火山研究解説集:薩摩硫黄島 (産総研・地質調査総合センター作成)
「大鉢奥(おはちおく)」高温噴気変質帯
白く見えるのは火山ガスにより溶脱を受けた高温変質帯であり,砂状〜灰状になっています.
高温噴気孔(温度880℃)のクローズアップ写真は→こちら.
青く見える部分はモリブデンブルーと呼ばれる昇華物で,モリブデン(Mo)の酸化物が水和したものです.火山ガス中に数ppm程度含まれるモリブデンが,噴気孔出口で温度低下・空気との混合による酸素分圧の上昇により,酸化され,水和物として析出したと考えられています(吉田ほか,1972).
手前の人物の前に棒状に見えるのは噴気ガス採取のために噴気孔に挿入された石英ガラス管.手前に所々分布する黄色の筋は硫黄.
1991年11月7日に篠原宏志が撮影.
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