Version 1.0.13

摩周カルデラ 屈斜路カルデラ 支笏カルデラ 洞爺カルデラ 濁川カルデラ 十和田カルデラ 姶良カルデラ 阿多カルデラ 池田カルデラ 鬼界カルデラ 三瓶山
火山の位置(厳密なカルデラ・火口の位置を示すものではない)

主要な活動

洞爺カルデラの層序概念図
図の詳細に関しては【こちら】
洞爺カルデラの噴火時系列図.横軸は年代(ka),縦軸およびバブルの大きさ・色は構成要素のVEIに対応する.
図の詳細に関しては【こちら】
figure

洞爺火砕流堆積物の総合柱状図 (Goto et al., 2018) ©東京地学協会

後カルデラ火山活動

2000年噴火

Usu 2000 Eruption
年代: AD 2000
年代手法: 観測
年代文献: 曽屋ほか (2007)
噴出源: 有珠火山北西山麓

総噴出量: 見かけ体積 0.0009 km3

Us-2000降下軽石・火山灰堆積物, 2000年潜在ドーム

うす2000こうかかるいし・かざんばいたいせきぶつ, 2000ねんせんざいどーむ
Us-2000 Pumice Fall・Ash Fall Deposit, 2000 year Cryptodome
名称出典: 曽屋ほか (2007)
噴火推移・概要: マグマ水蒸気噴火・火砕サージ→水蒸気爆発→潜在ドーム形成

2000年 (平成12年) 噴火は,2000年3月27日から地震活動が活発化し,約4日間継続した.その後,3月31日13時07分に山体北西部の西山西麓で,マグマ水蒸気噴火 (もしくは水蒸気プリニー式噴火) が発生し,デイサイト質の本質物質を数十%含む噴出物 (Us-2000) を堆積させた.本噴火中はごく小規模の低温の火砕サージも伴った.その後,4月1日には,1910年噴火火口列の延長である金比羅山北西麓にも火口が開き,以後は西山西麓と金比羅山北西麓の2地域 (それぞれ西山西麓火口群と金比羅山火口群) で繰り返し水蒸気噴火が発生した.西山西麓火口群では4月1日から2日,金比羅山火口群では4月2日から10日にかけて,いくつかの火口から熱泥流が発生した.一連の爆発によって4月中旬頃までに65ヶ所の火口が形成されたが,その後は数ヶ所の固定された火口からの噴煙活動および小規模爆発など活動が限定的になった.

4月中旬頃から7月にかけて,潜在ドーム形成活動が起こり,西山西麓を中心とした著しい地盤の隆起と断層群が形成された.地殻変動がほぼ停止した後も,西山西麓における地熱地帯の形成・拡大や,一部火口の活動がしばらく継続した.爆発による空振は,2001年9月まで観測された.

噴出量

見かけ体積 0.0009 km3

DRE [km3]
0.0004
VEI
1
噴出量文献

曽屋ほか (2007)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
69.0-69.9 wt.% (中川ほか, 2002)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

有珠山の歴史時代における噴火推移分類図 (曽屋ほか, 2007) ©産総研地質調査総合センター


文献

遠藤邦彦・大野希一・国方まり・諸星真帆・鈴木正章・西村裕一・長井大輔・千葉達郎・陶野郁雄 (2001) 有珠山2000年噴火におけるマグマ水蒸気爆発.日本大学文理学部自然科学研究所研究紀要, 36, 65-75.

中川光弘・石塚吉浩・吉本充宏・工藤 崇・相澤幸治・北川淳一・平賀正人・松本亜希子・外狩英紀・高橋 良・石井英一・江草匡倫・清野寛子・安間-宮坂瑞穂・和田恵冶・新井田清信 (2002) 有珠2000年噴火の噴出物 : 構成物とその時間変化(<特集>;2000年有珠山噴火 (2)).火山, 47, 279-288. https://doi.org/10.18940/kazan.47.4_279

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子・東宮昭彦 (2007) 有珠火山地質図 (第2版).1:25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/Map/JP/volcano.html#02

注釈

*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

1977-78年噴火

Usu 1977-78 Eruption
年代: AD 1977-1978
年代手法: 観測
年代文献: 曽屋ほか (2007)
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 見かけ体積 0.09 km3

Us-1978降下火山灰堆積物, Us-1977降下軽石・火山灰堆積物, 有珠新山潜在ドーム

うす1978こうかかざんばいたいせきぶつ, うす1977こうかかるいし・かざんばいたいせきぶつ, うすしんざんせんざいどーむ
Us-1978 Ash Fall Deposit, Us-1977 Pumice Fall・Ash Fall Deposit, Usu-Shinzan Cryptdome
名称出典: 勝井・石川 (1981),曽屋ほか (1981),曽屋ほか (2007)
別名・呼称: 有珠新山潜在円頂丘 (勝井・石川, 1981; 曽屋ほか, 1981)
噴火推移・概要: サブプリニー式噴火→小規模水蒸気爆発・中規模マグマ水蒸気噴火→潜在ドーム形成

1977〜1978年 (昭和52〜53年) 噴火は,地震活動により始まり,山頂からの軽石噴火が発生,デイサイト軽石 (Us-1977降下火砕物) を堆積させた.この軽石噴火を含む一連の爆発噴火は7日間続いた(第1期噴火).第1期噴火では,大きな爆発が4回 (Big -Ⅰ,-Ⅱ,-Ⅲ,-Ⅳ) 発生し,小有珠の東麓に第1 - 3火口,火口原北部に第4火口を形成した.3ヶ月の休止期を挟んだのち,小規模な水蒸気爆発から中規模なマグマ水蒸気噴火を多発させた (第2期噴火).また山頂の火口原において,マグマの上昇に伴う隆起から有珠新山潜在ドームが形成された.第1,2期の総噴出量は,それぞれ0.083 km3,0.0075 km3である (曽屋ほか, 2007).

噴出量

見かけ体積 0.09 km3

DRE [km3]
0.04
VEI
3
噴出量文献

曽屋ほか (2007)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
68.3-69.9 wt.% (中川ほか, 2002; 曽屋ほか, 2007)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

勝井義雄・石川俊夫 (1981) 有珠山の活動史,噴出物調査およびDisaster Mapと災害評価.噴火災害の特質とHazard mapの作成およびそれによる噴火災害の予測と研究,文部省科学研究費自然災害特別研究研究成果, 14-22.

中川光弘・石塚吉浩・吉本充宏・工藤 崇・相澤幸治・北川淳一・平賀正人・松本亜希子・外狩英紀・高橋 良・石井英一・江草匡倫・清野寛子・安間-宮坂瑞穂・和田恵冶・新井田清信 (2002) 有珠2000年噴火の噴出物 : 構成物とその時間変化(<特集>;2000年有珠山噴火 (2)).火山, 47, 279-288. https://doi.org/10.18940/kazan.47.4_279

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子 (1981) 有珠火山地質図.火山地質図, no.2, 地質調査所.

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子・東宮昭彦 (2007) 有珠火山地質図 (第2版).1:25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/Map/JP/volcano.html#02

注釈

*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

1944-45年 噴火

Usu 1944-45 Eruption
年代: AD 1944-1945
年代手法: 観測
年代文献: 曽屋ほか (2007)
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 見かけ体積 0.001 km3 *テフラ体積のみ

Us-Ia降下火山灰堆積物, 昭和新山溶岩ドーム

うすIaこうかかざんばいたいせきぶつ, しょうわしんざんようがんどーむ
Us-Ia Ash Fall Deposit, Showa-Shinzan Lava Dome
名称出典: 勝井・石川 (1981),曽屋ほか (1981),曽屋ほか (2007)
別名・呼称: Us-Ia火山灰 (横山ほか, 1973),昭和新山溶岩円頂丘 (勝井・石川, 1981; 曽屋ほか, 1981)
噴火推移・概要: 水蒸気爆発・火砕サージ→潜在ドーム形成→溶岩ドーム

1943〜1945年 (昭和18〜20年) の活動は,地震活動により始まり,水蒸気爆発,火砕サージの噴出が始まった.この一連の爆発による降下火山灰層 (Us-Ⅰa) は,灰色で,大部分が既存の岩石の細粉であったが,後期に入り,新溶岩の細粉が混入しSiO2量が変化した.

これらの噴火で,松本山の南側に7つの火口が開き,また,地盤の隆起から屋根山 (潜在ドーム) を形成した.その後,屋根山中央部の爆裂火口群の中心から溶岩が突出し,昭和新山溶岩ドームを形成した (曽屋ほか, 2007).

噴出量

見かけ体積 0.001 km3 *テフラ体積のみ

DRE [km3]
0.0004 *テフラ体積のみ
VEI
2
噴出量文献

曽屋ほか (2007)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
68.9-70.2 wt.% (Oba et al., 1983; Tomiya and Takahashi, 2005; 曽屋ほか, 2007) *昭和新山溶岩ドームの化学組成
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

勝井義雄・石川俊夫 (1981) 有珠山の活動史,噴出物調査およびDisaster Mapと災害評価.噴火災害の特質とHazard mapの作成およびそれによる噴火災害の予測と研究,文部省科学研究費自然災害特別研究研究成果, 14-22.

Oba, Y., Katsui, Y., Kurasawa, H., Ikeda, Y. and Uda, T. (1983) Petrology of Historic Rhyolite and Dacite from Usu Volcano, North Japan. 北海道大学理学部紀要, 20, 275-290. http://hdl.handle.net/2115/36722

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子 (1981) 有珠火山地質図.火山地質図, no.2, 地質調査所.

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子・東宮昭彦 (2007) 有珠火山地質図 (第2版).1:25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/Map/JP/volcano.html#02

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

Tomiya, A. and Takahashi, E. (2005) Evolution of the Magma Chamber beneath Usu Volcano since 1663: a Natural Laboratory for Observing Changing Phenocryst Compositions and Textures. J. Petrol., 46, 2395-2426. https://doi.org/10.1093/petrology/egi057

注釈

*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

1910年噴火

Usu 1910 Eruption
年代: AD 1910
年代手法: 観測
年代文献: 曽屋ほか (2007)
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 見かけ体積 0.003 km3

Us-IIa降下火山灰堆積物, 明治新山潜在ドーム

うすIIaこうかかざんばいたいせきぶつ, めいじしんざんせんざいどーむ
Us-IIa Ash Fall Deposit, Meiji-Shinzan Cryptodome
名称出典: 勝井・石川 (1981),曽屋ほか (1981),曽屋ほか (2007)
別名・呼称: Us-IIa火山灰 (横山ほか, 1973),明治新山潜在円頂丘 (勝井・石川, 1981; 曽屋ほか, 1981)
噴火推移・概要: 水蒸気爆発→潜在ドーム形成

1910年 (明治43年) 噴火は,数日間の地震活動により始まり,北麓の金比羅山にて,水蒸気爆発が発生した.その後,場所を点々と変え断続的に噴火が発生し,複数の爆裂火口を形成した.噴煙は高さ約700 mまで達し,粘土を多く含む火山灰 (Us-Ⅱa) を堆積させた.6個の火口から,火山泥流 (熱泥流) が直接流出した.その後,マグマの地下への貫入に伴う地盤の隆起が,顕著にみられるようになり,四十三山 (明治新山潜在ドーム) が形成された.また,明治新山と東丸山の中間地域も約75 m隆起しており,潜在ドームと考えられる.

噴出量

見かけ体積 0.003 km3

DRE [km3]
0.0012
VEI
2
噴出量文献

曽屋ほか (2007)

層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

勝井義雄・石川俊夫 (1981) 有珠山の活動史,噴出物調査およびDisaster Mapと災害評価.噴火災害の特質とHazard mapの作成およびそれによる噴火災害の予測と研究,文部省科学研究費自然災害特別研究研究成果, 14-22.

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子 (1981) 有珠火山地質図.火山地質図, no.2, 地質調査所.

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子・東宮昭彦 (2007) 有珠火山地質図 (第2版).1:25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/Map/JP/volcano.html#02

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

注釈

*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

1853年噴火

Usu 1853 Eruption
年代: AD 1853
年代手法: 古文書
年代文献: 曽屋ほか (2007)
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 見かけ体積 0.35 km3 *テフラ体積のみ

Us-IIIa降下軽石・火山灰堆積物, 嘉永火砕流堆積物, 大有珠溶岩ドーム

うすIIIaこうかかるいし・かざんばいたいせきぶつ, かえいかさいりゅうたいせきぶつ, おうすようがんどーむ
Us-IIIa Pumice Fall・Ash Fall Deposit, Kaei Pyroclastic Flow Deposit, Ousu Lava Dome
名称出典: 勝井・石川 (1981),曽屋ほか (1981),曽屋ほか (2007)
別名・呼称: Us-IIIa火山灰 (横山ほか, 1973),立岩熱雲 ( 横山ほか, 1973),嘉永 (立岩) 熱雲 (勝井・石川, 1981; 曽屋ほか, 1981),大有珠溶岩円頂丘 (勝井・石川, 1981; 曽屋ほか, 1981)
噴火推移・概要: サブプリニー式噴火・火砕流・溶岩ドーム・潜在ドーム

1853年 (嘉永六年) 噴火は,数日間の地震活動により始まり,サブプリニー式噴火が発生,降下火砕物 (Us-Ⅲa),火砕流 (嘉永火砕流あるいは立岩火砕流) を堆積させた.この火砕流堆積物は,淘汰の悪い軽石及び火山灰からなり,多数の炭化樹幹を含む.またこの噴火に伴い,大有珠溶岩ドーム (アシリヌプリ),大有珠南東側の潜在ドームを形成されたと考えられている (松本・中川, 2011; Matsumoto and Nakagawa, 2019).大有珠溶岩ドームはその後も成長を続け,1889年595 m,1905年692 m,1909年700 m,1911年740 mと測定されている (曽屋ほか, 2007).

噴出量

見かけ体積 0.35 km3 *テフラ体積のみ

DRE [km3]
0.14 *テフラ体積のみ
VEI
4
噴出量文献

曽屋ほか (2007)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
70.8-71.7 wt.% (Matsumoto and Nakagawa, 2019)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

勝井義雄・石川俊夫 (1981) 有珠山の活動史,噴出物調査およびDisaster Mapと災害評価.噴火災害の特質とHazard mapの作成およびそれによる噴火災害の予測と研究,文部省科学研究費自然災害特別研究研究成果, 14-22.

松本亜希子・中川光弘 (2011) 岩石学的特徴からみる,有珠火山山頂溶岩ドーム群の形成順序.日本火山学会講演予稿集. https://doi.org/10.18940/vsj.2011.0_97

Matsumoto, A. and Nakagawa, M. (2019) Reconstruction of the eruptive history of Usu volcano, Hokkaido, Japan, inferred from petrological correlation between tephras and dome lavas. Island Arc, 28, e12301. https://doi.org/10.1111/iar.12301

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子 (1981) 有珠火山地質図.火山地質図, no.2, 地質調査所.

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子・東宮昭彦 (2007) 有珠火山地質図 (第2版).1:25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/Map/JP/volcano.html#02

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

注釈

*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

1822年噴火

Usu 1822 Eruption
年代: AD 1822
年代手法: 古文書
年代文献: 曽屋ほか (2007)
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 見かけ体積 0.28 km3 *テフラ体積のみ

Us-IVa降下軽石・火山灰堆積物, 文政火砕流堆積物, 新小有珠溶岩ドーム

うすIVaこうかかるいし・かざんばいたいせきぶつ, ぶんせいかさいりゅうたいせきぶつ, しんこうすようがんどーむ
Us-IVa Pumice Fall・Ash fall Deposit, Bunsei Pyroclastic Flow Deposit, New-Kousu Lava Dome
名称出典: 勝井・石川 (1981),曽屋ほか (1981),曽屋ほか (2007),Matsumotoz and Nakagawa (2019)
別名・呼称: Us-IVa火山灰 (横山ほか, 1973),文政熱雲 (横山ほか, 1973)
噴火推移・概要: サブプリニー式噴火・火砕流→溶岩ドーム

1822年 (文政五年) 噴火は,数日間の地震活動により始まり,サブプリニー式噴火を発生,多数のフォールユニットからなる降下火砕物 (Us-Ⅳa) と火砕流 (文政火砕流) を堆積させた.噴火活動は,4か月以上継続した.文政火砕流は,大きく2枚のフローユニットからなり,南麓一帯,及び北麓や東麓の谷沿いに分布している (曽屋ほか, 2007).またこの噴火に伴い,先小有珠溶岩ドームが破壊され新小有珠溶岩ドームが形成された (Matsumoto and Nakagawa, 2019).

噴出量

見かけ体積 0.28 km3 *テフラ体積のみ

DRE [km3]
0.11 *テフラ体積のみ
VEI
4
噴出量文献

曽屋ほか (2007)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
70.5-72.0 wt.% (Matsumoto and Nakagawa, 2019)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

勝井義雄・石川俊夫 (1981) 有珠山の活動史,噴出物調査およびDisaster Mapと災害評価.噴火災害の特質とHazard mapの作成およびそれによる噴火災害の予測と研究,文部省科学研究費自然災害特別研究研究成果, 14-22.

Matsumoto, A. and Nakagawa, M. (2019) Reconstruction of the eruptive history of Usu volcano, Hokkaido, Japan, inferred from petrological correlation between tephras and dome lavas. Island Arc, 28, e12301. https://doi.org/10.1111/iar.12301

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子 (1981) 有珠火山地質図.火山地質図, no.2, 地質調査所.

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子・東宮昭彦 (2007) 有珠火山地質図 (第2版).1:25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/Map/JP/volcano.html#02

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

注釈

*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

1769年噴火

Usu 1769 Eruption
年代: AD 1769
年代手法: 古文書
年代文献: 曽屋ほか (2007)
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 見かけ体積 0.11 km3 *テフラ体積のみ

Us-Va降下軽石・火山灰堆積物, 明和火砕流堆積物, オガリ山潜在ドーム

うすVaこうかかるいし・かざんばいたいせきぶつ, めいわかさいりゅうたいせきぶつ, おがりやませんざいどーむ
Us-Va Pumice Fall・Ash fal Deposit, Meiwa Pyroclastic Flow Deposit, Ogariyama Cryptodome
名称出典: 勝井・石川 (1981),曽屋ほか (1981),曽屋ほか (2007)
別名・呼称: Us-Va火山灰 (横山ほか, 1973),明和熱雲 (曽屋ほか, 1981),オガリ山潜在円頂丘 (勝井・石川, 1981; 曽屋ほか, 1981)
噴火推移・概要: サブプリニー式噴火→火砕流→潜在ドーム

1769年 (明和五年)噴火は,降下火砕物 (Us-Va) の噴出に始まり,火砕流(明和火砕流)を発生させた.明和火砕流は,多量の発泡の悪い軽石を含み,南東側,また南西及び北麓の谷沿いに分布する (曽屋ほか, 2007).岩石学的特徴が類似する事からこの時期にオガリ山潜在ドームが形成されたと考えられる

噴出量

見かけ体積 0.11 km3 *テフラ体積のみ

DRE [km3]
0.04 *テフラ体積のみ
VEI
4
噴出量文献

曽屋ほか (2007)

岩質
デイサイト, 流紋岩
全岩化学組成 (SiO2)
71.1-72.7 wt.% (Matsumoto and Nakagawa, 2019)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

勝井義雄・石川俊夫 (1981) 有珠山の活動史,噴出物調査およびDisaster Mapと災害評価.噴火災害の特質とHazard mapの作成およびそれによる噴火災害の予測と研究,文部省科学研究費自然災害特別研究研究成果, 14-22.

Matsumoto, A. and Nakagawa, M. (2019) Reconstruction of the eruptive history of Usu volcano, Hokkaido, Japan, inferred from petrological correlation between tephras and dome lavas. Island Arc, 28, e12301. https://doi.org/10.1111/iar.12301

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子 (1981) 有珠火山地質図.火山地質図, no.2, 地質調査所.

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子・東宮昭彦 (2007) 有珠火山地質図 (第2版).1:25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/Map/JP/volcano.html#02

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

注釈

*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

先明和噴火

Pre-Meiwa Eruption
年代: AD 1663-1769
年代手法: 層序
年代文献: 中川ほか (2005)
噴出源: 有珠火山

先明和火砕堆積物, 先小有珠溶岩ドーム

せんめいわかさいたいせきぶつ, せんこうすようがんどーむ
Pre-Meiwa pyroclastics Deposit, Old-Kousu Lava Dome
名称出典: 中川ほか (2005),Matsumotoz and Nakagawa (2019)
噴火推移・概要: 水蒸気爆発→サブプリニー式噴火・火砕サージ, 溶岩ドーム

露頭が限られることから, 噴火推移の詳細は不明である.

岩質
デイサイト, 流紋岩
岩相

下位から, 降下火山灰層, 降下軽石層, 降下火山灰層, 細粒降下軽石層, 降下火山灰層, 火砕サージ層, 火山灰を共在する降下軽石層, 降下火山灰層からなる.軽石は白色でよく発泡した産状を示す.火砕サージは弱く成層している.最下位・最上位の火山灰層は, 灰白色の粘土質である.

全岩化学組成 (SiO2)
71.9-72.6 wt.% (Matsumoto and Nakagawa, 2019)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Matsumoto, A. and Nakagawa, M. (2019) Reconstruction of the eruptive history of Usu volcano, Hokkaido, Japan, inferred from petrological correlation between tephras and dome lavas. Island Arc, 28, e12301. https://doi.org/10.1111/iar.12301

中川光弘・松本亜希子・田近 淳・広瀬 亘・大津 直 (2005) 有珠火山の噴火史の再検討 : 寛文噴火(1663年)と明和噴火(1769年)に挟まれた17世紀末の先明和噴火の発見.火山, 50, 39-52. https://doi.org/10.18940/kazan.50.2_39

1663年噴火

Usu 1663 Eruption
年代: AD 1663
年代手法: 古文書
年代文献: 曽屋ほか (2007)
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 見かけ体積 2.78 km3

Us-b降下軽石堆積物, Us-b1-b6降下火山灰・火砕サージ堆積物

うすbこうかかるいしたいせきぶつ, うすb1-b6こうかかざんばい・かさいさーじたいせきぶつ
Us-b Pumice Fall Deposit, Us-b1-b6 Ash Fall・Pyroclastic Surge Deposit
名称出典: 横山ほか (1973)
別名・呼称: 有珠山1663年噴出物 (Unit-A, -B, -C, -D, -E, -F, -G; 中村ほか, 2005)
噴火推移・概要: マグマ水蒸気噴火→プリニー式噴火→マグマ水蒸気噴火

火山性地震が,少なくとも3日間発生したのち,1663年8月16日に,マグマ水蒸気噴火 (Unit-A) が発生した.8月17日には,プリニー式噴火に移行し,Unit-B (Us-b) を噴出した.その後8月18日に,マグマ水蒸気噴火 (Unit-C) へと移行した.Unit-C噴出以降は,マグマ水蒸気噴火を中心とした活動 (Unit-D~G) へ推移し,その活動は,8月末ごろまで続いた.

噴出量

見かけ体積 2.78 km3

DRE [km3]
1.1
VEI
5
噴出量文献

大場・近堂 (1964), 横山ほか (1973)

岩質
流紋岩
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

中村有吾・松本亜希子・中川光弘 (2005) 噴出物から推定した有珠山1663年噴火の推移.地学雑, 114, 549-560. https://doi.org/10.5026/jgeography.114.4_549

大場与志男・近堂裕弘 (1964) 有珠火山の降下軽石堆積物について.火山, 9, 75-86. https://doi.org/10.18940/kazanc.9.2-3_75

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子・東宮昭彦 (2007) 有珠火山地質図 (第2版).1:25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/Map/JP/volcano.html#02

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

注釈

*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

善光寺岩屑なだれ

Zenkoji Debris Avalanche Deposit
年代: 16 ka?
年代手法: 層序
年代文献: Goto et al. (2019)
噴出源: 有珠火山

善光寺岩屑なだれ堆積物

ぜんこうじがんせつなだれたいせきぶつ
Zenkoji Debris Avalanche Deposit
名称出典: 曽屋ほか (2007)
別名・呼称: 善光寺岩屑流 (曽屋ほか, 1981)
噴火推移・概要: (山体崩壊→岩屑なだれ)

山体崩壊が起り,岩屑なだれが発生した.

層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Goto, Y., Danhara, T. and Tomiya, A. (2019) Catastrophic sector collapse at Usu volcano, Hokkaido, Japan: failure of a young edifice built on soft substratum. Bull. Volcanol., 81, 37. https://doi.org/10.1007/s00445-019-1293-x

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子 (1981) 有珠火山地質図.火山地質図, no.2, 地質調査所.

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子・東宮昭彦 (2007) 有珠火山地質図 (第2版).1:25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/Map/JP/volcano.html#02

ドンコロ山噴火

Donkoroyama Eruption
年代: 19-16 ka
年代手法: 層序
噴出源: 有珠火山

ドンコロ山降下スコリア堆積物

どんころやまこうかすこりあたいせきぶつ
Donkoroyama Scoria Deposit
名称出典: 曽屋ほか (1981)
噴火推移・概要: 火砕噴火

ドンコロ山噴火では,火砕噴火が発生しスコリア丘 (側火山) を形成した.

岩質
玄武岩
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子 (1981) 有珠火山地質図.火山地質図, no.2, 地質調査所.

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

VIIタイプ外輪山溶岩噴火

VII-Type Somma Lava Eruption
年代: 19-16 ka
年代手法: 層序
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 0.5 km3

VIIタイプ外輪山溶岩

VIIたいぷがいりんざんようがん
VII-type Somma Lava
名称出典: 大場 (1964a)
噴火推移・概要: 溶岩流

溶岩流が流出した.

噴出量

0.5 km3 *他タイプの外輪山溶岩も含めた値

DRE [km3]
0.5
噴出量文献

Miyabuchi et al. (2014), Oba (1966)

岩質
玄武岩質安山岩
全岩化学組成 (SiO2)
-53 wt.% (大場, 1964a, b; Oba, 1966)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

大場与志男 (1964a) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(I).岩鉱, 51, 53-66. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.53

大場与志男 (1964b) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(II).岩鉱, 51, 88-97. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.88

Oba, Y. (1966) Geology and Petrology of Usu Volcano, Hokkaido, Japan. Journal of the Faculty of Science, Hokkaido University. Series 4, Geology and mineralogy, 13, 185-236. http://hdl.handle.net/2115/35948

VIタイプ外輪山溶岩噴火

VI-Type Somma Lava Eruption
年代: 19-16 ka
年代手法: 層序
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 0.5 km3

VIタイプ外輪山溶岩

VIたいぷがいりんざんようがん
VI-type Somma Lava
名称出典: 大場 (1964a)
噴火推移・概要: 溶岩流

溶岩流が流出した.

噴出量

0.5 km3 *他タイプの外輪山溶岩も含めた値

DRE [km3]
0.5
噴出量文献

Miyabuchi et al. (2014), Oba (1966)

岩質
玄武岩質安山岩
全岩化学組成 (SiO2)
-53 wt.% (大場, 1964a, b; Oba, 1966)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

大場与志男 (1964a) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(I).岩鉱, 51, 53-66. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.53

大場与志男 (1964b) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(II).岩鉱, 51, 88-97. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.88

Oba, Y. (1966) Geology and Petrology of Usu Volcano, Hokkaido, Japan. Journal of the Faculty of Science, Hokkaido University. Series 4, Geology and mineralogy, 13, 185-236. http://hdl.handle.net/2115/35948

Vタイプ外輪山溶岩噴火

V-Type Somma Lava Eruption
年代: 19-16 ka
年代手法: 層序
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 0.5 km3

Vタイプ外輪山溶岩

Vたいぷがいりんざんようがん
V-type Somma Lava
名称出典: 大場 (1964a)
噴火推移・概要: 溶岩流

溶岩流が流出した.

噴出量

0.5 km3 *他タイプの外輪山溶岩も含めた値

DRE [km3]
0.5
噴出量文献

Miyabuchi et al. (2014), Oba (1966)

岩質
玄武岩質安山岩
全岩化学組成 (SiO2)
-53 wt.% (大場, 1964a, b; Oba, 1966)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

大場与志男 (1964a) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(I).岩鉱, 51, 53-66. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.53

大場与志男 (1964b) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(II).岩鉱, 51, 88-97. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.88

Oba, Y. (1966) Geology and Petrology of Usu Volcano, Hokkaido, Japan. Journal of the Faculty of Science, Hokkaido University. Series 4, Geology and mineralogy, 13, 185-236. http://hdl.handle.net/2115/35948

IVタイプ外輪山溶岩噴火

IV-Type Somma Lava Eruption
年代: 19-16 ka
年代手法: 層序
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 0.5 km3

IVタイプ外輪山溶岩

IVたいぷがいりんざんようがん
IV-type Somma Lava
名称出典: 大場 (1964a)
噴火推移・概要: 溶岩流

溶岩流の発生

噴出量

0.5 km3 *他タイプの外輪山溶岩も含めた値

DRE [km3]
0.5
噴出量文献

Miyabuchi et al. (2014), Oba (1966)

岩質
玄武岩
全岩化学組成 (SiO2)
-53 wt.% (大場, 1964a, b; Oba, 1966)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

大場与志男 (1964a) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(I).岩鉱, 51, 53-66. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.53

大場与志男 (1964b) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(II).岩鉱, 51, 88-97. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.88

Oba, Y. (1966) Geology and Petrology of Usu Volcano, Hokkaido, Japan. Journal of the Faculty of Science, Hokkaido University. Series 4, Geology and mineralogy, 13, 185-236. http://hdl.handle.net/2115/35948

IIIタイプ外輪山溶岩噴火

III-Type Somma Lava Eruption
年代: 19-16 ka
年代手法: 層序
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 0.5 km3

IIIタイプ外輪山溶岩

IIIたいぷがいりんざんようがん
III-type Somma Lava
名称出典: 大場 (1964a)
噴火推移・概要: 溶岩流

溶岩流が流出した.

噴出量

0.5 km3 *他タイプの外輪山溶岩も含めた値

DRE [km3]
0.5
噴出量文献

Miyabuchi et al. (2014), Oba (1966)

岩質
玄武岩
全岩化学組成 (SiO2)
-53 wt.% (大場, 1964a, b; Oba, 1966)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

大場与志男 (1964a) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(I).岩鉱, 51, 53-66. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.53

大場与志男 (1964b) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(II).岩鉱, 51, 88-97. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.88

Oba, Y. (1966) Geology and Petrology of Usu Volcano, Hokkaido, Japan. Journal of the Faculty of Science, Hokkaido University. Series 4, Geology and mineralogy, 13, 185-236. http://hdl.handle.net/2115/35948

IIタイプ外輪山溶岩噴火

II-Type Somma Lava Eruption
年代: 19-16 ka
年代手法: 層序
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 0.5 km3

IIタイプ外輪山溶岩

IIたいぷがいりんざんようがん
II-type Somma Lava
名称出典: 大場 (1964a)
噴火推移・概要: 溶岩流

溶岩流が流出した.

噴出量

0.5 km3 *他タイプの外輪山溶岩も含めた値

DRE [km3]
0.5
噴出量文献

Miyabuchi et al. (2014), Oba (1966)

岩質
玄武岩
全岩化学組成 (SiO2)
-52 wt.% (大場, 1964a, b; Oba, 1966)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

大場与志男 (1964a) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(I).岩鉱, 51, 53-66. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.53

大場与志男 (1964b) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(II).岩鉱, 51, 88-97. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.88

Oba, Y. (1966) Geology and Petrology of Usu Volcano, Hokkaido, Japan. Journal of the Faculty of Science, Hokkaido University. Series 4, Geology and mineralogy, 13, 185-236. http://hdl.handle.net/2115/35948

Iタイプ外輪山溶岩噴火

I-Type Somma Lava Eruption
年代: 19-16 ka
年代手法: 層序
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 0.5 km3

Iタイプ外輪山溶岩

Iちたいぷがいりんざんようがん
I type Somma Lava
名称出典: 大場 (1964a)
噴火推移・概要: 溶岩流

溶岩流が流出した.

噴出量

0.5 km3 *他タイプの外輪山溶岩も含めた値

DRE [km3]
0.5
噴出量文献

Miyabuchi et al. (2014), Oba (1966)

岩質
玄武岩
全岩化学組成 (SiO2)
-49 wt.% (大場, 1964a, b; Oba, 1966)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

大場与志男 (1964a) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(I).岩鉱, 51, 53-66. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.53

大場与志男 (1964b) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(II).岩鉱, 51, 88-97. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.88

Oba, Y. (1966) Geology and Petrology of Usu Volcano, Hokkaido, Japan. Journal of the Faculty of Science, Hokkaido University. Series 4, Geology and mineralogy, 13, 185-236. http://hdl.handle.net/2115/35948

有珠上長和噴火

Usu-Kaminagawa Eruption
年代: 19-18 ka
年代手法: 14C年代, 層序
年代文献: Goto et al. (2013)
噴出源: 有珠火山

総噴出量: 見かけ体積 0.18 km3

有珠上長和テフラ

うすかみながわてふら
Usu-Kaminagawa Tephra Deposit
名称出典: 山縣・町田 (1996)
別名・呼称: Us-Ka, Nj-Sk
噴火推移・概要: マグマ噴火→マグマ水蒸気噴火

有珠上長和噴火は,軽石を放出するような爆発的なマグマ噴火により始まり,その後細粒火山灰や火山豆石を堆積させるようなマグマ水蒸気噴火へと移行した (Goto et al., 2013).

分布
有珠火山東方に分布する
噴出量

見かけ体積 >0.18 km3

DRE [km3]
>0.072
VEI
4
噴出量文献

Goto et al. (2013)

岩質
安山岩
岩相

降下火砕堆積物である.下部は安山岩質の軽石層であるが,上部に向かい細粒火山灰へ遷移する.火山灰層は火山豆石を含むことから,マグマ水蒸気噴火により形成されたことか示唆される.

全岩化学組成 (SiO2)
61-62 wt.% (Goto et al., 2013)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

Us-Ksの等層厚線図 (A) および等粒径線図 (Goto et al., 2013) ©日本火山学会


文献

山縣耕太郎・町田 洋 (1996) 北海道伊達における洞爺テフラとその上位の諸テフラ. 「第四紀露頭集─ 日本のテフラ」, 日本第四紀学会第四紀露頭集編集委員会編 .

Goto, Y., Sekiguchi, Y., Takahashi, S., Ito, H. and Danhara, T. (2013) The 18-19ka Andesitic Explosive Eruption at Usu Volcano, Hokkaido, Japan. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 58, 529-541. https://www.jstage.jst.go.jp/article/kazan/58/4/58_KJ00008993027/_pdf

注釈

*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

中島長流川噴火

Nakajima-Osarugawa Eruption
年代: 48 ka
年代手法: 14C年代, 層序
年代文献: Miyabuchi et al. (2014)
噴出源: 洞爺中島火山

総噴出量: 見かけ体積 0.44 km3

中島長流川テフラ

なかじまおさるがわてふら
Nakajima-Osarugawa Tephra Deposit
名称出典: 山縣 (1994)
別名・呼称: Nj-Os, G-p (春日井ほか, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火?

プリニー式噴火の発生?

分布
洞爺カルデラ東から南東にかけ分布する
噴出量

見かけ体積 0.44 km3

DRE [km3]
0.11
VEI
4
噴出量文献

Miyabuchi et al. (2014)

岩質
安山岩
岩相

角閃石に富む淘汰の良い降下軽石層である.含まれる軽石は多孔質で,色調は黄褐色である.安山岩質を示す.斑晶組み合わせは,斜長石, 普通角閃石, 直方輝石, 石英, 不透明鉱物, ±単斜輝石である.本テフラは,G-pテフラ (春日井ほか, 1990) に相当する.

全岩化学組成 (SiO2)
61.7 wt.% (Miyabuchi et al., 2014)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

中島長流川テフラの等層厚線図 (春日井ほか, 1990)
figure

Nj-Osの等層厚線図 (春日井ほか, 1990) ©北海道教育大学


文献

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

春日井昭・前田寿嗣・岡村 聡 (1990) クッタラ・支笏両火山のテフラの層序と編年 (2).北海道教育大学紀要 (第2部B), 40, 31-46. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6464

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

山縣耕太郎 (1994) 支笏およびクッタラ火山のテフロクロノロジー.地学雑, 103, 268-285. https://doi.org/10.5026/jgeography.103.268

注釈

Nj-Osと東山火砕丘の斑晶組合せが類似することから,Nj-Osと東山火砕丘は一連の活動によりもたらされた可能性がある (Goto et al., 2015).

中島-東山ドーム噴火

Nakajima-Higashiyama Lava Dome Eruption
年代: 48-30 ka
年代手法: 層序
年代文献: Miyabuchi et al. (2014)
噴出源: 洞爺中島火山

総噴出量: 14 km3

中島-東山ドーム

なかじま-ひがしやまどーむ
Nakajima-Higashiyama Lava Dome
名称出典: Goto et al., (2015)
別名・呼称: 中島溶岩 (太田, 1956)
噴火推移・概要: 溶岩ドーム

溶岩ドームが形成された.

噴出量

14 km3

DRE [km3]
14
噴出量文献

Goto et al. (2015)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
63.6-63.9 wt.% (Goto et al., 2015)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

中島-東山火砕丘噴火

Nakajima-Higashiyama Pyroclastic Cone Eruption
年代: 48-30 ka
年代手法: 層序
年代文献: Miyabuchi et al. (2014)
噴出源: 洞爺中島火山

総噴出量: 0.17 km3

中島-東山火砕丘

なかじま-ひがしやまかさいきゅう
Nakajima-Higashiyama Pyroclastic Cone
名称出典: Goto et al., (2015)
別名・呼称: 中島溶岩 (太田, 1956)
噴火推移・概要: マグマ水蒸気噴火

中島-東山火砕丘噴火では,マグマ水蒸気噴火が起こりタフコーン (中島-東山火砕丘) を形成した (Goto et al., 2015).

噴出量

見かけ体積 0.17 km3

DRE [km3]
0.068
VEI
4
噴出量文献

Goto et al. (2015)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
65.0-65.9 wt.% (Goto et al., 2015)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

注釈

*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

中島-西山ドーム噴火

Nakajima-Nishiyama Lava Dome Eruption
年代: 48-30 ka
年代手法: 層序
年代文献: Miyabuchi et al. (2014)
噴出源: 洞爺中島火山

総噴出量: 0.92 km3

中島-西山ドーム

なかじま-にしやまどーむ
Nakajima-Nishiyama Lava Dome
名称出典: Goto et al., (2015)
別名・呼称: 中島溶岩 (太田, 1956)
噴火推移・概要: 溶岩ドーム

溶岩ドームが形成された.

噴出量

0.92 km3

DRE [km3]
0.92
噴出量文献

Goto et al. (2015)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
64.5 wt.% (Goto et al., 2015)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

中島-饅頭島ドーム噴火

Nakajima-Manjujima Lava Dome Eruption
年代: 48-30 ka
年代手法: 層序
年代文献: Miyabuchi et al. (2014)
噴出源: 洞爺中島火山

総噴出量: 0.0033 km3

中島-饅頭島ドーム

なかじま-まんじゅうじまどーむ
Nakajima-Manjujima Lava Dome
名称出典: Goto et al., (2015)
別名・呼称: 中島溶岩 (太田, 1956)
噴火推移・概要: 溶岩ドーム

溶岩ドームが形成された.

噴出量

0.0033 km3

DRE [km3]
0.0033
噴出量文献

Goto et al. (2015)

岩質
安山岩
全岩化学組成 (SiO2)
59.0 wt.% (Goto et al., 2015)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

中島-弁天島ドーム噴火

Nakajima-Bentenjima Lava Dome Eruption
年代: 48-30 ka
年代手法: 層序
年代文献: Miyabuchi et al. (2014)
噴出源: 洞爺中島火山

総噴出量: 0.0061 km3

中島-弁天島ドーム

なかじま-べんてんじまどーむ
Nakajima-Bentenjima Lava Dome
名称出典: Goto et al., (2015)
別名・呼称: 弁天島溶岩 (太田, 1956)
噴火推移・概要: 溶岩ドーム

溶岩ドームが形成された.

噴出量

0.0061 km3

DRE [km3]
0.0061
噴出量文献

Goto et al. (2015)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
64.4 wt.% (Goto et al., 2015)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

中島-観音島ドーム噴火

Nakajima-Kannonjima Lava Dome Eruption
年代: 48-30 ka
年代手法: 層序
年代文献: Miyabuchi et al. (2014)
噴出源: 洞爺中島火山

総噴出量: 0.0037 km3

中島-観音島ドーム

なかじま-かんのんじまどーむ
Nakajima-Kannonjima Lava Dome
名称出典: Goto et al., (2015)
別名・呼称: 中島溶岩 (太田, 1956)
噴火推移・概要: 溶岩ドーム

溶岩ドームが形成された.

噴出量

0.0037 km3

DRE [km3]
0.0037
噴出量文献

Goto et al. (2015)

岩質
安山岩
全岩化学組成 (SiO2)
60.5 wt.% (Goto et al., 2015)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

中島-南西ドーム噴火

Nakajima-Nansei Lava Dome Eruption
年代: 48-30 ka
年代手法: 層序
年代文献: Miyabuchi et al. (2014)
噴出源: 洞爺中島火山

総噴出量: 0.0036 km3

中島-南西ドーム

なかじま-なんせいどーむ
Nakajima-Nansei Lava Dome
名称出典: Goto et al., (2015)
別名・呼称: 中島溶岩 (太田, 1956)
噴火推移・概要: 溶岩ドーム

溶岩ドームが形成された.

噴出量

0.0036 km3

DRE [km3]
0.0036
噴出量文献

Goto et al. (2015)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
66.0 wt.% (Goto et al., 2015)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

中島-北山ドーム噴火

Nakajima-Kitayama Lava Dome Eruption
年代: 48-30 ka
年代手法: 層序
年代文献: Miyabuchi et al. (2014)
噴出源: 洞爺中島火山

総噴出量: 0.041 km3

中島-北山ドーム

なかじま-きたやまどーむ
Nakajima-Kitayama Lava Dome
名称出典: Goto et al., (2015)
別名・呼称: 中島溶岩 (太田, 1956)
噴火推移・概要: 溶岩ドーム

溶岩ドームが形成された.

噴出量

0.041 km3

DRE [km3]
0.041
噴出量文献

Goto et al. (2015)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
64.5 wt.% (Goto et al., 2015)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

中島-北西ドーム噴火

Nakajima-Hokusei Lava Dome Eruption
年代: 48-30 ka
年代手法: 層序
年代文献: Miyabuchi et al. (2014)
噴出源: 洞爺中島火山

総噴出量: 0.032 km3

中島-北西ドーム

なかじま-ほくせいどーむ
Nakajima-Hokusei Lava Dome
名称出典: Goto et al., (2015)
別名・呼称: 中島溶岩 (太田, 1956)
噴火推移・概要: 溶岩ドーム

溶岩ドームが形成された.

噴出量

0.032 km3

DRE [km3]
0.032
噴出量文献

Goto et al. (2015)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
62.9 wt.% (Goto et al., 2015)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

中島-北東岬潜在ドーム噴火

Nakajima-Hokutou-misaki Cryptodome Eruption
年代: 48-30 ka
年代手法: 層序
年代文献: Miyabuchi et al. (2014)
噴出源: 洞爺中島火山

総噴出量: 0.012 km3 *潜在部分を含む

中島-北東岬潜在ドーム

なかじま-ほくとうみさきせんざいどーむ
Nakajima-Hokutou-misaki Cryptodome
名称出典: Goto et al., (2015)
別名・呼称: 中島溶岩 (太田, 1956)
噴火推移・概要: (潜在ドーム)

デイサイト質マグマが湖底堆積物を隆起させ,潜在ドーム (中島-北東岬潜在ドーム) を形成した (Goto et al., 2015).

噴出量

0.012 km3 *潜在部分を含む

DRE [km3]
0.012 *潜在部分を含む
噴出量文献

Goto et al. (2015)

岩質
デイサイト
全岩化学組成 (SiO2)
64.8 wt.% (Goto et al., 2015)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

洞爺カルデラと後カルデラ火山 (中島,有珠山) の位置関係 (Goto et al., 2015) ©日本火山学会


figure

洞爺カルデラの後カルデラ火山活動の積算マグマ噴出量階段図.Miyabuchi et al. (2014) を元に作成.中島火山の溶岩ドーム群の体積はGoto et al. (2015),善光寺岩屑なだれおよび洞爺カルデラ形成噴火の年代は,Goto et al. (2019),東宮・宮城 (2020) による.


figure

中島火山の地形分類図 (Goto et al., 2015) ©日本火山学会.


文献

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

カルデラ形成噴火

洞爺噴火

Toya Eruption
年代: 106 ka, 109±3 ka
年代手法: 比較(ジルコンU-Th,U-Pb年代, FT年代,TL年代,δ18O年代,層序)
年代文献: 東宮・宮城 (2020)
噴出源: 洞爺カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 190-270 km3*

洞爺火砕流堆積物 (Unit 6)

とうやかさいりゅうたいせきぶつ (ゆにっと6)
Toya Pyroclastic Flow Deposit (Unit 6)
名称出典: Goto et al., (2018)
別名・呼称: 洞爺カルデラ火砕流堆積物IV (鈴木ほか, 1970),Tpfl 2 (横山ほか, 1973),Tpfl IV (池田・勝井, 1986),Toya-2 (李, 1993),Tpfl IV (町田・山縣, 1996),Tpfl IV (雁澤ほか, 2007)
噴火推移・概要: マグマ水蒸気噴火(水蒸気プリニー式噴火?)→マグマ水蒸気噴火(ベースサージ・大規模火砕流)→小規模マグマ水蒸気噴火→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→火砕流

本ステージでは,マグマ噴火により火砕流を流下させた.このUnit 6はこれまで見られた,水との接触を示唆する証拠がみられず,ドライな環境下での噴火だったと考えられる (Goto et al., 2018).

分布
洞爺カルデラの南及び北西方向に広く分布している.
噴出量

見かけの体積 >2.6 km³

DRE [km3]
>1.0
VEI
5
噴出量文献

Goto et al. (2018)

岩質
流紋岩
岩相

Unit 6は,赤灰色を呈する非溶結の軽石質火砕流堆積物である.Unit 5を直接覆うが,その境界は不明瞭である.石質岩片濃集部 (Unit 6a) と火砕流本体 (Unit 6b) からなる.Unit 6bに向かい上方粗粒化を示す.

全岩化学組成 (SiO2)
75-76 wt.%
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

洞爺火砕流堆積物 (Unit 6) の露頭写真 (Goto et al., 2018) ©東京地学協会


文献

雁澤好博・臼井理沙・田中 瞳・東 剛 (2007) SAR法による洞爺火砕流堆積物の赤色熱ルミネセンス年代測定.地質雑, 113, 470-478. https://doi.org/10.5575/geosoc.113.470

Goto, Y., Suzuki, K., Shinya, T., Yamauchi, A., Miyoshi, M., Danhara, T. and Tomiya, A. (2018) Stratigraphy and Lithofacies of the Toya Ignimbrite in Southwestern Hokkaido, Japan: Insights into the Caldera-forming Eruption at Toya Caldera. J. Geography (Chigaku Zasshi), 127, 191-227. https://doi.org/10.5026/jgeography.127.191

池田稔彦・勝井義雄 (1986) 1. 洞爺カルデラの形成とその噴出物 (日本火山学会1986年度秋季大会).火山, 31, 269. https://doi.org/10.18940/kazanc.31.4_269_1

李 仁雨 (1993) P01 洞爺カルデラ火砕噴火の噴出物:全岩化学組成の特徴. 日本火山学会講演予稿集, 87. https://doi.org/10.18940/vsj.1993.2.0_87

町田 洋・山縣耕太郎 (1996) 有珠火山山麓における洞爺テフラの層序.日本第四紀学会第四紀露頭集委員会編「第四紀露頭集―日本のテフラ」, 日本第四紀学会, 48-49

町田 洋・新井房夫・宮内崇裕,・奥村晃史 (1987) 北日本を広くおおく洞爺火山灰.第四紀研究, 26, 129-145. https://doi.org/10.4116/jaqua.26.2_129

鈴木 守・松井公平・東 三郎・大場与志男 (1970) 伊達町の地質.伊達町, 69p

宝田晋治・星住英夫・宮城磯治・西村裕一・宮縁育夫・三浦大助・川辺禎久 (2002) 有珠火山2000年噴火の火口近傍堆積物.火山, 47, 645–661. https://doi.org/10.18940/kazan.47.5_645

宝田晋治・宮城磯治・東宮昭彦 (2018) 洞爺及び屈斜路火砕流の分布と噴出量推定.日本火山学会講演予稿集. https://doi.org/10.18940/vsj.2018.0_116

東宮昭彦・宮城磯治 (2020) 洞爺噴火の年代値.火山, 65, 13-18. https://doi.org/10.18940/kazan.65.1_13

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

注釈

*総噴出量には,(宝田ほか, 2018) で推定された洞爺火砕流堆積物の噴出量 (80~160 km³) と (町田ほか, 1897) で求められた降下テフラの体積を (宝田ほか, 2002) において区分積分法を用い再計算した値 (110 km³) を使用.*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

洞爺噴火

Toya Eruption
年代: 106 ka, 109±3 ka
年代手法: 比較(ジルコンU-Th,U-Pb年代, FT年代,TL年代,δ18O年代,層序)
年代文献: 東宮・宮城 (2020)
噴出源: 洞爺カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 190-270 km3*

洞爺火砕流堆積物 (Unit 5)

とうやかさいりゅうたいせきぶつ (ゆにっと5)
Toya Pyroclastic Flow Deposit (Unit 5)
名称出典: Goto et al., (2018)
別名・呼称: 洞爺カルデラ火砕流堆積物IV (鈴木ほか, 1970),Tpfl 2 (横山ほか, 1973),Tpfl IV (池田・勝井, 1986),Toya-2 (李, 1993),Tpfl III (町田・山縣, 1996),Tpfl IV (雁澤ほか, 2007)
噴火推移・概要: マグマ水蒸気噴火(水蒸気プリニー式噴火?)→マグマ水蒸気噴火(ベースサージ・大規模火砕流)→小規模マグマ水蒸気噴火→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→火砕流

本ステージでは,マグマ水蒸気噴火により火砕流が噴出した.Unit 5は,Unit 4と同じく基質に多面的な破砕を受けたガラス片が認められる一方,火山豆石が認められないことから,マグマが優勢なマグマ水蒸気噴火であったと考えられる.Unit 5は,石質岩片に富むラグ角礫が認められる.直径3 mに及ぶ岩片が存在することから,本ステージがカルデラ崩壊の最終段階における壊滅的噴火であったことが示唆される (Goto et al., 2018).

分布
洞爺カルデラの南及び北西方向に広く分布している.
噴出量

見かけの体積 >4.9 km³

DRE [km3]
>2.0
VEI
5
噴出量文献

Goto et al. (2018)

岩質
流紋岩
岩相

Unit 5は,Unit4を直接覆う軽石質の火砕流堆積物である.Unit 5とUnit 4の境界は不明瞭である.Unit 5は,下部の石質岩片濃集部 (Unit 5a) と火砕流本体 (Unit 5b) からなる.Unit 5aに含まれる石質岩片は角~亜角を示し,色調,礫種,変質度は様々である.Unit 5bは,多面的な破砕を受けたガラス片を含む.カルデラ南部,長流川沿いの露頭では,下部から中部にかけて吹き抜けガスパイプ構造がみられる.

全岩化学組成 (SiO2)
77 wt.%
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

洞爺火砕流堆積物 (Unit 5) の露頭写真 (Goto et al., 2018) ©東京地学協会


文献

雁澤好博・臼井理沙・田中 瞳・東 剛 (2007) SAR法による洞爺火砕流堆積物の赤色熱ルミネセンス年代測定.地質雑, 113, 470-478. https://doi.org/10.5575/geosoc.113.470

Goto, Y., Suzuki, K., Shinya, T., Yamauchi, A., Miyoshi, M., Danhara, T. and Tomiya, A. (2018) Stratigraphy and Lithofacies of the Toya Ignimbrite in Southwestern Hokkaido, Japan: Insights into the Caldera-forming Eruption at Toya Caldera. J. Geography (Chigaku Zasshi), 127, 191-227. https://doi.org/10.5026/jgeography.127.191

池田稔彦・勝井義雄 (1986) 1. 洞爺カルデラの形成とその噴出物 (日本火山学会1986年度秋季大会).火山, 31, 269. https://doi.org/10.18940/kazanc.31.4_269_1

李 仁雨 (1993) P01 洞爺カルデラ火砕噴火の噴出物:全岩化学組成の特徴. 日本火山学会講演予稿集, 87. https://doi.org/10.18940/vsj.1993.2.0_87

町田 洋・山縣耕太郎 (1996) 有珠火山山麓における洞爺テフラの層序.日本第四紀学会第四紀露頭集委員会編「第四紀露頭集―日本のテフラ」, 日本第四紀学会, 48-49

町田 洋・新井房夫・宮内崇裕,・奥村晃史 (1987) 北日本を広くおおく洞爺火山灰.第四紀研究, 26, 129-145. https://doi.org/10.4116/jaqua.26.2_129

鈴木 守・松井公平・東 三郎・大場与志男 (1970) 伊達町の地質.伊達町, 69p

宝田晋治・星住英夫・宮城磯治・西村裕一・宮縁育夫・三浦大助・川辺禎久 (2002) 有珠火山2000年噴火の火口近傍堆積物.火山, 47, 645–661. https://doi.org/10.18940/kazan.47.5_645

宝田晋治・宮城磯治・東宮昭彦 (2018) 洞爺及び屈斜路火砕流の分布と噴出量推定.日本火山学会講演予稿集. https://doi.org/10.18940/vsj.2018.0_116

東宮昭彦・宮城磯治 (2020) 洞爺噴火の年代値.火山, 65, 13-18. https://doi.org/10.18940/kazan.65.1_13

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

注釈

*総噴出量には,(宝田ほか, 2018) で推定された洞爺火砕流堆積物の噴出量 (80~160 km³) と (町田ほか, 1897) で求められた降下テフラの体積を (宝田ほか, 2002) において区分積分法を用い再計算した値 (110 km³) を使用.*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

洞爺噴火

Toya Eruption
年代: 106 ka, 109±3 ka
年代手法: 比較(ジルコンU-Th,U-Pb年代, FT年代,TL年代,δ18O年代,層序)
年代文献: 東宮・宮城 (2020)
噴出源: 洞爺カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 190-270 km3*

洞爺火砕流堆積物 (Unit 4)

とうやかさいりゅうたいせきぶつ (ゆにっと4)
Toya Pyroclastic Flow Deposit (Unit 4)
名称出典: Goto et al., (2018)
別名・呼称: 洞爺カルデラ火砕流堆積物III (鈴木ほか, 1970),Tpfl 2 (横山ほか, 1973),Tpfl III (池田・勝井, 1986),Toya-2 (李, 1993),Tpfl II (町田・山縣, 1996),Tpfl III (雁澤ほか, 2007)
噴火推移・概要: マグマ水蒸気噴火(水蒸気プリニー式噴火?)→マグマ水蒸気噴火(ベースサージ・大規模火砕流)→小規模マグマ水蒸気噴火→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→火砕流

このステージでは,マグマ水蒸気噴火が発生し,少量の軽石を含み石質岩片に富む火砕流を噴出した.Unit 4は,基質に多面的な破砕を受けたガラス片が認められる一方,火山豆石が認められないことから,マグマが優勢なマグマ水蒸気噴火であったと考えられる. 

またこのステージ以降,噴出物中に占める石質岩片の割合,石質岩片の粒径,石質岩片の占める堆積岩の割合が大きくなる (Goto et al., 2018).このことから,本ステージで,地表付近の環境が大きく変化 (火道の拡大やカルデラの沈降など) した可能性がある.

分布
洞爺カルデラに近い地域にのみ分布.
噴出量

見かけの体積 >0.5 km³

DRE [km3]
>0.2
VEI
4
噴出量文献

Goto et al. (2018)

岩質
流紋岩
岩相

基質支持,非溶結の火砕流堆積物である.塊状無層理で,色調は淡い灰褐色.基底部に石質岩片が濃集する傾向がある.多面的に破砕を受けた形状のガラス片を含む.

全岩化学組成 (SiO2)
77 wt.%
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

洞爺火砕流堆積物 (Unit 4) の露頭写真 (Goto et al., 2018) ©東京地学協会


文献

雁澤好博・臼井理沙・田中 瞳・東 剛 (2007) SAR法による洞爺火砕流堆積物の赤色熱ルミネセンス年代測定.地質雑, 113, 470-478. https://doi.org/10.5575/geosoc.113.470

Goto, Y., Suzuki, K., Shinya, T., Yamauchi, A., Miyoshi, M., Danhara, T. and Tomiya, A. (2018) Stratigraphy and Lithofacies of the Toya Ignimbrite in Southwestern Hokkaido, Japan: Insights into the Caldera-forming Eruption at Toya Caldera. J. Geography (Chigaku Zasshi), 127, 191-227. https://doi.org/10.5026/jgeography.127.191

池田稔彦・勝井義雄 (1986) 1. 洞爺カルデラの形成とその噴出物 (日本火山学会1986年度秋季大会).火山, 31, 269. https://doi.org/10.18940/kazanc.31.4_269_1

李 仁雨 (1993) P01 洞爺カルデラ火砕噴火の噴出物:全岩化学組成の特徴. 日本火山学会講演予稿集, 87. https://doi.org/10.18940/vsj.1993.2.0_87

町田 洋・山縣耕太郎 (1996) 有珠火山山麓における洞爺テフラの層序.日本第四紀学会第四紀露頭集委員会編「第四紀露頭集―日本のテフラ」, 日本第四紀学会, 48-49

町田 洋・新井房夫・宮内崇裕,・奥村晃史 (1987) 北日本を広くおおく洞爺火山灰.第四紀研究, 26, 129-145. https://doi.org/10.4116/jaqua.26.2_129

鈴木 守・松井公平・東 三郎・大場与志男 (1970) 伊達町の地質.伊達町, 69p

宝田晋治・星住英夫・宮城磯治・西村裕一・宮縁育夫・三浦大助・川辺禎久 (2002) 有珠火山2000年噴火の火口近傍堆積物.火山, 47, 645–661. https://doi.org/10.18940/kazan.47.5_645

宝田晋治・宮城磯治・東宮昭彦 (2018) 洞爺及び屈斜路火砕流の分布と噴出量推定.日本火山学会講演予稿集. https://doi.org/10.18940/vsj.2018.0_116

東宮昭彦・宮城磯治 (2020) 洞爺噴火の年代値.火山, 65, 13-18. https://doi.org/10.18940/kazan.65.1_13

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

注釈

*総噴出量には,(宝田ほか, 2018) で推定された洞爺火砕流堆積物の噴出量 (80~160 km³) と (町田ほか, 1897) で求められた降下テフラの体積を (宝田ほか, 2002) において区分積分法を用い再計算した値 (110 km³) を使用.*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

洞爺噴火

Toya Eruption
年代: 106 ka, 109±3 ka
年代手法: 比較(ジルコンU-Th,U-Pb年代, FT年代,TL年代,δ18O年代,層序)
年代文献: 東宮・宮城 (2020)
噴出源: 洞爺カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 190-270 km3*

洞爺火砕流堆積物 (Unit 3)

とうやかさいりゅうたいせきぶつ (ゆにっと3)
Toya Pyroclastic Flow Deposit (Unit 3)
名称出典: Goto et al., (2018)
別名・呼称: 空沢凝灰岩層 (鈴木ほか, 1970),Tpfl 1 (横山ほか, 1973),Tpfa (池田・勝井, 1986),pyroclastic fall deposit (李, 1993),Tpfa (町田・山縣, 1996),Tpfl III (雁澤ほか, 2007)
噴火推移・概要: マグマ水蒸気噴火(水蒸気プリニー式噴火?)→マグマ水蒸気噴火(ベースサージ・大規模火砕流)→小規模マグマ水蒸気噴火→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→火砕流

本ステージでは,小規模のマグマ水蒸気噴火が複数回発生し,薄いベースサージと降下火山灰を堆積させた.Unit 3は,火山豆石に富み,かつ含まれる軽石が非常に少量であることから,高い水/マグマ比であったと考えられる (東宮ほか, 2001; 山元, 2001).

分布
洞爺カルデラ周辺10 km以内にのみ分布. 南側に厚く堆積している.
噴出量

見かけの体積 >1.5 km³

DRE [km3]
>0.6
VEI
5
噴出量文献

Goto et al. (2018)

岩質
流紋岩
岩相

茶褐色を呈する火砕物であり,ベースサージ堆積物と降下火山灰堆積物からなる.全体の層厚は, 4.4~7.7 mで3つのサブユニットに細分される (下位よりUnit 3a, 3b, 3c).Unit 3aは,火山豆石を含む,複数の薄いベースサージと降下火山灰の互層である.ベースサージ堆積物は薄い層理が発達する.また,降下火山灰層は,葉理が発達している.Unit 3bは,塊状無層理のベースサージ堆積物である.多面的に破砕された形状のガラス片を含む.Unit 3cは薄い葉理が発達したベースサージ堆積物である.

全岩化学組成 (SiO2)
77 wt.%
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

洞爺火砕流堆積物 (Unit 3) の露頭写真 (Goto et al., 2018) ©東京地学協会


文献

雁澤好博・臼井理沙・田中 瞳・東 剛 (2007) SAR法による洞爺火砕流堆積物の赤色熱ルミネセンス年代測定.地質雑, 113, 470-478. https://doi.org/10.5575/geosoc.113.470

Goto, Y., Suzuki, K., Shinya, T., Yamauchi, A., Miyoshi, M., Danhara, T. and Tomiya, A. (2018) Stratigraphy and Lithofacies of the Toya Ignimbrite in Southwestern Hokkaido, Japan: Insights into the Caldera-forming Eruption at Toya Caldera. J. Geography (Chigaku Zasshi), 127, 191-227. https://doi.org/10.5026/jgeography.127.191

池田稔彦・勝井義雄 (1986) 1. 洞爺カルデラの形成とその噴出物 (日本火山学会1986年度秋季大会).火山, 31, 269. https://doi.org/10.18940/kazanc.31.4_269_1

李 仁雨 (1993) P01 洞爺カルデラ火砕噴火の噴出物:全岩化学組成の特徴. 日本火山学会講演予稿集, 87. https://doi.org/10.18940/vsj.1993.2.0_87

町田 洋・山縣耕太郎 (1996) 有珠火山山麓における洞爺テフラの層序.日本第四紀学会第四紀露頭集委員会編「第四紀露頭集―日本のテフラ」, 日本第四紀学会, 48-49

町田 洋・新井房夫・宮内崇裕,・奥村晃史 (1987) 北日本を広くおおく洞爺火山灰.第四紀研究, 26, 129-145. https://doi.org/10.4116/jaqua.26.2_129

鈴木 守・松井公平・東 三郎・大場与志男 (1970) 伊達町の地質.伊達町, 69p

宝田晋治・星住英夫・宮城磯治・西村裕一・宮縁育夫・三浦大助・川辺禎久 (2002) 有珠火山2000年噴火の火口近傍堆積物.火山, 47, 645–661. https://doi.org/10.18940/kazan.47.5_645

宝田晋治・宮城磯治・東宮昭彦 (2018) 洞爺及び屈斜路火砕流の分布と噴出量推定.日本火山学会講演予稿集. https://doi.org/10.18940/vsj.2018.0_116

東宮昭彦・宮城磯治 (2020) 洞爺噴火の年代値.火山, 65, 13-18. https://doi.org/10.18940/kazan.65.1_13

東宮昭彦・宮城磯治・星住英夫・山元孝広・川辺禎久・佐藤久夫 (2001) 有珠火山2000年3月31日噴火とその本質物.地質調査研究報告, 52, 215-229. https://doi.org/10.9795/bullgsj.52.215

山元孝広 (2001) 有珠火山2000年噴火でのマグマ水蒸気爆発と火砕流到達域予測.地質調査研究報告, 52, 231-239. https://doi.org/10.9795/bullgsj.52.231

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/"

注釈

*総噴出量には,(宝田ほか, 2018) で推定された洞爺火砕流堆積物の噴出量 (80~160 km³) と (町田ほか, 1897) で求められた降下テフラの体積を (宝田ほか, 2002) において区分積分法を用い再計算した値 (110 km³) を使用.*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

洞爺噴火

Toya Eruption
年代: 106 ka, 109±3 ka
年代手法: 比較(ジルコンU-Th,U-Pb年代, FT年代,TL年代,δ18O年代,層序)
年代文献: 東宮・宮城 (2020)
噴出源: 洞爺カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 190-270 km3*

洞爺火砕流堆積物 (Unit 2)

とうやかさいりゅうたいせきぶつ (ゆにっと2)
Toya Pyroclastic Flow Deposit (Unit 2)
名称出典: Goto et al., (2018)
別名・呼称: 洞爺カルデラ火砕流堆積物I・II (鈴木ほか, 1970),Tpfl 1 (横山ほか, 1973),Tpfl I・II (池田・勝井, 1986),Toya-1 (李, 1993),Tpfl I (町田・山縣, 1996),Tpfl I/II (雁澤ほか, 2007)
噴火推移・概要: マグマ水蒸気噴火(水蒸気プリニー式噴火?)→マグマ水蒸気噴火(ベースサージ・大規模火砕流)→小規模マグマ水蒸気噴火→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→火砕流

マグマ水蒸気噴火によりベースサージが発生した.その後火砕流の発生に移行した.Unit 2は,火山豆石を含むことからマグマ水蒸気噴火であったことが考えられるが,基底部に多数の炭化木片を含むことから,比較的高温の流れであったことが示唆される.また,Unit 2は最も噴出量が大きく,マグマ溜まりの減圧に重要な役割を果たしたと考えられるが,堆積物中にカルデラの沈降を示唆する証拠は認められない.そのため,カルデラの沈降は,本ステージでは始まっていなかったと考えられる.

分布
カルデラ周辺部に広く分布する.北部,西部ではより遠方にまで分布が伸び,熱郛や岩内においても堆積物が確認される.
噴出量

見かけの体積 >27.2 km³

DRE [km3]
>10.9
VEI
6
噴出量文献

Goto et al. (2018)

岩質
流紋岩
岩相

ベースサージ堆積物 (Unit 2a) とそれを覆う火砕流堆積物からなる.Unit 2aは,灰色を呈し,塊状からやや葉理が発達した岩相を示す.稀に火山豆石を含む.火砕流堆積物は,3つのサブユニット (下位からUnit 2b, 2c, 2d) に細分される.Unit 2bは,灰色を呈し,斜交層理の発達する火砕サージ堆積物である.いくつかのガラス片は,多面的に破砕をうけた形状を示す.Unit 2cに向かい上方粗粒化を示す.Unit 2cは,基質支持で塊状無層理の火砕流堆積物である.下部は火山豆石を含む一方,上部は軽石に富み,ガス吹き抜けパイプ構造がみられる.Unit 2は,斜交層理・デューン構造の発達する火砕サージ堆積物である.Unit 2b, Unit 2c, Unit 2dは,それぞれグランドサージ層,塊状火砕流層,灰雲サージ層に相当する.

全岩化学組成 (SiO2)
77 wt.%
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

洞爺火砕流堆積物 (Unit 2) の露頭写真 (Goto et al., 2018) ©東京地学協会


文献

雁澤好博・臼井理沙・田中 瞳・東 剛 (2007) SAR法による洞爺火砕流堆積物の赤色熱ルミネセンス年代測定.地質雑, 113, 470-478. https://doi.org/10.5575/geosoc.113.470

Goto, Y., Suzuki, K., Shinya, T., Yamauchi, A., Miyoshi, M., Danhara, T. and Tomiya, A. (2018) Stratigraphy and Lithofacies of the Toya Ignimbrite in Southwestern Hokkaido, Japan: Insights into the Caldera-forming Eruption at Toya Caldera. J. Geography (Chigaku Zasshi), 127, 191-227. https://doi.org/10.5026/jgeography.127.191

池田稔彦・勝井義雄 (1986) 1. 洞爺カルデラの形成とその噴出物 (日本火山学会1986年度秋季大会).火山, 31, 269. https://doi.org/10.18940/kazanc.31.4_269_1

李 仁雨 (1993) P01 洞爺カルデラ火砕噴火の噴出物:全岩化学組成の特徴. 日本火山学会講演予稿集, 87. https://doi.org/10.18940/vsj.1993.2.0_87

町田 洋・山縣耕太郎 (1996) 有珠火山山麓における洞爺テフラの層序.日本第四紀学会第四紀露頭集委員会編「第四紀露頭集―日本のテフラ」, 日本第四紀学会, 48-49

町田 洋・新井房夫・宮内崇裕,・奥村晃史 (1987) 北日本を広くおおく洞爺火山灰.第四紀研究, 26, 129-145. https://doi.org/10.4116/jaqua.26.2_129

鈴木 守・松井公平・東 三郎・大場与志男 (1970) 伊達町の地質.伊達町, 69p

宝田晋治・星住英夫・宮城磯治・西村裕一・宮縁育夫・三浦大助・川辺禎久 (2002) 有珠火山2000年噴火の火口近傍堆積物.火山, 47, 645–661. https://doi.org/10.18940/kazan.47.5_645

宝田晋治・宮城磯治・東宮昭彦 (2018) 洞爺及び屈斜路火砕流の分布と噴出量推定.日本火山学会講演予稿集. https://doi.org/10.18940/vsj.2018.0_116

東宮昭彦・宮城磯治 (2020) 洞爺噴火の年代値.火山, 65, 13-18. https://doi.org/10.18940/kazan.65.1_13

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

注釈

*総噴出量には,(宝田ほか, 2018) で推定された洞爺火砕流堆積物の噴出量 (80~160 km³) と (町田ほか, 1897) で求められた降下テフラの体積を (宝田ほか, 2002) において区分積分法を用い再計算した値 (110 km³) を使用.*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

洞爺噴火

Toya Eruption
年代: 106 ka, 109±3 ka
年代手法: 比較(ジルコンU-Th,U-Pb年代, FT年代,TL年代,δ18O年代,層序)
年代文献: 東宮・宮城 (2020)
噴出源: 洞爺カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 190-270 km3*

洞爺火砕流堆積物 (Unit 1)

とうやかさいりゅうたいせきぶつ (ゆにっと1)
Toya Pyroclastic Flow Deposit (Unit 1)
名称出典: Goto et al., (2018)
別名・呼称: -
噴火推移・概要: マグマ水蒸気噴火(水蒸気プリニー式噴火?)→マグマ水蒸気噴火(ベースサージ・大規模火砕流)→小規模マグマ水蒸気噴火→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→マグマ水蒸気噴火(火砕流)→火砕流

Unit 1中の火山ガラスは,多くが低発泡・ブロック状である事から,マグマの破砕に水が関与した事が示唆される.洞爺カルデラ形成噴火はマグマ水蒸気噴火により始まったと考えられる.Unit 1の分布は比較的広域であるため,水蒸気プリニー式噴火の可能性も示唆される.

分布
北東方向に分布主軸が伸びる.
噴出量

見かけの体積 >0.01 km³

DRE [km3]
>0.004
VEI
3
噴出量文献

Goto et al. (2018)

岩相

白色の降下火山灰層.塊状無層理,層厚は1~2 cm程度である.

全岩化学組成 (SiO2)
-
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

洞爺火砕流堆積物 (Unit 1) の露頭写真 (Goto et al., 2018) ©東京地学協会


文献

Goto, Y., Suzuki, K., Shinya, T., Yamauchi, A., Miyoshi, M., Danhara, T. and Tomiya, A. (2018) Stratigraphy and Lithofacies of the Toya Ignimbrite in Southwestern Hokkaido, Japan: Insights into the Caldera-forming Eruption at Toya Caldera. J. Geography (Chigaku Zasshi), 127, 191-227. https://doi.org/10.5026/jgeography.127.191

町田 洋・新井房夫・宮内崇裕,・奥村晃史 (1987) 北日本を広くおおく洞爺火山灰.第四紀研究, 26, 129-145. https://doi.org/10.4116/jaqua.26.2_129

宝田晋治・星住英夫・宮城磯治・西村裕一・宮縁育夫・三浦大助・川辺禎久 (2002) 有珠火山2000年噴火の火口近傍堆積物.火山, 47, 645–661. https://doi.org/10.18940/kazan.47.5_645

宝田晋治・宮城磯治・東宮昭彦 (2018) 洞爺及び屈斜路火砕流の分布と噴出量推定.日本火山学会講演予稿集. https://doi.org/10.18940/vsj.2018.0_116

東宮昭彦・宮城磯治 (2020) 洞爺噴火の年代値.火山, 65, 13-18. https://doi.org/10.18940/kazan.65.1_13

注釈

*総噴出量には,(宝田ほか, 2018) で推定された洞爺火砕流堆積物の噴出量 (80~160 km³) と (町田ほか, 1897) で求められた降下テフラの体積を (宝田ほか, 2002) において区分積分法を用い再計算した値 (110 km³) を使用.*DRE換算は,溶岩と火砕物の密度をそれぞれ2.5 g/cm3, 1.0 g/cm3と仮定し算出した.

短期的前駆活動

なし

長期的前駆活動

長流川噴火

Osarugawa Eruption
年代: 125-120 ka
年代手法: 層序
年代文献: 町田ほか (1987)
噴出源: 洞爺カルデラ?

長流川降下火砕物, 長流川火砕流堆積物

おさるがわこうかかさいぶつ, おさるがわかさいりゅうたいせきぶつ
Osarugawa Pyroclastic Fall Deposit, Osarugawa Pyroclastic Flow Deposit
名称出典: 曽谷ほか (2007)
噴火推移・概要: プリニー式噴火?→火砕流

降下火砕物の噴出から噴火が始まり,その後火砕流が発生した.

分布
分布の詳細不明.伊達市長流川左岸において,上長和層の上位に降下火砕堆積物,火砕流堆積物が認められる (町田ほか, 1987).それぞれの層厚は0.4 m, 3.6 mである.また,貫気別(ぬきんべつ)川沿いにおいても,層厚8 m以上の火砕流堆積物が確認できる (Goto et al., 2018).
岩相

長流川火砕流の直下に堆積する火砕堆積物である.下部の降下火砕堆積物と上部の火砕流堆積物からなる.火砕流堆積物は,洞爺火砕流と異なり,角閃石斑晶を含まない.岩片を多く含む.ガラス組成・斑晶量・斑晶鉱物組み合わせにおいて,洞爺カルデラ周辺に分布する他のテフラと区別が可能である (中川ほか, 2018)

層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

Goto et al. (2018) ©東京地学協会.洞爺カルデラ周辺の対比柱状図.Loc. 4,Loc. 8において,長流川降下火砕物 (Osr-pfa) および長流川火砕流堆積物 (Osr-pfl) が認められる.


文献

Goto, Y., Suzuki, K., Shinya, T., Yamauchi, A., Miyoshi, M., Danhara, T. and Tomiya, A. (2018) Stratigraphy and Lithofacies of the Toya Ignimbrite in Southwestern Hokkaido, Japan: Insights into the Caldera-forming Eruption at Toya Caldera. J. Geography (Chigaku Zasshi), 127, 191-227. https://doi.org/10.5026/jgeography.127.191

町田 洋・新井房夫・宮内崇裕,・奥村晃史 (1987) 北日本を広くおおく洞爺火山灰.第四紀研究, 26, 129-145. https://doi.org/10.4116/jaqua.26.2_129

中川光弘・宮坂瑞穂・三浦大助・上澤真平 (2018) 南西北海道,石狩低地帯におけるテフラ層序学:支笏―洞爺火山地域の噴火履歴.地学雑. 124, 473-489. https://doi.org/10.5575/geosoc.2018.0038

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺 幾久子・東宮昭彦 (2007): 有珠火山地質図(第2版)1 : 25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/data/VOLC/PDF/GSJ_MAP_VOLC_02_2007_D.pdf

滝ノ上噴火

Takinoue Eruption
年代: 0.90±0.15 Ma
年代手法: TL法
年代文献: 高島ほか (1992)
噴出源: 洞爺カルデラ?

滝ノ上火砕流堆積物

たきのうえかさいりゅうたいせきぶつ
Takinoeue Pyroclastic Flow Deposit
名称出典: 近堂 (1963)
噴火推移・概要: 火砕流

火砕流の発生

分布
洞爺湖南東岸に厚く分布するが,噴出源は不明である (高島ほか, 1992).
岩質
安山岩
岩相

暗灰色の溶結凝灰岩である.流理に似たユータキシテック組織を示し,多数の偏平した黒色火山ガラスのパッチが水平に配列する.外来岩片を多量に含む (横山ほか, 1973).斑晶に斜長石, 紫蘇輝石, 普通輝石斑晶を含む (高島ほか, 1992).

層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

滝ノ上火砕流堆積物の分布域 (曽屋ほか, 2007) ©産総研地質調査総合センター


文献

近堂祐弘 (1963) 北海道有珠火山周辺における第四紀火山砕屑物の粘土鉱物学的研究. 地質雑, 69, 362-377. https://doi.org/10.5575/geosoc.69.362

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺 幾久子・東宮昭彦 (2007): 有珠火山地質図(第2版)1 : 25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/data/VOLC/PDF/GSJ_MAP_VOLC_02_2007_D.pdf

高島 勲・山崎哲良.中田英二・湯川公靖 (1992) 北海道洞爺湖周辺の第四紀火砕岩及び火山岩のTL年代. 岩鉱, 87, 197-206. https://doi.org/10.2465/ganko.87.197

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

壮瞥噴火

Sobetsu Eruption
年代: 1.59±0.33 Ma
年代手法: TL法
年代文献: 高島ほか (1992)
噴出源: 洞爺カルデラ?

壮瞥火砕流堆積物

そうべつかさいりゅうたいせきぶつ
Soubetsu Pyrocalstic Flow Deposit
名称出典: 近堂 (1963)
別名・呼称: 壮瞥浮石流 (太田, 1956)
噴火推移・概要: 火砕流

火砕流の発生

分布
壮瞥滝付近を中心に分布が確認されるが,噴出源は不明である (高島ほか, 1992).
岩質
流紋岩
岩相

淡灰色を呈する非溶結または弱溶結の火砕流堆積物である (高島ほか, 1992).溶結部では,幅の広い柱状節理が見られる (横山ほか, 1973).石英斑晶に富む.

層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

壮瞥火砕流堆積物の分布域 (曽屋ほか, 2007) ©産総研地質調査総合センター


文献

近堂祐弘 (1963) 北海道有珠火山周辺における第四紀火山砕屑物の粘土鉱物学的研究. 地質雑, 69, 362-377. https://doi.org/10.5575/geosoc.69.362

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺 幾久子・東宮昭彦 (2007): 有珠火山地質図(第2版)1 : 25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/data/VOLC/PDF/GSJ_MAP_VOLC_02_2007_D.pdf

高島 勲・山崎哲良.中田英二・湯川公靖 (1992) 北海道洞爺湖周辺の第四紀火砕岩及び火山岩のTL年代. 岩鉱, 87, 197-206. https://doi.org/10.2465/ganko.87.197

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/

引用文献

遠藤邦彦・大野希一・国方まり・諸星真帆・鈴木正章・西村裕一・長井大輔・千葉達郎・陶野郁雄 (2001) 有珠山2000年噴火におけるマグマ水蒸気爆発.日本大学文理学部自然科学研究所研究紀要, 36, 65-75.

雁澤好博・臼井理沙・田中 瞳・東 剛 (2007) SAR法による洞爺火砕流堆積物の赤色熱ルミネセンス年代測定.地質雑, 113, 470-478. https://doi.org/10.5575/geosoc.113.470

Goto, Y., Sekiguchi, Y., Takahashi, S., Ito, H. and Danhara, T. (2013) The 18-19ka Andesitic Explosive Eruption at Usu Volcano, Hokkaido, Japan. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 58, 529-541. https://www.jstage.jst.go.jp/article/kazan/58/4/58_KJ00008993027/_pdf

Goto,Y., Matsuzuka, S., Kameyama, S. and Danhara, T. (2015) Geology and Evolution of the Nakajima Islands (Toya Caldera, Hokkaido, Japan) Inferred from Aerial Laser Mapping and Geological Field Surveys. Bull. Volcanol. Soc. Japan, 60, 17-33. https://doi.org/10.18940/kazan.60.1_17

Goto, Y., Suzuki, K., Shinya, T., Yamauchi, A., Miyoshi, M., Danhara, T. and Tomiya, A. (2018) Stratigraphy and Lithofacies of the Toya Ignimbrite in Southwestern Hokkaido, Japan: Insights into the Caldera-forming Eruption at Toya Caldera. J. Geography (Chigaku Zasshi), 127, 191-227. https://doi.org/10.5026/jgeography.127.191

Goto, Y., Danhara, T. and Tomiya, A. (2019) Catastrophic sector collapse at Usu volcano, Hokkaido, Japan: failure of a young edifice built on soft substratum. Bull. Volcanol., 81, 37. https://doi.org/10.1007/s00445-019-1293-x

池田稔彦・勝井義雄 (1986) 1. 洞爺カルデラの形成とその噴出物 (日本火山学会1986年度秋季大会).火山, 31, 269. https://doi.org/10.18940/kazanc.31.4_269_1

勝井義雄・石川俊夫 (1981) 有珠山の活動史,噴出物調査およびDisaster Mapと災害評価.噴火災害の特質とHazard mapの作成およびそれによる噴火災害の予測と研究,文部省科学研究費自然災害特別研究研究成果, 14-22.

春日井昭・前田寿嗣・岡村 聡 (1990) クッタラ・支笏両火山のテフラの層序と編年 (2).北海道教育大学紀要 (第2部B), 40, 31-46. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/6464

近堂祐弘 (1963) 北海道有珠火山周辺における第四紀火山砕屑物の粘土鉱物学的研究. 地質雑, 69, 362-377. https://doi.org/10.5575/geosoc.69.362

李 仁雨 (1993) P01 洞爺カルデラ火砕噴火の噴出物:全岩化学組成の特徴. 日本火山学会講演予稿集, 87. https://doi.org/10.18940/vsj.1993.2.0_87

町田 洋・山縣耕太郎 (1996) 有珠火山山麓における洞爺テフラの層序.日本第四紀学会第四紀露頭集委員会編「第四紀露頭集―日本のテフラ」, 日本第四紀学会, 48-49

町田 洋・新井房夫・宮内崇裕,・奥村晃史 (1987) 北日本を広くおおく洞爺火山灰.第四紀研究, 26, 129-145. https://doi.org/10.4116/jaqua.26.2_129

松本亜希子・中川光弘 (2011) 岩石学的特徴からみる,有珠火山山頂溶岩ドーム群の形成順序.日本火山学会講演予稿集. https://doi.org/10.18940/vsj.2011.0_97

Matsumoto, A. and Nakagawa, M. (2019) Reconstruction of the eruptive history of Usu volcano, Hokkaido, Japan, inferred from petrological correlation between tephras and dome lavas. Island Arc, 28, e12301. https://doi.org/10.1111/iar.12301

Miyabuchi, Y., Okuno, M., Torii, M., Yoshimoto, M. and Kobayashi, T. (2014) Tephrostratigraphy and eruptive history of post-caldera stage of Toya Volcano, Hokkaido, northern Japan. J. Volcanol. Geotherm. Res., 281, 34-52. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2014.05.019

中川光弘・石塚吉浩・吉本充宏・工藤 崇・相澤幸治・北川淳一・平賀正人・松本亜希子・外狩英紀・高橋 良・石井英一・江草匡倫・清野寛子・安間-宮坂瑞穂・和田恵冶・新井田清信 (2002) 有珠2000年噴火の噴出物 : 構成物とその時間変化(<特集>;2000年有珠山噴火 (2)).火山, 47, 279-288. https://doi.org/10.18940/kazan.47.4_279

中川光弘・松本亜希子・田近 淳・広瀬 亘・大津 直 (2005) 有珠火山の噴火史の再検討 : 寛文噴火(1663年)と明和噴火(1769年)に挟まれた17世紀末の先明和噴火の発見.火山, 50, 39-52. https://doi.org/10.18940/kazan.50.2_39

中川光弘・宮坂瑞穂・三浦大助・上澤真平 (2018) 南西北海道,石狩低地帯におけるテフラ層序学:支笏―洞爺火山地域の噴火履歴.地学雑. 124, 473-489. https://doi.org/10.5575/geosoc.2018.0038

中村有吾・松本亜希子・中川光弘 (2005) 噴出物から推定した有珠山1663年噴火の推移.地学雑, 114, 549-560. https://doi.org/10.5026/jgeography.114.4_549

大場与志男 (1964a) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(I).岩鉱, 51, 53-66. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.53

大場与志男 (1964b) 有珠火山の岩石学的研究―とくに外輪山溶岩について―(II).岩鉱, 51, 88-97. https://doi.org/10.2465/ganko1941.51.88

Oba, Y. (1966) Geology and Petrology of Usu Volcano, Hokkaido, Japan. Journal of the Faculty of Science, Hokkaido University. Series 4, Geology and mineralogy, 13, 185-236. http://hdl.handle.net/2115/35948

大場与志男・近堂裕弘 (1964) 有珠火山の降下軽石堆積物について.火山, 9, 75-86. https://doi.org/10.18940/kazanc.9.2-3_75

Oba, Y., Katsui, Y., Kurasawa, H., Ikeda, Y. and Uda, T. (1983) Petrology of Historic Rhyolite and Dacite from Usu Volcano, North Japan. 北海道大学理学部紀要, 20, 275-290. http://hdl.handle.net/2115/36722

太田良平 (1956) 5万分の1虻田図幅説明書.地質調査所, https://www.gsj.jp/Map/JP/geology4-4.html#04050

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子 (1981) 有珠火山地質図.火山地質図, no.2, 地質調査所.

曽屋龍典・勝井義雄・新井田清信・堺幾久子・東宮昭彦 (2007) 有珠火山地質図 (第2版).1:25,000.火山地質図, 2, 産業技術総合研究所地質調査総合センター. https://www.gsj.jp/Map/JP/volcano.html#02

鈴木 守・松井公平・東 三郎・大場与志男 (1970) 伊達町の地質.伊達町, 69p

宝田晋治・星住英夫・宮城磯治・西村裕一・宮縁育夫・三浦大助・川辺禎久 (2002) 有珠火山2000年噴火の火口近傍堆積物.火山, 47, 645–661. https://doi.org/10.18940/kazan.47.5_645

宝田晋治・宮城磯治・東宮昭彦 (2018) 洞爺及び屈斜路火砕流の分布と噴出量推定.日本火山学会講演予稿集. https://doi.org/10.18940/vsj.2018.0_116

高島 勲・山崎哲良.中田英二・湯川公靖 (1992) 北海道洞爺湖周辺の第四紀火砕岩及び火山岩のTL年代. 岩鉱, 87, 197-206. https://doi.org/10.2465/ganko.87.197

東宮昭彦・宮城磯治 (2020) 洞爺噴火の年代値.火山, 65, 13-18. https://doi.org/10.18940/kazan.65.1_13

東宮昭彦・宮城磯治・星住英夫・山元孝広・川辺禎久・佐藤久夫 (2001) 有珠火山2000年3月31日噴火とその本質物.地質調査研究報告, 52, 215-229. https://doi.org/10.9795/bullgsj.52.215

Tomiya, A. and Takahashi, E. (2005) Evolution of the Magma Chamber beneath Usu Volcano since 1663: a Natural Laboratory for Observing Changing Phenocryst Compositions and Textures. J. Petrol., 46, 2395-2426. https://doi.org/10.1093/petrology/egi057

山縣耕太郎 (1994) 支笏およびクッタラ火山のテフロクロノロジー.地学雑, 103, 268-285. https://doi.org/10.5026/jgeography.103.268

山縣耕太郎・町田 洋 (1996) 北海道伊達における洞爺テフラとその上位の諸テフラ. 「第四紀露頭集─ 日本のテフラ」, 日本第四紀学会第四紀露頭集編集委員会編.

山元孝広 (2001) 有珠火山2000年噴火でのマグマ水蒸気爆発と火砕流到達域予測.地質調査研究報告, 52, 231-239. https://doi.org/10.9795/bullgsj.52.231

横山 泉・勝井義雄・大場与志男・江原幸雄 (1973) 有珠山―火山地質・噴火史・活動の現状および防災対策.北海道防災会議, 札幌, 254p. https://ci.nii.ac.jp/naid/10003668170/