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第四紀火山>活火山>岩手
岩手火山地質図 解説地質図鳥瞰図
主な用語

火砕物(火山砕屑物):噴火で放出される岩石破片の総称.固結して岩石になっているときは火砕岩という.破片のうち,直径64mm以上のものを火山岩塊,64~2mmを火山礫,2mm未満を火山灰.特に多孔質で白-黄色のものを軽石,赤-黒色のもをスコリアと呼ぶ.また,特定の外形や内部構造を持つ破片は火山弾と呼ばれ,紡錘状のものやリボン状のもの,またパン皮状の急冷縁に囲まれたものなどがある.主にスコリア質の火山礫や火山弾等が軽度に溶結した岩石をアグルチネートと呼び,これは流動して溶岩流に移化する場合もある.火砕物が積もってできた山体を火砕丘という.


火砕サージ
:火砕物とガスの希薄な混合体が,地表に沿って砂嵐のように高速で流れ広がる現象.噴火災害の要因として危険性が高い.


火砕流
:火山灰や岩塊などがガスと混合して地表に沿って流れ下る現象.通常,高温のものをいう.


火山岩の分類
:火山岩は化学組成・鉱物組成等によって区分される.化学組成で区分すれば,SiO2量が53wt%未満を玄武岩,53wt%以上63wt%未満を安山岩,63wt%以上70wt%未満をデイサイト,70wt%以上を流紋岩と呼ぶ.


火山性地震
:火山とその周辺で発生する地震.


火山性微動
:火山で発生する連続的な振動.その原因として,地下でのマグマやガスなどの流体の移動や連続的な地震の発生などが考えられている.


活火山
:気象庁の定義では,過去約1万年以内に噴火した火山や現在も噴気活動の活発な火山.


カルデラ
:火山地域にある大型(一般に直径2km以上)の凹地形.火口が崩壊や浸食によって拡大されたもの(浸食カルデラ)や山体崩壊によってできたもの(崩壊カルデラ)もあるが,大型のものは大噴火の後,地表部が陥没してできる(陥没カルデラ).成因が不明なものも多い.


岩石系列:マグマの冷却に伴う結晶化による組成変化をもとにしたマグマの成因的区分.たとえば結晶作用によって,残マグマがもとのものよりSiO2量の乏しくなるなるものをアルカリ系列,SiO2量はあまり増加せず,FeO量が濃集していくものをソレアイト系列,SiO2量が急増して,FeO量の減 少するものをカルクアルカリ系列と呼ぶ.

岩屑なだれ:火山体や急斜面の崩壊により,岩塊から細粉までの大小様々な個体片の集合物が地表を高速で流下する現象.流れ崩れた堆積物は流れ山と呼ばれる無数の小丘を作り,崩れた山体側には馬蹄形の崩壊跡を残す.


降下火砕物:噴火により火山の上空に噴出された火砕物が,風などで運搬され降下した堆積物.


成層火山
:中心火口から噴出した火砕物と溶岩の累積によって生じた火山.


地溝
:ほぼ平行する2本あるいはそれ以上の正断層に挟まれて内側が外側に比べて沈降している地形.


土石流
:岩塊・土石と水の混合物が地表を流下する現象.


噴火
:地下から火山物質が比較的急速に地表に放出される現象.噴火には,1)マグマに溶け込んでいた揮発性成分(主に水)の発泡現象によって,直接マグマに由来する物質(本質物質)の放出を主体とする
マグマ噴火,2)マグマと地下水や地上水が接触することで起こる激しい爆発現象により,本質物質と地下水に由来する水蒸気を放出するマグマ水蒸気爆発(噴火),3)本質物質を伴わず地下水に由来する水蒸気と既存の山体の破片だけを放出する水蒸気爆発(噴火)に区分される.


噴気
:火道を充填した火砕物または岩石の割れ目や孔から,火山ガス(水蒸気を主体とし,二酸化炭素や硫化水素,二酸化硫黄などを伴う)が比較的静穏かつ定常的に空中に放出される現象.


溶岩(流)
:マグマが地表に連続的な流体として現れたもの.溶融状態で流動しているものや固化したものをさす.


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