火山研究解説集:薩摩硫黄島 (産総研・地質調査総合センター作成)


地表温度分布

1989年11月から1998年10月までにLandsat TMバンド6で観測された硫黄島の地表温度分布です.

硫黄島地形図 の稲村岳に近い四角形の部分を火山活動による温度異常の無い地域として,この範囲の平均地表温度を観測された温度分布から差し引いて得られた温度分布です.硫黄島地形図 の四角形の部分の標準偏差 (Table 3)が小さいことは,雲などの気象条件による温度変化が小さく,良好なデータであることを示します.

1993年8月24日,1994年3月4日,1996年2月6日および1998年10月9日は標準偏差(Table 3)が1℃より大きく,これらの日の表面温度分布は火山活動に伴う温度異常を正しく捉えていないと考えられます.これは,雲の影響と考えられます.

Urai (2002)のFig.3を引用.

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