女岳火砕丘および女岳溶岩流(ME)
Medake Pyroclastic Cone, Lava Flow
後カルデラ活動期,南部山体
写真1 カルデラ北壁から見た女岳.
写真2 カルデラ南東縁から見た女岳.
女岳火砕丘および女岳溶岩流(ME)の内,火砕丘は,カルデラ北端にある,底径約400m,比高約150mの女岳山体を指します.女岳には7箇所の火口跡が確認でき(例えば写真3),表層部をスコリアや火山弾,スパターより成るアグルチネートが覆っています(写真4).この他,層厚1〜2mで斜面の斜度とほぼ調和した流下角度を示す溶岩流の露頭も見られますが,山頂火口から流れ出したものか,一度空中で破砕された後,地表で再び溶結してできた根無し溶岩なのかは不明です.山体内の異なる地点から採取したアグルチネート,溶岩,火山弾はいずれも岩質は似ています.また,女岳溶岩流は,女岳南西麓から,カルデラ南西縁にのびるローブを構成する溶岩流ですが,露頭観察を行っていません.須藤・石井(1987)によれば,3枚以上のフローユニットから成り,岩質は女岳山体を構成する岩石と酷似する,ということです.噴出時期は,AK-2に時代が対比される小岳第2溶岩流とほぼ同じく,およそ2000-1600年前頃と考えられます.
写真3 女岳西麓付近に見られる側火口と,そこに一部流れ込んだ1970年溶岩.
写真4 女岳山頂部.右奥に見えるのは早池峰山.