2.1 地形 (陰影図・鳥瞰図)


口永良部島は長径約13 km,面積約38 km2であり,薩南諸島・トカラ列島の火山島の中では最大である.口永良部島の最高点の標高は657m,周辺の海底は水深500〜600 mで,火山体の比高は約1200 mである.また,口永良部島の東約3 kmの海底には,口永良部堆と呼ばれる底径3.5 km,比高約420 m (山頂部の水深は約180 m)の火山体が知られている.口永良部島は全体として西北西―東南東方向に伸びた「ひょうたん」形をしており,活動時期や噴出中心の異なる複数の火山体の集合からなる.海岸線の大部分は,高いところで200m以上の高さの海食崖となっており,砂浜は湾入部を除いてほとんど見られない.





口永良部島の地形陰影図.
北海道地図(株)GISMAP Terrainのデータを使用し,カシミール3Dにて作成した.



 

南東側から見た海底地形を含めた口永良部島火山の鳥瞰図.

太線出示された等高線が海面の高さ。等高線の間隔は100m.
西側(左奥)の番屋ヶ峰火山,中央部の新岳・古岳・野池などの火山体,東部のカシ峯や城ヶ鼻火山がほぼ直線状に並んでいるのがわかる.東側の海底にはやはり火山体と考えられる口永良部堆が認められる.(国土地理院の50mDEMおよび日本水路協会の等深線海底地形データを使用)




東(屋久島側)から見た口永良部島火山の鳥瞰図.

太線で示した等高線が海岸線の高さ.等高線間隔は100m.
口永良部島の周囲は水深500〜600 mのほとんど平坦な海底面で囲まれている.海底部を含めた口永良部島火山の火山体の比高は約1200mである.(国土地理院の50mDEMおよび日本水路協会の等深線海底地形データを使用)





口永良部島火山の斜度図

北海道地図(株)GISMAP Terrainのデータを使用し,カシミール3Dにて作成した.






南側から見た古岳・新岳地域の鳥瞰図.

北海道地図(株)GISMAP Terrainのデータを使用し,カシミール3Dにて作成した.




これらの地質図の作成にあたっては,国土地理院長の承認を得て,同院発行の2万5千分の1地形図,数値地図50mメッシュ(標高)を使用した(承認番号 平20業使、第428号).また陰影図作成にあたっては,株)北海道地図GISMAP Terrainを使用した(国土地理院承認番号 平20業使、第203-23677号). 海域地形のデータは日本水路協会の等深線海底地形データを使用した(海上保安庁許可第212501号).