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概要

本データベースは、主に地震の研究を目的として測定、観測されたデータを中心に,日本国内の地殻応力に関する公開情報を収集し,各種データベース機能を付け加えたものです。今後も、地震研究以外を目的としたデータも含めて、可能な限り収集していく予定です。 地殻応力情報としては,水圧破砕法,応力解放法に代表される 応力の直接測定情報,ボーリングコアを用いた測定情報, 深さ20km以浅の地殻内地震のメカニズム解の情報、応力方位と関係が強い地震波のS波異方性の情報が含まれます。

P軸方位・メカニズム解について

1997年10月2日から2016年5月29日までの気象庁一元化カタログに含まれる深さ20km以浅の地震のメカニズム解(4060件)と水平面からの傾斜角が30°以下のP軸方位(2600件)を採録しています。

収録データの説明と単位はこちらをご覧ください。→説明と単位

応力方位について

地殻内応力方位につきましては、以下の文献・報告をご参照ください。

今西和俊・内出崇彦・大谷真紀子・松下レイケン・中井未里(2019)関東地域の地殻内応力マップ,地質調査研究報告,第70巻第3号,pp. 273–298.doi:10.9795/bullgsj.70.273
今西和俊・内出崇彦・大谷真紀子・松下レイケン・中井未里(2019)関東地域の地殻内応力マップデータ,地質調査総合センター研究資料集,no. 681,産業技術総合研究所地質調査総合センター,4p.
今西和俊・内出崇彦・椎名高裕・松下レイケン・中井未里(2021)中国地域の地殻内応力マップの作成,地質調査研究報告,第 72 巻第 1 号,pp. 23–40.doi:10.9795/bullgsj.72.23
今西和俊・内出崇彦・椎名高裕・松下レイケン・中井未里(2021)中国地域の地殻内応力マップデータ,地質調査総合センター研究資料集,no.720,産業技術総合研究所地質調査総合センター,4p.
Uchide, T., Shiina, T., and Imanishi, K. (2022) Stress map of Japan: Detailed nationwide crustal stress field inferred from focal mechanism solutions of numerous microearthquakes. Journal of Geophysical Research Solid Earth. 127, e2022JB024036. doi:10.1029/2022JB024036
内出崇彦・椎名高裕・今西和俊 (2022) 日本全国内陸部の地殻内応力マップと微小地震の発震機構解のデジタルデータ, 地質調査総合センター研究資料集, no. 738, 産業技術総合研究所地質調査総合センター, 6p.

応力測定について

掘削坑井を利用した応力解放法,水圧破砕法等によって測定されたデータ,ボーリングコアを利用した測定データ等を各種文献から収集しました。
本データベースでは,全国の大学,研究機関で実施された応力測定データが収録されています。文献としては約40件で,各種学術雑誌や学会予稿集を含みます。

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収録論文リストはこちらをご覧ください。→データ

異方性について

鉱物の定方向配列や、微小クラックの定方向配列が媒質中にある場合、その媒質のS波速度には異方性が生じます。これは地震波を用いて「S波スプリッティング」と言う現象として観測できます。本データベースでは全国の大学、研究機関等で観測されてきた、上部地殻の地震にみられた「S波スプリッティング」のデータが取りまとめられております。日本全国のデータを網羅するために、国際、国内学術誌で公表されたものはもちろんのこと、博士、修士、卒業論文等で公表されたものもできる限り収録しています。

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収録論文リストはこちらをご覧ください。→データ

活断層について

活断層データベースの活断層セグメント線 (2009-7-23版) をネット上で利用するためにやや簡易化したデータになっています。詳細については活断層データベースをご覧ください。

地震の震央について

気象庁、1923/1/14~2020/12/31、地震年報CD-ROMより。 詳しくは地下構造可視化システムの説明部分をご参照ください。

日本シームレス地質図について

20万分の1日本シームレス地質図®のタイルを利用しています。