火山研究解説集:薩摩硫黄島 (産総研・地質調査総合センター作成)
硫黄岳山頂地図(吉田ほか,1969)
硫黄岳山頂火口の周囲及び内側には硫黄採掘のために道や施設が築かれていました.特に火口内側の急斜面には石垣が組んだ道が造られ,一時期は小型トラックが火口底にまで進入し,採掘運搬が行われていました.現在では道の多くは崩壊し石垣の一部が名残を留めています.
硫黄の採掘が行われていたため,図に見られるように山頂部は細かく地名などが決められていました.地図の下部に位置する小岳は,硫黄の採掘停止後に始まった珪石の採掘によりほとんど失われ,現在は小岳周辺はほとんど平らになっています.
吉田ほか(1969)の図1を引用.