{"ok":true,"version":"1.1.0","license":"https://www.gsj.jp/license/license.html","attribution":"出典：産業技術総合研究所 地質調査総合センター「GSJ 地質図幅凡例データセット」","lang":"ja","type":"LegendFacies","id":"m538_f019","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/facies/m538_f019","geom":{"uri":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/units/m538_f019/geom","geojson_url":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/units_geojson/m538_f019.geojson","centroid":null,"bbox":null},"map":{"type":"LegendMap","map_id":538,"@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/maps/m538","sheet_code":"G50_10_086","series":"5万分の1地質図幅","title_ja":"飯田","title_en":null,"author":["河田清雄","山田直利"],"authors":[{"name_display":"河田清雄","name_ja":"河田清雄","name_en":"Kiyoo KAWATA","name_alt":["Kiyoo KAWATA"]},{"name_display":"山田直利","name_ja":"山田直利","name_en":"Naotoshi YAMADA","name_alt":["Naotoshi 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class=\"label\">片麻状花崗岩（I）</h5><ul><li><p>細粒～粗粒片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩</p></li><li><p>アプライト質片麻状黒雲母花崗岩</p></li><li><p>斑状（角閃石）黒雲母花崗岩</p></li></ul></div><div class=\"list\"><h5 class=\"label\">片麻状花崗岩（II）</h5><ul><li><p>粗粒片麻状角閃石黒雲母花崗岩</p></li></ul></div><p>片麻状花崗岩（I）は主として北および南東のブロックを構成し，さらに東方の大河原図幅地内につづき，中央構造線に沿うミロナイト帯の内側（西側）に広く分布するもの<sup>註11）</sup>である．本岩の主体をつくるものは細粒～粗粒片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩であるが，局部的にアプライト質片麻状黒雲母花崗岩の岩相に移化することがある．後者は，また別に，片麻状花崗岩（II）と生田花崗岩との境界に沿って，幅の狭いセプタ（隔壁）状の岩体を構成している．斑状（角閃石）黒雲母花崗岩は南東のブロックにのみ分布し，本岩の主体に移化している．</p><p>片麻状花崗岩（II）は本図幅地内では，南西のブロックにのみ分布が限られ，さらに南方へ<sup>註12）</sup>つづく．本岩は片麻状花崗岩（I）よりやや後れて形成されたものではないかと思われる．</p><p>本岩類にみられる片麻状構造は，一般にE-W～ENE-SWSの走向と急角度の傾斜を示し，また東部へゆくにつれてNE-SW傾向の走向が優勢になる．かかる構造は本岩類に伴なう片状ホルンフェルス～片麻岩のもつ構造と全く一致している．また南東のブロックをつくる片麻状花崗岩（I）の一部は，豊丘村障子山附近から西へ延び，生田花崗岩中の捕獲岩として，断続しながらも，菖蒲ケ浦・駒沢を経て下耕地附近にまで追跡できるが，これもE-W傾向の構造が一般的である．しかし，南西のブロックをつくる片麻状花崗岩（II）については，これらとは著しく異なった構造がみられる．すなわち，南方からつづくNE-SW傾向<sup>13)</sup>の走向は，豊丘村日向山附近でNW-SEに変じ，片麻状花崗岩（II）の北端部の笹久保附近ではE-Wとなる．したがってこの部分では，北東方に向かって弧を張った半ドーム構造の存在が予想される．なお前述のセプタ状のアプライト質片麻状黒雲母花崗岩も，この半ドーム構造に平行な片麻状構造を示している．</p><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>片麻状花崗岩（I）</h2><span id=\"m538_f021\"></span><span id=\"m538_u023_pG\"></span><span id=\"m538_u024_GnI\"></span><p>本岩は片麻状構造の強弱，斑状構造の有無，構成鉱物の粒度，有色鉱物の量などが処によって甚だしく異なるために，全般的に非常に不均質な岩相を示している．また本岩は各処で大小の片状ホルンフェルス～片麻岩の岩体を挟有し，とくに生田村柄山南東方や南向村大草北方では，これら片状ホルンフェルス類の帯状またはレンズ状の小岩体と，数10mの幅で互層する（図版8）．</p><p>片麻状構造のもっとも著しい部分では，主として鱗片状の黒雲母からなる優黒色の縞と珪長質の縞とが，数mmの幅で規則的にくり返している（一種の縞状花崗岩）．しかし普通は，珪長質のレンズ状部が厚くふくれあがったり，斑晶状のアルカリ長石が生じたりして，黒雲母の縞を押しのけ，その結果規則的な縞状構造を乱していることが多い．また生田村柄山東方や南向村桑原ノ滝および大嶺山附近では，この優黒色の部分に角閃石が加わることがある．以上の岩相を一括して片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩とよぶ．また黒雲母の量が著しく減り，それが断続するシュリーレンまたはクロットとして岩石中に散在する部分でも，大きな露頭ではその片麻状構造が明瞭である．この岩相をアプライト質片麻状黒雲母花崗岩とよぶ．この両者は互に移化していることが多い．これらが片状ホルンフェルス～片麻岩の比較的大きな岩体に接するところには，しばしば柘榴石を含む不均質な細粒黒雲母花崗岩を生じている．</p><p>斑状（角閃石）黒雲母花崗岩は，片麻状構造がやや弱く，その代りに斑状構造をもって特徴づけられる岩相である．斑晶状の長さ1～3cmのアルカリ長石（淡紅色を呈することがある）に富むが，普通この斑晶の伸びの方向は不規則である．本岩中には鱗片状の黒雲母からなるシュリーレン（ときに少量の角閃石が加わる）が散在し，それが微弱な片麻状構造を呈する．本岩は片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩に対して，豊丘村障子山東方や本谷南方で移化関係にあり，また本岩の内部には，後者の小岩体が一種のレリクト岩として残存している．</p><p>一般に片麻状花崗岩類は図幅地域内の他の花崗岩類（竜西の細粒黒雲母花崗岩・市田花崗岩および伊奈川花崗岩，竜東の生田花崗岩など）に比較して，アルカリ長石の多いことを特徴とする．とくに片麻状黒雲母花崗岩はこの傾向が顕著であり，第11図および第12図に示される鉱物容量比によれば，大部分が黒雲母アダメロ岩に属する（第6図および第7図と比較参照）．</p><div class=\"image-holder overview-landing-limg\" id=\"F11\"><a href=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0538/image/0538_0037-0001.png\" target=\"_blank\" class=\"fig-open-link\"><img class=\"halfsize\" loading=\"lazy\" decoding=\"async\" src=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0538/image/0538_0037-0001.png\"></a><div class=\"figures-tables-support-txt\"><h6><span class=\"fig-label\">第11図</span> 片麻状花崗岩（I）の鉱物容量比（1）</h6><p>○：片麻状黒雲母花崗岩（比較的細粒で均質な部分）</p><p>●：片麻状黒雲母花崗岩中の片麻岩質レリクト</p></div></div><div class=\"image-holder overview-landing-limg\" id=\"F12\"><a href=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0538/image/0538_0037-0002.png\" target=\"_blank\" class=\"fig-open-link\"><img class=\"halfsize\" loading=\"lazy\" decoding=\"async\" src=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0538/image/0538_0037-0002.png\"></a><div class=\"figures-tables-support-txt\"><h6><span class=\"fig-label\">第12図</span> 片麻状花崗岩（I）の鉱物容量比（2）</h6></div></div><div class=\"list scope_desc\"><h4 class=\"block-title\">片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩（図版II-2，3参照）</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">主成分鉱物</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>石英・斜長石・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）</p></li></ul></div><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">副成分鉱物</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石</p></li></ul></div><p>径0.5～1mmの石英・斜長石およびアルカリ長石が，主として寄木状組織（部分的には花崗岩組織）をつくり，鱗片状の黒雲母（ときに少量の角閃石）がシュリーレン状に配列することが特徴である．かかる斜長石（石灰質の灰曹長石）は累帯構造が弱く，アルバイト式双晶を主とし，まったく双晶を示さないものもある．アルカリ長石に接する縁辺部はソーダ質になり，この部分にミルメカイトが生じる．アルカリ長石は明瞭な格子構造を示す（微斜長石？）が，光軸角は比較的小さい（2V＝（-）58±2°）．</p><p>以上のような寄木状のもののほかに，間𨻶充塡の粗粒石英や，斜長石や石英などをポイキリティックに包有するアルカリ長石（1cm内外）などがある．黒雲母は0.5mm以下，その多色性は，X＝淡黄褐色，Y，Z＝暗褐色～緑褐色であり，屈折率は片麻岩類の黒雲母と，生田花崗岩の黒雲母との両者にまたがる数値を示し，非常に範囲が広い（γ＝1.650～1.677）．</p></li></ul></div><div class=\"list scope_desc\"><h4 class=\"block-title\">アプライト質片麻状黒雲母花崗岩</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">主成分鉱物</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>石英・アルカリ長石・斜長石・黒雲母</p></li></ul></div><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">副成分鉱物</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>ジルコン・チタン石・絹雲母</p></li></ul></div><p>石英とアルカリ長石（微斜長石？）に富み，それらが花崗岩組織をつくるが，斜長石の多い部分には寄木状組織がみられる．斜長石のミルメカイト化が顕著である．黒雲母はクロットをつくり，その多色性は，X＝淡黄色，Y，Z＝暗緑褐色であるが，周辺部は往々にしてケリファイト化し，淡緑色繊維状の集合に移化している．</p></li></ul></div><div class=\"list scope_desc\"><h4 class=\"block-title\">斑状（角閃石）黒雲母花崗岩（図版II-4参照）</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">主成分鉱物</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>斜長石・石英・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）</p></li></ul></div><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">副成分鉱物</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石・絹雲母</p></li></ul></div><p>片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩より寄木状組織が不明瞭になり，ほとんど花崗岩組織に近い．斜長石（石灰質の灰曹長石）は半自形で，ほぼ卓状を呈し，アルバイト式集片双晶のほかにカルルスバツド式双晶も一般的であり，弱い累帯構造を示す．斑晶状のアルカリ長石は明瞭な格子構造およびペルト石構造を示し（微斜長石？），斜長石・石英・黒雲母などを多数包有し，全体としてほぼ卓状であるが，その輪郭は出入が多く，間𨻶充塡状である．黒雲母はクロットをつくり易く，また斜長石やアルカリ長石の縁をとりまくことが多い．その多色性は，X＝淡黄褐色，Y，Z＝暗褐色～緑褐色であり，屈折率は片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩の黒雲母の屈折率の範囲内に含まれる（γ＝1.657～1.669）．角閃石は少量であり，やや青味を帯びた緑色を呈する．</p></li></ul></div><div class=\"image-holder overview-landing-limg\" id=\"PF8\"><a href=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0538/image/0538_0036-0001.png\" target=\"_blank\" class=\"fig-open-link\"><img class=\"halfsize\" loading=\"lazy\" decoding=\"async\" src=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0538/image/0538_0036-0001.png\"></a><div class=\"figures-tables-support-txt\"><h6><span class=\"fig-label\">図版8</span> 片麻状黒雲母花崗岩に挟有されるレリクト状の片状ホルンフェルス（生田村柄山東方）</h6></div></div></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>片麻状花崗岩（II）</h2><span id=\"m538_f020\"></span><span id=\"m538_u022_GnII\"></span><p>本岩は粗粒片麻状角閃石黒雲母花崗岩を主体とし，豊丘村木門附近でやや中粒の岩相が発達するほかは，比較的均質である．長さ2cmに及ぶ斑状（ときに眼球状）のアルカリ長石および斜長石がほぼ平行に配列し，黒雲母と角閃石がそのふちをとりまいて，明瞭な片麻状構造をつくる．しかし片麻状花崗岩（I）のように，黒白の規則的な縞に分れることはなく，またそれよりも有色鉱物の量が多い．本岩中には片状ホルンフェルス～縞状片麻岩・中粒閃緑岩・斑糲岩・細粒片麻状黒雲母花崗岩（片麻状花崗岩（I）の一種）などの小岩体が，無数に捕獲されており，これら小岩体の伸びの方向は，たいてい本岩の片麻状構造に平行している．</p><div class=\"list scope_desc\"><ul style=\"list-style-type: none\"><li><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">主成分鉱物</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>斜長石・アルカリ長石・石英・黒雲母・緑色角閃石</p></li></ul></div><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">副成分鉱物</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石</p></li></ul></div><p>斑状のアルカリ長石は斜長石および石英を多数包有し，またそれをふちどって鱗片状の黒雲母，少量の角閃石，ミルメカイト化の著しい粒状の斜長石，細粒の石英などの集合物が配列する．斜長石（ソーダ質中性長石）は，他形，粒状のもの（アルバイト式集片双晶を主とする）のほかに，アルカリ長石と同様半自形で斑状に成長したもの（アルバイト式およびカルルスバツド式双晶を示す）があるが，いずれも双晶面の屈曲が顕著である．この事実は，石英が烈しい波動消光を示して，互に縫合組織をつくっていることと相ならんで，本岩の形成に伴なう著しい圧砕作用の跡を物語っている．黒雲母の多色性は，X＝淡黄色，Y，Z＝やや赤味を帯びた濃褐色であり，屈折率は片麻状花崗岩（I）の黒雲母の屈折率の範囲内に含まれる（γ＝1.663～1.669）．</p></li></ul></div></div></div></div>","text":"II.3.4 片麻状花崗岩類\n片状ホルンフェルスや片麻岩の無数の小岩体を各所で挟有し，それと調和的な著しい片麻状構造をもっている竜東の花崗岩類を総括して，片麻状花崗岩類とよぶ．本岩類は，その中央部に生田花崗岩の貫入をうけ，現在その周囲に，北のブロック（南向村），南東のブロック（豊丘村東部）および南西のブロック（豊丘村西部および喬木村）として互に隔てられた分布を示し，また生田花崗岩のなかにも大小の捕獲岩として残存している．本岩類には，いろいろな岩相が含まれるが，下記のように片麻状花崗岩（I）および（II）の2つに大別することができる．\n細粒～粗粒片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩\nアプライト質片麻状黒雲母花崗岩\n斑状（角閃石）黒雲母花崗岩\n細粒～粗粒片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩\nアプライト質片麻状黒雲母花崗岩\n斑状（角閃石）黒雲母花崗岩\n粗粒片麻状角閃石黒雲母花崗岩\n粗粒片麻状角閃石黒雲母花崗岩\n片麻状花崗岩（I）は主として北および南東のブロックを構成し，さらに東方の大河原図幅地内につづき，中央構造線に沿うミロナイト帯の内側（西側）に広く分布するもの註11）である．本岩の主体をつくるものは細粒～粗粒片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩であるが，局部的にアプライト質片麻状黒雲母花崗岩の岩相に移化することがある．後者は，また別に，片麻状花崗岩（II）と生田花崗岩との境界に沿って，幅の狭いセプタ（隔壁）状の岩体を構成している．斑状（角閃石）黒雲母花崗岩は南東のブロックにのみ分布し，本岩の主体に移化している．\n片麻状花崗岩（II）は本図幅地内では，南西のブロックにのみ分布が限られ，さらに南方へ註12）つづく．本岩は片麻状花崗岩（I）よりやや後れて形成されたものではないかと思われる．\n本岩類にみられる片麻状構造は，一般にE-W～ENE-SWSの走向と急角度の傾斜を示し，また東部へゆくにつれてNE-SW傾向の走向が優勢になる．かかる構造は本岩類に伴なう片状ホルンフェルス～片麻岩のもつ構造と全く一致している．また南東のブロックをつくる片麻状花崗岩（I）の一部は，豊丘村障子山附近から西へ延び，生田花崗岩中の捕獲岩として，断続しながらも，菖蒲ケ浦・駒沢を経て下耕地附近にまで追跡できるが，これもE-W傾向の構造が一般的である．しかし，南西のブロックをつくる片麻状花崗岩（II）については，これらとは著しく異なった構造がみられる．すなわち，南方からつづくNE-SW傾向13)の走向は，豊丘村日向山附近でNW-SEに変じ，片麻状花崗岩（II）の北端部の笹久保附近ではE-Wとなる．したがってこの部分では，北東方に向かって弧を張った半ドーム構造の存在が予想される．なお前述のセプタ状のアプライト質片麻状黒雲母花崗岩も，この半ドーム構造に平行な片麻状構造を示している．\n片麻状花崗岩（I）\n本岩は片麻状構造の強弱，斑状構造の有無，構成鉱物の粒度，有色鉱物の量などが処によって甚だしく異なるために，全般的に非常に不均質な岩相を示している．また本岩は各処で大小の片状ホルンフェルス～片麻岩の岩体を挟有し，とくに生田村柄山南東方や南向村大草北方では，これら片状ホルンフェルス類の帯状またはレンズ状の小岩体と，数10mの幅で互層する（図版8）．\n片麻状構造のもっとも著しい部分では，主として鱗片状の黒雲母からなる優黒色の縞と珪長質の縞とが，数mmの幅で規則的にくり返している（一種の縞状花崗岩）．しかし普通は，珪長質のレンズ状部が厚くふくれあがったり，斑晶状のアルカリ長石が生じたりして，黒雲母の縞を押しのけ，その結果規則的な縞状構造を乱していることが多い．また生田村柄山東方や南向村桑原ノ滝および大嶺山附近では，この優黒色の部分に角閃石が加わることがある．以上の岩相を一括して片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩とよぶ．また黒雲母の量が著しく減り，それが断続するシュリーレンまたはクロットとして岩石中に散在する部分でも，大きな露頭ではその片麻状構造が明瞭である．この岩相をアプライト質片麻状黒雲母花崗岩とよぶ．この両者は互に移化していることが多い．これらが片状ホルンフェルス～片麻岩の比較的大きな岩体に接するところには，しばしば柘榴石を含む不均質な細粒黒雲母花崗岩を生じている．\n斑状（角閃石）黒雲母花崗岩は，片麻状構造がやや弱く，その代りに斑状構造をもって特徴づけられる岩相である．斑晶状の長さ1～3cmのアルカリ長石（淡紅色を呈することがある）に富むが，普通この斑晶の伸びの方向は不規則である．本岩中には鱗片状の黒雲母からなるシュリーレン（ときに少量の角閃石が加わる）が散在し，それが微弱な片麻状構造を呈する．本岩は片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩に対して，豊丘村障子山東方や本谷南方で移化関係にあり，また本岩の内部には，後者の小岩体が一種のレリクト岩として残存している．\n一般に片麻状花崗岩類は図幅地域内の他の花崗岩類（竜西の細粒黒雲母花崗岩・市田花崗岩および伊奈川花崗岩，竜東の生田花崗岩など）に比較して，アルカリ長石の多いことを特徴とする．とくに片麻状黒雲母花崗岩はこの傾向が顕著であり，第11図および第12図に示される鉱物容量比によれば，大部分が黒雲母アダメロ岩に属する（第6図および第7図と比較参照）．\n○：片麻状黒雲母花崗岩（比較的細粒で均質な部分）\n●：片麻状黒雲母花崗岩中の片麻岩質レリクト\n主成分鉱物石英・斜長石・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）副成分鉱物褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石径0.5～1mmの石英・斜長石およびアルカリ長石が，主として寄木状組織（部分的には花崗岩組織）をつくり，鱗片状の黒雲母（ときに少量の角閃石）がシュリーレン状に配列することが特徴である．かかる斜長石（石灰質の灰曹長石）は累帯構造が弱く，アルバイト式双晶を主とし，まったく双晶を示さないものもある．アルカリ長石に接する縁辺部はソーダ質になり，この部分にミルメカイトが生じる．アルカリ長石は明瞭な格子構造を示す（微斜長石？）が，光軸角は比較的小さい（2V＝（-）58±2°）．以上のような寄木状のもののほかに，間𨻶充塡の粗粒石英や，斜長石や石英などをポイキリティックに包有するアルカリ長石（1cm内外）などがある．黒雲母は0.5mm以下，その多色性は，X＝淡黄褐色，Y，Z＝暗褐色～緑褐色であり，屈折率は片麻岩類の黒雲母と，生田花崗岩の黒雲母との両者にまたがる数値を示し，非常に範囲が広い（γ＝1.650～1.677）．\n石英・斜長石・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）\n褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石\n石英・斜長石・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）\n石英・斜長石・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）\n褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石\n褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石\n径0.5～1mmの石英・斜長石およびアルカリ長石が，主として寄木状組織（部分的には花崗岩組織）をつくり，鱗片状の黒雲母（ときに少量の角閃石）がシュリーレン状に配列することが特徴である．かかる斜長石（石灰質の灰曹長石）は累帯構造が弱く，アルバイト式双晶を主とし，まったく双晶を示さないものもある．アルカリ長石に接する縁辺部はソーダ質になり，この部分にミルメカイトが生じる．アルカリ長石は明瞭な格子構造を示す（微斜長石？）が，光軸角は比較的小さい（2V＝（-）58±2°）．\n以上のような寄木状のもののほかに，間𨻶充塡の粗粒石英や，斜長石や石英などをポイキリティックに包有するアルカリ長石（1cm内外）などがある．黒雲母は0.5mm以下，その多色性は，X＝淡黄褐色，Y，Z＝暗褐色～緑褐色であり，屈折率は片麻岩類の黒雲母と，生田花崗岩の黒雲母との両者にまたがる数値を示し，非常に範囲が広い（γ＝1.650～1.677）．\n主成分鉱物石英・アルカリ長石・斜長石・黒雲母副成分鉱物ジルコン・チタン石・絹雲母石英とアルカリ長石（微斜長石？）に富み，それらが花崗岩組織をつくるが，斜長石の多い部分には寄木状組織がみられる．斜長石のミルメカイト化が顕著である．黒雲母はクロットをつくり，その多色性は，X＝淡黄色，Y，Z＝暗緑褐色であるが，周辺部は往々にしてケリファイト化し，淡緑色繊維状の集合に移化している．\n石英・アルカリ長石・斜長石・黒雲母\nジルコン・チタン石・絹雲母\n石英・アルカリ長石・斜長石・黒雲母\n石英・アルカリ長石・斜長石・黒雲母\nジルコン・チタン石・絹雲母\nジルコン・チタン石・絹雲母\n石英とアルカリ長石（微斜長石？）に富み，それらが花崗岩組織をつくるが，斜長石の多い部分には寄木状組織がみられる．斜長石のミルメカイト化が顕著である．黒雲母はクロットをつくり，その多色性は，X＝淡黄色，Y，Z＝暗緑褐色であるが，周辺部は往々にしてケリファイト化し，淡緑色繊維状の集合に移化している．\n主成分鉱物斜長石・石英・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）副成分鉱物褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石・絹雲母片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩より寄木状組織が不明瞭になり，ほとんど花崗岩組織に近い．斜長石（石灰質の灰曹長石）は半自形で，ほぼ卓状を呈し，アルバイト式集片双晶のほかにカルルスバツド式双晶も一般的であり，弱い累帯構造を示す．斑晶状のアルカリ長石は明瞭な格子構造およびペルト石構造を示し（微斜長石？），斜長石・石英・黒雲母などを多数包有し，全体としてほぼ卓状であるが，その輪郭は出入が多く，間𨻶充塡状である．黒雲母はクロットをつくり易く，また斜長石やアルカリ長石の縁をとりまくことが多い．その多色性は，X＝淡黄褐色，Y，Z＝暗褐色～緑褐色であり，屈折率は片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩の黒雲母の屈折率の範囲内に含まれる（γ＝1.657～1.669）．角閃石は少量であり，やや青味を帯びた緑色を呈する．\n斜長石・石英・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）\n褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石・絹雲母\n斜長石・石英・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）\n斜長石・石英・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）\n褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石・絹雲母\n褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石・絹雲母\n片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩より寄木状組織が不明瞭になり，ほとんど花崗岩組織に近い．斜長石（石灰質の灰曹長石）は半自形で，ほぼ卓状を呈し，アルバイト式集片双晶のほかにカルルスバツド式双晶も一般的であり，弱い累帯構造を示す．斑晶状のアルカリ長石は明瞭な格子構造およびペルト石構造を示し（微斜長石？），斜長石・石英・黒雲母などを多数包有し，全体としてほぼ卓状であるが，その輪郭は出入が多く，間𨻶充塡状である．黒雲母はクロットをつくり易く，また斜長石やアルカリ長石の縁をとりまくことが多い．その多色性は，X＝淡黄褐色，Y，Z＝暗褐色～緑褐色であり，屈折率は片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩の黒雲母の屈折率の範囲内に含まれる（γ＝1.657～1.669）．角閃石は少量であり，やや青味を帯びた緑色を呈する．\n片麻状花崗岩（II）\n本岩は粗粒片麻状角閃石黒雲母花崗岩を主体とし，豊丘村木門附近でやや中粒の岩相が発達するほかは，比較的均質である．長さ2cmに及ぶ斑状（ときに眼球状）のアルカリ長石および斜長石がほぼ平行に配列し，黒雲母と角閃石がそのふちをとりまいて，明瞭な片麻状構造をつくる．しかし片麻状花崗岩（I）のように，黒白の規則的な縞に分れることはなく，またそれよりも有色鉱物の量が多い．本岩中には片状ホルンフェルス～縞状片麻岩・中粒閃緑岩・斑糲岩・細粒片麻状黒雲母花崗岩（片麻状花崗岩（I）の一種）などの小岩体が，無数に捕獲されており，これら小岩体の伸びの方向は，たいてい本岩の片麻状構造に平行している．\n主成分鉱物斜長石・アルカリ長石・石英・黒雲母・緑色角閃石副成分鉱物褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石斑状のアルカリ長石は斜長石および石英を多数包有し，またそれをふちどって鱗片状の黒雲母，少量の角閃石，ミルメカイト化の著しい粒状の斜長石，細粒の石英などの集合物が配列する．斜長石（ソーダ質中性長石）は，他形，粒状のもの（アルバイト式集片双晶を主とする）のほかに，アルカリ長石と同様半自形で斑状に成長したもの（アルバイト式およびカルルスバツド式双晶を示す）があるが，いずれも双晶面の屈曲が顕著である．この事実は，石英が烈しい波動消光を示して，互に縫合組織をつくっていることと相ならんで，本岩の形成に伴なう著しい圧砕作用の跡を物語っている．黒雲母の多色性は，X＝淡黄色，Y，Z＝やや赤味を帯びた濃褐色であり，屈折率は片麻状花崗岩（I）の黒雲母の屈折率の範囲内に含まれる（γ＝1.663～1.669）．\n斜長石・アルカリ長石・石英・黒雲母・緑色角閃石\n褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石\n斜長石・アルカリ長石・石英・黒雲母・緑色角閃石\n斜長石・アルカリ長石・石英・黒雲母・緑色角閃石\n褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石\n褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石\n斑状のアルカリ長石は斜長石および石英を多数包有し，またそれをふちどって鱗片状の黒雲母，少量の角閃石，ミルメカイト化の著しい粒状の斜長石，細粒の石英などの集合物が配列する．斜長石（ソーダ質中性長石）は，他形，粒状のもの（アルバイト式集片双晶を主とする）のほかに，アルカリ長石と同様半自形で斑状に成長したもの（アルバイト式およびカルルスバツド式双晶を示す）があるが，いずれも双晶面の屈曲が顕著である．この事実は，石英が烈しい波動消光を示して，互に縫合組織をつくっていることと相ならんで，本岩の形成に伴なう著しい圧砕作用の跡を物語っている．黒雲母の多色性は，X＝淡黄色，Y，Z＝やや赤味を帯びた濃褐色であり，屈折率は片麻状花崗岩（I）の黒雲母の屈折率の範囲内に含まれる（γ＝1.663～1.669）．","blocks":[{"type":"heading","depth":1,"text":"II.3.4 片麻状花崗岩類","id":"sec-2-3-4"},{"type":"paragraph","text":"片状ホルンフェルスや片麻岩の無数の小岩体を各所で挟有し，それと調和的な著しい片麻状構造をもっている竜東の花崗岩類を総括して，片麻状花崗岩類とよぶ．本岩類は，その中央部に生田花崗岩の貫入をうけ，現在その周囲に，北のブロック（南向村），南東のブロック（豊丘村東部）および南西のブロック（豊丘村西部および喬木村）として互に隔てられた分布を示し，また生田花崗岩のなかにも大小の捕獲岩として残存している．本岩類には，いろいろな岩相が含まれるが，下記のように片麻状花崗岩（I）および（II）の2つに大別することができる．"},{"type":"list-item","text":"細粒～粗粒片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩"},{"type":"list-item","text":"アプライト質片麻状黒雲母花崗岩"},{"type":"list-item","text":"斑状（角閃石）黒雲母花崗岩"},{"type":"paragraph","text":"細粒～粗粒片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩"},{"type":"paragraph","text":"アプライト質片麻状黒雲母花崗岩"},{"type":"paragraph","text":"斑状（角閃石）黒雲母花崗岩"},{"type":"list-item","text":"粗粒片麻状角閃石黒雲母花崗岩"},{"type":"paragraph","text":"粗粒片麻状角閃石黒雲母花崗岩"},{"type":"paragraph","text":"片麻状花崗岩（I）は主として北および南東のブロックを構成し，さらに東方の大河原図幅地内につづき，中央構造線に沿うミロナイト帯の内側（西側）に広く分布するもの註11）である．本岩の主体をつくるものは細粒～粗粒片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩であるが，局部的にアプライト質片麻状黒雲母花崗岩の岩相に移化することがある．後者は，また別に，片麻状花崗岩（II）と生田花崗岩との境界に沿って，幅の狭いセプタ（隔壁）状の岩体を構成している．斑状（角閃石）黒雲母花崗岩は南東のブロックにのみ分布し，本岩の主体に移化している．"},{"type":"paragraph","text":"片麻状花崗岩（II）は本図幅地内では，南西のブロックにのみ分布が限られ，さらに南方へ註12）つづく．本岩は片麻状花崗岩（I）よりやや後れて形成されたものではないかと思われる．"},{"type":"paragraph","text":"本岩類にみられる片麻状構造は，一般にE-W～ENE-SWSの走向と急角度の傾斜を示し，また東部へゆくにつれてNE-SW傾向の走向が優勢になる．かかる構造は本岩類に伴なう片状ホルンフェルス～片麻岩のもつ構造と全く一致している．また南東のブロックをつくる片麻状花崗岩（I）の一部は，豊丘村障子山附近から西へ延び，生田花崗岩中の捕獲岩として，断続しながらも，菖蒲ケ浦・駒沢を経て下耕地附近にまで追跡できるが，これもE-W傾向の構造が一般的である．しかし，南西のブロックをつくる片麻状花崗岩（II）については，これらとは著しく異なった構造がみられる．すなわち，南方からつづくNE-SW傾向13)の走向は，豊丘村日向山附近でNW-SEに変じ，片麻状花崗岩（II）の北端部の笹久保附近ではE-Wとなる．したがってこの部分では，北東方に向かって弧を張った半ドーム構造の存在が予想される．なお前述のセプタ状のアプライト質片麻状黒雲母花崗岩も，この半ドーム構造に平行な片麻状構造を示している．"},{"type":"section-title","text":"片麻状花崗岩（I）"},{"type":"paragraph","text":"本岩は片麻状構造の強弱，斑状構造の有無，構成鉱物の粒度，有色鉱物の量などが処によって甚だしく異なるために，全般的に非常に不均質な岩相を示している．また本岩は各処で大小の片状ホルンフェルス～片麻岩の岩体を挟有し，とくに生田村柄山南東方や南向村大草北方では，これら片状ホルンフェルス類の帯状またはレンズ状の小岩体と，数10mの幅で互層する（図版8）．"},{"type":"paragraph","text":"片麻状構造のもっとも著しい部分では，主として鱗片状の黒雲母からなる優黒色の縞と珪長質の縞とが，数mmの幅で規則的にくり返している（一種の縞状花崗岩）．しかし普通は，珪長質のレンズ状部が厚くふくれあがったり，斑晶状のアルカリ長石が生じたりして，黒雲母の縞を押しのけ，その結果規則的な縞状構造を乱していることが多い．また生田村柄山東方や南向村桑原ノ滝および大嶺山附近では，この優黒色の部分に角閃石が加わることがある．以上の岩相を一括して片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩とよぶ．また黒雲母の量が著しく減り，それが断続するシュリーレンまたはクロットとして岩石中に散在する部分でも，大きな露頭ではその片麻状構造が明瞭である．この岩相をアプライト質片麻状黒雲母花崗岩とよぶ．この両者は互に移化していることが多い．これらが片状ホルンフェルス～片麻岩の比較的大きな岩体に接するところには，しばしば柘榴石を含む不均質な細粒黒雲母花崗岩を生じている．"},{"type":"paragraph","text":"斑状（角閃石）黒雲母花崗岩は，片麻状構造がやや弱く，その代りに斑状構造をもって特徴づけられる岩相である．斑晶状の長さ1～3cmのアルカリ長石（淡紅色を呈することがある）に富むが，普通この斑晶の伸びの方向は不規則である．本岩中には鱗片状の黒雲母からなるシュリーレン（ときに少量の角閃石が加わる）が散在し，それが微弱な片麻状構造を呈する．本岩は片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩に対して，豊丘村障子山東方や本谷南方で移化関係にあり，また本岩の内部には，後者の小岩体が一種のレリクト岩として残存している．"},{"type":"paragraph","text":"一般に片麻状花崗岩類は図幅地域内の他の花崗岩類（竜西の細粒黒雲母花崗岩・市田花崗岩および伊奈川花崗岩，竜東の生田花崗岩など）に比較して，アルカリ長石の多いことを特徴とする．とくに片麻状黒雲母花崗岩はこの傾向が顕著であり，第11図および第12図に示される鉱物容量比によれば，大部分が黒雲母アダメロ岩に属する（第6図および第7図と比較参照）．"},{"type":"block-title","text":"片麻状花崗岩（I）の鉱物容量比（1）"},{"type":"paragraph","text":"○：片麻状黒雲母花崗岩（比較的細粒で均質な部分）"},{"type":"paragraph","text":"●：片麻状黒雲母花崗岩中の片麻岩質レリクト"},{"type":"block-title","text":"片麻状花崗岩（I）の鉱物容量比（2）"},{"type":"list-item","text":"主成分鉱物石英・斜長石・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）副成分鉱物褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石径0.5～1mmの石英・斜長石およびアルカリ長石が，主として寄木状組織（部分的には花崗岩組織）をつくり，鱗片状の黒雲母（ときに少量の角閃石）がシュリーレン状に配列することが特徴である．かかる斜長石（石灰質の灰曹長石）は累帯構造が弱く，アルバイト式双晶を主とし，まったく双晶を示さないものもある．アルカリ長石に接する縁辺部はソーダ質になり，この部分にミルメカイトが生じる．アルカリ長石は明瞭な格子構造を示す（微斜長石？）が，光軸角は比較的小さい（2V＝（-）58±2°）．以上のような寄木状のもののほかに，間𨻶充塡の粗粒石英や，斜長石や石英などをポイキリティックに包有するアルカリ長石（1cm内外）などがある．黒雲母は0.5mm以下，その多色性は，X＝淡黄褐色，Y，Z＝暗褐色～緑褐色であり，屈折率は片麻岩類の黒雲母と，生田花崗岩の黒雲母との両者にまたがる数値を示し，非常に範囲が広い（γ＝1.650～1.677）．"},{"type":"list-item","text":"石英・斜長石・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）"},{"type":"list-item","text":"褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石"},{"type":"block-title","text":"片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩（図版II-2，3参照）"},{"type":"list-item","text":"石英・斜長石・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）"},{"type":"block-title","text":"主成分鉱物"},{"type":"paragraph","text":"石英・斜長石・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）"},{"type":"list-item","text":"褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石"},{"type":"block-title","text":"副成分鉱物"},{"type":"paragraph","text":"褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石"},{"type":"paragraph","text":"径0.5～1mmの石英・斜長石およびアルカリ長石が，主として寄木状組織（部分的には花崗岩組織）をつくり，鱗片状の黒雲母（ときに少量の角閃石）がシュリーレン状に配列することが特徴である．かかる斜長石（石灰質の灰曹長石）は累帯構造が弱く，アルバイト式双晶を主とし，まったく双晶を示さないものもある．アルカリ長石に接する縁辺部はソーダ質になり，この部分にミルメカイトが生じる．アルカリ長石は明瞭な格子構造を示す（微斜長石？）が，光軸角は比較的小さい（2V＝（-）58±2°）．"},{"type":"paragraph","text":"以上のような寄木状のもののほかに，間𨻶充塡の粗粒石英や，斜長石や石英などをポイキリティックに包有するアルカリ長石（1cm内外）などがある．黒雲母は0.5mm以下，その多色性は，X＝淡黄褐色，Y，Z＝暗褐色～緑褐色であり，屈折率は片麻岩類の黒雲母と，生田花崗岩の黒雲母との両者にまたがる数値を示し，非常に範囲が広い（γ＝1.650～1.677）．"},{"type":"list-item","text":"主成分鉱物石英・アルカリ長石・斜長石・黒雲母副成分鉱物ジルコン・チタン石・絹雲母石英とアルカリ長石（微斜長石？）に富み，それらが花崗岩組織をつくるが，斜長石の多い部分には寄木状組織がみられる．斜長石のミルメカイト化が顕著である．黒雲母はクロットをつくり，その多色性は，X＝淡黄色，Y，Z＝暗緑褐色であるが，周辺部は往々にしてケリファイト化し，淡緑色繊維状の集合に移化している．"},{"type":"list-item","text":"石英・アルカリ長石・斜長石・黒雲母"},{"type":"list-item","text":"ジルコン・チタン石・絹雲母"},{"type":"block-title","text":"アプライト質片麻状黒雲母花崗岩"},{"type":"list-item","text":"石英・アルカリ長石・斜長石・黒雲母"},{"type":"block-title","text":"主成分鉱物"},{"type":"paragraph","text":"石英・アルカリ長石・斜長石・黒雲母"},{"type":"list-item","text":"ジルコン・チタン石・絹雲母"},{"type":"block-title","text":"副成分鉱物"},{"type":"paragraph","text":"ジルコン・チタン石・絹雲母"},{"type":"paragraph","text":"石英とアルカリ長石（微斜長石？）に富み，それらが花崗岩組織をつくるが，斜長石の多い部分には寄木状組織がみられる．斜長石のミルメカイト化が顕著である．黒雲母はクロットをつくり，その多色性は，X＝淡黄色，Y，Z＝暗緑褐色であるが，周辺部は往々にしてケリファイト化し，淡緑色繊維状の集合に移化している．"},{"type":"list-item","text":"主成分鉱物斜長石・石英・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）副成分鉱物褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石・絹雲母片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩より寄木状組織が不明瞭になり，ほとんど花崗岩組織に近い．斜長石（石灰質の灰曹長石）は半自形で，ほぼ卓状を呈し，アルバイト式集片双晶のほかにカルルスバツド式双晶も一般的であり，弱い累帯構造を示す．斑晶状のアルカリ長石は明瞭な格子構造およびペルト石構造を示し（微斜長石？），斜長石・石英・黒雲母などを多数包有し，全体としてほぼ卓状であるが，その輪郭は出入が多く，間𨻶充塡状である．黒雲母はクロットをつくり易く，また斜長石やアルカリ長石の縁をとりまくことが多い．その多色性は，X＝淡黄褐色，Y，Z＝暗褐色～緑褐色であり，屈折率は片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩の黒雲母の屈折率の範囲内に含まれる（γ＝1.657～1.669）．角閃石は少量であり，やや青味を帯びた緑色を呈する．"},{"type":"list-item","text":"斜長石・石英・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）"},{"type":"list-item","text":"褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石・絹雲母"},{"type":"block-title","text":"斑状（角閃石）黒雲母花崗岩（図版II-4参照）"},{"type":"list-item","text":"斜長石・石英・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）"},{"type":"block-title","text":"主成分鉱物"},{"type":"paragraph","text":"斜長石・石英・アルカリ長石・黒雲母・（緑色普通角閃石）"},{"type":"list-item","text":"褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石・絹雲母"},{"type":"block-title","text":"副成分鉱物"},{"type":"paragraph","text":"褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石・絹雲母"},{"type":"paragraph","text":"片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩より寄木状組織が不明瞭になり，ほとんど花崗岩組織に近い．斜長石（石灰質の灰曹長石）は半自形で，ほぼ卓状を呈し，アルバイト式集片双晶のほかにカルルスバツド式双晶も一般的であり，弱い累帯構造を示す．斑晶状のアルカリ長石は明瞭な格子構造およびペルト石構造を示し（微斜長石？），斜長石・石英・黒雲母などを多数包有し，全体としてほぼ卓状であるが，その輪郭は出入が多く，間𨻶充塡状である．黒雲母はクロットをつくり易く，また斜長石やアルカリ長石の縁をとりまくことが多い．その多色性は，X＝淡黄褐色，Y，Z＝暗褐色～緑褐色であり，屈折率は片麻状（角閃石）黒雲母花崗岩の黒雲母の屈折率の範囲内に含まれる（γ＝1.657～1.669）．角閃石は少量であり，やや青味を帯びた緑色を呈する．"},{"type":"block-title","text":"片麻状黒雲母花崗岩に挟有されるレリクト状の片状ホルンフェルス（生田村柄山東方）"},{"type":"section-title","text":"片麻状花崗岩（II）"},{"type":"paragraph","text":"本岩は粗粒片麻状角閃石黒雲母花崗岩を主体とし，豊丘村木門附近でやや中粒の岩相が発達するほかは，比較的均質である．長さ2cmに及ぶ斑状（ときに眼球状）のアルカリ長石および斜長石がほぼ平行に配列し，黒雲母と角閃石がそのふちをとりまいて，明瞭な片麻状構造をつくる．しかし片麻状花崗岩（I）のように，黒白の規則的な縞に分れることはなく，またそれよりも有色鉱物の量が多い．本岩中には片状ホルンフェルス～縞状片麻岩・中粒閃緑岩・斑糲岩・細粒片麻状黒雲母花崗岩（片麻状花崗岩（I）の一種）などの小岩体が，無数に捕獲されており，これら小岩体の伸びの方向は，たいてい本岩の片麻状構造に平行している．"},{"type":"list-item","text":"主成分鉱物斜長石・アルカリ長石・石英・黒雲母・緑色角閃石副成分鉱物褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石斑状のアルカリ長石は斜長石および石英を多数包有し，またそれをふちどって鱗片状の黒雲母，少量の角閃石，ミルメカイト化の著しい粒状の斜長石，細粒の石英などの集合物が配列する．斜長石（ソーダ質中性長石）は，他形，粒状のもの（アルバイト式集片双晶を主とする）のほかに，アルカリ長石と同様半自形で斑状に成長したもの（アルバイト式およびカルルスバツド式双晶を示す）があるが，いずれも双晶面の屈曲が顕著である．この事実は，石英が烈しい波動消光を示して，互に縫合組織をつくっていることと相ならんで，本岩の形成に伴なう著しい圧砕作用の跡を物語っている．黒雲母の多色性は，X＝淡黄色，Y，Z＝やや赤味を帯びた濃褐色であり，屈折率は片麻状花崗岩（I）の黒雲母の屈折率の範囲内に含まれる（γ＝1.663～1.669）．"},{"type":"list-item","text":"斜長石・アルカリ長石・石英・黒雲母・緑色角閃石"},{"type":"list-item","text":"褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石"},{"type":"list-item","text":"斜長石・アルカリ長石・石英・黒雲母・緑色角閃石"},{"type":"block-title","text":"主成分鉱物"},{"type":"paragraph","text":"斜長石・アルカリ長石・石英・黒雲母・緑色角閃石"},{"type":"list-item","text":"褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石"},{"type":"block-title","text":"副成分鉱物"},{"type":"paragraph","text":"褐簾石・ジルコン・チタン石・燐灰石"},{"type":"paragraph","text":"斑状のアルカリ長石は斜長石および石英を多数包有し，またそれをふちどって鱗片状の黒雲母，少量の角閃石，ミルメカイト化の著しい粒状の斜長石，細粒の石英などの集合物が配列する．斜長石（ソーダ質中性長石）は，他形，粒状のもの（アルバイト式集片双晶を主とする）のほかに，アルカリ長石と同様半自形で斑状に成長したもの（アルバイト式およびカルルスバツド式双晶を示す）があるが，いずれも双晶面の屈曲が顕著である．この事実は，石英が烈しい波動消光を示して，互に縫合組織をつくっていることと相ならんで，本岩の形成に伴なう著しい圧砕作用の跡を物語っている．黒雲母の多色性は，X＝淡黄色，Y，Z＝やや赤味を帯びた濃褐色であり，屈折率は片麻状花崗岩（I）の黒雲母の屈折率の範囲内に含まれる（γ＝1.663～1.669）．"}],"images":[{"id":"F11","src":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0538/image/0538_0037-0001.png","label":"第11図","title":"片麻状花崗岩（I）の鉱物容量比（1）","caption":"○：片麻状黒雲母花崗岩（比較的細粒で均質な部分）\n●：片麻状黒雲母花崗岩中の片麻岩質レリクト"},{"id":"F12","src":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0538/image/0538_0037-0002.png","label":"第12図","title":"片麻状花崗岩（I）の鉱物容量比（2）","caption":null},{"id":"PF8","src":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0538/image/0538_0036-0001.png","label":"図版8","title":"片麻状黒雲母花崗岩に挟有されるレリクト状の片状ホルンフェルス（生田村柄山東方）","caption":null}],"tables":[],"anchors":[{"id":"m538_f019","label":"片麻状花崗岩類","title":"天竜川西岸地域の領家変成岩類および花崗岩類 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