上高地-焼岳登山道沿い1760m付近.Ykd-Tu5より上位のテフラが観察される.最上位の白〜黄白色層はTu-8で1907-39年噴火のテフラ.
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2300cal yr BPのYkd-TNkテフラ
最後のマグマ噴火,中尾火砕流堆積物と焼岳円頂丘溶岩の活動に関連したテフラ.写真は焼岳小屋付近にて撮影.下のクリーム色の ガラス質テフラが,中尾火砕流の灰かぐら(co-block and ash flow ash)の堆積物(Ykd-TNkb: 及川ほか,2002).その直上に火山岩塊が突き刺さりYkd-TNkdを変形させている(サグ構造).上の黄白色の粘土質テフラは,630 cal AD の水蒸気噴火によるテフラ(Ykd-Tu1).
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Ykd-TNkb(2300cal yr BP)のSEM像
ガラス質のTNKdテフラの形態はブロック状で発泡が悪い形態を示す.
このような火山灰の特徴はドーム崩壊型火砕流に伴う火山灰に特徴的な形態である.
ガラス質のTNKdテフラの形態はブロック状で発泡が悪い形態を示す.
このような火山灰の特徴はドーム崩壊型火砕流に伴う火山灰に特徴的な形態である.
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2300年前(cal yr BP)の噴火で形成された焼岳円頂丘(ドーム)溶岩とその先端が崩落して発生した中尾火砕流堆積物(ガリー内に露出).中尾峠から望む.円頂丘溶岩は,ランプ構造をつくり流れ下っている.