Unit3:砂泥互層
深度:52.0〜43.0m
記載:下位のHA-Unit2に整合的に重なり,砂泥互層からなる.粒度や堆積構造からは,砂層 (深度52.0〜50.0 m),砂泥互層 (深度50.0〜48.0 m),泥層 (深度48.0〜46.3 m),砂泥互層 (深度46.3〜43.0 m)と大きく4つのセクションに区分できる.
最下部の砂層は,塊状で植物根やシルトのリップアップクラストを含む細粒〜粗粒砂からなる.コアの撹乱が著しく,詳細な堆積構造はわからない.
その上位の砂泥互層は,厚さ10〜20 cmの逆級化する細粒砂〜中粒砂と中粒シルト〜粗粒シルトとの互層からなる.10層以上の砂層を含むが一部の砂層は塊状だったり,下部に弱い削剥面をもち,正級化している場合もある.植物片や植物根がしばしば認められる.
深度48.0〜46.3 mに認められる泥層は全体的に有機質・塊状で植物根が多く混じる中粒シルトからなる.
最上部の砂泥互層は,クライミングリップル葉理やリップル葉理の伴う中粒〜細粒砂と植物根を含む中粒〜細粒シルトの互層からなる.砂層の多くは10 cm以下と薄く,全体的に正級化していることが多い.
砂層及び泥層に含まれる木片からは,11,340±40 yrBP,10,460±40 yrBP,9,580±40 yrBPの放射性炭素年代値が得られている.
解釈:逆級化する砂層は洪水氾濫堆積物の特徴である (伊勢屋・増田,1985; 増田・伊勢屋,1985).また,下部に削剥面をもち正級化する砂層はクレバス・スプレー堆積物の可能性がある (Galloway, 1981; Reading and Collinson, 1996).これらの砂層が有機質の泥層に挟在されるという特徴は自然堤防とその周辺の堆積物であることが示唆される.すなわち,本ユニットは蛇行河川の自然堤防から氾濫原環境で形成されたと考えられ,最下部の砂層は流路内堆積物の可能性が大きい.