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鷲羽・雲ノ平 ________ Washiba-Kumonotaira
火山番号 | E59 |
火 山 名 | 鷲羽・雲ノ平 |
読 み | わしば・くものたいら |
地 域 | 本州(北関東・中部) |
旧番号(第四紀火山DB)* | 81 |
火山番号 ** | E59 |
凡例記号 ** | Q2m |
主な活動期 | 前期更新世後半(カラブリアン期) - 後期更新世 |
活動年代・最新活動年 *** | 雲ノ平の旧複成火山体(岩苔小谷火山)は約90万年前、新期火山(雲ノ平火山)は30-10万年前。鷲羽池火山は12万年前以降。 最新の噴火:約1,950年前(水蒸気噴火) |
火山の型式・構造 | 溶岩流および小型楯状火山 |
卓越する岩質 | 中間質 |
主な岩石 **** | 安山岩、デイサイト、玄武岩 |
所 在 地(都道府県) | 富山、長野: 地理院地図(GSI Maps) |
1/20万地勢図(国土地理院) | 高山 |
1/5万地形図(国土地理院) | 槍ヶ岳 |
1/2.5万地形図(国土地理院) | 薬師岳 |
標 高 | 祖父岳(じいだけ)、2825 m:ワリモ岳、2888 m |
北 緯(世界測地系) | 36° 24′ 40″ |
東 経(世界測地系) | 137° 35′ 28″ |
気象庁による活火山名 | - |
災害・噴火記録 † | 2020年8月31日、 9月9日、28日 噴気活動、熱水噴出(硫黄沢) 2021年9月21日 噴気活動、熱水噴出(硫黄沢) |
火山の概要・補足事項 | 鷲羽・雲ノ平火山は鷲羽池火山、雲ノ平火山、岩苔小谷火山などから構成される。この火山群の中で、鷲羽池火山と雲ノ平火山は新期の活動、雲ノ平火山に覆われる岩苔小谷火山が旧期の活動。鷲羽池火山の最後の噴火は完新世である可能性が以前から指摘されていた。 鷲羽池火口南東の硫黄沢周辺では熱水変質帯が広がり、活発な噴気活動や温泉湧出が見られる。硫黄沢で高さ数100 m以上に上昇する水蒸気噴出がしばしば発生しており、爆発音を伴うこともあった。 2020年8月31日、硫黄沢の噴気上昇が目撃されたが、その後も何度か目撃された。2020年以前も同様な現象は3-5年に1回程度は起こっていたらしい。ただし、詳細は不明(及川ほか、2021、GSJ地質ニュース)。2021年9月にも目撃された(三俣山荘Instagram;田村茂樹さんFacebook及び私信)。 約2,700年前に比較的規模の大きい水蒸気噴火が発生したとされたが(石崎ほか、2021、火山学会講演要旨)、その後の調査で、硫黄沢付近を給源とする 4250年前、鷲羽池火口を起源とする1950年前の2回の大規模水蒸気噴火の発生が明らかとなった(原田ほか、2023、日本地球惑星科学連合2023年大会要旨)。 なお、気象庁は、鷲羽・雲ノ平火山を活火山と見なしていない。 |
Volcano No. | E59 |
Volcano name | Washiba-Kumonotaira |
Volcano No. ** | E59 |
Geologic code ** | Q2m |
Main activity period | Calabrian (second half of Early Pleistocene) - Late Pleistocene |
Activity period / recent activity *** | 0.9 Ma to Late Pleistocene; Latest eruption: ca. 2,700 cal yBP (phreatic eruption) |
Volcano type | Lava flow |
Representative rock type | Intermediate |
Main rock type **** | Andesite, Dacite, Basalt |
Height above sea level | 2825 m (Jiidake), 2888 m (Warimo Dake) |
Location (Prefecture) | TOYAMA, NAGANO |
1:200,000 map (GSI) | TAKAYAMA |
1:50,000 map (GSI) | YARIGATAKE |
1:25,000 map (GSI) | YAKUSHIDAKE |
N. Latitude (WGS84) | 36.4111 |
E. Longitude (WGS84) | 137.5911 |
Active volcano name by JMA | - |
Record of eruption & disaster † | 31 Aug, 9 and 28 Sep 2020: Fumarolic activity at Io-sawa. Phreatic explosion? 21 Sep 2021: Fumarolic activity at Io-sawa. Phreatic explosion? |
Additional comments | The Washiba-Kumonotaira Volcano Group comprises Washiba-ike, Kumonotaira and older Iwagokekotani volcanoes. |
*:2000年から2013年まで公開されていた「日本の第四紀火山」(産総研の研究情報公開データベース「RIO-DB」、2013年廃止)の火山番号。
**:「日本の火山(第3版)」(2013年発行)に基づく。Based on "Volcanoes of Japan (Third Edition)" issued in May, 2013.
***:最新活動年は2020年末現在。Latest eruption as of the end of AD 2020.
**** :安山岩には玄武岩質安山岩を含む。"Andesite" in this page includes "basaltic andesite". Basaltic andesite, SiO2=52-57 wt.%; Andesite, SiO2=57-63 wt.% (Le Maitre et al., 2002).
† :原則として古文書記録に基づき、地質学的研究で見つかった記録は含まない。Documented records as a principle.