| 岩手県内陸北部地震 |
1998年9月3日,葛根田川付近を震源として岩手県内陸北部地震(M6.2)が発生し,震源に近い雫石町北部で震度6弱が記録された.この地震は,震源から南東約6kmの雫石町篠崎地区に,延長約800m,最大垂直変位量(断層変位だけでなく地層の折れ曲がりによる変位を含む)40cmのほぼ南北走向の地震断層を出現させた.この地震断層は,西側が上盤となる逆断層で,雫石盆地とその西方の奥羽山脈の境界となっている西根断層群とほぼ平行する.今回の地震では,道路の亀裂や変形,道路上の斜面崩壊,用水路の損壊や落石・石碑の倒壊などの被害が発生したが,家屋の倒壊や人的な被害は発生しなかった. |
図1.岩手県内陸北部地震で認められた,地震断層,道路の亀裂,側溝の破損などの分部図 越谷ほか(1998c)より引用
図中のA, Bは原著における別図の位置.Cは液状化確認地点,D〜Gは推定加速度算出地点.
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![]() 図2.雫石盆地西縁部の活断層分布図
宮内ほか(1998)より引用
図中F1〜F4 で示される実線及び破線が断層位置.雫石盆地西縁部は南北走行の活断層により,南北の直線的な丘陵が連なる.活断層の一部は,地形的にも明瞭であるが,葛根田川の河川堆積物や雫石岩屑なだれ堆積物に埋積されたため,地形的に不鮮明な部分が存在する. |
![]() 図.3 1998年9月3日の岩手県北部地震により出現した地震断層
越谷(1998c)より引用
図中の実線が出現した地震断層の位置で,点線は地震断層をまたぐレベル測量の位置.今回出現した地震断層の高低差は数十cm程度で,収穫直後の水田表面のずれや用水路の側溝の破壊として確認することができた.
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