| 尻志田[シリシダ]スコリア (大川開拓スコリア) |
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| 命名 | 土井(1990),土井(2000a)再定義 |
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噴火年代 |
14〜15世紀(直下の黒ボク土の14C年代; 伊藤,2002a) |
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層相 |
粗粒〜中粒の砂質スコリア層で,粒度組成と構成物により少なくとも3ユニットに区分される.特に最下部ユニットには,岩片質粒子を多く混在する.東部山麓部でも層厚は3cm程度. なお,土井(2000a)は山麓部での観察に基づき,従来尻志田スコリアとして一括されていた火山灰層の最上部の1ユニットを,有機質土壌が挟まれることから細分し“大川開拓スコリア”と命名した.しかしそれより下位の細粒火山灰層中にも,有機質土壌に富む薄層が複数挟在される.広義の“尻志田スコリア”は,薄い非噴火堆積物を挟む火山灰群(グループ)で,短い噴火休止期間を挟みながら,強弱の噴火活動が繰り返された比較的長期間の活動期の噴火堆積物として捉えることができる. また,土井(1999b)は,有機質土壌の層厚から“大川開拓スコリア”は下位の細粒火山灰層よりも上位の刈屋スコリアと年代的に近いとしたが,下位ユニット間の有機分に富む土壌は,山体に近づくと有機質土壌に膠着された砂質火山灰となり,両者の間には規模の小さな噴火活動が継続していたものと考えられる. 一方,刈屋スコリアとの間には,山体に近づいても,薄いながらも火山灰物質に乏しい有機質土壌層が存在しており,噴火活動の休止という点では,上位の刈屋スコリアとの関係の方がより明確である. |
| 分
布 |
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| 従来の尻志田スコリア最上部の粗粒降下スコリアユニット(大川開拓スコリア)の等層厚線図.図中の数字の単位はcm. (火山灰等層厚線図は,土井(2000a)を一部改変) |
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露頭写真 |
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| 一本木原岩屑なだれ堆積物に覆われる,降下スコリアおよび火山砂の互層.火山体から離れるとユニット間には有機質物質に富むようになる. |
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構成粒子 |
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| 尻志田スコリアの下部ユニットは山体近傍においても火山礫サイズの細粒スコリア層である.上の写真は上部の粗粒ユニット(大川開拓スコリア)から抽出したスコリアで,トゲトゲした形状を示す. |
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