第1表 西之島1973-74年噴火の経緯
期 日
活 動 状 況
通報・観測者
1973年
4月12日
機上より変色域撮影
町田秀夫
4月21日
西之島南沖に変色海域 長径15~20m
第11豊徳丸
5月18日
噴煙 岩影を見る
伸漁丸
5月23日
激しい変色水の流出 白煙なし
神通丸
5月27日
水煙 白煙を見る
三福丸
5月30日
噴煙20~100m 3分噴き1分休む
第2えびす丸
5月31日
白濁の噴出孔 変色域は幅200m 長さ3km
海上保安庁機
6月14日
浅い海面で2分おきに白煙 高さ30m
海上自衛隊機
6月22日
噴煙50m 変色域西へ流れ 岩礁を認む
伸漁丸
6月27日
噴煙噴石10~20mの黒い水柱
第8真豊丸
6月28日
活動ややにぶり噴煙の間隔のびる
第8真豊丸
7月 1日
高さ1~1.5mの岩礁2つ 変色水流出
東海大学丸II世
7月 4日
中心に黒色の盛上り黄変色水域の長さ3km
朝日新聞社機
7月 5日
濃厚な変色海域 延長16km
海上保安庁機
7月16日
数度の爆発 水柱
第11豊徳丸
7月17日
1分に2~3回の爆発 白煙 黒煙 岩礁を認む
朝日新聞社機
8月29日
3~10分おきに爆発 噴煙500m 噴石を見る
ジャパン・カウリ号
9月11日
直径30~50mの新島発見
海上自衛隊機
9月12日
噴火連続 白煙300m 拠出物あり
朝日機・長久丸
9月13日
径130m 火口50~60m噴火中
読売機
9月14日
新島位置西之島南端から東へ116°に600m 径約150m 高さ40m 噴石 水柱200m 連続的に大爆発 変色水域あり
海上保安庁機
(大島・諏訪・田中・小坂)
9月16日
新島さらに発達 時々噴石
信栄丸
9月24日
新島主火孔西に第2孔出現
朝日機
9月29日
新島主火孔より溶岩流出 わずかな噴煙 その西約40mに第2新島発見
毎日機
10月 9日
船で初めて接近 第2新島の西100mにさらに第3新島 噴火はまだその西の海中より夕方には第3新島消滅
第35勇漁丸
(吉田・湊・小坂ら)
10月10日
第1~3新島陸続き 噴火はその西側海中
朝日機(森本)
10月12日
第3新島の位置に噴石丘
毎日・読売機
10月16日
噴石丘さらに発達 噴煙 噴石あり
東京新聞機
10月30日
新噴石丘北麓より溶岩流
朝日機
11月20日
新島東北400m(第1新島の位置が再噴火)小噴石丘
気象庁(梶川)
12月11日
新島は東西2つの噴石丘よりなり 間断なく噴煙 噴石
東海大学丸II世
12月12日
東西噴石丘同大 両者陸続き
気象庁(中島)
12月20日
西側火孔沈黙 東側のみ活発
読売機
12月21日
新島は東西約700m 西側火孔は北に東側火孔は東西に溶岩を流出 現在は東火孔のみ活動 西之島南端は隆起
海上保安庁機
(大島・久保寺・小坂ら)
西之島新島と命名
海上保安庁
1974年
1月 3日
噴石活動は休止,東に赤熱溶岩
朝日機
1月11-14日
東側火口のみ活動中 2~5分おきに赤熱噴石 高さ50~100m 半径100~200m 火孔内に小噴石丘 新島東南岸一部海蝕
文部省チャーター機
(久保寺・田中・小坂)
2月17日
新島東側火孔北東に第3火孔を生じ噴火中 さらにその北東の第4火孔からは溶岩流流出
石田泰治
3月 1日
溶岩流出 海中に流入 水蒸気の柱
望星丸
3月 2日
新島東北端に新々島出現 溶岩海中に流入
読売機
3月 6日
新島第3火孔間断なく噴石活動 溶岩海中に流入
東海大学丸II世
3月 9日
夜間も赤熱噴石見られる 1~2分おきに噴石 溶岩海中に流入
神鷹丸
3月12日
噴石活動止む 新々島と新島は接続
神鷹丸
3月14日
新島に上陸 岩石試料採取
河野長ほか3名
3月17日
火孔活動中止続く 湾内変色域濃厚
神鷹丸
4月11日
新々島北方に水柱
望星丸
4月19日
新島のNW-N方向2~3kmで水しぶき
第1千代丸
5月 1日
新島北部西海岸に多量の溶岩流出 5万m2増陸 噴気活動あり 湾内の変色域はきわめて濃厚 水蒸気立つ
海保701
(大島・束原・小坂)
6月 6日
海上より新・旧島の接続を認む
白嶺丸
6月10日
空中より確認
海上自衛隊機
6月15日
新旧島の接続の空中写真撮影 接続は新噴出物の漂着と隆起
読売機
6月24日
上空より新旧島の接続を再確認
気象庁(二瓶)
7月 3日
全島の詳細空中写真 新島中・北部に新溶岩流出確認(5月上旬流出)
朝日機
7月 7日
7:30 中村班新島に上陸 第1火口丘 旧島踏査 標定点設置
第35勇漁丸(中村一明)
13:30 東海大隊上陸 地質観測 標定点設置 試料採取
望星丸 東海大学丸II世
7月 8日
東海大隊再上陸 第1・2・3火口 旧島等において調査
(東海大調査団及び小坂)
7月10-12日
新島上には噴火認められず 第1火口丘南西岸崩落 土煙
望星丸 東海大学丸II世
7月27日
乗組員上陸 噴火なし 水温33°C 地温50°C以上
巡視船“みうら”
8月 3日
航空写真測量 第2火口丘よりわずかの噴煙
海上保安庁機(束原)
小坂(1991)による.ただし※の部分は故小坂教授の指摘により東原→束原に修正.
(海野・中野(2007)の第4.1表)


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