北海道では,26枚の20万分の1地質図がすべて公表されている.出版年度は,羽幌図幅の1962年から,浦河図幅の2000 年まで40年の開きがある.そのため,編集時の知見や地球科学観等の違いを反映して,地質図幅間で地層・岩体の境界や地質構造がつながらないことが多い.

 作業では,まず各図幅の凡例それぞれについて,統一凡例への当てはめを行った.統一凡例は,100万分の1日本地質図第3版の凡例に準じたが,完新世堆積物については,砂丘堆積物と湿原堆積物を特別に分け,更に後期更新世-完新世の火山岩類を後期更新世のものと完新世のものとに分けた.そのため,統一凡例の数は全部で167となった.そのうち,北海道地域で使用した凡例の数は73であった.個々の地層・岩体への凡例当てはめに際しては,まず,できる限り最新の論文,報告書にあたり,層序関係,年代値を整理し,対比表を作成し,対比の妥当性を確認した.次に,GISソフトで20万分の1数値地質図の各凡例の属性を統一凡例に置き換える作業を行い凡例当てはめの妥当性を検討した.地層・岩体境界や地質構造のずれ等の修正,属性当てはめの変更はGISソフトで修正した.

 ここで公開している北海道地域の地質図は,今後の編集内容の見直し,最新の研究成果の進展などにより,随時改定を行っていく予定である.修正すべき点などお気づきの点はご連絡頂ければ幸いです.

北海道地域の編集で使用した20万分の1地質図幅(紫色で囲まれた地質図幅は産総研地質調査総合センター(旧地質調査所)から出版済みの地質図幅である)

北海道地域編集担当者

 統括・調整:  鹿野和彦,脇田浩二

 全体編集:   宝田晋治,中川 充,宮坂瑞穂,鹿野和彦,宮崎純一

 第四系編集:  宝田晋治,宮坂瑞穂,石塚吉浩,古川竜太

 新第三系編集: 渡辺 寧,渡辺真人,尾崎正紀,鹿野和彦

 先新第三系編集:中川 充,酒井 彰,利光誠一,高橋 浩

 Webサイト版編集:宝田晋治,上野まどか

 編集作業協力: 松井和典,松浦一樹,武井 孝((株)ダイヤコンサルタント)

         山口昇一(元地質調査所)

         上野まどか(産総研テクニカルスタッフ)

         太田英順,高橋裕平,池田国昭,羽坂なな子(旧北海道地質調査連携研究体)

ご意見ご提案などは下記までご連絡いただければ幸いです