| 堆積相G:デルタフロント堆積物 深度:12.8〜3.0m 記載:生物撹乱をうけたシルト層から,貝殻に富む淘汰のよい細粒砂へと,砂の含有量が増加することで上方粗粒化する.生物撹乱をうけたシルト層には,細粒〜中粒砂と合弁のヒメカノコアサリ,マメウラシマガイ,ヒメマスオガイ,ウラカガミ,マガキなどの貝化石が点在する.生物撹乱を免れた生痕化石は細粒〜中粒砂と貝殻で充填される.本堆積相の深度12.0〜11.0mには直径1cm以下の円礫が点在する.本堆積相の深度7.3〜5.5mは極細粒砂とシルトのリズミカルな細互層から構成されており,ダブルマッドドレイプが観察できる.珪藻化石は深度7.01mから採取され,Thalassiosira spp.,Thalassionema nitzchioides,Cyclotella spp.,Aulacoseira spp.を多産する.本堆積相は3460±40〜2350±40 yr BPの放射性炭素年代値を有する. 解釈:本堆積相は,浅海生の貝化石が産出すること,砂質堆積物から構成され上方粗粒化を示すこと,そして,前述したように植物片の含有量が堆積相F(プロデルタ堆積物)と比べ増加することから,プロデルタに累重するデルタフロント堆積物と解釈できる(Scruton, 1960; Visher, 1965; Ookmens, 1970; Tanabe et al., 2003a).本堆積相において円礫が認められるのは,暴浪時にデルタプレーンから粗粒堆積物が落下したためと考えられる.また,本堆積相の上部にみられるダブルマッドドレイプは潮汐や潮流の影響を示すと考えられる(Reineck and Singh, 1980; Nio and Yang, 1991). | ||