

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はんれい岩

マグマが地下深くで固まってできた岩石(深成岩)です。数mm程度の輝石、斜長石からなり、かんらん石や角閃石も含むこともあります。

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バッドランド

侵食により多数の谷が刻まれ、岩肌がむき出しになった土地をバッドランドといいます。乾燥地帯や火山灰台地のように保水の悪い地盤にできます。

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パホイホイ溶岩

粘性の低い玄武岩の陸上溶岩に見られる形態で、滑らかで光沢のある表面をしています。パホイホイ溶岩は流動する間に温度が下がり、粘性が高くなってアア溶岩に移り変わることがあります。

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非アルカリ質

岩石中に含まれるアルカリ元素、すなわちK (カリウム)やNa (ナトリウム)の量が少ない火成岩です。

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非海成

堆積物が陸上で形成されたことを示す用語で、陸成とも呼ばれ、堆積物や堆積岩の記載に使われます。河川や湖、氷河など水の作用をうける堆積環境のほか、風に飛ばされて乾陸上に積もる場合も含まれます。非海成の反対は海成で、河口や三角州など中間の環境を示す場合は汽水成と呼びます。

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氷河堆積物

氷河が重力や圧力によってゆっくりと流動する際、氷河の下部や側面の岩盤が侵食・運搬されることによってできた堆積物が氷河堆積物です。氷河とは、複数年にわたって氷や雪が堆積し、万年雪が圧縮することでできた巨大な氷の塊をいいます。

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ひん岩

安山岩質のマグマが地下に貫入して、比較的ゆっくり冷えたときにできる岩石。ゆっくり冷えるためガラスは含みませんが、深成岩ほどには大きな結晶がそろっていないという特徴があります。ただし、最近では「ひん岩」という用語は使わないことになっています。

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浜堤

海岸の陸側に、海岸線に沿って形成された地形的高まりのこと。砂、礫からなることが多いです。

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ファンデルタ

ファンとは扇状地、デルタとは三角州のことを指します。つまり、扇状地がそのまま海または湖へ接しているもので、山から海または湖までの距離が短い場合に形成されます。

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風化

地表(または地表の直下)にある岩石や鉱物が、大気や水にさらされて分解され、最後には粉々になる現象を風化といいます。風化には、実際に粒が細かくなる作用(物理的風化作用)と物質が変化する作用(化学的風化作用)があり、自然界ではこれらが同時に進んでいます。

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フェンスター

ナップが侵食されると、ナップの下にある地層が谷の一部分だけに顔を出すことがあります。これをフェンスターと呼びます。ドイツ語で窓を表します。

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付加コンプレックス

海洋プレートが海溝において大陸プレートの下に沈み込む際、海洋プレート上の堆積物や火山岩などが大陸地殻側に付加された地質体。

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付加体

大陸プレートと海洋プレートの接する場所にできる、くさび形の断面をもつ地質体を付加体といいます。海洋プレートが沈み込む際に、その表層部が大陸プレート側にはぎ取られてできると考えられています。

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不整合

重なり合う2つの地層の形成時代が大きく離れていて、環境も変わっているとき、それらの地層は不整合関係にあるといいます。この場合、2つの地層は時代だけでなく種類や硬さ、走向・傾斜なども異なることが普通です。

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フルートキャスト

河川のような一方向の流れにできる渦により、堆積物の表面が削られてできたくぼみ。上流側が深く、下流側が浅くなるという特徴があります。実際には、引き続いて堆積した地層の底に、突起として残っているものがよく観察されます。

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噴気孔

火山活動によるガス (噴気) が放出される孔。ふつう、ガスは空気と混ざり合ってすぐに冷えてしまいますが、噴火直後の火山の場合、噴気孔からのガスの温度は700℃以上にも達することがあります。

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ブロック

付加コンプレックスの泥岩などの基質中に含まれる異地性あるいは準現地性の岩塊。岩石の種類はチャート、石灰岩、玄武岩、砂岩など様々なものが見られます。大きさも数センチメートルから数キロメートルに及ぶものまで様々です。

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ブロック溶岩

安山岩~流紋岩の陸上溶岩によく見られる形態で、表面を角張った多面体形の岩塊(ブロック)で覆われています。内部は緻密で、角礫状にはなっておらず、規則的な割れ目(節理)が発達することがあります。

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平行葉理

互いにほぼ平行な縞状模様をなす葉理を平行葉理といいます。堆積当時の堆積面が平滑であったことを示しています。

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片岩

おもに圧力による広域変成作用を受けて、薄く割れやすい構造(片理)が発達した変成岩です。

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変成岩

いったんできた岩石が、熱や圧力を受け、その岩石に含まれる鉱物の種類や岩石の構造が変化してできた岩石です。

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片麻岩

おもに高温による広域変成作用を受けて、鉱物の並びによる縞模様(片麻状組織)を持つ変成岩です。

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ペグマタイト

深成岩の中でも結晶の大きさがとりわけ大きなものをペグマタイトと呼びます。花こう岩と同じ組成のものを単にペグマタイトと呼び、他の組成のペグマタイトを閃緑岩ペグマタイト、はんれい岩ペグマタイトと呼ぶこともあります。

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ペルム紀

2億9,900万年前から2億5,100万年前までを表し、古生代を六分した最後の時代にあたります。

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ホルンフェルス

深成岩が貫入するときに、周りにあった地層はマグマの高い熱のために再結晶し、一般にち密で硬い石に変わります。これをホルンフェルスといい、変成岩の一種です。

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