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鳥海山 ________ Chokai San
火山番号 | D39 |
火 山 名 | 鳥海山 |
読 み | ちょうかいさん |
地 域 | 本州(東北) |
旧番号(第四紀火山DB)* | 135 |
火山番号 ** | D39 |
凡例記号 ** | Q3m |
主な活動期 | 中期更新世(チバニアン期) - 完新世 |
活動年代・最新活動年 *** | 約60万年前以降。最新の噴火:1974年 |
火山の型式・構造 | 複成火山、溶岩ドーム |
卓越する岩質 | 中間質 |
主な岩石 **** | 安山岩、玄武岩 |
所 在 地(都道府県) | 秋田、山形: 地理院地図(GSI Maps) |
1/20万地勢図(国土地理院) | 新庄、酒田 |
1/5万地形図(国土地理院) | 鳥海山、吹浦、象潟、矢島 |
1/2.5万地形図(国土地理院) | 象潟、小砂川、吹浦、十里塚、前郷、川辺、鳥海山、湯ノ台、中直根 |
標 高 | 新山(しんざん)、2236 m |
北 緯(世界測地系) | 39° 05′ 57″ |
東 経(世界測地系) | 140° 02′ 55″ |
気象庁による活火山名 | 鳥海山 最近の火山活動状況(鳥海山) |
災害・噴火記録 † | 9世紀前半 噴火 871年 噴火:ラハール(火山泥流)、溶岩流出? 939年 噴火 1560年 噴煙 1659年4月から (4年間?) 噴火 1740年6月から (1年間?) 噴火 1800-1804年 噴火:降灰、 新山溶岩ドーム形成(別名:享和岳)、 ラハール(火山泥流) 死者 8(登山者) 1821年5月 噴火:水蒸気噴火? 1834年7月 噴火:水蒸気噴火? 1974年2月-5月 小規模水蒸気噴火:降灰、 ラハール(火山泥流) |
火山の概要・補足事項 | 秋田・山形の県境にまたがり、出羽富士、秋田富士などの別名もある主に安山岩からなる大型の複成火山で、日本海から直接そびえ立つにもかかわらず、東北地方では2番目に高い山(2,236m)である。西鳥海と東鳥海の二つに大別され、山頂部にそれぞれ馬蹄形カルデラが形成されている。山麓には大規模な山体崩壊による堆積物が広く分布しており、そのうち最も新しいものは紀元前466年に東鳥海馬蹄形カルデラが形成された時に崩れたもの(象潟岩屑なだれ)。天然記念物に指定されている象潟付近の九十九島(くじゅうくしま)はその時にできた流れ山で、かつては海の中に点々とする小島だったが、1804年の象潟地震により広い範囲が隆起して今のような陸地になった。歴史時代にいくつかの噴火記録があるが、最新の噴火は1974年の小規模な水蒸気爆発で、融雪による泥流が発生した。東鳥海馬蹄形カルデラ内にある新山溶岩ドーム(享和ヶ岳)は1801年に形成。 なお、過去4500年間にマグマ水蒸気噴火あるいは水蒸気噴火による54枚の火山灰層が見つかっている(大場ほか、2012)。 従来は鳥海火山噴出物と区別されていたが、鶯川安山岩:0.6±0.2、0.59±0.02Ma( (林ほか、1994:土志田ほか、1999)、天狗森火砕岩:0.58±0.06、0.4±0.1Ma(林ほか、1994)、下玉田川層:0.55±0.03Ma(伴ほか、2001)を鳥海火山ステージ1最初期(伴ほか、2001)の噴出物とする。また、山体南側に分布する庄内層群中の火山岩(0.48±0.03Ma;土志田ほか、1999)も同時期であり、これも鳥海火山の最初期の噴出物と見なす。 |
Volcano No. | D39 |
Volcano name | Chokai San |
Volcano No. ** | D39 |
Geologic code ** | Q3m |
Main activity period | Chibanian (Middle Pleistocene) - Holocene |
Activity period / recent activity *** | From 0.6 Ma. Latest eruption: AD 1974 |
Volcano type | Composite (compound) volcano, Lava dome |
Representative rock type | Intermediate |
Main rock type **** | Andesite, Basalt |
Height above sea level | 2236 m (Shinzan) |
Location (Prefecture) | AKITA, YAMAGATA |
1:200,000 map (GSI) | SHINJO, SAKATA |
1:50,000 map (GSI) | CHOKAISAN, FUKURA, KISAKATA, YASHIMA |
1:25,000 map (GSI) | KISAKATA, KOSAGAWA, FUKURA, JURIZUKA, MAEGO, KAWABE, CHOKAIZAN, YUNODAI, NAKAHITANE |
N. Latitude (WGS84) | 39.0992 |
E. Longitude (WGS84) | 140.0486 |
Active volcano name by JMA | Chokaisan |
Record of eruption & disaster † | Early 9th century: Eruptive activity. 871: Eruptive activity: Lahars and possibly lava flows. 939: Eruptive activity. 1560: Ash cloud. From Apr 1659 for ca. 4 years?: Eruptive activity. From Jun 1740 for about 1 year?: Eruptive activity. 1800-1804: Eruptive activity: Ash fallout. Lava dome (Shinzan, Kyowa-dake) formed. Lahar. 8 fatalities (climbers). May 1821: Phreatic eruption? Jul 1834: Phreatic eruption? Feb-May 1974: Minor phreatic eruptions: Ash fallout. Lahar. |
Additional comments |
*:2000年から2013年まで公開されていた「日本の第四紀火山」(産総研の研究情報公開データベース「RIO-DB」、2013年廃止)の火山番号。
**:「日本の火山(第3版)」(2013年発行)に基づく。Based on "Volcanoes of Japan (Third Edition)" issued in May, 2013.
***:最新活動年は2020年末現在。Latest eruption as of the end of AD 2020.
**** :安山岩には玄武岩質安山岩を含む。"Andesite" in this page includes "basaltic andesite". Basaltic andesite, SiO2=52-57 wt.%; Andesite, SiO2=57-63 wt.% (Le Maitre et al., 2002).
† :原則として古文書記録に基づき、地質学的研究で見つかった記録は含まない。Documented records as a principle.