用語の解説

カテゴリ別

カテゴリで抽出した用語の解説です。

堆積岩

イベント堆積物

突発的な自然現象によって、数時間~数日程度の短い期間にできる堆積物。イベント堆積物は洪水、津波、高潮などによって形成され、津波によってできる場合を特に津波堆積物と呼びます。

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崖錐堆積物

崖や急斜面から崩落した岩屑類が、その斜面の下部に堆積したもの。半円錐状を呈した地形を形成します。

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珪質シルト岩

陸から離れた海では、例えば珪藻や放散虫などのプランクトンの殻だけが堆積しており、長い年月をかけて珪藻または放散虫軟泥がつくられます。これが続成作用を受けると、珪藻質シルト岩、珪質シルト岩、チャートと次第に硬い石に変わっていきます。

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頁岩

シルトや粘土を主体とする泥岩のうち、特に薄く剥離しやすい性質の岩石。剥離面はふつう堆積面と一致しています。

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互層

性質の異なる地層が、交互に繰り返し堆積している地層を互層といいます。砂岩と泥岩の繰り返しならば砂岩泥岩互層と呼び、どちらか一方が卓越する場合は"砂岩優勢"砂岩泥岩互層などと呼びます。

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砕屑岩脈

通常の岩脈が火成岩からできているのに対し、砕屑物からなる岩脈を砕屑岩脈と呼びます。地層面に対して調和的な場合は砕屑岩床と呼びます。

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砂岩

堆積岩の一種で、砂(粒径が1/16?2mmの砕屑物)が集まって固結した岩石。肉眼でも粒子の区別がつきます。

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砂岩層

砂が堆積してできた地層のこと。

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砂岩優勢砂岩泥岩互層

砂と泥が繰り返し堆積する地層(砂岩泥岩互層)のうち、砂岩層の占める割合が泥岩層のそれより高いものを指します。

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砂岩優勢層

堆積岩のうち、全体に占める砂岩層の割合が高いものを指します。

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蒸発岩

乾燥地域で水分の蒸発により、水に溶けていた塩や石膏が沈殿してできる堆積岩。

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石灰岩

堆積岩の一種で、方解石、あられ石など、炭酸カルシウム (CaCO?) を50重量%以上含むもの。サンゴや貝殻など生物遺骸が集積したり、蒸発などによって炭酸カルシウムが無機的に沈殿することによって形成されます。鉱業資源としては石灰石と呼ばれています。熱帯~亜熱帯の浅い海で形成されることが多いです。

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タービダイト

混濁流から形成される堆積物を、一般にタービダイトと呼びます。タービダイトは、流れの種類、流れた距離などによって、形成される堆積物が変化するため、堆積実験などでよく研究されています。

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堆積岩類

堆積物が続成作用を受け固結した岩石。地球表層を広く覆い、多くの場合、地層を形成します。

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堆積物

岩石片や鉱物、生物遺骸、火山噴出物などが水、風、氷河などによって運搬され、特定の場所に積み重なったものをいいます。通常、未固結のものを指し、固結した堆積岩と区別します。未固結の堆積物とそれらが固結した堆積岩の総称としても使われます。

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段丘礫層

段丘を構成している礫層。特に大きな河川の流域に見られる河成段丘では、堆積物の大部分を段丘礫層が占めています。一般に、礫の大きさや形は場所によって変化します。表層部では風化して軟らかくなっていることがあり、クサリ礫とよばれています。

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チャート

堆積岩の一種で、二酸化珪素(SiO?)を90%以上含むもの。緻密で非常に硬く、割れ目は鋭いです。層状、塊状、ノジュール状のものがありますが、日本の付加コンプレックスでは層状のものがよく見られます。層状チャートは、放散虫など微生物の遺骸が大陸から遠く離れた深海底で堆積した遠洋性堆積物と考えられています。

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津波堆積物

海底や海岸の砂や礫が津波によって削り取られ、更に陸上に運ばれて堆積したものを津波堆積物といいます。普段は静穏な環境下で堆積した泥や泥炭層の中に、貝殻を含むような砂層が挟まれることで識別されます。津波堆積物の年代値から津波の発生間隔を推定したり、その分布範囲から過去の津波浸水域や地震の規模を推定したりできます。

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泥岩

堆積岩の一種、泥(粒径が1/16mm以下の砕屑物)が集まって固結した岩石。肉眼では粒子の区別がつかないほど細粒です。粒子の大きさによりシルト岩(粒径が1/256mm?1/16mmの粒子からなる)、粘土岩(粒径が1/256mm以下の粒子からなる)に区分することもあります。

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泥岩優勢砂岩泥岩互層

砂と泥が繰り返し堆積する地層(砂岩泥岩互層)のうち、泥岩層の占める割合が砂岩層のそれより高いものを指します。

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泥岩優勢層

堆積岩のうち、全体に占める泥岩層の割合が高いものを指します。

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泥炭層

植物の遺骸が腐敗や分解せずに残ったものを泥炭といい、常に水の滞留する湿地にできます。泥炭は例えば釧路湿原や尾瀬湿原のような沼沢地にできるものと、河川の後背湿地にできるものがあります。

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等量砂岩泥岩互層

砂と泥が繰り返し堆積する地層(砂岩泥岩互層)のうち、砂岩層と泥岩層の割合が同程度のものを指します。

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氷河堆積物

氷河が重力や圧力によってゆっくりと流動する際、氷河の下部や側面の岩盤が侵食・運搬されることによってできた堆積物が氷河堆積物です。氷河とは、複数年にわたって氷や雪が堆積し、万年雪が圧縮することでできた巨大な氷の塊をいいます。

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付加体

大陸プレートと海洋プレートの接する場所にできる、くさび形の断面をもつ地質体を付加体といいます。海洋プレートが沈み込む際に、その表層部が大陸プレート側にはぎ取られてできると考えられています。

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隆起礁成堆積物

もともとは浅海で形成された礁成堆積物が、海水面の低下あるいは形成された基盤の上昇のために、離水した(常に空気中にさらされるようになった)ものをいいます。完新世の離水したサンゴ礁をとくに離水サンゴ礁と呼びます。

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流紋岩

マグマが急速に冷えてできた岩石のうち、白っぽい石またはガラス質の石。シリカを多く含み、鉄やマグネシウムは少ないという特徴があります。しばしば流理と呼ばれる縞模様が見られます。

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礫岩

堆積岩の一種で、礫(粒径2mm以上の砕屑物)を多く含む岩石。礫の隙間は通常、砂や泥で充填されています。特に角ばった礫ばかりを含むときは、角礫岩といいます。

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ローム

火山から噴出した火山砕屑物を主体とした風成堆積物をさし、風化火山灰層とも呼ばれます。日本では偏西風の影響のため、火山の東側にあたる地域で厚く発達しています。本来ロームは、粒度組成によって分類した土壌1区分のひとつで、砂、シルト、粘土がほどよく混じり合った堆積物をさしました。シルトと粘土を合わせた割合が25%?40%程度で、粘性が高いのが特徴です。東京近郊の火山砕屑物起源の風成堆積物は、物理的性質がロームに似ているので関東ロームと呼ばれ、それから転じて、地質学では、火山砕屑物が風化したものをロームと呼ぶようになりました。

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