Version 1.0.11

摩周カルデラ 屈斜路カルデラ 支笏カルデラ 洞爺カルデラ 濁川カルデラ 十和田カルデラ 姶良カルデラ 阿多カルデラ 池田カルデラ 鬼界カルデラ
火山の位置(厳密なカルデラ・火口の位置を示すものではない)

主要な活動

屈斜路カルデラの層序概念図
図の詳細に関しては【こちら】
屈斜路カルデラの噴火時系列図.横軸は年代(ka),縦軸およびバブルの大きさ・色は構成要素のVEIに対応する.
図の詳細に関しては【こちら】
figure

北海道東部に分布する火砕流堆積物の総合柱状図 (奥村, 1988) ©総合研究開発機構

figure

阿寒カルデラ周辺に分布する火砕流堆積物の本質岩片の斑晶鉱物量比 (長谷川・中川, 2007) ©日本地質学会

figure

火山ガラスの K2O ハーカー図 (長谷川・中川, 2014) ©日本火山学会

figure

屈斜路火山砕屑物柱状図 (勝井・佐藤,1963) ©北海道開発庁

figure

火山ガラスの TiO2-K2O 図 (奥村, 1991) ©日本第四紀学会

figure

斜里地域で見られるテフラの対比柱状図 (隅田, 1988) ©知床博物館研究報告

後カルデラ火山活動

アトサヌプリ

Atosanupuri
年代: <35 ka-AD 300
年代手法: 層序および14C年代
年代文献: 長谷川ほか (2017)
噴出源: アトサヌプリ火山

アトサヌプリ火山噴出物

あとさぬぷりかざんふんしゅつぶつ
Atosanupuri Volcanic Products
噴火推移・概要: 溶岩ドーム,火砕噴火

アトサヌプリ火山は,屈斜路カルデラ形成後に活動した後カルデラ火山である.ここでは,個々の噴火の詳細を述べることはさけ,アトサヌプリ火山全体の活動史を述べるに留める.本火山の活動は,古期アトサヌプリ火山と,新規アトサヌプリ火山に大別できる(勝井ほか, 1986).古期アトサヌプリ火山は,約30~15 kaに活動したと考えられ,安山岩質の溶岩(外輪山溶岩)を流出し,その後大量のデイサイト質火砕流を噴出した (勝井ほか, 1986; 長谷川ほか, 2009).新期アトサヌプリ火山は,主にデイサイト質の溶岩ドームを形成する活動であり,アトサヌプリ溶岩円頂丘を始めとする10数個のドーム群を形成した.摩周火山起源のMa-f (7.6 ka) を鍵層として前期であるI期と後期のII期に大別される (勝井ほか, 1986).アトサヌプリ火山の最新期の活動は,水蒸気噴火が卓越しており,少なくとも最新2,700年間に7回の水蒸気噴火が発生している (長谷川ほか, 2017).

岩質
安山岩,デイサイト (勝井ほか, 1986; 長谷川ほか, 2017)
岩相

アトサヌプリ火山の噴出物は,古期アトサヌプリ火山噴出物,新期アトサヌプリ火山噴出物I,新期アトサヌプリ火山噴出物IIに大別できる (勝井ほか, 1986).古期アトサヌプリ火山噴出物は,アトサヌプリ外輪山溶岩,オヤコツ円頂丘溶岩,252 m山円頂丘溶岩などに加え,上部中春別テフラ-e, -c, -aなどの降下火砕堆積物やアトサヌプリ火砕流堆積物といった火砕流堆積物からなる.アトサヌプリ火砕流堆積物はアトサヌプリ西麓一帯および釧路川沿いに分布する白色のデイサイト質火砕流堆積物である (勝井ほか, 1986).本火砕流堆積物は,白色で発泡の良い軽石と火山灰からなり,分級度が極めて悪い (勝井ほか, 1986).新期アトサヌプリ火山噴出物Iは,6つの溶岩ドーム(丸山,ヌプリオンド,274 m山,ニフシオヤコツ,トサモシベ,オブタテシュケ)で構成される.新期アトサヌプリ火山噴出物は5つの溶岩ドーム (リシリ,サワンチサブ,マクワンチサブ,アトサヌプリ古期,アトサヌプリ新期) およびいくつかの火砕堆積物 (例えば,リシリ火砕流堆積物,At-b,At-aなど) で構成される.

全岩化学組成 (SiO2)
63-74 wt.% (勝井ほか, 1986; 長谷川ほか, 2009)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

アトサヌプリ火山・ 摩周火山の層序および年代 (長谷川ほか, 2017) ©日本地質学会


文献

長谷川健・岸本博志・中川光弘・伊藤順一・山元孝広 (2009) 北海道東部,根釧原野および斜里平野における約3万5千〜1万2千年前のテフラ層序と後屈斜路カルデラ火山の噴火史.地質雑, 369-390. https://doi.org/10.5575/geosoc.115.369

長谷川健・中川光弘・宮城磯治. (2017). 北海道東部, アトサヌプリ火山における水蒸気噴火の発生履歴: 炭素年代および気象庁ボーリングコアからの検討. 地質学雑誌, 123(5), 269-281. https://doi.org/10.5575/geosoc.2016.0051

勝井義雄・横山 泉・岡田 弘・西田泰典・松本佳久・川上則明 (1986) アトサヌプリ摩周(カムイヌプリ)-火山地質・噴火史・活動の現況および防災対策-.北海道防災会議, 104p.

屈斜路中島

Kutcharo-Nakajima
年代: <35 ka
年代手法: 層序
噴出源: 屈斜路中島火山

屈斜路中島火山噴出物

くっしゃろなかじまかざんふんしゅつぶつ
Kussharo (Kutcharo)-Nakajima Volcanic Products
噴火推移・概要: 溶岩ドーム,マグマ水蒸気噴火,プリニー式噴火 (サブプリニー式噴火)?

屈斜路中島火山は,屈斜路カルデラ形成後に活動した後カルデラ火山である.ここでは,屈斜路中島火山の活動史の概要を述べるに留める.本火山は,屈斜路湖(屈斜路カルデラ)の中央に位置しており,現在上陸禁止区域に指定されている為,地質学的データが乏しく,その詳細な活動史は不明である.勝井 (1962) によると,屈斜路中島火山は,比較的規模の大きな溶岩ドーム (古期円頂丘溶岩) の形成後,17-10 ka頃にマグマ水蒸気噴火が発生し中島軽石を放出した (後藤・和田, 2018).その後,火口内に小規模な溶岩ドーム (新期円頂丘溶岩) の形成が起ったと考えられる.また,屈斜路中島火山では,25 ka頃に火砕噴火が発生しており,豊住軽石 (上部中春別テフラ-g) を放出したと考えられる (佐藤, 1968; 長谷川ほか, 2009).

岩質
デイサイト (勝井, 1962)
岩相

屈斜路中島火山は,屈斜路カルデラの後カルデラ火山であり,古期円頂丘溶岩,中島軽石,新期円頂丘溶岩で構成される.古期円頂丘溶岩は,厚い灰色の単斜輝石直方輝石デイサイト質の溶岩ドームである (勝井, 1962).中島軽石は,古期円頂丘溶岩を直接覆う降下軽石・火砕流堆積物である.最大層厚は18 mである.軽石は白色で,単斜輝石直方輝石デイサイトを示す.新期円頂丘溶岩は,外輪山 (古期円頂丘溶岩) の中心より少し東に偏して噴出した灰色の溶岩ドームである (勝井, 1962).単斜輝石直方輝石デイサイトを示す.豊住軽石は,白色〜褐色の降下火砕堆積物である.下部は上方粗粒化を示し,発泡の良い白色軽石を含む (長谷川ほか, 2009).

全岩化学組成 (SiO2)
新期円頂丘溶岩: 70 wt.% (勝井, 1962) 中島軽石: 67 wt.% (勝井, 1962) 古期円頂丘溶岩: 68 wt.% (勝井, 1962) 豊住軽石 (上部中春別テフラ-g): 67 wt.% (長谷川ほか, 2009)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

屈斜路中島火山の地形図 (後藤・和田, 2018) ©東京地学協会


文献

後藤芳彦・和田恵治. (2018) 北海道屈斜路カルデラ中島火山の噴火年代─ 中島軽石のテフロクロノロジー─. 地学雑誌, 127(2), 157-173. https://doi.org/10.5026/jgeography.127.157

長谷川健・岸本博志・中川光弘・伊藤順一・山元孝広 (2009) 北海道東部,根釧原野および斜里平野における約3万5千〜1万2千年前のテフラ層序と後屈斜路カルデラ火山の噴火史.地質雑, 369-390. https://doi.org/10.5575/geosoc.115.369

勝井義雄 (1962) 5万分の1地質図幅「屈斜路湖」および同説明書.北海道開発庁, 42p https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/01/01_060.htm

佐藤博之 (1968) 東北海道斜里地域における洪積世後期の火山灰と段丘. 地調月報, 59, 47-58. https://www.gsj.jp/data/bull-gsj/19-02_04.pdf

摩周

Mashu
年代: >46 ka-AD1650±29
年代手法: 層序および14C年代
年代文献: 長谷川ほか (2017)
噴出源: 摩周火山

摩周火山噴出物

ましゅうかざんふんしゅつぶつ
Mashu Volcanic Products
噴火推移・概要: 火砕噴火,溶岩流

摩周火山は,屈斜路カルデラの南東に位置する後カルデラ火山である.ここでは,摩周火山の活動史の概要を述べるに留める.摩周火山の活動史は,Katsui et al. (1975) によって成層火山形成期,カルデラ形成期,中央火口丘形成期の3つに区分される.成層火山形成期は,約17,000年前に始まり,玄武岩〜安山岩質の溶岩・スコリアが噴出した(例えば,新期・古期外輪山溶岩,下部摩周テフラa〜eなど).続くカルデラ形成期は,14 ka年前のMa-l噴火に始まり,約12 kaのMa-k噴火,そして約7.6 kaの摩周火山主カルデラ形成噴火が発生し,現在の摩周カルデラの概形が形成された.中央火口丘形成期では,降下火砕物や小規模な火砕流を噴出する小規模な火山活動が起こり,摩周火砕堆積物e, 摩周降下火山灰堆積物e’, 摩周火砕堆積物d, 摩周降下火山灰堆積物c, 摩周降下火砕堆積物bなどが堆積した.

岩質
後カルデラ火山活動: デイサイト,流紋岩 (岸本ほか, 2009; 勝井, 1955; Katsui et al., 1975) カルデラ形成期: デイサイト (岸本ほか, 2009; 長谷川ほか, 2021) 長期的前駆活動期: 玄武岩,玄武岩質安山岩,安山岩,デイサイト (Katsui et al., 1975; 隅田, 1990; 長谷川ほか, 2009)
岩相

成層火山形成期の噴出物は,主に玄武岩質〜安山岩質の溶岩および降下スコリア堆積物である.カルデラ形成期の噴出物は,主にデイサイト質の火砕堆積物である.中央火口丘形成期の噴出物は,デイサイト質〜流紋岩質の降下火砕物であり,一部溶岩流や溶岩ドーム(カムイヌプリ溶岩,カムイシュ溶岩円頂丘)も認められる.

全岩化学組成 (SiO2)
後カルデラ火山活動: 65-73 wt.% (岸本ほか, 2009; 勝井, 1955; Katsui et al., 1975) カルデラ形成期: 68-71 wt.% (岸本ほか, 2009; 長谷川ほか, 2021) 長期的前駆活動期: 52-70 wt.% (隅田, 1990; 長谷川ほか, 2009; Katsui et al., 1975)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

各噴出物の噴出量と噴出年代. (a)アトサヌプリ・中島火山, (b)摩周火山 (長谷川ほか,2009) ©日本地質学会


文献

長谷川健・岸本博志・中川光弘・伊藤順一・山元孝広 (2009) 北海道東部,根釧原野および斜里平野における約3万5千〜1万2千年前のテフラ層序と後屈斜路カルデラ火山の噴火史.地質雑, 369-390. https://doi.org/10.5575/geosoc.115.369

長谷川健・中川光弘・宮城磯治. (2017). 北海道東部, アトサヌプリ火山における水蒸気噴火の発生履歴: 炭素年代および気象庁ボーリングコアからの検討. 地質学雑誌, 123(5), 269-281. https://doi.org/10.5575/geosoc.2016.0051

勝井義雄 (1955) 摩周火山の地質と岩石.地質雑, 61, 481-495. https://doi.org/10.5575/geosoc.61.481

勝井義雄 (1962) 5万分の1地質図幅「屈斜路湖」および同説明書.北海道開発庁, 42p https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/01/01_060.htm

Katsui, Y., Ando, S. and Inaba, K. (1975) Formation and magmatic evolution of Mashu volcano, East Hokkaido, Japan. Jour. Fac. Sci., Hokkaido Univ. Ser. IV, 16, 533-552. http://hdl.handle.net/2115/36041

岸本博志・長谷川健・中川光弘・和田恵治 (2009) 最近約1万4千年間の摩周火山のテフラ層序と噴火様式.火山, 54, 14-36. https://doi.org/10.18940/kazan.54.1_15

宮田雄一郎・山口昇一・矢崎清貫 (1988) 計根別地域の地質.地域地質研究報告 (5万分の1地質図幅), 地質調査所, 77p. https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/02/02_010.htm

隅田まり (1988) 斜里地方におけるテフラ層序.知床博研報, 9, 19-31.

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

カルデラ形成噴火

屈斜路I噴火

Kutcharo I Eruption
年代: 40±1 ka
年代手法: 14C年代
年代文献: 山元ほか (2010)
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 120 km3 (奥村, 1988)

DRE 48 km3 (隅田, 1993)

見かけ体積 125 km3 (Hasegawa et al., 2012)

DRE 平均約45 km3,最大約87 km3 (原子力規制庁委託研究「平成29年度火山影響評価に係る技術的知見整備」)

見かけ体積 130 km3 (柴田・長谷川, 2021)

屈斜路火砕流堆積物I

くっしゃろかさいりゅうたいせきぶつ I
Kutcharo Pyroclastic Flow Deposit I
名称出典: 勝井・佐藤 (1963)
別名・呼称: K.P.flow Ⅰ (勝井・佐藤, 1963),KⅨi2(隅田 ,1990),Unit 7 (柴田・長谷川, 2022)
噴火推移・概要: 水蒸気プリニー式噴火→大規模火砕流

KSrの堆積後,大規模火砕流が発生し,屈斜路火砕流堆積物Ⅰ (Kp Ⅰ; 勝井・佐藤,1963)が屈斜路カルデラの東〜北〜西方の広範囲に堆積した.Kp Ⅰには,co-ignimbrite ash と解釈される層厚15 cmの粗粒な軽石層と火山豆石を含む層厚1 m前後の淘汰のよい火山灰層が挟在することが確認されている (奥村, 1996).このことから小休止を挟んで少なくとも2度火砕流が発生したことが示唆される.また,co-ignimbrite ashに火山豆石が含まれていることから,この噴火では繰り返し激しいマグマ水蒸気爆発が発生していたことが考えられる.小清水町の露頭において火砕流堆積物は軽石層と火山灰層を挟み,下位に5 m以上,上位に少なくとも2mの厚さで堆積する.Kp Ⅰの火砕流堆積物の見かけ体積は,陸域での推定分布面積と平均層厚から,76 km3と見積もられる (柴田・長谷川, 2022).Kp Ⅰの本質岩片は流紋岩質軽石 (約72-74 wt%) で,屈斜路火砕流堆積物の中で唯一かんらん石を含むことが特徴的である.全岩化学組成のハーカー図上ではKpⅡ/Ⅲ〜Ⅷと似たような組成傾向を示すとされる.しかし,KpⅠの火山ガラス主化学組成は,K2Oのハーカー図上でFWTやKpⅡ/Ⅲ〜Ⅷとほとんど重なることなく,異なる組成範囲を示す.そのため,テフラの同定識別にも有用である.

分布
カルデラ北側で斜里から北見にかけて広く分布し,根室水道周辺にも点々と露出している (奥村, 1991).
噴出量

見かけ体積 54 km3

VEI
6
噴出量文献

柴田・長谷川 (2022)

岩質
デイサイト
岩相

ガラス質火山灰を主体とする非溶結火砕流堆積物である.一般に白色から淡紅色で,特に最下部は細粒のミガキ砂状を示すことが多い (勝井・佐藤, 1963).大部分が白色軽石で構成されるが,ごく少量の発泡の悪い明灰色軽石や縞状軽石も含まれる.火山灰基質部には火山豆石が含まれる場合があり,稀に吹き抜けパイプ構造も認められる.カルデラ近傍では,石質岩片濃集層を境に上下で層相が異なり (Unit 7-L, Unit 7-U),下部は上部よりも含まれる軽石の粒径が小さく,量も少ない (柴田・長谷川, 2022).

全岩化学組成 (SiO2)
73.1-73.5 wt.% (柴田・長谷川, 2022)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

Kp Ⅰの総合柱状図 (柴田・長谷川, 2022) ©日本火山学会


figure

KpⅠと KSr の分布 (KpⅠ の分布は,佐藤ほか,1970; 佐藤・三梨,1970 に,KSr の等層厚線は,町田・新井, 2003 ©東京大学出版会 に基づく) ピンクが KpⅠ,青線がKSr,赤線が屈斜路カルデラを示す.地図は地理院地図WMTS 版を利用.


figure

Kp Ⅰの火砕流分布図 (柴田・長谷川, 2022) ©日本火山学会


figure

露頭スケッチ (奥村, 1996) ©日本第四紀学会 小清水南11号付近で見られるKp Ⅰ-KSr最上部.


文献

勝井義雄・佐藤博之(1963)5万分の1地質図幅「藻琴山」および同説明書. 北海道開発庁, 42p https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/01/01_049.htm

奧村晃史 (1988) 北海道東部における大規模火砕流を伴う破壊的火山活動の推移. 鹿児島国際火山会議論文集, 507-510.

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

奥村晃史 (1991) 北海道地方の第四紀テフラ研究. 第四紀研究, 30, 379-390. https://doi.org/10.4116/jaqua.30.379

隅田まり (1993) 屈斜路火山の火山活動史. 火山災害の規模と特性(平成5年),文部省科学研究費重点領域研究「自然科学の予測と社会の防災力」研究成果, 15-26.

奧村晃史 (1996) WS-6-2 北海道小清水周辺の屈斜路火砕流堆積物I. 第四紀露頭集, p25.

町田洋・新井房夫 (2003) 新編 火山灰アトラス.東京大学出版会, 360p.

山元孝広・伊藤順一・中川光弘・長谷川健・岸本博志 (2010) 北海道東部,屈斜路・摩周カルデラ噴出物の放射炭素年代値. 地質調査研究報告, 61, 161-170. https://doi.org/10.9795/bullgsj.61.161

Hasegawa, T., Nakagawa, M., and Kishimoto, H. (2012) The eruption history and silicic magma systems of caldera-forming eruptions in eastern Hokkaido, Japan. Journal of Mineralogical and Petrological Sciences, 107, 39-43. https://doi.org/10.2465/jmps.111020h

産業技術総合研究所 (2018) 平成29年度原子力規制庁委託成果報告書 火山影響評価に係る技術知見の整備 . 99p

柴田翔平・長谷川健 (2021) 北海道東部,屈斜路火山40 kaカルデラ形成噴火(Kp I)の推移:—大規模水蒸気プリニー式噴火の発生機構—. 火山, 67, 149-169. https://doi.org/10.18940/kazan.67.2_148

屈斜路I噴火

Kutcharo I Eruption
年代: 40±1 ka
年代手法: 14C年代
年代文献: 山元ほか (2010)
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 120 km3 (奥村, 1988)

DRE 48 km3 (隅田, 1993)

見かけ体積 125 km3 (Hasegawa et al., 2012)

DRE 平均約45 km3,最大約87 km3 (原子力規制庁委託研究「平成29年度火山影響評価に係る技術的知見整備」)

見かけ体積 130 km3 (柴田・長谷川, 2021)

屈斜路庶路テフラ (KSr)

くっしゃろしょろてふら
Kutcharo-Shoro Tephra
名称出典: Arai et al. (1986)
別名・呼称: Ksr (Arai et al. 1986),屈斜路庶路テフラ (Kc-Sr) (町田・新井, 1992), KⅨi1(隅田 ,1990),Unit 1〜Unit 6 (柴田・長谷川, 2022)
噴火推移・概要: 水蒸気プリニー式噴火 (プリニー式噴火)→大規模火砕流

屈斜路Ⅰ噴火は,屈斜路-庶路テフラ (KSr; 奥村, 1991) の噴出から開始した.KSrは降下軽石・火山灰の互層であり,少なくとも初期には水蒸気プリニー式噴火が発生していたと考えられる.本層については奥村 (1991) も水蒸気プリニー式噴火によるテフラと解釈しているが,それ以外に「屈斜路火砕流堆積物Ⅰのco-ignimbrite ash」や,「プリニー式噴火とマグマ水蒸気爆発が交互に発生したことによるテフラ」とも解釈されており (町田・新井, 2003),いずれの可能性もありうる.柴田・長谷川 (2022)では,降下軽石層はプリニー式噴火を主体とし,降下火山灰層は水蒸気プリニー式噴火が主体であったと解釈している.Kp Ⅰの降下火砕物の見かけ体積は,Hayakawa (1985)の手法を用いて54 km3と見積もられる (柴田・長谷川, 2022).

分布
本層はカルデラより西方約60〜70 kmからおおよそ南南東に軸をもった広範囲に分布する.屈斜路カルデラ北麓の露頭では,0.4〜1.5 m程度の層厚で認められる.カルデラ北東〜東にかけて広く認められる.降下火山灰と降下軽石のセットは,屈斜路カルデラ北東方向ではほとんど例外なく見られる (柴田・長谷川, 2022).給源から600〜1000 km離れた襟裳岬南東沖の海底コアからも,本テフラに対比されるものが見出されている (青木ほか, 2000).
噴出量

見かけ体積 76 km3

VEI
6
噴出量文献

柴田・長谷川 (2022)

岩質
デイサイト
岩相

本層はKp Ⅰの直下に見られる6層の降下軽石・降下火山灰の互層であり,屈斜路カルデラ北東方ではほとんど例外なくセットで見られる.下位から上位に向かって降下軽石層は粗粒になり,降下火山灰層は細粒化する特徴がある.しばしば淡水性の渦鞭毛藻化石が認められる (柴田・長谷川, 2022).

全岩化学組成 (SiO2)
73.1-73.4 wt.% (柴田・長谷川, 2022)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

Kp Ⅰの総合柱状図 (柴田・長谷川, 2022) ©日本火山学会


figure

KpⅠと KSr の分布 (KpⅠ の分布は,佐藤ほか,1970; 佐藤・三梨,1970 に,KSr の等層厚線は,町田・新井, 2003 ©東京大学出版会 に基づく) ピンクが KpⅠ,青線がKSr,赤線が屈斜路カルデラを示す.地図は地理院地図WMTS 版を利用.


figure

Kp Ⅰの降下火砕物分布図 (柴田・長谷川, 2022) ©日本火山学会


figure

露頭スケッチ (奥村, 1996) ©日本第四紀学会 小清水市街西方で見られるKp Ⅰ-KSr基底部.KPⅠ-KSr 最下部の降下火山灰-軽石互層が KSr に相当する.


文献

Arai, F., Machida, H., Okumura, K., Miyauchi, T., Soda, T., and Yamagata, K. (1986) Catalog for Late Quaternary marker-Tephras in Japan ii : Tephras occurring in Northeast Honshu and Hokkaido. Geographical Reports of Tokyo Metropolitan University, 21, 223-250.

奧村晃史 (1988) 北海道東部における大規模火砕流を伴う破壊的火山活動の推移. 鹿児島国際火山会議論文集, 507-510.

奧村晃史 (1996) WS-6-2 北海道小清水周辺の屈斜路火砕流堆積物I. 第四紀露頭集, p25.

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

奥村晃史 (1991) 北海道地方の第四紀テフラ研究. 第四紀研究, 30, 379-390. https://doi.org/10.4116/jaqua.30.379

町田洋・新井房夫 (1992) 火山灰アトラス.東京大学出版会, 360p.

隅田まり (1993) 屈斜路火山の火山活動史. 火山災害の規模と特性(平成5年),文部省科学研究費重点領域研究「自然科学の予測と社会の防災力」研究成果, 15-26.

青木かおり・山本浩文・山内守明 (2000) 「みらい」MR98-次航海及びMR99-K04次航海で採取された海底コアの第四紀後期テフラ層序. 海洋科学技術センター試験研究報告, no.41, 49-55.

町田洋・新井房夫 (2003) 新編 火山灰アトラス.東京大学出版会, 360p.

山元孝広・伊藤順一・中川光弘・長谷川健・岸本博志 (2010) 北海道東部,屈斜路・摩周カルデラ噴出物の放射炭素年代値. 地質調査研究報告, 61, 161-170. https://doi.org/10.9795/bullgsj.61.161

Hasegawa, T., Nakagawa, M., and Kishimoto, H. (2012) The eruption history and silicic magma systems of caldera-forming eruptions in eastern Hokkaido, Japan. Journal of Mineralogical and Petrological Sciences, 107, 39-43. https://doi.org/10.2465/jmps.111020h

産業技術総合研究所 (2018) 平成29年度原子力規制庁委託成果報告書 火山影響評価に係る技術知見の整備 . 99p

柴田翔平・長谷川健 (2021) 北海道東部,屈斜路火山40 kaカルデラ形成噴火(Kp I)の推移:—大規模水蒸気プリニー式噴火の発生機構—. 火山, 67, 149-169. https://doi.org/10.18940/kazan.67.2_149

長期的前駆活動

屈斜路降下軽石Ⅱ噴火

Kutcharo Pumice Fall II Eruption
年代: 90-41 ka
年代手法: 層序
年代文献: 上下の噴出物より制約
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 2.70 km3, DRE 1.08km3

屈斜路降下軽石堆積物II

くっしゃろこうかかるいしたいせきぶつ II
Kutcharo Pumice Fall Deposit Ⅱ
名称出典: 勝井・佐藤 (1963)
別名・呼称: K.P.fall Ⅱ (勝井・佐藤, 1963), 清里軽石-1 (Ky.P-1) (隅田, 1988), KⅧa (隅田, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火?

屈斜路カルデラ内中心部から,複数のユニットからなる降下軽石が噴出した.軽石は発泡がよく,しばしば岩片を取り込んでいるものや,縞状のものが見られる (隅田, 1990)ことから,マグマ混合があったことが示唆される.上位ほど粗粒な傾向にあり,この特徴は小清水地域で顕著である.全体的に遊離斑晶に富む.北北東に主軸を持ち,主にカルデラ北方に分布する (隅田, 1990).

分布
東藻琴東二線を西限としてそれ以東に分布し,東方に向かって漸次層厚を増す.砥草原西方台地では 70cm と 45cm の層厚を有する (勝井・佐藤, 1963).北北東に主軸を持ち,その軸はほぼ中島火山の方向を向く (隅田, 1988).
噴出量

見かけ体積 2.70 km3

DRE [km3]
1.08
VEI
5
噴出量文献

隅田 (1990)

岩質
安山岩
岩相

清里軽石-1 (KⅧa1)は,複数の降下ユニットからなる降下軽石層であり,軽石はしばしば岩片を取り込んでいる (隅田, 1988).発泡の良い軽石からなり,上半部は粗粒で下半部が細粒な特徴を持つ.全体的に遊離斑晶に富む.隅田 (1990)では,本層の下位に主にバブルウォール型のガラスからなる白色〜茶褐色の細粒火山灰互層 (KⅧa2)が記載されている.

全岩化学組成 (SiO2)
67.38-72.39 wt.% (隅田, 1990)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

清里軽石-1の (KⅧa1)等層厚線図 (隅田, 1990)
figure

降下軽石堆積物の柱状図 (勝井・佐藤, 1963) © 北海道開発庁


文献

勝井義雄・佐藤博之(1963)5万分の1地質図幅「藻琴山」および同説明書. 北海道開発庁, 42p https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/01/01_049.htm

隅田まり (1988) 斜里地域におけるテフラ層序. 知床博物館研究報告, 9, 19-31

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

三色火山灰噴火

Three Color Ash Eruption
年代: 90-41 ka
年代手法: 層序
年代文献: 上下の噴出物より制約
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 6.60 km3, DRE 2.64 km3

三色降下火山灰堆積物

さんしょくこうかかざんばいたいせきぶつ
Three Color Ash Fall Deposit
名称出典: 曽根 (1985)
別名・呼称: KⅧb (隅田, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火?

火砕噴火が発生し,複数の細粒な降下火山灰を噴出した.堆積物は屈斜路カルデラ北方に広く分布し,東に向かって層厚が増す傾向にある.下位から白色,青灰色,桃色,紫灰色,暗灰色の細粒火山灰で構成される (隅田, 1990).

分布
屈斜路カルデラ北方で広く分布し (隅田, 1990),斜里から小清水にかけての比較的広い地域で観察される (隅田, 1988).東に向かって層厚が増加する (隅田, 1990).
噴出量

見かけ体積 6.60 km3

DRE [km3]
2.64
VEI
5
噴出量文献

隅田 (1990)

岩相

下位から白色,青灰色,桃色の細粒火山灰からなる.層厚は錦で4 cm, 浜小清水で10 cmである (隅田, 1988).隅田 (1990)では,その上位にさらに紫灰色,暗灰色の細粒火山灰を記載している.

層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

三色火山灰 (KⅧb)の等層厚線図 (隅田, 1990)

文献

曽根敏雄 (1985) 北海道斜里地方の化石周氷河現象. 日本第四紀学会講演要旨集, 15, 74-75.

隅田まり (1988) 斜里地域におけるテフラ層序. 知床博物館研究報告, 9, 19-31.

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

KVIIIc噴火

KVIIIc Eruption
年代: 90-41 ka
年代手法: 層序
年代文献: 上下の噴出物より制約
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 2.98 km3, DRE 1.19 km3

KVIIIc降下堆積物

KVIIIcこうかたいせきぶつ
KⅧc Tephra Fall Deposit
名称出典: 隅田 (1990)
別名・呼称: ハカマ ash, 岩片 Pm (隅田, 1988), KⅧc (隅田, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火?

噴火により,降下軽石や降下火山灰を堆積させた.後期の噴出物である岩片 Pmは石質岩片を多く含み,火口の拡大があったと考えられる (隅田, 1988).また,岩片 Pmでは縞状軽石が見られることから,化学組成上異なるマグマが混合し切らずに噴火が起きた可能性がある.本層は下位のBig Pmとの間に若干の風化帯を挟むことから,活動の開始までに小休止期があったと考えられる (隅田, 1990).

分布
岩片 Pmは,清里町錦では層厚67 cmである (隅田, 1988).北東を主軸として分布し,縁辺部で層厚が急減する (隅田, 1990).ハカマ ashは比較的広範囲に分布し,全体で層厚は15 cm前後である (隅田, 1990).
噴出量

見かけ体積 2.98 km3

DRE [km3]
1.19
VEI
5
噴出量文献

隅田 (1990)

岩質
白色軽石:安山岩
岩相

本層は4つの噴火堆積物からなり,下位から遊離斑晶に富み級化構造を示す降下軽石層 (KⅧc4),ガラス質降下火山灰層 (KⅧc3),軽石質な降下火山灰層 (KⅧc2),スコリアと白色軽石からなる降下軽石層 (KⅧc1)で構成される (隅田, 1990).この内上位の二層は,下位からそれぞれ隅田 (1988)ハカマ ash,岩片 Pmとされた層と対比され,ハカマ ashは岩片 Pmの下位に常に存在する.岩片 Pmは清里町錦では石質岩片量が降下物全体の70 %に達し,石質岩片の最大粒径は30 mmである.軽石の最大粒径は80mmであり,やや繊維状に発泡している (隅田, 1988).

全岩化学組成 (SiO2)
61.75-70.87 wt.% (隅田, 1990) この内,岩片 Pmは白色軽石:70.87 wt.%, 黒色スコリア:61.75 wt.%である.
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

岩片Pm (KⅧc2)の等層厚線図 (隅田, 1990)

文献

隅田まり (1988) 斜里地域におけるテフラ層序. 知床博物館研究報告, 9, 19-31

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

KVIIId 噴火

KVIIId Eruption
年代: 90-41 ka
年代手法: 層序
年代文献: 上下の噴出物より制約
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: -

KVIIId 降下堆積物

KVIIIdこうかたいせきぶつ
KⅧd Tephra Fall Deposit
名称出典: 隅田 (1990)
別名・呼称: Big Pm (隅田, 1988), KⅧd (隅田, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火?

火砕噴火が発生し,降下火山灰と降下軽石を噴出した.屈斜路湖からの距離に対して極端に粒径の大きい軽石を多く含み,北東を主軸として狭い地域に分布する (隅田, 1990).本層の上位には若干の風化帯があることから,本活動から次の活動までに小休止期間があったと考えられる (隅田, 1988).

分布
級化構造を示す軽石層は,非常に狭い分布を取り,主軸は北東である.Big Pmは北東を主軸とし,細長い分布をとる (隅田, 1990).Big Pmの層厚は,清里町錦では35 cmである (隅田, 1988).
噴出量

-

岩相

下位から極細粒なガラス質火山灰層 (KⅧd4),級化構造を示す降下軽石層 (KⅧd3),ガラス質火山灰層 (KⅧd2),粗粒な降下軽石層 (KⅧd1)で構成される.KⅧd3は,デイサイトの黒曜石溶岩片を主体とする類質岩片に富む.軽石は発泡が悪く,緻密である.KⅧd1は比較的発泡がよく,カルデラからの距離に対して極端に粒径の大きな軽石が目立つという特徴がある (隅田, 1990).これら2つの軽石層は,隅田 (1988)で記載されたBig Pmに対比される.Big Pmの基質部分はfine ashであり,清里町錦では層厚35 cmであるが軽石の最大粒径は130 mm,石質岩片の最大粒径は60 mmに達する (隅田, 1988).

全岩化学組成 (SiO2)
70.14-71.19 wt.% (隅田, 1990)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

Big Pm上位 (KⅧd1)の等層厚線図 (隅田, 1990)
Big Pm下位 (KⅧd3)の等層厚線図 (隅田, 1990)

文献

隅田まり (1988) 斜里地域におけるテフラ層序. 知床博物館研究報告, 9, 19-31

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

屈斜路降下軽石III噴火

Kutcharo Pumice Fall III Eruption
年代: 90-41 ka
年代手法: 層序
年代文献: 上下の噴出物より制約
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: -

屈斜路降下軽石堆積物III

くっしゃろこうかかるいしたいせきぶつ III
Kutcharo Pumice Fall Deposit Ⅲ
名称出典: 勝井・佐藤 (1963)
別名・呼称: K.P.fall Ⅲ (勝井・佐藤, 1963), 来運軽石-2 (Ru.P-2) (隅田, 1988), KⅧe (隅田, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火?

屈斜路カルデラ内の東方で火砕噴火が発生し,カルデラ北方を中心に複数の降下火砕物を堆積させた (隅田, 1990).模式地の清里町錦の層厚は150 cmであり,屈斜路火山起源の噴出物としては大規模な軽石噴火である (隅田, 1988).最下層の降下軽石層は,全体的に逆級化しており,各降下ユニットの境界が不明瞭であることから,短時間のうちに降下したものと考えられる (隅田, 1990).

分布
東藻琴東二線を西限としてそれ以東に分布し,東方に向かって漸次層厚を増す.砥草原西方台地では120cm の層厚を有する (勝井・佐藤, 1963).清里町錦では,層厚130 cmである (隅田, 1988).カルデラ北部を中心に分布し,主軸は北北東である (隅田, 1990).
噴出量

-

岩質
安山岩
岩相

本層は3つの噴火堆積物からなる.下位から,逆級化構造を示し,2〜3の降下ユニットに分けられる降下軽石層,細粒な軽石と礫の層,比較的粗粒で発泡があまり良くない降下軽石層である.最下部の降下軽石層では,下部に比べて上部の軽石の方が発泡が良い傾向にあり,礫サイズの岩片も多くなる (隅田, 1990).

全岩化学組成 (SiO2)
66.35-68.67 wt.% (隅田, 1990)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

来運軽石-2 (KⅧe)の等層厚線図 (隅田, 1990)
figure

降下軽石堆積物の柱状図 (勝井・佐藤, 1963) © 北海道開発庁


文献

勝井義雄・佐藤博之(1963)5万分の1地質図幅「藻琴山」および同説明書. 北海道開発庁, 42p https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/01/01_049.htm

隅田まり (1988) 斜里地域におけるテフラ層序. 知床博物館研究報告, 9, 19-31

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

来運軽石1噴火

Raiun Pumice1 Eruption
年代: 90-41 ka
年代手法: 層序
年代文献: 上下の噴出物より制約
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: -

来運降下軽石堆積物1

らいうんこうかかるいしたいせきぶつ1
Raiun Pumice Fall Deposit 1
名称出典: 隅田 (1988)
別名・呼称: 来運軽石-1 (Ru.P-1) (隅田, 1988), KⅧf (隅田, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火?

火砕噴火が発生し,発泡の良い軽石を降下させた.清里町付近では層厚は30 cmであり,単一のユニットからなることから (隅田, 1990),比較的短時間で堆積したと考えられる.

分布
不明.
岩相

発泡の良い降下軽石層で,単一ユニットで構成される.層厚は清里町付近で30 cmであり,しばしば風化している (隅田, 1990).

層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

文献

隅田まり (1988) 斜里地域におけるテフラ層序. 知床博物館研究報告, 9, 19-31

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

カルデラ形成噴火

屈斜路II/III噴火

Kutcharo II/III Eruption
年代: 約90 ka
年代手法: 層序*
年代文献: 山元ほか(2010),奧村(1991)
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 70 km3, DRE 28 km3

屈斜路火砕流堆積物 II/III

くっしゃろかさいりゅうたいせきぶつ II/III
Kutcharo Pyroclastic Flow Deposit II/III
名称出典: 奥村ほか(1985)
別名・呼称: K.P.flow Ⅱ, K.P.flow Ⅲ (勝井・佐藤, 1963), KⅧg (隅田, 1990)
噴火推移・概要: 火砕流→マグマ水蒸気噴火?→火砕流

大規模火砕流 (Kp Ⅲ)を噴出した後,火山豆石を含む降下火山灰を噴出し,再度大規模火砕流 (Kp Ⅱ)を噴出した.2枚の火砕流の間には風化帯を挟まない明瞭な境界があり,2層の降下火山灰層を狭在することから,これらの活動は若干の時間間隙はあるものの,ほぼ一連であると考えられる.Kp Ⅲ堆積物は,比較的塊状でガス抜けパイプも見られず,また含まれる木片が炭化していないことから,比較的低温で堆積した可能性がある.Kp Ⅲの直下には5〜10 mm程度の炭化木片の層を挟んでAso-4が存在することから,本活動はAso-4降下直後に開始したと考えられる (隅田, 1990).

分布
主にカルデラ北側に分布し,オホーツク海沿岸まで達している.また,根釧台地北部でも薄く堆積する (奥村, 1991).
噴出量

見かけ体積 約25 km3

VEI
6
噴出量文献

Hasegawa et al. (2016)

岩質
デイサイト
岩相

本層は勝井・佐藤 (1963) により2枚の火砕流堆積物として記載されていたが,ごく短い休止期を経て噴出した火砕流とみられることから,奥村ほか (1985) によりKpⅡ/Ⅲとして一括された.非溶結火砕流堆積物 である (勝井・佐藤, 1963). KpⅢは粗粒な軽石をあまり含まず,細粒な類質・異質岩片を多く含む白色の比較的不淘汰な堆積物である.やや成層する火砕サージ状の岩相を示す場合もある.また,含有される木片が炭化しておらず,吹き抜けパイプが見られないことから,比較的低温で堆積した可能性がある.Kp ⅢとKp Ⅱの間には,複数の降下ユニットからなる白色火山灰層と,降下火山灰層が存在する.2層の降下火山灰層は褐色の薄層を介しており,その境界部は常に明瞭であることから,これらの間には若干の時間間隙があったと考えられる.いずれも火山豆石を含み,特に下位の火山灰層では火山豆石が密集するユニットが複数枚認められる.KpⅡはKpⅢと層相が非常に類似する白色無層理で比較的細粒な堆積物である (隅田, 1990).

全岩化学組成 (SiO2)
71.8 wt.% (勝井, 1958)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

砥草原西方台地で見られるKp Ⅱ/Ⅲの柱状図 (勝井・佐藤, 1963) ©北海道開発庁


文献

勝井義雄 (1958) 阿寒・屈斜路火山群. 地学団体研究会, 39, 19-29. https://doi.org/10.15080/agcjchikyukagaku.1958.39_19

勝井義雄・佐藤博之(1963)5万分の1地質図幅「藻琴山」および同説明書. 北海道開発庁, 42p https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/01/01_049.htm

奥村晃史・町田洋・新井房夫 (1985) 北海道東部の広域テフラ. 日本地理学会予稿集, 27, 22-23

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

奥村晃史 (1991) 北海道地方の第四紀テフラ研究. 第四紀研究, 30, 379-390. https://doi.org/10.4116/jaqua.30.379

山元孝広・伊藤順一・中川光弘・長谷川健・岸本博志 (2010) 北海道東部,屈斜路・摩周カルデラ噴出物の放射炭素年代値. 地質調査研究報告, 61, 161-170. https://doi.org/10.9795/bullgsj.61.161

Hasegawa, T., Matsukoto, A., and Nakagawa, M. (2016) Evolution of the 120 ka caldera-forming eruption of Kutcharo volcano, eastern Hokkaido, Japan: Geologic and petrologic evidence for multiple vent systems and rapid generation of pyroclastic flow. Journal of Volcanology and Geothermal Research, 321, 58-72. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2016.04.030

注釈

*本噴出物の直下にAso-4が存在することから.

長期的前駆活動

屈斜路降下軽石 IV噴火

Kutchro Pumice Fall IV Eruption
年代: 120-90 ka
年代手法: 層序
年代文献: 上下の噴出物より制約
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 34.10 km3, DRE 13.64 km3

屈斜路降下軽石堆積物IV

くっしゃろこうかかるいしたいせきぶつⅣ
Kutcharo Pumice fall Deposit Ⅳ
名称出典: 勝井・佐藤 (1963)
別名・呼称: K.P.fall Ⅳ (勝井・佐藤, 1963), 錦軽石-5 (Ni.P-5) (隅田, 1988), KⅦa (隅田, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火

大規模なプリニー式噴火が発生し,大量の降下火砕物を噴出した.分布の主軸は東であり,堆積物の層厚は清里町錦で240 cmと著しく厚い (隅田, 1990).

分布
東藻琴東二線を西限としてそれ以東に分布し,東方に向かって漸次層厚を増す (勝井・佐藤, 1963).清里町錦では層厚240 cmに達する (隅田, 1988).層厚分布から,ほぼ東に主軸を持つ (隅田, 1990).
噴出量

見かけ体積 34.10 km3,DRE 13.64 km3

DRE [km3]
13.64
VEI
6
噴出量文献

隅田 (1990)

岩質
安山岩
岩相

白色の粗粒な降下軽石層であり,層厚は著しく厚い.軽石は新鮮で発泡が良い.全体的に級化構造を示し,遊離斑晶は下部に少なく上位に多く認められる (隅田, 1990).

全岩化学組成 (SiO2)
68.79-69.27 wt.% (隅田, 1990)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

錦軽石-5の (KⅦa)等層厚線図 (隅田, 1990)
figure

降下軽石堆積物の柱状図 (勝井・佐藤, 1963) © 北海道開発庁


文献

勝井義雄・佐藤博之(1963)5万分の1地質図幅「藻琴山」および同説明書. 北海道開発庁, 42p https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/01/01_049.htm

隅田まり (1988) 斜里地域におけるテフラ層序. 知床博物館研究報告, 9, 19-31

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

屈斜路降下軽石 V噴火

Kutcharo Pumice Fall ⅤEruption
年代: 120-90 ka
年代手法: 層序
年代文献: 上下の噴出物より制約
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 錦軽石3:見かけ体積 1.80 km3, DRE 0.72 km3

錦軽石4:見かけ体積 0.70 km3, DRE 0.28 km3

屈斜路降下軽石堆積物V

くっしゃろこうかかるいしたいせきぶつⅤ
Kutcharo Pumice fall Deposit Ⅴ
名称出典: 勝井・佐藤 (1963)
別名・呼称: K.P.fall Ⅴ (勝井・佐藤, 1963), 錦軽石-3 (Ni.P-3)*, 錦軽石-4 (Ni.P-4) *(隅田, 1988), KⅦc, KⅦb (隅田, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火

プリニー式噴火によって,複数の降下火砕物を噴出した.錦軽石-3は複数の降下ユニットに分けられるが,その境界は不明瞭であり,全体的に級化構造を示すことから,比較的短時間で噴出したと考えられる.屈斜路カルデラ内の東よりを給源とし,北を主軸として分布する.錦軽石-4は,清里町錦では層厚 13 cmであり,主軸は北東方向である可能性が高い (隅田, 1990).

分布
東藻琴東二線を西限としてそれ以東に分布し,東方に向かって漸次層厚を増す (勝井・佐藤, 1963). 錦軽石-3:清里町錦では層厚50 cmを有する (隅田, 1988).北に分布軸を持つことから,給源は屈斜路カルデラ内の東よりであったと考えられる (隅田, 1990a). 錦軽石-4:清里町錦では層厚13 cmである (隅田, 1988).層厚分布から,北東に軸を持つ可能性が高い (隅田, 1990a).
噴出量

錦軽石-3:見かけ体積 1.80 km3,DRE 0.72 km3

錦軽石-4:見かけ体積 0.70 km3,DRE 0.28 km3

DRE [km3]
1**
VEI
5
噴出量文献

隅田 (1990)

岩質
安山岩
岩相

隅田 (1988)では,錦軽石-3 (KⅦc)と錦軽石-4 (KⅦb)は勝井・佐藤 (1963)のK .P.fall Ⅴに相当するとされた.

錦軽石-3:淘汰のあまり良くない黄色軽石からなり,3つの降下ユニット(3〜4の降下ユニットに分けられる遊離斑晶に富む層,礫サイズの類質岩片と軽石が混在する層,繊維状に発泡した軽石からなる層)に分けられる (隅田, 1990).

錦軽石-4:遊離斑晶に乏しく,白色緻密な軽石と繊維状発泡の軽石が混在する (隅田, 1990a).清里町錦では,軽石の最大粒径は25 mmである (隅田, 1988).

全岩化学組成 (SiO2)
錦軽石4:67.52-68.91 wt.% (隅田, 1990)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

錦軽石-4の (KⅦb)等層厚線図 (隅田, 1990)
錦軽石-3 (KⅦc)の等層厚線図 (隅田, 1990)
figure

降下軽石堆積物の柱状図 (勝井・佐藤, 1963) © 北海道開発庁


文献

勝井義雄・佐藤博之(1963)5万分の1地質図幅「藻琴山」および同説明書. 北海道開発庁, 42p https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/01/01_049.htm

隅田まり (1988) 斜里地域におけるテフラ層序. 知床博物館研究報告, 9, 19-31

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

注釈

*隅田 (1988)では錦軽石3と錦軽石4の間には若干の風化帯があるとされているが,これらは勝井・佐藤 (1963)におけるK.P.fall Ⅴに対比されると記述されているため,本データベースでは二つをまとめてK.P.fall Ⅴとして記載した. **錦軽石3と4を合計した値.

錦軽石2噴火

Nishiki Pumice-2 Eruption
年代: 120-90 ka
年代手法: 層序
年代文献: 上下の噴出物より制約
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 2.60 km3, DRE 1.04 km3

錦降下軽石堆積物2

にしきこうかかるいしたいせきぶつ2
Nishiki Pumice Fall Deposit 2
名称出典: 隅田 (1988)
別名・呼称: 錦軽石-2 (Ni.P-2) (隅田, 1988), KⅦd (隅田, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火

プリニー式噴火が発生し,複数の降下火砕物を堆積させた.屈斜路カルデラ内の東寄りに給源が推定される.下位の錦降下軽石1との境界は不明瞭で,風化帯が薄いことから,大きな時間間隙なく噴火が起きたと考えられる (隅田, 1990).

分布
清里町錦では層厚23 cmである (隅田, 1988).分布軸及び分布域は明瞭であり,北東に軸を持つ (隅田, 1990).
噴出量

見かけ体積 2.60 km3,DRE 1.04 km3

DRE [km3]
1.04
VEI
5
噴出量文献

隅田 (1990)

岩相

複数の降下ユニットからなる黄色中粒軽石層である (KⅦd2).岩片帯を挟み,4〜5層に分けられ,層厚は比較的薄い.風化帯が薄く,下位との境界が不明瞭である.隅田 (1990)では,下位に橙色の軽石が混在する暗緑色火山灰層 (KⅦd1) が記載されている.

全岩化学組成 (SiO2)
62.14-62.59 wt.% (隅田, 1990)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

錦軽石-2の (KⅦd1)等層厚線図 (隅田, 1990)

文献

隅田まり (1988) 斜里地域におけるテフラ層序. 知床博物館研究報告, 9, 19-31

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

錦軽石1噴火

Nishiki Pumice-1 Eruption
年代: 120-90 ka
年代手法: 層序
年代文献: 上下の噴出物より制約
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 3.68 km3, DRE 1.47 km3

錦降下軽石堆積物1

にしきこうかかるいしたいせきぶつ1
Nishiki Pumice Fall Deposit 1
名称出典: 隅田 (1988)
別名・呼称: 錦軽石-1 (Ni.P-1) (隅田, 1988), KⅦe (隅田, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火

プリニー式噴火が発生し,東を分布軸として複数の降下火砕物を堆積させた.化学組成が著しく異なる2種の軽石が存在することから,化学組成上不均質なマグマが噴出したと考えられる. (隅田, 1990).

分布
東を分布軸として分布する.軸に直行する方向の層厚は急減し,小清水より北西ではほとんど見られない (隅田, 1990).清里町錦では層厚70 cmを有する.飛距離が大きくなるにつれて,比重の重い破断面タイプの軽石よりも比重の軽い繊維状の軽石が明瞭に多くなる (隅田, 1988).
噴出量

見かけ体積 3.68 km3,DRE 1.47 km3

DRE [km3]
1.47
VEI
5
噴出量文献

隅田 (1990)

岩質
安山岩〜デイサイト
岩相

級化構造を示す粗粒軽石層からなる(KⅦe1).軽石層に含まれる軽石は,灰色なものと黄色なものとが混在し,これらは外形・化学組成が異なる.前者は破断面を持ち,やや緻密であるが後者はやや細長く繊維状によく発泡している.軽石の最大粒径は30 mmであり,両ユニットとも級化構造を示す (隅田, 1988).隅田 (1990a)では下位に2つの降下ユニットに分かれる淘汰の悪い暗緑色細流火山灰層(KⅦe2)を記載しており,これらには緻密な軽石が点在している.

全岩化学組成 (SiO2)
灰色軽石:66 wt.%前後, 黄色軽石:76 wt.% (隅田, 1990)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

錦軽石-1の (KⅦe1)等層厚線図 (隅田, 1990)

文献

隅田まり (1988) 斜里地域におけるテフラ層序. 知床博物館研究報告, 9, 19-31

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

アワオコシSc. ,しもふりash噴火

Awaokoshi Scoria, Shimohuri Ash Eruption
年代: 120-90 ka
年代手法: 層序
年代文献: 上下の噴出物より制約
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: アワオコシSc.:見かけ体積 2.27 km3, DRE 0.91 km3

アワオコシSc.(Aw.Sc)* ,しもふりash*

あわおこしすこりあ, しもふりあっしゅ
Awaokoshi Scoria, Shimohuri Ash
名称出典: 隅田 (1988)
別名・呼称: KⅦf (隅田, 1990)
噴火推移・概要: プリニー式噴火?

Kp Ⅳ噴火の後,主に降下スコリアを噴出する火砕噴火が発生した.アワオコシScはカルデラ北部の広範囲で確認でき,下位から上位に向かって珪長質なものに変化する.上位のしもふり ashは暗灰色と灰色の細粒な降下火山灰である.どちらも東西に連続性がよく,鍵層としても有効である (隅田,1988).

分布
アワオコシSc.:層厚は清里町錦で60 cmを有し,東西に連続性が良い (隅田, 1988).カルデラ北部の比較的広い範囲で確認できる (隅田, 1990). しもふり ash:清里町錦では層厚は50 cmであり,東西に連続性が良い (隅田, 1988).
噴出量

アワオコシSc.:見かけ体積 2.27 km3,DRE 0.91 km3

DRE [km3]
>0.91
VEI
4
噴出量文献

隅田 (1990)

岩質
スコリア:安山岩質 (隅田, 1990)
岩相

アワオコシSc.:本層は暗褐灰色の極めて発泡の良いスコリアからなる (KⅦf2).4つの降下ユニットで構成され,上位のものほど珪長質である.下位にはbubble wall型のガラスを特徴的に含む細粒なガラス質火山灰層が認められる (KⅦf3) (隅田, 1988).

しもふりash:アワオコシSc.の上位に直接載る灰色細粒火山灰層である (KⅦf1).2つの降下ユニットに区分され,下位は暗灰色,上位は灰色であり,bubble wall型の褐色ガラスを大量に含む (隅田, 1988).

全岩化学組成 (SiO2)
アワオコシSc.:60.40-60.60 wt.% (隅田, 1990)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

アワオコシ Scの (KⅦf2)等層厚線図 (隅田, 1990)

文献

隅田まり (1988) 斜里地域におけるテフラ層序. 知床博物館研究報告, 9, 19-31

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

注釈

*隅田 (1988)ではアワオコシSc.としもふりashは別々に記載されているが,隅田 (1990a)では2層の間に風化帯が見られないため,一連の噴火の別ユニットとして記載されている.このため,本データベースではまとめて記載した.

カルデラ形成噴火

屈斜路IV噴火

Kutcharo IV Eruption
年代: 約120 ka
年代手法: 層序とFT年代*
年代文献: 町田・新井 (2003), Sakaguchi and Okumura (1987)
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 約175 km3

屈斜路火砕流堆積物IV (Unit 4)

くっしゃろかさいりゅうたいせきぶつ IV
Kutcharo Pyroclastic Flow Deposit IV
名称出典: 勝井・佐藤 (1963)
別名・呼称: K.P.flow Ⅳ (勝井・佐藤, 1963), KⅦg(隅田 ,1990), Unit 4 (Hasegawa et al. 2016)**
噴火推移・概要: 水蒸気プリニー式噴火→プリニー式噴火→大規模火砕流→小規模スコリア流

Unit 3の噴出後,短い静穏期を経て小規模なスコリア流が発生した.Unit 3に認められる吹き抜けガスパイプ構造は,Riehle et al. (1995) のモデルから,脱ガスに少なくとも数日〜数ヶ月要すると見積もられる.よって,Unit 3堆積後,スコリア流が発生するまでに短い休止期があったと推察される (Hasegawa et al., 2016).Unit 4噴出後,屈斜路火砕流IVの活動は収束した.

分布
カルデラより北東方の狭い地域に分布する (Hasegawa et al., 2016).
噴出量

見かけ体積 約1 km3

VEI
5
噴出量文献

Hasegawa et al. (2016)

岩質
デイサイト
岩相

スコリア(MP-type) に富み,石質岩片に乏しい (<5 %)黄褐色の火砕流堆積物である.Unit 3の吹き抜けガスパイプ構造を切るようすが認められる.

全岩化学組成 (SiO2)
白色軽石:75.3 wt.%, スコリア:58.2-69.2 wt.% (Hasegawa et al., 2016)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

Unit 3とUnit 4の境界部(ガス抜けパイプが切られるようすが見られる)(Misato Osada, 政府標準利用規約 2.0))


文献

勝井義雄・佐藤博之(1963)5万分の1地質図幅「藻琴山」および同説明書. 北海道開発庁, 42p https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/01/01_049.htm

Arai, F., Machida, H., Okumura, K., Miyauchi, T., Soda, T., and Yamagata, K. (1986) Catalog for Late Quaternary marker-Tephras in Japan ii : Tephras occurring in Northeast Honshu and Hokkaido. Geographical Reports of Tokyo Metropolitan University, 21, 223-250.

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

奥村晃史 (1991) 北海道地方の第四紀テフラ研究. 第四紀研究, 30, 379-390. https://doi.org/10.4116/jaqua.30.379

町田洋・新井房夫 (2003) 新編 火山灰アトラス.東京大学出版会, 360p.

Hasegawa, T., Nakagawa, M., and Kishimoto, H. (2012) The eruption history and silicic magma systems of caldera-forming eruptions in eastern Hokkaido, Japan. Journal of Mineralogical and Petrological Sciences, 107, 39-43. https://doi.org/10.2465/jmps.111020h

Hasegawa, T., Matsukoto, A., and Nakagawa, M. (2016) Evolution of the 120 ka caldera-forming eruption of Kutcharo volcano, eastern Hokkaido, Japan: Geologic and petrologic evidence for multiple vent systems and rapid generation of pyroclastic flow. Journal of Volcanology and Geothermal Research, 321, 58-72. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2016.04.030

注釈

*本噴出物が最終間氷期海面段丘の上位に位置し,洞爺カルデラの広域テフラToyaの下位に位置することから. **Unit 3-Uと一部地域のUnit 4は勝井・佐藤 (1963)で提唱されたK.S.flowに対比される(Hasegawa et al. 2016).

屈斜路IV噴火

Kutcharo IV Eruption
年代: 約120 ka
年代手法: 層序とFT年代*
年代文献: 町田・新井 (2003), Sakaguchi and Okumura (1988)
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 約175 km3

屈斜路火砕流堆積物IV (Unit 3)

くっしゃろかさいりゅうたいせきぶつ IV
Kutcharo Pyroclastic Flow Deposit IV
名称出典: 勝井・佐藤 (1963)
別名・呼称: K.P.flow Ⅳ (勝井・佐藤, 1963), KⅦg(隅田 ,1990), Unit 3 (Hasegawa et al. 2016)
噴火推移・概要: 水蒸気プリニー式噴火→プリニー式噴火→大規模火砕流→小規模スコリア流

Unit 3は,Unit 2に引き続き発生した大規模な火砕流である.屈斜路火砕流IVの中で最も規模が大きい.Unit 3は北西・南東地域において異なる岩相を示すほか,スコリアの有無や石質岩片種に違いが認められる.これは北西地域と南東地域のものが,同時期に異なる噴出物が噴出したことを示しており,同時期に複数の異なる火道からの噴火であったと考えられる.スコリアは,北西地域で認められることから,それらを供給した苦鉄質マグマは北西地域の地下に存在していたと考えられる (Hasegawa et al., 2016).

分布
カルデラから60 km以上離れた地域におよび,オホーツク海や太平洋にまで到達している (Hasegawa et al., 2016).
噴出量

見かけ体積 約175 km3

VEI
7
噴出量文献

-

岩質
デイサイト
岩相

広域に分布する火砕流堆積物である.岩相の違いから下部 (Unit 3-L) と上部 (Unit 3-U) に細分される.Unit 3-LとUnit 3-Uに,侵食間隙は認められず,整合的に堆積したと考えられる.Unit 3-Uの一部は,後述するUnit 4と共に屈斜路スコリア流 (Ksfl; 勝井・佐藤, 1963) に相当する.また,Unit 3は,南東地域と北西地域で,岩相や含まれる本質物質の組み合せが異なる.Unit 3-Lは,石質岩片に乏しく(<10 wt.%),白色で塊状の火砕流堆積物である.北西地域では,少量のスコリア (LP-type) を含むほか,基底部に弱く成層した層が認められる.本層は,細粒物に乏しく,石質岩片と遊離結晶からなることからグランドレイヤーであると解釈される.南東地域では,上述のスコリア,グランドレイヤーは認められない.Unit 3-Uは, 暗色の塊状の火砕流堆積物である.少量の石質岩片を含む.Unit 3-Uの基底部には,変質した岩片を含む岩片濃集部が認められる.岩片濃集部は,主に南西地域でよく認められる.いずれの地域においても主な本質物質は軽石であり,スコリア (HP-type>>MP-type) をわずかに含むが,軽石や基質の色調,岩片種,堆積構造に違いが認められる.北西地域では,暗灰色の基質をもち,軽石は白色である.石質岩片は,主に赤色または灰色の比較的新鮮な輝石安山岩からなる.吹き抜けガスパイプ構造や軽石レンズ構造が一般的に認められる.一方,南東地域は,褐色の基質をもち,軽石も褐色である.石質岩片は,主に,褐色でやや変質し斑晶に富む輝石安山岩と強く熱水変質を受けた緑色変質岩からなる.吹き抜けガスパイプ構造や軽石レンズ構造は認められない (Hasegawa et al., 2016).

全岩化学組成 (SiO2)
白色軽石:75.4 wt.%, 褐色軽石:72.8 wt.%, スコリア:63.2-71.8 wt.% (Hasegawa et al., 2016)
層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

屈斜路火山砕屑物柱状図 (勝井・佐藤,1963) ©北海道開発


figure

Unit 3-L (白色)とUnit 3-U (褐色)の境界部分 (Misato Osada, 政府標準利用規約 2.0)


文献

勝井義雄・佐藤博之(1963)5万分の1地質図幅「藻琴山」および同説明書. 北海道開発庁, 42p https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/01/01_049.htm

Arai, F., Machida, H., Okumura, K., Miyauchi, T., Soda, T., and Yamagata, K. (1986) Catalog for Late Quaternary marker-Tephras in Japan ii : Tephras occurring in Northeast Honshu and Hokkaido. Geographical Reports of Tokyo Metropolitan University, 21, 223-250.

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

奥村晃史 (1991) 北海道地方の第四紀テフラ研究. 第四紀研究, 30, 379-390. https://doi.org/10.4116/jaqua.30.379

町田洋・新井房夫 (2003) 新編 火山灰アトラス.東京大学出版会, 360p.

Hasegawa, T., Nakagawa, M., and Kishimoto, H. (2012) The eruption history and silicic magma systems of caldera-forming eruptions in eastern Hokkaido, Japan. Journal of Mineralogical and Petrological Sciences, 107, 39-43. https://doi.org/10.2465/jmps.111020h

Hasegawa, T., Matsukoto, A., and Nakagawa, M. (2016) Evolution of the 120 ka caldera-forming eruption of Kutcharo volcano, eastern Hokkaido, Japan: Geologic and petrologic evidence for multiple vent systems and rapid generation of pyroclastic flow. Journal of Volcanology and Geothermal Research, 321, 58-72. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2016.04.030

注釈

*本噴出物が最終間氷期海面段丘の上位に位置し,洞爺カルデラの広域テフラToyaの下位に位置することから. **Unit 3-Uと一部地域のUnit 4は勝井・佐藤 (1963)で提唱されたK.S.flowに対比される(Hasegawa et al. 2016).

屈斜路IV噴火

Kutcharo IV Eruption
年代: 約120 ka
年代手法: 層序とFT年代*
年代文献: 町田・新井 (2003), Sakaguchi and Okumura (1989)
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 約175 km3

屈斜路火砕流堆積物IV (Unit 2)

くっしゃろかさいりゅうたいせきぶつ IV
Kutcharo Pyroclastic Flow Deposit IV
名称出典: 勝井・佐藤 (1963)
別名・呼称: K.P.flow Ⅳ (勝井・佐藤, 1963), KⅦg(隅田 ,1990), Unit 2 (Hasegawa et al. 2016)
噴火推移・概要: 水蒸気プリニー式噴火→プリニー式噴火→大規模火砕流→小規模スコリア流

Unti 2は,Unit 1の水蒸気プリニー式噴火に引き続き発生したマグマ水蒸気噴火である.降下軽石堆積物中に火砕サージの薄層が挟在することから,不安定で湿った噴煙柱が,部分的に崩壊したことが推察される.Unit 2は,屈斜路火砕流堆積物IV全体に占める割合が小さい.またUnit 2を侵食したような明瞭な地質学的証拠が認められないことから,Unit 2は,限定的な噴出であり,その後すぐに大規模な火砕流に推移したと考えられる.

分布
カルデラより北東方の2露頭でのみ観察できる (Hasegawa et al., 2016).
噴出量

見かけ体積 <0.2 km3

DRE [km3]
0.12
VEI
4
噴出量文献

Hasegawa et al. (2016)

岩質
デイサイト
岩相

白色軽石と火山灰からなる降下軽石堆積物である.2層の弱く成層した火砕サージ堆積物を挟在する.降下軽石層の淘汰はやや良い.含まれる白色軽石の円磨度は角礫である.3層の降下軽石層は,上位に向かって層厚が小さくなり,また軽石と岩片の粒径も小さくなる.火砕サージ層は,層厚変化が激しく淘汰が悪い (Hasegawa et al., 2016).

層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

降下軽石と火砕サージが互層するようす (Misato Osada, 政府標準利用規約 2.0)


文献

勝井義雄・佐藤博之(1963)5万分の1地質図幅「藻琴山」および同説明書. 北海道開発庁, 42p https://www.gsj.jp/Map/JP/docs/5man_doc/01/01_049.htm

Arai, F., Machida, H., Okumura, K., Miyauchi, T., Soda, T., and Yamagata, K. (1986) Catalog for Late Quaternary marker-Tephras in Japan ii : Tephras occurring in Northeast Honshu and Hokkaido. Geographical Reports of Tokyo Metropolitan University, 21, 223-250.

隅田まり (1990) テフロクロノロジーに基づく屈斜路火山及び摩周火山の活動史の解明に関する研究. PhD Thesis. 日本大学, 216p.

奥村晃史 (1991) 北海道地方の第四紀テフラ研究. 第四紀研究, 30, 379-390. https://doi.org/10.4116/jaqua.30.379

町田洋・新井房夫 (2003) 新編 火山灰アトラス.東京大学出版会, 360p.

Hasegawa, T., Nakagawa, M., and Kishimoto, H. (2012) The eruption history and silicic magma systems of caldera-forming eruptions in eastern Hokkaido, Japan. Journal of Mineralogical and Petrological Sciences, 107, 39-43. https://doi.org/10.2465/jmps.111020h

Hasegawa, T., Matsukoto, A., and Nakagawa, M. (2016) Evolution of the 120 ka caldera-forming eruption of Kutcharo volcano, eastern Hokkaido, Japan: Geologic and petrologic evidence for multiple vent systems and rapid generation of pyroclastic flow. Journal of Volcanology and Geothermal Research, 321, 58-72. https://doi.org/10.1016/j.jvolgeores.2016.04.030

注釈

*本噴出物が最終間氷期海面段丘の上位に位置し,洞爺カルデラの広域テフラToyaの下位に位置することから.

屈斜路IV噴火

Kutcharo IV Eruption
年代: 約120 ka
年代手法: 層序とFT年代*
年代文献: 町田・新井 (2003), Sakaguchi and Okumura (1990)
噴出源: 屈斜路カルデラ

総噴出量: 見かけ体積 約175 km3

屈斜路火砕流堆積物IV (Unit 1)

くっしゃろかさいりゅうたいせきぶつ IV
Kutcharo Pyroclastic Flow Deposit IV
名称出典: 勝井・佐藤 (1963)
別名・呼称: K.P.flow Ⅳ (勝井・佐藤, 1963), KⅦg(隅田 ,1990), Unit 1 (Hasegawa et al. 2016)
噴火推移・概要: 水蒸気プリニー式噴火→プリニー式噴火→大規模火砕流→小規模スコリア流

屈斜路火砕流噴火IVは,水蒸気プリニー式噴火から始まり,広域に細粒火山灰を堆積させた.

分布
カルデラの周囲に広域に分布し,カルデラ中心から50 km以上離れた地域にも見られる.主軸は北東である (Hasegawa et al., 2016).
噴出量

-

DRE [km3]
-
岩質
デイサイト
岩相

シルト〜細粒砂サイズの白桃色の凝集性火山灰である.Kp IVの基底部に一般的に認められる.広域に分布しカルデラより50 km以上離れた地域にも分布している.層厚はカルデラ中心付近で10 cm,遠方で1 cm程度である.火山豆石を含む.

層序概念図における本構成要素(クリックで飛ぶ)

figure

ピンク色を呈する細粒火山灰層 (Misat