火山研究解説集:薩摩硫黄島 (産総研・地質調査総合センター作成)
地表面温度分布の変遷
山頂火口原内の地表面温度分布図を示します.1996年の測定は,火口東側のリムより,その他の測定は南側のリムより行っています.各図にみられる黄色の実線は,リムの形状,および火口底に出現した竪穴状火孔の輪郭を示します.温度スケールは各期間を通じて同じです.100℃より高温の領域は,火口底,火孔壁に分布していることがわかります.これらは,高温噴気孔と竪穴状火孔に対応しています.1997年においては竪穴状火孔から放出される火山ガスは高温でしたが徐々に温度が低下し,それとともに火口の輪郭は拡大している様子がわかります.また,この期間は,火口底および火口壁の高温領域も縮小しています.
Matsushima et al. (2003)のFig.6を改変.
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