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支笏カルデラ支笏火砕流堆積物分布図 解説分布図
  1:はじめに

 北海道南部にある支笏(しこつ)火山の支笏噴火は,後期更新世以降にわが国で発生した大規模火砕流噴火の一つである (勝井,1959; 山縣,2000).この噴火により径 16 × 14 kmの支笏カルデラが形成されたと考えられ,噴出した支笏火砕流堆積物は北海道の道央地域に広く分布している.本報告では,最新の野外地質調査と既存文献調査に基づき,支笏火砕流堆積物の現存分布範囲,堆積原面高度,層厚,最大軽石粒径,軽石長軸配列方向の分布をまとめるとともに,復元した火砕流堆積物の分布及び推定される噴出量を示す.また,本分布図には,支笏火砕流に先行した支笏第 1 降下テフラの分布も合わせて示している.

 支笏火砕流を噴出した一連の噴火に対しては,支笏火山 40 ka噴火 (山縣,2000) 支笏カルデラ形成噴火 (山元,2016) など複数の名称がこれまで使われていた.本報告では,この噴火を,噴出物の中で最大の体積を占める支笏火砕流堆積物の名称を用いて,支笏噴火と呼称する.

 


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