火山研究解説集:薩摩硫黄島 (産総研・地質調査総合センター作成)
硫黄岳流紋岩を原岩とする白色珪化岩
硫黄岳流紋岩溶岩は未変質岩でSiO2=70-72wt%の全岩化学組成を持ちますが,火山ガスが凝縮して生じた酸性熱水により,SiO2= max 99wt%まで溶脱珪化を受けています.この過程においては全ての主成分元素が溶脱されますが,含有量の最も高かったSiO2は溶脱しきれず残留するため,相対的にほぼSiO2だけの珪化岩が形成されます.
写真の珪化岩は,主に低温型トリディマイト・低温型クリストバライトから構成されています.
2003年濱崎聡志撮影.