火山研究解説集:薩摩硫黄島 (産総研・地質調査総合センター作成)


鬼界カルデラ南側海域の音波探査記録解釈図

J-I,K-L,N-MおよびR-S各測線は鬼界カルデラ東側カルデラ縁を横断し,2-3段の西向きの崖が認められます.東側の崖が古期カルデラ縁,西側のものが新期カルデラ縁と考えられています.また,K-L,N-M,R-S測線には伏在断層が認められます.古期カルデラ縁と伏在断層の間を埋める堆積物はほぼ水平に堆積しているのに比べ,伏在断層から西側では褶曲などの変形構造が認められます.この変形構造は新期カルデラ形成時の変位と考えられています.

小野ほか(1982)の第54図の一部を改変.