Unit6:泥質砂層
深度:30.05〜18.5m
記載:下位のHA-Unit5をやや削剥して覆い,下位から上方細粒化する淘汰の悪い泥質砂層 (深度30.05〜24.5 m),中粒〜粗粒シルトと細粒砂〜極細粒砂との細互層(深度24.5〜20.5 m),貝化石片を多く含み,淘汰の悪い砂質シルト (深度20.5〜18.5 m)と重なる.  泥質砂層は生物擾乱を受けており,ときおり炭質物の混じる淘汰の悪い泥質砂が混じる.上位ほど砂質分を減じ,上方細粒化する.生物擾乱のため明瞭な堆積構造は少ないが,もともとの堆積構造である平行葉理などがしばしばパッチ状に残されている.直径1〜2 cmの断面を持つチューブ状生痕が多く認められる.
中粒〜粗粒シルトと細粒砂〜極細粒砂との細互層は,リズミカルで砂層中に多くの貝化石片を含む.生物擾乱が著しいが,ところどころに弱い葉理が認められる.
貝化石片を多く含む砂質シルトは生物擾乱が良く発達し,明瞭な堆積構造は認められない.貝化石片の多くは二枚貝であるが種までは特定できない.
この層準に含まれる木片,貝化石片からは,8,670±40yrBP,8,460±40 yrBP,8,080±40 yrBP,3,070±40 yrBPの放射性炭素年代値が得られている.
解釈:生物擾乱が良く発達し,下位の干潟環境を覆う淘汰の悪い砂質泥層は,砂泥質干潟から潮下帯,リズミカルな砂泥細互層は潮汐の影響で形成された堆積物にあたると推定される (Reineck and Singh, 1980).下位の泥質干潟相と本ユニットの貝を産する砂質干潟の境界は比較的明瞭であることから,陸側の泥質干潟から海側の砂質干潟への変化に伴う侵食面(内湾ラヴィーンメント)である可能性が大きい (Saito, 1995).また,上方細粒化は砂質干潟から潮下帯の環境への上方深海化と考えられる..