{"ok":true,"version":"1.1.0","license":"https://www.gsj.jp/license/license.html","attribution":"出典：産業技術総合研究所 地質調査総合センター「GSJ 地質図幅凡例データセット」","lang":"ja","type":"LegendFacies","id":"m445_f030","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/facies/m445_f030","geom":{"uri":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/units/m445_f030/geom","geojson_url":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/units_geojson/m445_f030.geojson","centroid":null,"bbox":null},"map":{"type":"LegendMap","map_id":445,"@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/maps/m445","sheet_code":"G50_07_089","series":"5万分の1地質図幅","title_ja":"男体山","title_en":"Nantaizan","author":["河田清雄"],"authors":[{"name_display":"河田清雄","name_ja":"河田清雄","name_en":"Kiyoo KAWATA","name_alt":["Kiyoo 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id=\"m445_f030\"></span><p>本図幅地域に分布する石英斑岩～花崗斑岩類は，産状ならびに岩質により3種に大別することができる。すなわち，図幅地城南東部の中禅寺湖畔以南に広く現われる石英斑岩（Qp2），足尾町松木沢上流に分布する石英斑岩（Qp1）および図幅地域北西部の大滝川沿岸に分布する石英斑岩（Qp3）である。</p><p>石英斑岩（Qp2）は岩相の変化に富み，その大部分は石英斑岩であるが，花崗斑岩および一部に流紋岩質の噴出岩相を示すものが認められ，これら各種の岩石は野外において明瞭に移化するものと，その関係を明らかにすることのできないものとがあり，複雑な産状を示している。したがってこの岩体は花崗斑岩から流紋岩質岩石にいたるまでの，各種岩相を含む一大酸性岩体として注目される。</p><p>石英斑岩（Qp1）もやや岩相の変化に富む石英斑岩を主体とし，局部的に僅かに流紋岩質岩石が認められ，全般的に石英斑岩（Qp2）に類似する。</p><p>石英斑岩（Qp3）は上述の2つの岩体に較べてその分布が狭く，岩体の一部は花崗斑岩に移化しており，局部的に細粒の岩石が認められる。</p><p>これら3種の岩体は近接した地域に分布するが，ほかの火成岩類により相互にへだてられており，明瞭な関係を野外で認めることができない。しかし花崗岩（Gb1）と石英斑岩（Qp2）とは，中禅寺湖の南西岸において相接して露出するが，白岩の南方において，花崗岩（Gb1）は石英斑岩（Qp2）との接触部の近くで，斑状構造の著しい花崗斑岩様の岩石が生じており，野外においてその関係を明らかにすることができない。</p><p>石英斑岩類は古生層を貫ぬき，局部的に接触部に軽度の変質を与えている。</p><div id=\"sec-2-5-1\" class=\"section\" data-lv=\"3\" tabindex=\"-1\"><h1>II.5.1 石英斑岩（Qp2）</h1><span id=\"m445_u039_Qp2\"></span><span id=\"m445_u040_Gp1\"></span><p>本岩は図幅地域の南東部に広く分布し，日光・鹿沼・足尾の隣接諸図幅地内に，この延長部と思われる同種の岩石が認められる。</p><p>石英斑岩は古生層を貫ぬき，一部では断層で接している。また花崗閃緑岩（Gd1）をも貫ぬいているが，これに対する変質作用は認められない。本図幅地内において岩体の大部分を構成し，灰黒色ないし淡青緑色の堅硬，緻密な珪長質石基をもち，斑状で，石英・長石類および黒雲母のほか，まれに角閃石を含むことがある。斑晶として石英はきわめて顕著であるが，一般に小粒状を呈する。</p><p>この種類の岩石のうち，狸窪から阿世潟にかけての中禅寺湖畔，ならびに社山の附近に分布するものは細粒の斑状岩で，主塊に較べて著しく斑晶に富み，石英のほかに斜長石の小斑晶を多量に含み，黒雲母および角閃石にも富む。本岩の分布はきわめて小規模であるが，岩体中の随処に現われる。</p><p>花崗斑岩質岩石は局部的に分布し，灰白色または淡青緑色の珪長質石基ないし花崗岩様基地をもつ斑状の岩石で，一般に斑晶は顕著である。石英・長石類・黒雲母および角閃石等からなり，石英の斑晶は径3mmに達するものがあり，しばしば集合斑晶を形成することがある。加里長石・斜長石はしばしば長径2cmにも達する斑状結晶となり，著しい斑状構造を呈する。花崗斑岩質岩石中にも，その斑晶の量においてかなりの差があり，また斑状構造の顕著なものと，比較的弱いものとがある。</p><p>流紋岩質岩石は阿世潟峠および見晴茶屋附近に小範囲に分布する。阿世潟峠のものは灰黒色ないし淡褐色を呈するガラス質の緻密な石基からなり，石英・斜長石および黒雲母を含む。本岩は風化作用による2次的変質作用により緑泥石を生じ，淡緑色を呈することがある。見晴茶屋附近においては，風化作用による変質が特に著しく，灰白色ないし白色の脆弱な岩質を呈する。斑晶は石英以外にほとんど認められない。</p><p>本岩体の内部において岩相を異にするこれら各種の岩類（花崗斑岩・石英斑岩・流紋岩）の相互関係を，野外において明らかにすることはきわめて困難である。花崗斑岩（Gp1）は岩体間の各処に局部的に現われるが，富士見茶屋・金山茶屋等の附近では漸次移化するものではなく，明瞭に急激な移り変わりを示している。また西ノ湖の西方においては，石英斑岩は局部的に淡青緑色の基地をもち，長径1.5cmに達するパーサイトの斑晶を含む花崗斑岩に移化している。流紋岩質岩石は地形的高所を占めて分布し，阿世潟峠においては，見掛上明らかに石英斑岩の上にのっており，岩体形成の末期に噴出したものと考えられる。</p><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>石英斑岩</h2><p>鏡下では斑晶は斜長石・石英・加里長石および黒雲母等からなり，まれに少量の角閃石・燐灰石および褐簾石を含むことがある。</p><p>斜長石は灰曹長石程度で，卓状を呈し軽度の累帯構造を示す。絹雲母の微晶を生じ，やや暗色に汚染されていることが多い。加里長石は斜長石および石英に較べてやや少量である。一般に卓状を示すが，カオリンを生じ淡褐色に汚染されていることが多い。</p><p>石英は自形に近いもの，または破片状を示すもの等のほかに融蝕形のものがあり，概して清透である。</p><p>黒雲母は板状または鱗片状として含まれ，一般に緑泥石化が著しい。角閃石の含まれるのは局部的である。緑色を呈し短柱状を示すもののほか，小さな破片状のものも認められる。</p><p>石基は非常に微細な石英および長石類の集合体からなり，多くは隠微晶質である。</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>花崗斑岩</h2><p>鏡下では斜長石・加理長石・石英・黒雲母等からなり，角閃石を含むことがある。</p><p>斜長石は灰曹長石程度で，卓状を呈し軽度の累帯構造を示す。概して2次的変質を蒙り，鱗片状絹雲母の微晶を生じ，汚染されていることが多い。</p><p>加里長石は斜長石に較べて少量である。概して卓状を示し，カオリン等を生じ汚染されている。</p><p>石英は自形に近い形状を示すものがあるが，多くは円味を帯びた形状である。一般に清透であるが，微細な包有物に富むものがある。</p><p>黒雲母は小さな板状または鱗片状を呈し，多量に含まれる。その多くは緑泥石に変質している。角閃石は緑色のものと淡褐色のものとがあり，局部的に含まれる。その多くは柱状を示すが，小さな破片状のものも認められる。</p><p>石基は細粒の石英・加里長石および斜長石等の集合体からなり，微花崗岩質組織を呈する。</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>流紋岩質岩石</h2><p>鏡下では斑晶は斜長石・石英および黒雲母等からなる。見晴茶屋附近のものにおいては変質が著しく，有色鉱物はほとんど認められない。</p><p>斜長石は灰曹長石程度で，卓状を呈し，軽度の累帯構造を示す。変質を蒙って絹雲母や炭酸塩鉱物を生じていることがある。</p><p>石英はやや円味を帯びた形状を示すものおよび融蝕形のものがあり，概して清透である。</p><p>黒雲母は板状を呈し，そのほとんどが緑泥石に変質している。</p><p>石基は淡褐色のガラスからなり，流理構造が顕著である。</p></div></div><div id=\"sec-2-5-2\" class=\"section\" data-lv=\"3\" tabindex=\"-1\"><h1>II.5.2 石英斑岩（Qp1）</h1><span id=\"m445_u041_Qp1\"></span><p>本岩は図幅地域南部の松木沢を中心に，その南北両側の山地一帯に広く分布し，またその西方栗原川上流部に局部的に露出する。古生層および花崗閃緑岩を貫ぬいており，松木沢の中流部では花崗閃緑岩と断層で接し，この部分では小規模な破砕粘土帯を形成している。</p><p>本岩中にはやや岩相を異にするものが認められるが，一般に暗灰色または淡青緑色で，風化作用等により著しく灰白色となることがある。</p><p>斑晶は石英・斜長石を主とし，そのほか黒雲母を含む。また局部的に角閃石を含むことがある。</p><p>石基は概して珪長質ないしガラス質である。</p><p>松木沢の中流部では，風化作用による2次的変質を蒙って灰白色となり，黒雲母および角閃石等が分解して汚染されている。仁田元沢の一部では，転石中に多量のガラスを含むガラス質流紋岩が認められ，本岩中にはしばしば黒色のガラスが細長く蚯蚓状に含まれ，流理構造が著しい。</p><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>松木沢中流部のもの</h2><p>鏡下では斑晶は石英・斜長石・加里長石からなる。</p><p>石英は自形に近い形状を示すものが多いが，なかには不規則な破片状を呈するものが認められる。微細な包有物を含むものが多く，なかには石基の弯入が認められるものがある。</p><p>斜長石には卓状を示すものは少なく，多くは破片状で，一般に著しく変質し，絹雲母や炭酸塩鉱物を生じている。</p><p>加里長石は卓状またはそれに近い形状をもち，暗色に汚染し，カオリンを生じている。</p><p>有色鉱物は変質が著しいので，その原形を認めない。</p><p>石基は珪長質の隠微晶からなるものと，ややこれより結晶度の高い細粒の石英・長石からなるものとがあり，一般に暗色に汚染されていることが多い。</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>三沢のもの</h2><p>鏡下では斑晶は石英・斜長石・加里長石・黒雲母からなり，まれに少量の燐灰石を含む。</p><p>石英はやや円味を帯びた不規則な形状を示し，微細な包有物を含む。</p><p>斜長石は変質が著しいので，その本来の性質は決め難い。一般に柱状または破片状を示し，炭酸塩鉱物を生じている。</p><p>加里長石は卓状またはそれに近い形状を示し，やや暗色に汚染され，カオリンを生じている。</p><p>黒雲母は板状ないし鱗片状で，ほとんど緑泥石に変質している。</p><p>このほか少量の緑簾石の小粒結晶を認める。</p><p>石基は細粒の石英・長石からなり，局部的にやや粗粒のモザイク状を示すことがある。</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>仁田元沢のもの</h2><p>鏡下では斑晶は石英・斜長石・加里長石・黒雲母からなり，緑簾石を多量に生じている。</p><p>石英は円味を帯びた形状のものと，破片状のものとが認められ，微細な包有物を多量に含む。</p><p>斜長石は卓状または破片状で，著しく変質し，緑簾石を生じ，また暗色に汚染されている。</p><p>加里長石は卓状または破片状で，カオリンを生じている。</p><p>黒雲母は板状または鱗片状で，ほとんど緑泥石に変質している。</p><p>石基は淡褐色で珪長質の隠微晶からなる。</p></div></div><div id=\"sec-2-5-3\" class=\"section\" data-lv=\"3\" tabindex=\"-1\"><h1>II.5.3 石英斑岩（Qp3）</h1><span id=\"m445_u037_Qp3\"></span><span id=\"m445_u038_Gp2\"></span><p>本岩は図幅地域北西部の白根温泉附近を中心として，片品川の1支流大滝川に沿って分布している。岩体は大滝川を挟んでその南北両側において，新期火山岩類により被覆されているが，岩体の南西縁においては斑糲岩を貫ぬいている。またその附近の香沢と大滝川との合流点近くでは，古生層と推定される時代未詳の水成岩を捕獲している。本岩は灰白色の珪長質石基をもつ岩石で，石英・長石等の小粒斑晶は顕著であるが，有色鉱物に乏しく，僅かに黒雲母を含有するほか，緑泥石の鱗片状小晶や緑簾石等を含んでいる。風化作用により2次的変質を著しく蒙り，しばしば灰白色を呈することがある。赤沢附近における本岩は，有色鉱物の分解による汚染のため，赤褐色を呈することがある。</p><p>斑糲岩との接触部附近においては，本岩はより珪長質となり，灰色を呈し有色鉱物に乏しい。</p><p>滝見橋の西方に小範囲に分布する花崗斑岩（Gp2）は，灰白色または淡青緑色を呈し，石英・長石・黒雲母および角閃石等の斑晶が著しい。特に長石は長径2cmにも達する柱状または卓状の斑晶となり，著しい斑状構造を呈する。</p><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>石英斑岩</h2><p>白根温泉附近のものを鏡下でみると，斑晶は石英・斜長石・加里長石および黒雲母からなり，2次的鉱物として緑簾石や方解石を生じている。</p><p>石英はやや稜角をもつ自形状結晶のものが多く，なかには円い融蝕形を示すものがある。一般に清透である。</p><p>斜長石は灰曹長石程度で，卓状もしくは破片状を示し，暗色に汚染されているものが多く，絹雲母を生じている。</p><p>加里長石は不規則な形状を示し，常に暗褐色に汚染されている。</p><p>黒雲母は小さな板状を呈し，ほとんど緑泥石に変質している。また鱗片状のものも認められる。</p><p>このほか副成分鉱物として燐灰石や磁鉄鉱の小粒状結晶を含む。</p><p>石基は珪長質の隠微晶からなる。</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>花崗斑岩</h2><p>仁加又沢のものを鏡下でみると，斑晶は石英・斜長石・加里長石・角閃石および黒雲母等からなる。</p><p>石英は自形に近い形状を示し，概して清透である。</p><p>斜長石は灰曹長石程度で，卓状に近い形状を示し，一般に絹雲母や方解石を生じている。</p><p>加里長石は卓状を示し，やや淡褐色に汚染され，カオリンを生じている。</p><p>角閃石は緑色で柱状を示す。多くは緑泥石に変質している。</p><p>黒雲母は小さな板状ないし鱗片状で，これも緑泥石に変質している。</p></div></div></div></div>","text":"II.5 石英斑岩ないし花崗斑岩類\n本図幅地域に分布する石英斑岩～花崗斑岩類は，産状ならびに岩質により3種に大別することができる。すなわち，図幅地城南東部の中禅寺湖畔以南に広く現われる石英斑岩（Qp2），足尾町松木沢上流に分布する石英斑岩（Qp1）および図幅地域北西部の大滝川沿岸に分布する石英斑岩（Qp3）である。\n石英斑岩（Qp2）は岩相の変化に富み，その大部分は石英斑岩であるが，花崗斑岩および一部に流紋岩質の噴出岩相を示すものが認められ，これら各種の岩石は野外において明瞭に移化するものと，その関係を明らかにすることのできないものとがあり，複雑な産状を示している。したがってこの岩体は花崗斑岩から流紋岩質岩石にいたるまでの，各種岩相を含む一大酸性岩体として注目される。\n石英斑岩（Qp1）もやや岩相の変化に富む石英斑岩を主体とし，局部的に僅かに流紋岩質岩石が認められ，全般的に石英斑岩（Qp2）に類似する。\n石英斑岩（Qp3）は上述の2つの岩体に較べてその分布が狭く，岩体の一部は花崗斑岩に移化しており，局部的に細粒の岩石が認められる。\nこれら3種の岩体は近接した地域に分布するが，ほかの火成岩類により相互にへだてられており，明瞭な関係を野外で認めることができない。しかし花崗岩（Gb1）と石英斑岩（Qp2）とは，中禅寺湖の南西岸において相接して露出するが，白岩の南方において，花崗岩（Gb1）は石英斑岩（Qp2）との接触部の近くで，斑状構造の著しい花崗斑岩様の岩石が生じており，野外においてその関係を明らかにすることができない。\n石英斑岩類は古生層を貫ぬき，局部的に接触部に軽度の変質を与えている。\n石英斑岩（Qp2）\n本岩は図幅地域の南東部に広く分布し，日光・鹿沼・足尾の隣接諸図幅地内に，この延長部と思われる同種の岩石が認められる。\n石英斑岩は古生層を貫ぬき，一部では断層で接している。また花崗閃緑岩（Gd1）をも貫ぬいているが，これに対する変質作用は認められない。本図幅地内において岩体の大部分を構成し，灰黒色ないし淡青緑色の堅硬，緻密な珪長質石基をもち，斑状で，石英・長石類および黒雲母のほか，まれに角閃石を含むことがある。斑晶として石英はきわめて顕著であるが，一般に小粒状を呈する。\nこの種類の岩石のうち，狸窪から阿世潟にかけての中禅寺湖畔，ならびに社山の附近に分布するものは細粒の斑状岩で，主塊に較べて著しく斑晶に富み，石英のほかに斜長石の小斑晶を多量に含み，黒雲母および角閃石にも富む。本岩の分布はきわめて小規模であるが，岩体中の随処に現われる。\n花崗斑岩質岩石は局部的に分布し，灰白色または淡青緑色の珪長質石基ないし花崗岩様基地をもつ斑状の岩石で，一般に斑晶は顕著である。石英・長石類・黒雲母および角閃石等からなり，石英の斑晶は径3mmに達するものがあり，しばしば集合斑晶を形成することがある。加里長石・斜長石はしばしば長径2cmにも達する斑状結晶となり，著しい斑状構造を呈する。花崗斑岩質岩石中にも，その斑晶の量においてかなりの差があり，また斑状構造の顕著なものと，比較的弱いものとがある。\n流紋岩質岩石は阿世潟峠および見晴茶屋附近に小範囲に分布する。阿世潟峠のものは灰黒色ないし淡褐色を呈するガラス質の緻密な石基からなり，石英・斜長石および黒雲母を含む。本岩は風化作用による2次的変質作用により緑泥石を生じ，淡緑色を呈することがある。見晴茶屋附近においては，風化作用による変質が特に著しく，灰白色ないし白色の脆弱な岩質を呈する。斑晶は石英以外にほとんど認められない。\n本岩体の内部において岩相を異にするこれら各種の岩類（花崗斑岩・石英斑岩・流紋岩）の相互関係を，野外において明らかにすることはきわめて困難である。花崗斑岩（Gp1）は岩体間の各処に局部的に現われるが，富士見茶屋・金山茶屋等の附近では漸次移化するものではなく，明瞭に急激な移り変わりを示している。また西ノ湖の西方においては，石英斑岩は局部的に淡青緑色の基地をもち，長径1.5cmに達するパーサイトの斑晶を含む花崗斑岩に移化している。流紋岩質岩石は地形的高所を占めて分布し，阿世潟峠においては，見掛上明らかに石英斑岩の上にのっており，岩体形成の末期に噴出したものと考えられる。\n石英斑岩\n鏡下では斑晶は斜長石・石英・加里長石および黒雲母等からなり，まれに少量の角閃石・燐灰石および褐簾石を含むことがある。\n斜長石は灰曹長石程度で，卓状を呈し軽度の累帯構造を示す。絹雲母の微晶を生じ，やや暗色に汚染されていることが多い。加里長石は斜長石および石英に較べてやや少量である。一般に卓状を示すが，カオリンを生じ淡褐色に汚染されていることが多い。\n石英は自形に近いもの，または破片状を示すもの等のほかに融蝕形のものがあり，概して清透である。\n黒雲母は板状または鱗片状として含まれ，一般に緑泥石化が著しい。角閃石の含まれるのは局部的である。緑色を呈し短柱状を示すもののほか，小さな破片状のものも認められる。\n石基は非常に微細な石英および長石類の集合体からなり，多くは隠微晶質である。\n花崗斑岩\n鏡下では斜長石・加理長石・石英・黒雲母等からなり，角閃石を含むことがある。\n斜長石は灰曹長石程度で，卓状を呈し軽度の累帯構造を示す。概して2次的変質を蒙り，鱗片状絹雲母の微晶を生じ，汚染されていることが多い。\n加里長石は斜長石に較べて少量である。概して卓状を示し，カオリン等を生じ汚染されている。\n石英は自形に近い形状を示すものがあるが，多くは円味を帯びた形状である。一般に清透であるが，微細な包有物に富むものがある。\n黒雲母は小さな板状または鱗片状を呈し，多量に含まれる。その多くは緑泥石に変質している。角閃石は緑色のものと淡褐色のものとがあり，局部的に含まれる。その多くは柱状を示すが，小さな破片状のものも認められる。\n石基は細粒の石英・加里長石および斜長石等の集合体からなり，微花崗岩質組織を呈する。\n流紋岩質岩石\n鏡下では斑晶は斜長石・石英および黒雲母等からなる。見晴茶屋附近のものにおいては変質が著しく，有色鉱物はほとんど認められない。\n斜長石は灰曹長石程度で，卓状を呈し，軽度の累帯構造を示す。変質を蒙って絹雲母や炭酸塩鉱物を生じていることがある。\n石英はやや円味を帯びた形状を示すものおよび融蝕形のものがあり，概して清透である。\n黒雲母は板状を呈し，そのほとんどが緑泥石に変質している。\n石基は淡褐色のガラスからなり，流理構造が顕著である。\n石英斑岩（Qp1）\n本岩は図幅地域南部の松木沢を中心に，その南北両側の山地一帯に広く分布し，またその西方栗原川上流部に局部的に露出する。古生層および花崗閃緑岩を貫ぬいており，松木沢の中流部では花崗閃緑岩と断層で接し，この部分では小規模な破砕粘土帯を形成している。\n本岩中にはやや岩相を異にするものが認められるが，一般に暗灰色または淡青緑色で，風化作用等により著しく灰白色となることがある。\n斑晶は石英・斜長石を主とし，そのほか黒雲母を含む。また局部的に角閃石を含むことがある。\n石基は概して珪長質ないしガラス質である。\n松木沢の中流部では，風化作用による2次的変質を蒙って灰白色となり，黒雲母および角閃石等が分解して汚染されている。仁田元沢の一部では，転石中に多量のガラスを含むガラス質流紋岩が認められ，本岩中にはしばしば黒色のガラスが細長く蚯蚓状に含まれ，流理構造が著しい。\n松木沢中流部のもの\n鏡下では斑晶は石英・斜長石・加里長石からなる。\n石英は自形に近い形状を示すものが多いが，なかには不規則な破片状を呈するものが認められる。微細な包有物を含むものが多く，なかには石基の弯入が認められるものがある。\n斜長石には卓状を示すものは少なく，多くは破片状で，一般に著しく変質し，絹雲母や炭酸塩鉱物を生じている。\n加里長石は卓状またはそれに近い形状をもち，暗色に汚染し，カオリンを生じている。\n有色鉱物は変質が著しいので，その原形を認めない。\n石基は珪長質の隠微晶からなるものと，ややこれより結晶度の高い細粒の石英・長石からなるものとがあり，一般に暗色に汚染されていることが多い。\n三沢のもの\n鏡下では斑晶は石英・斜長石・加里長石・黒雲母からなり，まれに少量の燐灰石を含む。\n石英はやや円味を帯びた不規則な形状を示し，微細な包有物を含む。\n斜長石は変質が著しいので，その本来の性質は決め難い。一般に柱状または破片状を示し，炭酸塩鉱物を生じている。\n加里長石は卓状またはそれに近い形状を示し，やや暗色に汚染され，カオリンを生じている。\n黒雲母は板状ないし鱗片状で，ほとんど緑泥石に変質している。\nこのほか少量の緑簾石の小粒結晶を認める。\n石基は細粒の石英・長石からなり，局部的にやや粗粒のモザイク状を示すことがある。\n仁田元沢のもの\n鏡下では斑晶は石英・斜長石・加里長石・黒雲母からなり，緑簾石を多量に生じている。\n石英は円味を帯びた形状のものと，破片状のものとが認められ，微細な包有物を多量に含む。\n斜長石は卓状または破片状で，著しく変質し，緑簾石を生じ，また暗色に汚染されている。\n加里長石は卓状または破片状で，カオリンを生じている。\n黒雲母は板状または鱗片状で，ほとんど緑泥石に変質している。\n石基は淡褐色で珪長質の隠微晶からなる。\n石英斑岩（Qp3）\n本岩は図幅地域北西部の白根温泉附近を中心として，片品川の1支流大滝川に沿って分布している。岩体は大滝川を挟んでその南北両側において，新期火山岩類により被覆されているが，岩体の南西縁においては斑糲岩を貫ぬいている。またその附近の香沢と大滝川との合流点近くでは，古生層と推定される時代未詳の水成岩を捕獲している。本岩は灰白色の珪長質石基をもつ岩石で，石英・長石等の小粒斑晶は顕著であるが，有色鉱物に乏しく，僅かに黒雲母を含有するほか，緑泥石の鱗片状小晶や緑簾石等を含んでいる。風化作用により2次的変質を著しく蒙り，しばしば灰白色を呈することがある。赤沢附近における本岩は，有色鉱物の分解による汚染のため，赤褐色を呈することがある。\n斑糲岩との接触部附近においては，本岩はより珪長質となり，灰色を呈し有色鉱物に乏しい。\n滝見橋の西方に小範囲に分布する花崗斑岩（Gp2）は，灰白色または淡青緑色を呈し，石英・長石・黒雲母および角閃石等の斑晶が著しい。特に長石は長径2cmにも達する柱状または卓状の斑晶となり，著しい斑状構造を呈する。\n石英斑岩\n白根温泉附近のものを鏡下でみると，斑晶は石英・斜長石・加里長石および黒雲母からなり，2次的鉱物として緑簾石や方解石を生じている。\n石英はやや稜角をもつ自形状結晶のものが多く，なかには円い融蝕形を示すものがある。一般に清透である。\n斜長石は灰曹長石程度で，卓状もしくは破片状を示し，暗色に汚染されているものが多く，絹雲母を生じている。\n加里長石は不規則な形状を示し，常に暗褐色に汚染されている。\n黒雲母は小さな板状を呈し，ほとんど緑泥石に変質している。また鱗片状のものも認められる。\nこのほか副成分鉱物として燐灰石や磁鉄鉱の小粒状結晶を含む。\n石基は珪長質の隠微晶からなる。\n花崗斑岩\n仁加又沢のものを鏡下でみると，斑晶は石英・斜長石・加里長石・角閃石および黒雲母等からなる。\n石英は自形に近い形状を示し，概して清透である。\n斜長石は灰曹長石程度で，卓状に近い形状を示し，一般に絹雲母や方解石を生じている。\n加里長石は卓状を示し，やや淡褐色に汚染され，カオリンを生じている。\n角閃石は緑色で柱状を示す。多くは緑泥石に変質している。\n黒雲母は小さな板状ないし鱗片状で，これも緑泥石に変質している。","blocks":[{"type":"heading","depth":1,"text":"II.5 石英斑岩ないし花崗斑岩類","id":"sec-2-5"},{"type":"paragraph","text":"本図幅地域に分布する石英斑岩～花崗斑岩類は，産状ならびに岩質により3種に大別することができる。すなわち，図幅地城南東部の中禅寺湖畔以南に広く現われる石英斑岩（Qp2），足尾町松木沢上流に分布する石英斑岩（Qp1）および図幅地域北西部の大滝川沿岸に分布する石英斑岩（Qp3）である。"},{"type":"paragraph","text":"石英斑岩（Qp2）は岩相の変化に富み，その大部分は石英斑岩であるが，花崗斑岩および一部に流紋岩質の噴出岩相を示すものが認められ，これら各種の岩石は野外において明瞭に移化するものと，その関係を明らかにすることのできないものとがあり，複雑な産状を示している。したがってこの岩体は花崗斑岩から流紋岩質岩石にいたるまでの，各種岩相を含む一大酸性岩体として注目される。"},{"type":"paragraph","text":"石英斑岩（Qp1）もやや岩相の変化に富む石英斑岩を主体とし，局部的に僅かに流紋岩質岩石が認められ，全般的に石英斑岩（Qp2）に類似する。"},{"type":"paragraph","text":"石英斑岩（Qp3）は上述の2つの岩体に較べてその分布が狭く，岩体の一部は花崗斑岩に移化しており，局部的に細粒の岩石が認められる。"},{"type":"paragraph","text":"これら3種の岩体は近接した地域に分布するが，ほかの火成岩類により相互にへだてられており，明瞭な関係を野外で認めることができない。しかし花崗岩（Gb1）と石英斑岩（Qp2）とは，中禅寺湖の南西岸において相接して露出するが，白岩の南方において，花崗岩（Gb1）は石英斑岩（Qp2）との接触部の近くで，斑状構造の著しい花崗斑岩様の岩石が生じており，野外においてその関係を明らかにすることができない。"},{"type":"paragraph","text":"石英斑岩類は古生層を貫ぬき，局部的に接触部に軽度の変質を与えている。"},{"type":"section-title","text":"石英斑岩（Qp2）"},{"type":"paragraph","text":"本岩は図幅地域の南東部に広く分布し，日光・鹿沼・足尾の隣接諸図幅地内に，この延長部と思われる同種の岩石が認められる。"},{"type":"paragraph","text":"石英斑岩は古生層を貫ぬき，一部では断層で接している。また花崗閃緑岩（Gd1）をも貫ぬいているが，これに対する変質作用は認められない。本図幅地内において岩体の大部分を構成し，灰黒色ないし淡青緑色の堅硬，緻密な珪長質石基をもち，斑状で，石英・長石類および黒雲母のほか，まれに角閃石を含むことがある。斑晶として石英はきわめて顕著であるが，一般に小粒状を呈する。"},{"type":"paragraph","text":"この種類の岩石のうち，狸窪から阿世潟にかけての中禅寺湖畔，ならびに社山の附近に分布するものは細粒の斑状岩で，主塊に較べて著しく斑晶に富み，石英のほかに斜長石の小斑晶を多量に含み，黒雲母および角閃石にも富む。本岩の分布はきわめて小規模であるが，岩体中の随処に現われる。"},{"type":"paragraph","text":"花崗斑岩質岩石は局部的に分布し，灰白色または淡青緑色の珪長質石基ないし花崗岩様基地をもつ斑状の岩石で，一般に斑晶は顕著である。石英・長石類・黒雲母および角閃石等からなり，石英の斑晶は径3mmに達するものがあり，しばしば集合斑晶を形成することがある。加里長石・斜長石はしばしば長径2cmにも達する斑状結晶となり，著しい斑状構造を呈する。花崗斑岩質岩石中にも，その斑晶の量においてかなりの差があり，また斑状構造の顕著なものと，比較的弱いものとがある。"},{"type":"paragraph","text":"流紋岩質岩石は阿世潟峠および見晴茶屋附近に小範囲に分布する。阿世潟峠のものは灰黒色ないし淡褐色を呈するガラス質の緻密な石基からなり，石英・斜長石および黒雲母を含む。本岩は風化作用による2次的変質作用により緑泥石を生じ，淡緑色を呈することがある。見晴茶屋附近においては，風化作用による変質が特に著しく，灰白色ないし白色の脆弱な岩質を呈する。斑晶は石英以外にほとんど認められない。"},{"type":"paragraph","text":"本岩体の内部において岩相を異にするこれら各種の岩類（花崗斑岩・石英斑岩・流紋岩）の相互関係を，野外において明らかにすることはきわめて困難である。花崗斑岩（Gp1）は岩体間の各処に局部的に現われるが，富士見茶屋・金山茶屋等の附近では漸次移化するものではなく，明瞭に急激な移り変わりを示している。また西ノ湖の西方においては，石英斑岩は局部的に淡青緑色の基地をもち，長径1.5cmに達するパーサイトの斑晶を含む花崗斑岩に移化している。流紋岩質岩石は地形的高所を占めて分布し，阿世潟峠においては，見掛上明らかに石英斑岩の上にのっており，岩体形成の末期に噴出したものと考えられる。"},{"type":"section-title","text":"石英斑岩"},{"type":"paragraph","text":"鏡下では斑晶は斜長石・石英・加里長石および黒雲母等からなり，まれに少量の角閃石・燐灰石および褐簾石を含むことがある。"},{"type":"paragraph","text":"斜長石は灰曹長石程度で，卓状を呈し軽度の累帯構造を示す。絹雲母の微晶を生じ，やや暗色に汚染されていることが多い。加里長石は斜長石および石英に較べてやや少量である。一般に卓状を示すが，カオリンを生じ淡褐色に汚染されていることが多い。"},{"type":"paragraph","text":"石英は自形に近いもの，または破片状を示すもの等のほかに融蝕形のものがあり，概して清透である。"},{"type":"paragraph","text":"黒雲母は板状または鱗片状として含まれ，一般に緑泥石化が著しい。角閃石の含まれるのは局部的である。緑色を呈し短柱状を示すもののほか，小さな破片状のものも認められる。"},{"type":"paragraph","text":"石基は非常に微細な石英および長石類の集合体からなり，多くは隠微晶質である。"},{"type":"section-title","text":"花崗斑岩"},{"type":"paragraph","text":"鏡下では斜長石・加理長石・石英・黒雲母等からなり，角閃石を含むことがある。"},{"type":"paragraph","text":"斜長石は灰曹長石程度で，卓状を呈し軽度の累帯構造を示す。概して2次的変質を蒙り，鱗片状絹雲母の微晶を生じ，汚染されていることが多い。"},{"type":"paragraph","text":"加里長石は斜長石に較べて少量である。概して卓状を示し，カオリン等を生じ汚染されている。"},{"type":"paragraph","text":"石英は自形に近い形状を示すものがあるが，多くは円味を帯びた形状である。一般に清透であるが，微細な包有物に富むものがある。"},{"type":"paragraph","text":"黒雲母は小さな板状または鱗片状を呈し，多量に含まれる。その多くは緑泥石に変質している。角閃石は緑色のものと淡褐色のものとがあり，局部的に含まれる。その多くは柱状を示すが，小さな破片状のものも認められる。"},{"type":"paragraph","text":"石基は細粒の石英・加里長石および斜長石等の集合体からなり，微花崗岩質組織を呈する。"},{"type":"section-title","text":"流紋岩質岩石"},{"type":"paragraph","text":"鏡下では斑晶は斜長石・石英および黒雲母等からなる。見晴茶屋附近のものにおいては変質が著しく，有色鉱物はほとんど認められない。"},{"type":"paragraph","text":"斜長石は灰曹長石程度で，卓状を呈し，軽度の累帯構造を示す。変質を蒙って絹雲母や炭酸塩鉱物を生じていることがある。"},{"type":"paragraph","text":"石英はやや円味を帯びた形状を示すものおよび融蝕形のものがあり，概して清透である。"},{"type":"paragraph","text":"黒雲母は板状を呈し，そのほとんどが緑泥石に変質している。"},{"type":"paragraph","text":"石基は淡褐色のガラスからなり，流理構造が顕著である。"},{"type":"section-title","text":"石英斑岩（Qp1）"},{"type":"paragraph","text":"本岩は図幅地域南部の松木沢を中心に，その南北両側の山地一帯に広く分布し，またその西方栗原川上流部に局部的に露出する。古生層および花崗閃緑岩を貫ぬいており，松木沢の中流部では花崗閃緑岩と断層で接し，この部分では小規模な破砕粘土帯を形成している。"},{"type":"paragraph","text":"本岩中にはやや岩相を異にするものが認められるが，一般に暗灰色または淡青緑色で，風化作用等により著しく灰白色となることがある。"},{"type":"paragraph","text":"斑晶は石英・斜長石を主とし，そのほか黒雲母を含む。また局部的に角閃石を含むことがある。"},{"type":"paragraph","text":"石基は概して珪長質ないしガラス質である。"},{"type":"paragraph","text":"松木沢の中流部では，風化作用による2次的変質を蒙って灰白色となり，黒雲母および角閃石等が分解して汚染されている。仁田元沢の一部では，転石中に多量のガラスを含むガラス質流紋岩が認められ，本岩中にはしばしば黒色のガラスが細長く蚯蚓状に含まれ，流理構造が著しい。"},{"type":"section-title","text":"松木沢中流部のもの"},{"type":"paragraph","text":"鏡下では斑晶は石英・斜長石・加里長石からなる。"},{"type":"paragraph","text":"石英は自形に近い形状を示すものが多いが，なかには不規則な破片状を呈するものが認められる。微細な包有物を含むものが多く，なかには石基の弯入が認められるものがある。"},{"type":"paragraph","text":"斜長石には卓状を示すものは少なく，多くは破片状で，一般に著しく変質し，絹雲母や炭酸塩鉱物を生じている。"},{"type":"paragraph","text":"加里長石は卓状またはそれに近い形状をもち，暗色に汚染し，カオリンを生じている。"},{"type":"paragraph","text":"有色鉱物は変質が著しいので，その原形を認めない。"},{"type":"paragraph","text":"石基は珪長質の隠微晶からなるものと，ややこれより結晶度の高い細粒の石英・長石からなるものとがあり，一般に暗色に汚染されていることが多い。"},{"type":"section-title","text":"三沢のもの"},{"type":"paragraph","text":"鏡下では斑晶は石英・斜長石・加里長石・黒雲母からなり，まれに少量の燐灰石を含む。"},{"type":"paragraph","text":"石英はやや円味を帯びた不規則な形状を示し，微細な包有物を含む。"},{"type":"paragraph","text":"斜長石は変質が著しいので，その本来の性質は決め難い。一般に柱状または破片状を示し，炭酸塩鉱物を生じている。"},{"type":"paragraph","text":"加里長石は卓状またはそれに近い形状を示し，やや暗色に汚染され，カオリンを生じている。"},{"type":"paragraph","text":"黒雲母は板状ないし鱗片状で，ほとんど緑泥石に変質している。"},{"type":"paragraph","text":"このほか少量の緑簾石の小粒結晶を認める。"},{"type":"paragraph","text":"石基は細粒の石英・長石からなり，局部的にやや粗粒のモザイク状を示すことがある。"},{"type":"section-title","text":"仁田元沢のもの"},{"type":"paragraph","text":"鏡下では斑晶は石英・斜長石・加里長石・黒雲母からなり，緑簾石を多量に生じている。"},{"type":"paragraph","text":"石英は円味を帯びた形状のものと，破片状のものとが認められ，微細な包有物を多量に含む。"},{"type":"paragraph","text":"斜長石は卓状または破片状で，著しく変質し，緑簾石を生じ，また暗色に汚染されている。"},{"type":"paragraph","text":"加里長石は卓状または破片状で，カオリンを生じている。"},{"type":"paragraph","text":"黒雲母は板状または鱗片状で，ほとんど緑泥石に変質している。"},{"type":"paragraph","text":"石基は淡褐色で珪長質の隠微晶からなる。"},{"type":"section-title","text":"石英斑岩（Qp3）"},{"type":"paragraph","text":"本岩は図幅地域北西部の白根温泉附近を中心として，片品川の1支流大滝川に沿って分布している。岩体は大滝川を挟んでその南北両側において，新期火山岩類により被覆されているが，岩体の南西縁においては斑糲岩を貫ぬいている。またその附近の香沢と大滝川との合流点近くでは，古生層と推定される時代未詳の水成岩を捕獲している。本岩は灰白色の珪長質石基をもつ岩石で，石英・長石等の小粒斑晶は顕著であるが，有色鉱物に乏しく，僅かに黒雲母を含有するほか，緑泥石の鱗片状小晶や緑簾石等を含んでいる。風化作用により2次的変質を著しく蒙り，しばしば灰白色を呈することがある。赤沢附近における本岩は，有色鉱物の分解による汚染のため，赤褐色を呈することがある。"},{"type":"paragraph","text":"斑糲岩との接触部附近においては，本岩はより珪長質となり，灰色を呈し有色鉱物に乏しい。"},{"type":"paragraph","text":"滝見橋の西方に小範囲に分布する花崗斑岩（Gp2）は，灰白色または淡青緑色を呈し，石英・長石・黒雲母および角閃石等の斑晶が著しい。特に長石は長径2cmにも達する柱状または卓状の斑晶となり，著しい斑状構造を呈する。"},{"type":"section-title","text":"石英斑岩"},{"type":"paragraph","text":"白根温泉附近のものを鏡下でみると，斑晶は石英・斜長石・加里長石および黒雲母からなり，2次的鉱物として緑簾石や方解石を生じている。"},{"type":"paragraph","text":"石英はやや稜角をもつ自形状結晶のものが多く，なかには円い融蝕形を示すものがある。一般に清透である。"},{"type":"paragraph","text":"斜長石は灰曹長石程度で，卓状もしくは破片状を示し，暗色に汚染されているものが多く，絹雲母を生じている。"},{"type":"paragraph","text":"加里長石は不規則な形状を示し，常に暗褐色に汚染されている。"},{"type":"paragraph","text":"黒雲母は小さな板状を呈し，ほとんど緑泥石に変質している。また鱗片状のものも認められる。"},{"type":"paragraph","text":"このほか副成分鉱物として燐灰石や磁鉄鉱の小粒状結晶を含む。"},{"type":"paragraph","text":"石基は珪長質の隠微晶からなる。"},{"type":"section-title","text":"花崗斑岩"},{"type":"paragraph","text":"仁加又沢のものを鏡下でみると，斑晶は石英・斜長石・加里長石・角閃石および黒雲母等からなる。"},{"type":"paragraph","text":"石英は自形に近い形状を示し，概して清透である。"},{"type":"paragraph","text":"斜長石は灰曹長石程度で，卓状に近い形状を示し，一般に絹雲母や方解石を生じている。"},{"type":"paragraph","text":"加里長石は卓状を示し，やや淡褐色に汚染され，カオリンを生じている。"},{"type":"paragraph","text":"角閃石は緑色で柱状を示す。多くは緑泥石に変質している。"},{"type":"paragraph","text":"黒雲母は小さな板状ないし鱗片状で，これも緑泥石に変質している。"}],"images":[],"tables":[],"anchors":[{"id":"m445_f030","label":"石英斑岩ないし花崗斑岩","title":"石英斑岩ないし花崗斑岩"},{"id":"m445_u039_Qp2","label":"Qp2","title":"石英斑岩"},{"id":"m445_u040_Gp1","label":"Gp1","title":"石英斑岩（花崗斑岩（Gp1）を含む）"},{"id":"m445_u041_Qp1","label":"Qp1","title":"石英斑岩"},{"id":"m445_u037_Qp3","label":"Qp3","title":"石英斑岩"},{"id":"m445_u038_Gp2","label":"Gp2","title":"石英斑岩（花崗斑岩（Gp2）を含む）"}]},"provenance":{"xml_url":"https://gbank.gsj.jp/ld/zfk/xmldata/0445_BITS.xml","xpath_target":"//*[@id='sec-2-5']","generated_at":"2026-03-27T10:59:12+09:00","html_url":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/0445/0445.html"},"legend":{"focus":{"type":"LegendFacies","id":"m445_f030","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/facies/m445_f030","map_id":445,"legend_group_ref":{"type":"LegendGroup","id":"m445_g001","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/groups/m445_g001","label":"図幅凡例"},"label_ja":"石英斑岩ないし花崗斑岩","label_en":"Quartz 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