21個の採取試料の標高と放射性炭素年代値とに基づいて,堆積曲線(増田,2000),埋積曲線( Saito,1995;斎藤,1995)を描いた.なお,年代値は測定年代(yrBP)で示し,曲線を描くにあたってはサンプリングの問題に起因すると考えられる放射性炭素年代値 を示す点を除いている.以下の記述は田辺ほか(2006)に基づく.
GS-KM-1のコアサイトにおける堆積速度は,蛇行河川チャネル〜氾濫原堆積物から海進砂・プロデルタ堆積物境界にかけて減速,海進砂・プロデルタ堆積物境界からプロデルタ堆積物の上部にかけて加速,そして,プロデルタ堆積物の上部からデルタフロント堆積物の上部にかけて減速している.
海進砂・プロデルタ堆積物境界からプロデルタ堆積物の上部にかけて堆積速度が加速するのは,河口がコアサイトに近づいたためと考えられる.また,プロデルタ堆積物の上部からデルタフロント堆積物の上部にかけて堆積速度が減速するのは,コアサイトが浅海化し,波浪などの影響が増大したため考えられる.
なお,この堆積曲線は堆積物の圧密効果による沈降量を補正していない. 出典:田辺ほか(2006)
| 堆積相区分 | 解釈 | 上端深度(m) | 下端深度(m) | 堆積年代(yrBP) | 堆積速度(m/yr) | 古水深(m) | |
| I | 盛土 | 0 | 2.2 | ||||
| H | デルタプレーン堆積物 | 2.2 | 3.0 | ||||
| G | デルタフロント堆積物 | 3.0 | 12.8 | 3620±40〜 | 2.6〜5.1 | < | 15.88 |
| F | プロデルタ堆積物 | 12.8 | 29.2 | 6740±50〜3460±40 | 0.4〜56.1 | 15.88 | 33.41 |
| E | 海進砂 | 29.2 | 30.9 | 8800±50〜5240±40 | 0.4〜0.6 | 34.35 | 1.88 |
| D | 干潟堆積物 | 30.9 | 34.5 | 9130±40〜8760±40 | 4.1 | 1.06 | 2.12 |
| C | 蛇行河川チャネルから氾濫原堆積物 | 34.5 | 58.0 | 〜9130±40 | 4.7〜33.0 | 2.12 | 3.76 |
| B | 網状河川チャネル堆積物 | 58.0 | 65.0 | ||||
| A | 中・上部更新統浅海成堆積物 | 65.0 | 67.2 | ||||