火山研究解説集:薩摩硫黄島 (産総研・地質調査総合センター作成)


比抵抗構造(A断面)

地図に示されている測線(赤色の実線)に沿った深度方向の比抵抗構造を示しています.暖色系に向かって比抵抗値が小さくなるように表示しています.上部より下部に向かって,表層の中程度の比抵抗(200-500Ω・m),高い比抵抗(600-2500Ω・m),中程度の比抵抗(80-200Ω・m),きわめて低い比抵抗を示す層(1-3Ω・m)から成り立っていることが分かります.海水準(0m)の下部がきわめて低い値となっており,その原因として,海水の浸透や岩石の変質を上げることができます.

地表に記された数字は測点番号,鉛直下方の直線は各測点で解析された深度を示し,斜めの直線は推定される断層を示します.

小野寺(1976)の図7.6.2を改変.