{"ok":true,"version":"1.1.0","license":"https://www.gsj.jp/license/license.html","attribution":"出典：産業技術総合研究所 地質調査総合センター「GSJ 地質図幅凡例データセット」","lang":"ja","type":"LegendFacies","id":"m478_f005","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/facies/m478_f005","geom":{"uri":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/units/m478_f005/geom","geojson_url":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/units_geojson/m478_f005.geojson","centroid":null,"bbox":null},"map":{"type":"LegendMap","map_id":478,"@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/maps/m478","sheet_code":"G50_08_100","series":"5万分の1地質図幅","title_ja":"修善寺","title_en":"Shuzenji","author":["沢村孝之助"],"authors":[{"name_display":"沢村孝之助","name_ja":"沢村孝之助","name_en":"Kōnosuke SAWAMURA","name_alt":["Kōnosuke SAWAMURA"]}],"pub_year":1955,"publisher":"地質調査所","publication_ref":{"@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/publication/map/g050/map478"}},"self":{"type":"LegendFacies","id":"m478_f005","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/facies/m478_f005","map_id":478,"major_code":5,"label_ja":"天城火山","label_en":"Amagi volcano"},"adjacent_maps":[479,480,481,1160],"target":{"sec_id":"sec-2-3-6","label":"II.3.6","title":"天城火山","html":"<div class=\"zfkdoc\"><div id=\"sec-2-3-6\" class=\"section\" data-lv=\"3\" tabindex=\"-1\"><h1>II.3.6 天城火山</h1><span id=\"m478_f005\"></span><p>本火山は図幅地域の南東隅にその約¼の姿をみせる。伊豆半島で最も雄大な火山であって，安山岩質の熔岩のみからなる楯状火山である。その山腹には多数の寄生火山（その一部には側噴火によって生じた熔岩も含まれる）があり，鈴木<sup>3)</sup>はこれらを安山岩質の第1次，玄武岩質の第2次，石英安山岩質の第3次，の3活動に区分している。</p><div id=\"sec-2-3-6-1\" class=\"section\" data-lv=\"4\" tabindex=\"-1\"><h1>II.3.6.1 天城火山本体</h1><span id=\"m478_f007\"></span><span id=\"m478_u009_AV\"></span><p>東隣図幅地内に，1,406.8mの最高峯と，その南側の広大な侵蝕された火口とがあり，本図幅地域内には，その西に並んで一段低く，約1,200mの稜線に包まれる第2の侵蝕火口がある。この火口も約3kmの直径を有する。火口内の岩石は硫気作用のため激しく粘土化され，その一部は珪化している。火口底の西側の海抜930mの地点には，変質粘土上に厚さ約3mの褐鉄鉱化した崖錐が存在し，現在の谷がこれらを深くえぐっているところがみられる。本火山体はなおよく原形が保存されているが，山腹では侵蝕が進んでおり，深い峡谷が発達している。基盤は南に高く（900m），北に低い（400m）が，一様ではない。北麓では天子火山を覆っている。</p><p>本火山の噴出物は，図幅地内では全く安山岩熔岩からなり，火山砕屑岩はほとんど含まれていない。その厚さは400～600mである。各熔岩は100m以下のやや厚いもので，その心部は緻密で不規則な板状節理を示すが，底部は黒色ガラス質であり，また表層部は厚く岩滓状を呈する。</p><p>この部分は通常淡黄色の粘土または暗褐色の粘土に化して，火山砕屑岩の風化したものと誤られ易い。熔岩は両輝石安山岩および橄欖石両輝石安山岩を主とし，紫蘇輝石安山岩・角閃石両輝石安山岩も伴なわれる。それらの噴出順序は明らかではない。全般的な特徴としては，集斑晶および微斑晶に富み，石基輝石が普通輝石および紫蘇輝石，あるいは紫蘇輝石のみであることが挙げられる。</p><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>橄欖石両輝石安山岩</h2><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">斑晶</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>斜長石（An66～59）・普通輝石・紫蘇輝石・橄㰖石</p><p>斜長石は径2mm以下の卓状を呈し，著しい累帯構造を示し，あるものは熔蝕している。紫蘇輝石は時に単斜輝石粒に厚く包まれている。</p></li></ul></div><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">石基</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>斜長石・普通輝石・紫蘇輝石・鉄鉱・ガラス</p><p>ガラスに富み，ガラス基流晶質組織を呈する。なお集斑晶には，熔蝕した斜長石と変質した普通輝石とを核として，その外側には新鮮な累帯構造のない斜長石と輝石とが連続的に生長して，通常の集斑晶の形態を示すものがある。</p></li></ul></div></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>両輝石安山岩</h2><p>橄㰖石斑晶をもたず，石基が優白質である点を除いて前項と同様である。</p><p>角閃石両輝石安山岩前項両輝石安山岩よりもさらに優白質で，石基には黒雲母が存在する。角閃石は斑晶として，あるいは集斑晶の中心部に，全く磁鉄鉱化して存在する。</p><p>紫蘇輝石安山岩前者とやや異なり，石基輝石は紫蘇輝石のみである。斜長石斑晶は累帯に乏しい。普通輝石も微斑晶としてはみとめられる。</p></div></div><div id=\"sec-2-3-6-2\" class=\"section\" data-lv=\"4\" tabindex=\"-1\"><h1>II.3.6.2 寄生火山および側噴火による熔岩</h1><span id=\"m478_f006\"></span><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>両輝石安山岩</h2><span id=\"m478_u008_Aa\"></span><p>火口縁の西部に，径約200mの八丁池がある。八丁池熔岩はこれを火口として流れ出したものと考えられ，その西方に限られて分布する。これは本体の両輝石安山岩と大差ないが，黒色ガラス質で，斑晶が小さく微斑晶に富むために，やや異なった外観をもっている。斑晶斜長石はAn64～54である。石基はやや基性で，単斜輝石粒に富む。単斜輝石の核として紫蘇輝石が存在する。</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>玄武岩類</h2><span id=\"m478_u006_Av\"></span><span id=\"m478_u007_Ab\"></span><p>東隣図幅内の大室山火山群と前後した活動によって噴出したと考えられ，岩滓状部も新鮮なままにみられる玄武岩で，岩滓をしばしば伴なっている。主として天城火山麓に存在するが，天城火山南西端の海抜900mの稜線にも（岩滓のみであるが），また天城火山から離れて，その北西方の船原温泉附近にもみられる。</p><p>天城火山西麓の鉢窪山は，図幅地内では玄武岩として最大の円錐丘で，その比高は約200mであり，その頂上には径150mの火口が残存する。その火口から流出した熔岩は天城街道沿いに分布し，その下位の斑状玄武岩は浄簾の滝をつくり，上位の無斑晶玄武岩は裾野面を構成している。円錐丘は主として岩滓からなるが，その南面では薄い熔岩流（無斑晶玄武岩）を伴なっている。</p><p>船原温泉でも比高約100mの岩滓からなる円錐丘がみられる。その頂上は僅かに凹むのみで，火口は残存していない。熔岩はその南に分布し，段丘様の平坦地をつくっている。なお，その噴出した岩滓は附近にきわめて不規則に（当時の凹所を埋めたために）分布し，これは明らかに棚場火山の熔岩を覆っている。</p><p>岩滓丘らしいものとしては，なお鉢窪山東方の丸山，長野部落北側の小丘などがあるが，いずれも露出がなく不明である。谷間を埋めて分布する玄武岩は，新鮮な岩滓を伴なってはいるが，その噴出した所は全く不明である<sup>註1）</sup>。なお鉢窪山北方の与市阪に崖をつくる斑状玄武岩は，鉢窪山熔岩<sup>9)</sup>ではなく，与市阪の東の谷間から流れ出したものであり，そこでは無斑晶玄武岩の熔岩が岩滓層とともに，この斑状玄武岩上に分布している。</p><p>玄武岩はすべて石基に少量のガラスを含んでいる。アルカリ長石はほとんど認められない。肉眼的には，斑晶斜長石に富むもの，微斑晶のみを有するものなど，さまざまである。各熔岩の鉱物成分を第4表に表示した。</p><div class=\"image-holder overview-landing-limg\" id=\"T4\"><a href=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0478/image/0478_0042-0001.png\" target=\"_blank\" class=\"fig-open-link\"><img class=\"halfsize\" loading=\"lazy\" decoding=\"async\" src=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0478/image/0478_0042-0001.png\"></a><div class=\"figures-tables-support-txt\"><h6><span class=\"fig-label\">第4表</span> 天城火山玄武岩類の主要鉱物組み合わせ</h6></div></div></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>石英安山岩</h2><span id=\"m478_u005_Ap\"></span><p>火口縁の北側にある径600mの凹地，カワゴ平を火口とするもので，山腹を約1kmの幅で，延々4km流れ，その末端では60m以上の高さの急崖となって終っている。その厚さは20mといわれる<sup>15)</sup>。</p><p>熔岩はガス成分がきわめて豊富であった石英安山岩で，その主体は現在気泡に富み，白色を呈する軽石であるが，その底部の急冷したところは黒曜石となっている。熔岩の表面には現在なお軽石の巨塊が累々としており，灌木に覆われている。この活動に伴ない拋出された軽石は，主として天城火山の西方に分布し，猫越火山の北腹には，径10cm前後の軽石が約1mの厚さに堆積している。両火山の中間の与市阪附近では，軽石は玄武岩の岩滓層を覆っている。</p><p>熔岩は紫蘇輝石角閃石石英安山岩で，河野の報告<sup>15)</sup>によれば，SiO<sub>2</sub>71.36%である。その特徴は石英斑晶を含まず，玄武岩質捕獲岩に富んでいることである。</p><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">斑晶</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>斜長石（An55～43）・褐色角閃石・紫蘇輝石</p></li></ul></div><div class=\"list\"><h4 class=\"block-title\">石基</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>ガラス</p></li></ul></div><p>なお，玄武岩質捕獲岩は拍子木状斜長石と柱状褐色角閃石（時に普通輝石を内包する）からなり，間粒組織を残存しており，無斑晶玄武岩の変質したものである。</p></div></div></div></div>","text":"II.3.6 天城火山\n本火山は図幅地域の南東隅にその約¼の姿をみせる。伊豆半島で最も雄大な火山であって，安山岩質の熔岩のみからなる楯状火山である。その山腹には多数の寄生火山（その一部には側噴火によって生じた熔岩も含まれる）があり，鈴木3)はこれらを安山岩質の第1次，玄武岩質の第2次，石英安山岩質の第3次，の3活動に区分している。\n天城火山本体\n東隣図幅地内に，1,406.8mの最高峯と，その南側の広大な侵蝕された火口とがあり，本図幅地域内には，その西に並んで一段低く，約1,200mの稜線に包まれる第2の侵蝕火口がある。この火口も約3kmの直径を有する。火口内の岩石は硫気作用のため激しく粘土化され，その一部は珪化している。火口底の西側の海抜930mの地点には，変質粘土上に厚さ約3mの褐鉄鉱化した崖錐が存在し，現在の谷がこれらを深くえぐっているところがみられる。本火山体はなおよく原形が保存されているが，山腹では侵蝕が進んでおり，深い峡谷が発達している。基盤は南に高く（900m），北に低い（400m）が，一様ではない。北麓では天子火山を覆っている。\n本火山の噴出物は，図幅地内では全く安山岩熔岩からなり，火山砕屑岩はほとんど含まれていない。その厚さは400～600mである。各熔岩は100m以下のやや厚いもので，その心部は緻密で不規則な板状節理を示すが，底部は黒色ガラス質であり，また表層部は厚く岩滓状を呈する。\nこの部分は通常淡黄色の粘土または暗褐色の粘土に化して，火山砕屑岩の風化したものと誤られ易い。熔岩は両輝石安山岩および橄欖石両輝石安山岩を主とし，紫蘇輝石安山岩・角閃石両輝石安山岩も伴なわれる。それらの噴出順序は明らかではない。全般的な特徴としては，集斑晶および微斑晶に富み，石基輝石が普通輝石および紫蘇輝石，あるいは紫蘇輝石のみであることが挙げられる。\n橄欖石両輝石安山岩\n斜長石（An66～59）・普通輝石・紫蘇輝石・橄㰖石斜長石は径2mm以下の卓状を呈し，著しい累帯構造を示し，あるものは熔蝕している。紫蘇輝石は時に単斜輝石粒に厚く包まれている。\n斜長石（An66～59）・普通輝石・紫蘇輝石・橄㰖石\n斜長石は径2mm以下の卓状を呈し，著しい累帯構造を示し，あるものは熔蝕している。紫蘇輝石は時に単斜輝石粒に厚く包まれている。\n斜長石・普通輝石・紫蘇輝石・鉄鉱・ガラスガラスに富み，ガラス基流晶質組織を呈する。なお集斑晶には，熔蝕した斜長石と変質した普通輝石とを核として，その外側には新鮮な累帯構造のない斜長石と輝石とが連続的に生長して，通常の集斑晶の形態を示すものがある。\n斜長石・普通輝石・紫蘇輝石・鉄鉱・ガラス\nガラスに富み，ガラス基流晶質組織を呈する。なお集斑晶には，熔蝕した斜長石と変質した普通輝石とを核として，その外側には新鮮な累帯構造のない斜長石と輝石とが連続的に生長して，通常の集斑晶の形態を示すものがある。\n両輝石安山岩\n橄㰖石斑晶をもたず，石基が優白質である点を除いて前項と同様である。\n角閃石両輝石安山岩前項両輝石安山岩よりもさらに優白質で，石基には黒雲母が存在する。角閃石は斑晶として，あるいは集斑晶の中心部に，全く磁鉄鉱化して存在する。\n紫蘇輝石安山岩前者とやや異なり，石基輝石は紫蘇輝石のみである。斜長石斑晶は累帯に乏しい。普通輝石も微斑晶としてはみとめられる。\n寄生火山および側噴火による熔岩\n両輝石安山岩\n火口縁の西部に，径約200mの八丁池がある。八丁池熔岩はこれを火口として流れ出したものと考えられ，その西方に限られて分布する。これは本体の両輝石安山岩と大差ないが，黒色ガラス質で，斑晶が小さく微斑晶に富むために，やや異なった外観をもっている。斑晶斜長石はAn64～54である。石基はやや基性で，単斜輝石粒に富む。単斜輝石の核として紫蘇輝石が存在する。\n玄武岩類\n東隣図幅内の大室山火山群と前後した活動によって噴出したと考えられ，岩滓状部も新鮮なままにみられる玄武岩で，岩滓をしばしば伴なっている。主として天城火山麓に存在するが，天城火山南西端の海抜900mの稜線にも（岩滓のみであるが），また天城火山から離れて，その北西方の船原温泉附近にもみられる。\n天城火山西麓の鉢窪山は，図幅地内では玄武岩として最大の円錐丘で，その比高は約200mであり，その頂上には径150mの火口が残存する。その火口から流出した熔岩は天城街道沿いに分布し，その下位の斑状玄武岩は浄簾の滝をつくり，上位の無斑晶玄武岩は裾野面を構成している。円錐丘は主として岩滓からなるが，その南面では薄い熔岩流（無斑晶玄武岩）を伴なっている。\n船原温泉でも比高約100mの岩滓からなる円錐丘がみられる。その頂上は僅かに凹むのみで，火口は残存していない。熔岩はその南に分布し，段丘様の平坦地をつくっている。なお，その噴出した岩滓は附近にきわめて不規則に（当時の凹所を埋めたために）分布し，これは明らかに棚場火山の熔岩を覆っている。\n岩滓丘らしいものとしては，なお鉢窪山東方の丸山，長野部落北側の小丘などがあるが，いずれも露出がなく不明である。谷間を埋めて分布する玄武岩は，新鮮な岩滓を伴なってはいるが，その噴出した所は全く不明である註1）。なお鉢窪山北方の与市阪に崖をつくる斑状玄武岩は，鉢窪山熔岩9)ではなく，与市阪の東の谷間から流れ出したものであり，そこでは無斑晶玄武岩の熔岩が岩滓層とともに，この斑状玄武岩上に分布している。\n玄武岩はすべて石基に少量のガラスを含んでいる。アルカリ長石はほとんど認められない。肉眼的には，斑晶斜長石に富むもの，微斑晶のみを有するものなど，さまざまである。各熔岩の鉱物成分を第4表に表示した。\n石英安山岩\n火口縁の北側にある径600mの凹地，カワゴ平を火口とするもので，山腹を約1kmの幅で，延々4km流れ，その末端では60m以上の高さの急崖となって終っている。その厚さは20mといわれる15)。\n熔岩はガス成分がきわめて豊富であった石英安山岩で，その主体は現在気泡に富み，白色を呈する軽石であるが，その底部の急冷したところは黒曜石となっている。熔岩の表面には現在なお軽石の巨塊が累々としており，灌木に覆われている。この活動に伴ない拋出された軽石は，主として天城火山の西方に分布し，猫越火山の北腹には，径10cm前後の軽石が約1mの厚さに堆積している。両火山の中間の与市阪附近では，軽石は玄武岩の岩滓層を覆っている。\n熔岩は紫蘇輝石角閃石石英安山岩で，河野の報告15)によれば，SiO271.36%である。その特徴は石英斑晶を含まず，玄武岩質捕獲岩に富んでいることである。\n斜長石（An55～43）・褐色角閃石・紫蘇輝石\n斜長石（An55～43）・褐色角閃石・紫蘇輝石\nガラス\nガラス\nなお，玄武岩質捕獲岩は拍子木状斜長石と柱状褐色角閃石（時に普通輝石を内包する）からなり，間粒組織を残存しており，無斑晶玄武岩の変質したものである。","blocks":[{"type":"heading","depth":1,"text":"II.3.6 天城火山","id":"sec-2-3-6"},{"type":"paragraph","text":"本火山は図幅地域の南東隅にその約¼の姿をみせる。伊豆半島で最も雄大な火山であって，安山岩質の熔岩のみからなる楯状火山である。その山腹には多数の寄生火山（その一部には側噴火によって生じた熔岩も含まれる）があり，鈴木3)はこれらを安山岩質の第1次，玄武岩質の第2次，石英安山岩質の第3次，の3活動に区分している。"},{"type":"section-title","text":"天城火山本体"},{"type":"paragraph","text":"東隣図幅地内に，1,406.8mの最高峯と，その南側の広大な侵蝕された火口とがあり，本図幅地域内には，その西に並んで一段低く，約1,200mの稜線に包まれる第2の侵蝕火口がある。この火口も約3kmの直径を有する。火口内の岩石は硫気作用のため激しく粘土化され，その一部は珪化している。火口底の西側の海抜930mの地点には，変質粘土上に厚さ約3mの褐鉄鉱化した崖錐が存在し，現在の谷がこれらを深くえぐっているところがみられる。本火山体はなおよく原形が保存されているが，山腹では侵蝕が進んでおり，深い峡谷が発達している。基盤は南に高く（900m），北に低い（400m）が，一様ではない。北麓では天子火山を覆っている。"},{"type":"paragraph","text":"本火山の噴出物は，図幅地内では全く安山岩熔岩からなり，火山砕屑岩はほとんど含まれていない。その厚さは400～600mである。各熔岩は100m以下のやや厚いもので，その心部は緻密で不規則な板状節理を示すが，底部は黒色ガラス質であり，また表層部は厚く岩滓状を呈する。"},{"type":"paragraph","text":"この部分は通常淡黄色の粘土または暗褐色の粘土に化して，火山砕屑岩の風化したものと誤られ易い。熔岩は両輝石安山岩および橄欖石両輝石安山岩を主とし，紫蘇輝石安山岩・角閃石両輝石安山岩も伴なわれる。それらの噴出順序は明らかではない。全般的な特徴としては，集斑晶および微斑晶に富み，石基輝石が普通輝石および紫蘇輝石，あるいは紫蘇輝石のみであることが挙げられる。"},{"type":"section-title","text":"橄欖石両輝石安山岩"},{"type":"list-item","text":"斜長石（An66～59）・普通輝石・紫蘇輝石・橄㰖石斜長石は径2mm以下の卓状を呈し，著しい累帯構造を示し，あるものは熔蝕している。紫蘇輝石は時に単斜輝石粒に厚く包まれている。"},{"type":"block-title","text":"斑晶"},{"type":"paragraph","text":"斜長石（An66～59）・普通輝石・紫蘇輝石・橄㰖石"},{"type":"paragraph","text":"斜長石は径2mm以下の卓状を呈し，著しい累帯構造を示し，あるものは熔蝕している。紫蘇輝石は時に単斜輝石粒に厚く包まれている。"},{"type":"list-item","text":"斜長石・普通輝石・紫蘇輝石・鉄鉱・ガラスガラスに富み，ガラス基流晶質組織を呈する。なお集斑晶には，熔蝕した斜長石と変質した普通輝石とを核として，その外側には新鮮な累帯構造のない斜長石と輝石とが連続的に生長して，通常の集斑晶の形態を示すものがある。"},{"type":"block-title","text":"石基"},{"type":"paragraph","text":"斜長石・普通輝石・紫蘇輝石・鉄鉱・ガラス"},{"type":"paragraph","text":"ガラスに富み，ガラス基流晶質組織を呈する。なお集斑晶には，熔蝕した斜長石と変質した普通輝石とを核として，その外側には新鮮な累帯構造のない斜長石と輝石とが連続的に生長して，通常の集斑晶の形態を示すものがある。"},{"type":"section-title","text":"両輝石安山岩"},{"type":"paragraph","text":"橄㰖石斑晶をもたず，石基が優白質である点を除いて前項と同様である。"},{"type":"paragraph","text":"角閃石両輝石安山岩前項両輝石安山岩よりもさらに優白質で，石基には黒雲母が存在する。角閃石は斑晶として，あるいは集斑晶の中心部に，全く磁鉄鉱化して存在する。"},{"type":"paragraph","text":"紫蘇輝石安山岩前者とやや異なり，石基輝石は紫蘇輝石のみである。斜長石斑晶は累帯に乏しい。普通輝石も微斑晶としてはみとめられる。"},{"type":"section-title","text":"寄生火山および側噴火による熔岩"},{"type":"section-title","text":"両輝石安山岩"},{"type":"paragraph","text":"火口縁の西部に，径約200mの八丁池がある。八丁池熔岩はこれを火口として流れ出したものと考えられ，その西方に限られて分布する。これは本体の両輝石安山岩と大差ないが，黒色ガラス質で，斑晶が小さく微斑晶に富むために，やや異なった外観をもっている。斑晶斜長石はAn64～54である。石基はやや基性で，単斜輝石粒に富む。単斜輝石の核として紫蘇輝石が存在する。"},{"type":"section-title","text":"玄武岩類"},{"type":"paragraph","text":"東隣図幅内の大室山火山群と前後した活動によって噴出したと考えられ，岩滓状部も新鮮なままにみられる玄武岩で，岩滓をしばしば伴なっている。主として天城火山麓に存在するが，天城火山南西端の海抜900mの稜線にも（岩滓のみであるが），また天城火山から離れて，その北西方の船原温泉附近にもみられる。"},{"type":"paragraph","text":"天城火山西麓の鉢窪山は，図幅地内では玄武岩として最大の円錐丘で，その比高は約200mであり，その頂上には径150mの火口が残存する。その火口から流出した熔岩は天城街道沿いに分布し，その下位の斑状玄武岩は浄簾の滝をつくり，上位の無斑晶玄武岩は裾野面を構成している。円錐丘は主として岩滓からなるが，その南面では薄い熔岩流（無斑晶玄武岩）を伴なっている。"},{"type":"paragraph","text":"船原温泉でも比高約100mの岩滓からなる円錐丘がみられる。その頂上は僅かに凹むのみで，火口は残存していない。熔岩はその南に分布し，段丘様の平坦地をつくっている。なお，その噴出した岩滓は附近にきわめて不規則に（当時の凹所を埋めたために）分布し，これは明らかに棚場火山の熔岩を覆っている。"},{"type":"paragraph","text":"岩滓丘らしいものとしては，なお鉢窪山東方の丸山，長野部落北側の小丘などがあるが，いずれも露出がなく不明である。谷間を埋めて分布する玄武岩は，新鮮な岩滓を伴なってはいるが，その噴出した所は全く不明である註1）。なお鉢窪山北方の与市阪に崖をつくる斑状玄武岩は，鉢窪山熔岩9)ではなく，与市阪の東の谷間から流れ出したものであり，そこでは無斑晶玄武岩の熔岩が岩滓層とともに，この斑状玄武岩上に分布している。"},{"type":"paragraph","text":"玄武岩はすべて石基に少量のガラスを含んでいる。アルカリ長石はほとんど認められない。肉眼的には，斑晶斜長石に富むもの，微斑晶のみを有するものなど，さまざまである。各熔岩の鉱物成分を第4表に表示した。"},{"type":"block-title","text":"天城火山玄武岩類の主要鉱物組み合わせ"},{"type":"section-title","text":"石英安山岩"},{"type":"paragraph","text":"火口縁の北側にある径600mの凹地，カワゴ平を火口とするもので，山腹を約1kmの幅で，延々4km流れ，その末端では60m以上の高さの急崖となって終っている。その厚さは20mといわれる15)。"},{"type":"paragraph","text":"熔岩はガス成分がきわめて豊富であった石英安山岩で，その主体は現在気泡に富み，白色を呈する軽石であるが，その底部の急冷したところは黒曜石となっている。熔岩の表面には現在なお軽石の巨塊が累々としており，灌木に覆われている。この活動に伴ない拋出された軽石は，主として天城火山の西方に分布し，猫越火山の北腹には，径10cm前後の軽石が約1mの厚さに堆積している。両火山の中間の与市阪附近では，軽石は玄武岩の岩滓層を覆っている。"},{"type":"paragraph","text":"熔岩は紫蘇輝石角閃石石英安山岩で，河野の報告15)によれば，SiO271.36%である。その特徴は石英斑晶を含まず，玄武岩質捕獲岩に富んでいることである。"},{"type":"list-item","text":"斜長石（An55～43）・褐色角閃石・紫蘇輝石"},{"type":"block-title","text":"斑晶"},{"type":"paragraph","text":"斜長石（An55～43）・褐色角閃石・紫蘇輝石"},{"type":"list-item","text":"ガラス"},{"type":"block-title","text":"石基"},{"type":"paragraph","text":"ガラス"},{"type":"paragraph","text":"なお，玄武岩質捕獲岩は拍子木状斜長石と柱状褐色角閃石（時に普通輝石を内包する）からなり，間粒組織を残存しており，無斑晶玄武岩の変質したものである。"}],"images":[{"id":"T4","src":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0478/image/0478_0042-0001.png","label":"第4表","title":"天城火山玄武岩類の主要鉱物組み合わせ","caption":null}],"tables":[],"anchors":[{"id":"m478_f005","label":"天城火山","title":"天城火山"},{"id":"m478_f007","label":"本体","title":"天城火山 本体"},{"id":"m478_u009_AV","label":"AV","title":"橄欖石輝石安山岩および輝石安山岩"},{"id":"m478_f006","label":"寄生火山および側噴火による溶岩","title":"天城火山 寄生火山および側噴火による溶岩"},{"id":"m478_u008_Aa","label":"Aa","title":"輝石安山岩"},{"id":"m478_u006_Av","label":"Av","title":"玄武岩質岩滓"},{"id":"m478_u007_Ab","label":"Ab","title":"橄欖石玄武岩・橄欖石普通輝石玄武岩および普通輝石玄武岩"},{"id":"m478_u005_Ap","label":"Ap","title":"軽石質紫蘇輝石角閃石石英安山岩"}]},"provenance":{"xml_url":"https://gbank.gsj.jp/ld/zfk/xmldata/0478_BITS.xml","xpath_target":"//*[@id='sec-2-3-6']","generated_at":"2026-05-02T15:03:26+09:00","html_url":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0478/0478.html"},"legend":{"focus":{"type":"LegendFacies","id":"m478_f005","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/facies/m478_f005","map_id":478,"legend_group_ref":{"type":"LegendGroup","id":"m478_g001","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/groups/m478_g001","label":"図幅凡例"},"label_ja":"天城火山","label_en":"Amagi volcano","text_ja":"天城火山","text_en":"Amagi volcano","parent_facies_ref":{"type":"LegendGroup","id":"m478_g001","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/groups/m478_g001","label":"図幅凡例"},"child_refs":[{"type":"LegendFacies","id":"m478_f006","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/facies/m478_f006","label":"寄生火山および側噴火による溶岩"},{"type":"LegendFacies","id":"m478_f007","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/facies/m478_f007","label":"本体"}]},"parent_age":null,"parent_facies":null,"legend_group":{"type":"LegendGroup","id":"m478_g001","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/groups/m478_g001","map_id":478,"label_ja":"図幅凡例","label_en":"Map Legend"}},"derived":{"type":"LegendFacies","identifier":"m478_f005","map_id":478,"major_code":5,"unit_name":"天城火山","section_title":"天城火山","unit_symbol":null,"alt_names":[],"lithology":[{"term_jp":"安山岩","term_en":"Andesite","category":"volcanic","confidence":0.7,"evidence":{"block_index":1,"term":"安山岩","snippet":"最も雄大な火山であって，安山岩質の熔岩のみからなる楯状"}}],"minerals":["普通輝石","角閃石","紫蘇輝石","輝石"],"minerals_details":[{"term":"普通輝石","confidence":0.7,"evidence":{"block_index":5,"snippet":"微斑晶に富み，石基輝石が普通輝石および紫蘇輝石，あるいは"}},{"term":"角閃石","confidence":0.7,"evidence":{"block_index":5,"snippet":"主とし，紫蘇輝石安山岩・角閃石両輝石安山岩も伴なわれる"}},{"term":"紫蘇輝石","confidence":0.7,"evidence":{"block_index":5,"snippet":"石両輝石安山岩を主とし，紫蘇輝石安山岩・角閃石両輝石安山"}},{"term":"輝石","confidence":0.7,"evidence":{"block_index":5,"snippet":"のと誤られ易い。熔岩は両輝石安山岩および橄欖石両輝石"}}],"structures":[],"structures_details":[],"thickness":{"min_m":3,"max_m":3,"approx":true,"raw":"東隣図幅地内に，1,406.8mの最高峯と，その南側の広大な侵蝕された火口とがあり，本図幅地域内には，その西に並んで一段低く，約1,200mの稜線に包まれる第2の侵蝕火口がある。この火口も約3kmの直径を有する。火口内の岩石は硫気作用のため激しく粘土化され，その一部は珪化している。火口底の西側の海抜930mの地点には，変質粘土上に厚さ約3mの褐鉄鉱化した崖錐が存在し，現在の谷がこれらを深くえぐっているところがみられる。本火山体はなおよく原形が保存されているが，山腹では侵蝕が進んでおり，深い峡谷が発達している。基盤は南に高く（900m），北に低い（400m）が，一様ではない。北麓では天子火山を覆っている。","source_block_index":3,"confidence":0.95,"evidence":{"text":"厚さ約3m"}},"distribution":{"text":"","key_localities":[],"confidence":0.4},"contacts":[],"figures_count":1,"tables_count":0,"provenance":{"xml_url":"https://gbank.gsj.jp/ld/zfk/xmldata/0478_BITS.xml","sec_id":"sec-2-3-6","xpath":"//*[@id='sec-2-3-6']","generated_at":"2026-05-02T15:03:26+09:00"}},"derived_keywords":[{"@type":"Lithology","label":"安山岩"},{"@type":"Mineral","label":"普通輝石"},{"@type":"Mineral","label":"角閃石"},{"@type":"Mineral","label":"紫蘇輝石"},{"@type":"Mineral","label":"輝石"}],"linkData":[{"category":"wasDerivedFrom","type":"text/html","@id":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0478/0478.html","label":"図幅説明書 HTML"},{"category":"wasDerivedFrom","type":"application/xml","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/zfk/xmldata/0478_BITS.xml","label":"図幅説明書 XML"},{"category":"hasImage","type":"image/png","@id":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0478/image/0478_0042-0001.png","label":"第4表 天城火山玄武岩類の主要鉱物組み合わせ"},{"category":"source","type":"bibo:Document","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/publication/map/g050/map478","label":"地質図幅出版物情報"}],"cached":true}