7,873個の日本の岩石について、物性値を文献、資料から統一的に数値化・編集し、岩石物性値データベース・システム(PROCK)としてまとめた。採録した物性値は主に、
1.密度、2.有効空隙率、3.熱伝導率、4.帯磁率(磁化率)、 5.自然残留磁化強度、6.偏角
(自然残留磁化)、7.伏角 (自然残留磁化)、 8.ケーニスベルガー比、9.P波速度、である。この中で、密度とP波速度については、自然乾燥、強制湿潤、強制乾燥、の3種類に細分した。 このデータベースの開発は、工業技術院研究情報公開データベース(RIO-DB)の「岩石物性値・分析値データベースマネージメントシステムの開発」
(昭和60年度〜平成8年度)として実施したものである。また、数値化作業は科学技術庁の重点基礎研究においても実施された。
このデータベースへの採録には、公表されている文献の他に、秋田県庁、地質調査所、北海道立地下資源調査所、金属鉱業事業団、工業技術院、日本重化学工業株式会社、
(財)新エネルギー財団、および通商産業省の未公表資料を使用させていただいた。これらの資料は、多くが重力探査結果の報告書であり、重力データの補正のために測定された岩石密度が中心となっている。
岩石物性は、岩石の地質学的な属性と物理的な属性を結びつけるもので、地下の物理構造を地質学的に解釈するために不可欠である。これまで、岩石物性については地下資源の探査や学術的な目的のために測られているものの、長期的な観点から、数値データとして整備し、調査計画の作成、地域研究、さらに岩石物性科学のために、役立てられた例は少数である。
矢野ほか(1989)は、地熱地域の坑井データから、コアの物性、地質層序、年代、化学組成を地域ごとに編集を行い図表としてまとめた。
このデータベース(PROCK)では、岩石物性値を記載した論文や、重力探査、地温探査、磁気探査、弾性波探査等の報告書に加え、秋田県庁、地質調査所、北海道立地下資源調査所、金属鉱業事業団、工業技術院、日本重化学工業株式会社、
(財)新エネルギー財団、および通商産業省の資料より、岩石物性値を収集、採録して数値ファイルを作成した。そして、その成果としてヒストグラム等の図表を、
村田ほか(1991)で発表した。
本データベースの岩石物性値と属性情報は、全データを表形式で羅列したものを、地質調査所研究資料集
(須田ほか、1991)にまとめた。データをダウンロードして得た成果を発表する際には、同資料集を引用されたい。