「大規模火砕流堆積物分布図」は、日本国内で過去約13万年以内に発生した主要な大規模火砕流堆積物を25万分の1スケールの地形図上に示しています。通常の地質図では表せない小規模な堆積物の分布地点や地下に伏在する範囲について図示しています。また、大規模火砕流堆積物の上面高度分布、層厚、軽石と岩片の最大粒径、火砕流の流れた方向を示す軽石の配列方向、噴火時に発生した分布を図示しています。さらに、大規模火砕流堆積物の現存分布に基づき、火砕流の噴火当時の分布を再現し、噴火時に火砕流が到達した範囲を推定しました。火砕流に伴って発生した広域降下火山灰の分布についても示されています。
説明書には、巨大噴火を発生させたカルデラの長期的な活動の特徴、巨大噴火の推移、火砕流堆積物の特徴の解説も加えられています。
説明書と共に画像ファイル、PDFファイルおよびGISデータとして、大規模火砕流分布図を ダウンロードする ことができます。
「大規模火砕流堆積物分布図」は、将来同様の噴火が発生した場合、どの範囲にどのような影響が及ぶのかを推測する手掛かりとなります。大規模火砕流分布図シリーズは、日本で発生した巨大噴火の噴出物の分布を統一的な基準で提示しています。