火山研究解説集:有珠火山 by 産業技術総合研究所・地質調査総合センター
2000年噴火に伴う地下水の湧出(伊達市長和地区)
2000年4月14日撮影.伊達市長和地区の長和中学校(当時,現在は長和小学校)にて.
伊達市長和地区では,2000年噴火活動に伴って多くの井戸から地下水が異常に湧き出しました.長和中学校の校庭にある観測井(DT1)では,約1.3mの高さの管頭から地下水があふれ出し,急きょ土のうによって排水孔まで導水されていました.写真は,その湧出量をバケツを用いて測定しているところです.ちなみにこの時の湧出量は毎分205リットルでした.
観測井は,1994年度に通商産業省(当時,現在は経済産業省)により地下水利用適正化調査のために設置されたものです.深さは180mで,深さ80mから140mまでの深さの地下水の水位を観測しています.
写真撮影当時は,現地収録式の水位計で観測が行われていました.その後,地下水が湧出しないように管頭が密閉ができる構造に改造され,圧力式水位計や水温計などが設置され,2000年6月から新たな観測が開始されています.得られたデータは,茨城県つくば市の産業技術総合研究所に送られており,以下のページで観測結果を閲覧することができます.
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