生出黒色火山灰
命名 中川ほか(1963)
噴火年代
3万年〜5万年前 (土井,1990)
層相
 暗黒色砂質火山灰,暗赤褐色スコリア,軽石が黄褐色風化火山灰質土壌(一部植物遺骸を含む)を挟在して総計20ユニット以上累積した火山灰群の総称.
 上半部は砂質火山灰の割合が多い.スコリアは比較的発泡度のよい赤褐色スコリアで,下位ユニットほど粒径が大きい.砂質火山灰ユニットの中には,火山豆石やvesiculated tuff構造が認められるものがある.
 軽石層が複数ユニット認められ,雪浦軽石と呼ばれる下部の軽石ユニットがもっとも粗粒で厚い.その上位の好摩新田[コマシンデン]第1〜4軽石と命名されるユニットは,いずれも層厚数cm程度で,粒径は数mm大〜数cm大のものなど多様である(古澤,2002).
 また,各スコリアの微量元素組成分析から,伊藤(2002)は生出黒色火山灰を上下2つのサブユニットに大別している.
分布
岩手山南東部から北東部にかけての広い範囲で,厚く累積する.上記の等層厚線は複数の降下ユニットからなる火山灰群の総層厚を示す.図中の数字の単位はcm.
(火山灰等層厚線図は,土井(2000a)を一部改変)
露頭写真
 下部の白色軽石が雪浦軽石.粗粒火山砂と黄褐色スコリア層の互層で粘着質の古土壌がはさまれる.
[渋民村上下田付近]