{"ok":true,"version":"1.1.0","license":"https://www.gsj.jp/license/license.html","attribution":"出典：産業技術総合研究所 地質調査総合センター「GSJ 地質図幅凡例データセット」","lang":"ja","type":"LegendFacies","id":"m1199_f013","@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/facies/m1199_f013","geom":{"uri":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/units/m1199_f013/geom","geojson_url":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/units_geojson/m1199_f013.geojson","centroid":null,"bbox":null},"map":{"type":"LegendMap","map_id":1199,"@id":"https://gbank.gsj.jp/ld/resource/zfk/maps/m1199","sheet_code":"G50_10_066","series":"地域地質研究報告 5万分の1地質図幅","title_ja":"今庄及び竹波地域の地質","title_en":null,"author":["中江訓","小松原琢","高橋裕平","吉川敏之"],"authors":[{"name_display":"中江訓","name_ja":"中江訓","name_en":"Satoshi NAKAE","name_alt":["Satoshi NAKAE"]},{"name_display":"小松原琢","name_ja":"小松原琢","name_en":"Taku KOMATSUBARA","name_alt":["Taku KOMATSUBARA"]},{"name_display":"高橋裕平","name_ja":"高橋裕平","name_en":"Yuhei TAKAHASHI","name_alt":["Yuhei 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Granodiorite」，更に福井県（2010）では「鉢伏山花崗岩」など，様々な名称で呼ばれた．しかしながらこれらの報告では，固有の名称としての明確な命名・定義がされておらず，模式地の設定・岩石記載なども示されていないため，これらの名称が公式に命名されたとはみなし難い．従って本報告では，以下の通りに杉津花崗閃緑岩として命名・定義する．</p><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>名称</h2><p>本報告により，杉津花崗閃緑岩と命名する．</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>模式地・分布・層序関係</h2><p>敦賀湾東岸沿いの敦賀市杉津を模式地とし，阿曽及び大比田周辺から東方の鉢伏山を経て木ノ芽峠付近にかけて，北北西―南南東方向に約8km，東西方向に約5kmの範囲に分布する．阿曽の東方では，比較的低角な境界をもって糸生層の安山岩（木戸・福田，1985）に貫入するが，その他では周囲の地層に対して高角な境界をもって貫入している．また福井県（2010）は，南越前町菅谷付近に分布する小規模な花崗岩質岩（小鍛冶，1985）を杉津花崗閃緑岩に対比している．</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>産状・岩相</h2><p>杉津花崗閃緑岩は，斑れい岩・トーナル岩・花崗閃緑岩に区分できる．斑れい岩は，比較的狭い範囲に露出する．トーナル岩は，花崗閃緑岩の周縁に沿って分布する．花崗閃緑岩は本岩の主体をなし，敦賀湾東岸の敦賀市杉津から鉢伏山山頂にかけて広く分布する．次項に，斑れい岩・トーナル岩・花崗閃緑岩の詳細を記述するとともに，第7.1図にモード組成を，第7.1表に構成鉱物の光学的性質を示す．</p><div class=\"image-holder overview-landing-limg\" id=\"F7.1\"><a href=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0086-0001.png\" target=\"_blank\" class=\"fig-open-link\"><img class=\"halfsize\" loading=\"lazy\" decoding=\"async\" src=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0086-0001.png\"></a><div class=\"figures-tables-support-txt\"><h6><span class=\"fig-label\">第7.1図</span> 杉津花崗閃緑岩のモード組成</h6><p>作図には，西岡芳晴氏作成のソフトウェア「SuperPlot」を使用した．</p></div></div><div class=\"image-holder overview-landing-limg\" id=\"T7.1\"><a href=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0086-0002.png\" target=\"_blank\" class=\"fig-open-link\"><img class=\"halfsize\" loading=\"lazy\" decoding=\"async\" src=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0086-0002.png\"></a><div class=\"figures-tables-support-txt\"><h6><span class=\"fig-label\">第7.1表</span> 杉津花崗閃緑岩の構成鉱物の光学的性質</h6><p>斜長石の消光角は a 軸に垂直な薄片で（010）が交わる劈開線から測った X' 方向で，（010）と（001）の劈開線の鋭角側の消光を正とする．光軸角は自在回転台を用いて測定した．</p></div></div></div><div id=\"sec-7-2-4\" class=\"section\" data-lv=\"3\" tabindex=\"-1\"><h1>7.2.1 斑れい岩（Sdt）</h1><span id=\"m1199_f016\"></span><span id=\"m1199_u014_Sdt\"></span><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>分布</h2><p>杉津花崗閃緑岩の南東部，東縁部，南西縁部において，後述のトーナル岩に取り込まれて小規模に分布する．すなわち，木ノ芽峠南方，鉢伏山山頂の北東1.5km付近，敦賀市阿曽の南東から東南東1～1.5kmに分布している．このほか岩体西側の敦賀市杉津の海岸では，閃緑岩中の捕獲岩として産する．</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>岩相</h2><p>主成分鉱物の径が1～4mm程度の暗灰色な岩石である．概して堅硬である．色指数は14～37である．斜長石が比較的暗い色を呈するため，数値よりも色指数が高い印象を与える．概して暗色を呈するが，阿曽南東1.1kmの北陸自動車道の近くでは変質のため白色を呈する．普通角閃石単斜輝石斑れい岩・斜方輝石黒雲母普通角閃石斑れい岩などからなる．帯磁率は15～50×10<sup>3</sup>SIUと多くは高い値を示すが，変質して白色を呈するものは0.2×10<sup>-3</sup>SIUと低い．</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>岩石記載</h2><div class=\"list scope_desc\"><h4 class=\"block-title\">斑れい岩（敦賀市杉津）</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>暗灰色堅硬，主成分鉱物は径1～4mm程度である．斜長石（81%）と単斜輝石，斜方輝石，普通角閃石，黒雲母及びこれらが変質したと考えられる白雲母，それに不透明鉱物からなる．苦鉄質鉱物と不透明鉱物を併せてモード組成で14%となる．更に少量の石英（3.5%）とアルカリ長石（1.6%）を伴う．このほかに極少量の緑れん石，燐灰石，ジルコンを含む．不透明鉱物はモード組成で2.9%を占める．磁鉄鉱とチタン鉄鉱それに極少量の黄鉄鉱からなる．斜長石は自形を呈するものが多い．アルバイト―カールスバド双晶が目立つ．An組成は55モル%前後である．苦鉄質鉱物は，鉱物種ごとに独立して産することはまれで，矩形域内に，単斜輝石，普通角閃石，不透明鉱物，雲母類が入り混じっている．単斜輝石と普通角閃石は，長軸を共有した連晶として産することがある．普通角閃石のZ軸色は淡青緑色，黒雲母のZ軸色は赤褐色である．単斜輝石の光軸角は57～64°である．白雲母は淡い緑色を帯び，弱い多色性を示す．</p></li></ul></div></div></div><div id=\"sec-7-2-5\" class=\"section\" data-lv=\"3\" tabindex=\"-1\"><h1>7.2.2 トーナル岩（Stn）</h1><span id=\"m1199_f015\"></span><span id=\"m1199_u013_Stn\"></span><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>分布</h2><p>杉津花崗閃緑岩の南西部と南縁部を構成する．すなわち，敦賀市阿曽の東方に細長く分布し，更に木ノ芽峠付近から南方へ分布する．</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>岩相</h2><p>主成分鉱物は径1mm前後で，ほかに径2～5mmの苦鉄質鉱物が散在している．細粒～中粒普通角閃石黒雲母トーナル岩で，単斜輝石を含むこともある．色指数は25程度である．帯磁率は15～25×10<sup>-3</sup>SIUである．</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>岩石記載</h2><div class=\"list scope_desc\"><h4 class=\"block-title\">トーナル岩（敦賀市新保）</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>主成分鉱物は径1mm前後で，径2～5mm程度の苦鉄質鉱物が散在している．色指数は25である．主に斜長石（57%），石英（18%），黒雲母，単斜輝石，普通角閃石及びそれらが変質した緑泥石やアクチノ閃石からなる苦鉄質鉱物（併せて18%），緑れん石（3.1%），不透明鉱物からなり，更に少量のアルカリ長石，白雲母，燐灰石，ジルコンを含む．不透明鉱物は，主に磁鉄鉱とチタン鉄鉱からなり，極少量の黄鉄鉱と黄銅鉱を含む．斜長石は半自形～自形で，An組成は主に55モル%前後であるが，75モル%位のAn組成に富む部分が散在している．アルバイト双晶とアルバイト―カールスバド双晶が目立つ．普通角閃石は，変質を免れた部分のZ軸色が緑褐色を呈し光軸角は82°である．黒雲母のZ軸色は褐色である．</p></li></ul></div></div></div><div id=\"sec-7-2-6\" class=\"section\" data-lv=\"3\" tabindex=\"-1\"><h1>7.2.3 花崗閃緑岩（Sgd）</h1><span id=\"m1199_f014\"></span><span id=\"m1199_u012_Sgd\"></span><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>分布</h2><p>杉津花崗閃緑岩の北半部を占める．すなわち，敦賀市大比田付近から杉津・阿曽にかけた一帯から東側の山腹を経て，鉢伏山とそれから北側に伸びる山稜近くにかけて分布する．</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>岩相</h2><p>主成分鉱物が1～7mm程度の中粒～粗粒黒雲母普通角閃石花崗閃緑岩からなる．色指数は15前後である．本岩がいくらか変質した岩石では，斜長石の自形結晶がよく目立ち，斑状組織であることが容易に認められる．特に鉢伏山よりも北側の山稜付近でこの組織が目立つ．このほか，最大径30cmの暗色包有物が散在している．帯磁率は10～50×10<sup>-3</sup>SIUである．</p></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>岩石記載</h2><div class=\"list scope_desc\"><h4 class=\"block-title\">花崗閃緑岩（敦賀市杉津）</h4><ul style=\"list-style-type: none\"><li><p>主成分鉱物は，径1～5mm程度で，色指数は16である．斜長石（47%），石英（19%），カリ長石（17%），普通角閃石及びそれが変質した緑泥石（9%），黒雲母及びその変質した緑泥石（4%），不透明鉱物（1.9%）からなる．そのほかに緑れん石や炭酸塩鉱物などの変質鉱物（1.1%）と随伴鉱物の燐灰石，ジルコンを伴う．不透明鉱物は磁鉄鉱とチタン鉄鉱からなり，極少量の黄鉄鉱を伴う．斜長石は半自形～自形で波動累帯構造を示すことがある．An組成は50～55モル%である．石英中には気液二相の流体包有物が目立つ．アルカリ長石は，パーサイトである．カリ長石（正長石）部は曇っていることが多い．光軸角は44～54°，平均48°である．石英とアルカリ長石はしばしば微文象構造を呈する．黒雲母は半自形で，Z軸色は赤褐色である．多少あるいはほとんどが緑泥石化している．普通角閃石は半自形を呈し，Z軸色は淡緑色で光軸角は67.5°である．部分的に緑泥石，無色繊維状角閃石に変化している．</p></li></ul></div></div></div><div id=\"sec-7-2-7\" class=\"section\" data-lv=\"3\" tabindex=\"-1\"><h1>7.2.4 年代</h1><p>脇田ほか（1992）は，未公表資料に基づき本岩体の貫入時期を前期～中期中新世と推定し，岩相の類似性と年代から，約35km東方に分布する能郷白山花崗閃緑岩に相当するとみなした．伊藤（2006）は，本岩の花崗閃緑岩から20.0±1.2MaのジルコンFT（フィッション・トラック）年代を報告し，この値を貫入年代と判断した．これに基づくと，杉津花崗閃緑岩の貫入時期は前期中新世である．</p></div><div id=\"sec-7-2-8\" class=\"section\" data-lv=\"3\" tabindex=\"-1\"><h1>7.2.5 層序（貫入）関係</h1><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>岩相の相互関係</h2><p>杉津花崗閃緑岩における諸岩石の直接の境界を見出すことはできなかったが，境界近くにおける岩石の包有関係から前後関係を推定できる．敦賀市新保の北東1.1kmの斑れい岩とトーナル岩の境界付近では，トーナル岩に斑れい岩が取り込まれている（第7.2図a）．滋賀―福井県境の木ノ芽峠から北400mでは，花崗閃緑岩中にトーナル岩質の暗色包有物が観察できる（第7.2図b）．以上から杉津花崗閃緑岩の諸岩相の関係は古いものから順に，斑れい岩，トーナル岩，花崗閃緑岩となる．</p><div class=\"image-holder overview-landing-limg\" id=\"F7.2\"><a href=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0087-0001.png\" target=\"_blank\" class=\"fig-open-link\"><img class=\"halfsize\" loading=\"lazy\" decoding=\"async\" src=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0087-0001.png\"></a><div class=\"figures-tables-support-txt\"><h6><span class=\"fig-label\">第7.2図</span> 杉津花崗閃緑岩の露頭写真</h6><p>(a)：トーナル岩中に径数 cm の斑れい岩片（中央部の暗色の岩石）が取り込まれている（敦賀市新保北東 1.1 km の小沢の転石）．</p><p>(b)：花崗閃緑岩中にトーナル岩質岩石（中央の暗色な岩石）が取り込まれている（木ノ芽峠北 400 m）．</p><p>(c)：杉津花崗閃緑岩と糸生層の境界近傍では，花崗閃緑岩中に糸生層安山岩由来の火山岩片（ハンマーの下の角ばった暗色の岩塊）が取り込まれている（敦賀市杉津）．</p></div></div></div><div class=\"section\" data-lv=\"6\" tabindex=\"-1\"><h2>杉津花崗閃緑岩とジュラ系・新第三系との関係</h2><p>杉津花崗閃緑岩は，ジュラ系及び新第三系糸生層の安山岩に非調和的に貫入している．境界近くでは，杉津花崗閃緑岩にこれらの被貫入岩類の岩塊が取り込まれている（第7.2図c）．</p></div></div><div id=\"sec-7-2-9\" class=\"section\" data-lv=\"3\" tabindex=\"-1\"><h1>7.2.6 接触変成作用</h1><p>被貫入岩類は，境界近傍では次のように明瞭な接触変成作用を被っている．杉津花崗閃緑岩のごく近傍のジュラ系泥質岩には，微細な黒雲母と白雲母が産する．糸生層安山岩には，微細な黒雲母が散在しているほか，微細な無色角閃石も認められる．</p></div><div id=\"sec-7-2-10\" class=\"section\" data-lv=\"3\" tabindex=\"-1\"><h1>7.2.7 節理</h1><p>杉津花崗閃緑岩の節理を，海岸沿い（敦賀市杉津）と露出が連続している鉢伏山東側の道路沿いで測定した．その結果を第7.3図に示した．北東―南西方向の節理が卓越し，江若花崗岩（第5章参照）の節理と同様である．</p><div class=\"image-holder overview-landing-limg\" id=\"F7.3\"><a href=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0088-0001.png\" target=\"_blank\" class=\"fig-open-link\"><img class=\"halfsize\" loading=\"lazy\" decoding=\"async\" src=\"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0088-0001.png\"></a><div class=\"figures-tables-support-txt\"><h6><span class=\"fig-label\">第7.3図</span> 杉津花崗閃緑岩中の節理の走向（ローズダイアグラム）</h6><p>ソフトウェアは（株）地質工学のフリーソフト「MOLE Stereo ver 1.10」を使用．</p></div></div></div></div></div>","text":"7.2 杉津花崗閃緑岩\n本岩についてはこれまで詳細な調査・研究が行なわれておらず，そのため単に岩石名で呼ばれることが多かった．敦賀湾東岸から鉢伏山にかけて分布する本岩を，福井県（1986）では「鉢伏山花崗岩質岩体」，Hoshi and Takagawa（2009）では「Hachibuseyama Granodiorite」，更に福井県（2010）では「鉢伏山花崗岩」など，様々な名称で呼ばれた．しかしながらこれらの報告では，固有の名称としての明確な命名・定義がされておらず，模式地の設定・岩石記載なども示されていないため，これらの名称が公式に命名されたとはみなし難い．従って本報告では，以下の通りに杉津花崗閃緑岩として命名・定義する．\n名称\n本報告により，杉津花崗閃緑岩と命名する．\n模式地・分布・層序関係\n敦賀湾東岸沿いの敦賀市杉津を模式地とし，阿曽及び大比田周辺から東方の鉢伏山を経て木ノ芽峠付近にかけて，北北西―南南東方向に約8km，東西方向に約5kmの範囲に分布する．阿曽の東方では，比較的低角な境界をもって糸生層の安山岩（木戸・福田，1985）に貫入するが，その他では周囲の地層に対して高角な境界をもって貫入している．また福井県（2010）は，南越前町菅谷付近に分布する小規模な花崗岩質岩（小鍛冶，1985）を杉津花崗閃緑岩に対比している．\n産状・岩相\n杉津花崗閃緑岩は，斑れい岩・トーナル岩・花崗閃緑岩に区分できる．斑れい岩は，比較的狭い範囲に露出する．トーナル岩は，花崗閃緑岩の周縁に沿って分布する．花崗閃緑岩は本岩の主体をなし，敦賀湾東岸の敦賀市杉津から鉢伏山山頂にかけて広く分布する．次項に，斑れい岩・トーナル岩・花崗閃緑岩の詳細を記述するとともに，第7.1図にモード組成を，第7.1表に構成鉱物の光学的性質を示す．\n作図には，西岡芳晴氏作成のソフトウェア「SuperPlot」を使用した．\n斜長石の消光角は a 軸に垂直な薄片で（010）が交わる劈開線から測った X' 方向で，（010）と（001）の劈開線の鋭角側の消光を正とする．光軸角は自在回転台を用いて測定した．\n斑れい岩（Sdt）\n分布\n杉津花崗閃緑岩の南東部，東縁部，南西縁部において，後述のトーナル岩に取り込まれて小規模に分布する．すなわち，木ノ芽峠南方，鉢伏山山頂の北東1.5km付近，敦賀市阿曽の南東から東南東1～1.5kmに分布している．このほか岩体西側の敦賀市杉津の海岸では，閃緑岩中の捕獲岩として産する．\n岩相\n主成分鉱物の径が1～4mm程度の暗灰色な岩石である．概して堅硬である．色指数は14～37である．斜長石が比較的暗い色を呈するため，数値よりも色指数が高い印象を与える．概して暗色を呈するが，阿曽南東1.1kmの北陸自動車道の近くでは変質のため白色を呈する．普通角閃石単斜輝石斑れい岩・斜方輝石黒雲母普通角閃石斑れい岩などからなる．帯磁率は15～50×103SIUと多くは高い値を示すが，変質して白色を呈するものは0.2×10-3SIUと低い．\n岩石記載\n暗灰色堅硬，主成分鉱物は径1～4mm程度である．斜長石（81%）と単斜輝石，斜方輝石，普通角閃石，黒雲母及びこれらが変質したと考えられる白雲母，それに不透明鉱物からなる．苦鉄質鉱物と不透明鉱物を併せてモード組成で14%となる．更に少量の石英（3.5%）とアルカリ長石（1.6%）を伴う．このほかに極少量の緑れん石，燐灰石，ジルコンを含む．不透明鉱物はモード組成で2.9%を占める．磁鉄鉱とチタン鉄鉱それに極少量の黄鉄鉱からなる．斜長石は自形を呈するものが多い．アルバイト―カールスバド双晶が目立つ．An組成は55モル%前後である．苦鉄質鉱物は，鉱物種ごとに独立して産することはまれで，矩形域内に，単斜輝石，普通角閃石，不透明鉱物，雲母類が入り混じっている．単斜輝石と普通角閃石は，長軸を共有した連晶として産することがある．普通角閃石のZ軸色は淡青緑色，黒雲母のZ軸色は赤褐色である．単斜輝石の光軸角は57～64°である．白雲母は淡い緑色を帯び，弱い多色性を示す．\n暗灰色堅硬，主成分鉱物は径1～4mm程度である．斜長石（81%）と単斜輝石，斜方輝石，普通角閃石，黒雲母及びこれらが変質したと考えられる白雲母，それに不透明鉱物からなる．苦鉄質鉱物と不透明鉱物を併せてモード組成で14%となる．更に少量の石英（3.5%）とアルカリ長石（1.6%）を伴う．このほかに極少量の緑れん石，燐灰石，ジルコンを含む．不透明鉱物はモード組成で2.9%を占める．磁鉄鉱とチタン鉄鉱それに極少量の黄鉄鉱からなる．斜長石は自形を呈するものが多い．アルバイト―カールスバド双晶が目立つ．An組成は55モル%前後である．苦鉄質鉱物は，鉱物種ごとに独立して産することはまれで，矩形域内に，単斜輝石，普通角閃石，不透明鉱物，雲母類が入り混じっている．単斜輝石と普通角閃石は，長軸を共有した連晶として産することがある．普通角閃石のZ軸色は淡青緑色，黒雲母のZ軸色は赤褐色である．単斜輝石の光軸角は57～64°である．白雲母は淡い緑色を帯び，弱い多色性を示す．\nトーナル岩（Stn）\n分布\n杉津花崗閃緑岩の南西部と南縁部を構成する．すなわち，敦賀市阿曽の東方に細長く分布し，更に木ノ芽峠付近から南方へ分布する．\n岩相\n主成分鉱物は径1mm前後で，ほかに径2～5mmの苦鉄質鉱物が散在している．細粒～中粒普通角閃石黒雲母トーナル岩で，単斜輝石を含むこともある．色指数は25程度である．帯磁率は15～25×10-3SIUである．\n岩石記載\n主成分鉱物は径1mm前後で，径2～5mm程度の苦鉄質鉱物が散在している．色指数は25である．主に斜長石（57%），石英（18%），黒雲母，単斜輝石，普通角閃石及びそれらが変質した緑泥石やアクチノ閃石からなる苦鉄質鉱物（併せて18%），緑れん石（3.1%），不透明鉱物からなり，更に少量のアルカリ長石，白雲母，燐灰石，ジルコンを含む．不透明鉱物は，主に磁鉄鉱とチタン鉄鉱からなり，極少量の黄鉄鉱と黄銅鉱を含む．斜長石は半自形～自形で，An組成は主に55モル%前後であるが，75モル%位のAn組成に富む部分が散在している．アルバイト双晶とアルバイト―カールスバド双晶が目立つ．普通角閃石は，変質を免れた部分のZ軸色が緑褐色を呈し光軸角は82°である．黒雲母のZ軸色は褐色である．\n主成分鉱物は径1mm前後で，径2～5mm程度の苦鉄質鉱物が散在している．色指数は25である．主に斜長石（57%），石英（18%），黒雲母，単斜輝石，普通角閃石及びそれらが変質した緑泥石やアクチノ閃石からなる苦鉄質鉱物（併せて18%），緑れん石（3.1%），不透明鉱物からなり，更に少量のアルカリ長石，白雲母，燐灰石，ジルコンを含む．不透明鉱物は，主に磁鉄鉱とチタン鉄鉱からなり，極少量の黄鉄鉱と黄銅鉱を含む．斜長石は半自形～自形で，An組成は主に55モル%前後であるが，75モル%位のAn組成に富む部分が散在している．アルバイト双晶とアルバイト―カールスバド双晶が目立つ．普通角閃石は，変質を免れた部分のZ軸色が緑褐色を呈し光軸角は82°である．黒雲母のZ軸色は褐色である．\n花崗閃緑岩（Sgd）\n分布\n杉津花崗閃緑岩の北半部を占める．すなわち，敦賀市大比田付近から杉津・阿曽にかけた一帯から東側の山腹を経て，鉢伏山とそれから北側に伸びる山稜近くにかけて分布する．\n岩相\n主成分鉱物が1～7mm程度の中粒～粗粒黒雲母普通角閃石花崗閃緑岩からなる．色指数は15前後である．本岩がいくらか変質した岩石では，斜長石の自形結晶がよく目立ち，斑状組織であることが容易に認められる．特に鉢伏山よりも北側の山稜付近でこの組織が目立つ．このほか，最大径30cmの暗色包有物が散在している．帯磁率は10～50×10-3SIUである．\n岩石記載\n主成分鉱物は，径1～5mm程度で，色指数は16である．斜長石（47%），石英（19%），カリ長石（17%），普通角閃石及びそれが変質した緑泥石（9%），黒雲母及びその変質した緑泥石（4%），不透明鉱物（1.9%）からなる．そのほかに緑れん石や炭酸塩鉱物などの変質鉱物（1.1%）と随伴鉱物の燐灰石，ジルコンを伴う．不透明鉱物は磁鉄鉱とチタン鉄鉱からなり，極少量の黄鉄鉱を伴う．斜長石は半自形～自形で波動累帯構造を示すことがある．An組成は50～55モル%である．石英中には気液二相の流体包有物が目立つ．アルカリ長石は，パーサイトである．カリ長石（正長石）部は曇っていることが多い．光軸角は44～54°，平均48°である．石英とアルカリ長石はしばしば微文象構造を呈する．黒雲母は半自形で，Z軸色は赤褐色である．多少あるいはほとんどが緑泥石化している．普通角閃石は半自形を呈し，Z軸色は淡緑色で光軸角は67.5°である．部分的に緑泥石，無色繊維状角閃石に変化している．\n主成分鉱物は，径1～5mm程度で，色指数は16である．斜長石（47%），石英（19%），カリ長石（17%），普通角閃石及びそれが変質した緑泥石（9%），黒雲母及びその変質した緑泥石（4%），不透明鉱物（1.9%）からなる．そのほかに緑れん石や炭酸塩鉱物などの変質鉱物（1.1%）と随伴鉱物の燐灰石，ジルコンを伴う．不透明鉱物は磁鉄鉱とチタン鉄鉱からなり，極少量の黄鉄鉱を伴う．斜長石は半自形～自形で波動累帯構造を示すことがある．An組成は50～55モル%である．石英中には気液二相の流体包有物が目立つ．アルカリ長石は，パーサイトである．カリ長石（正長石）部は曇っていることが多い．光軸角は44～54°，平均48°である．石英とアルカリ長石はしばしば微文象構造を呈する．黒雲母は半自形で，Z軸色は赤褐色である．多少あるいはほとんどが緑泥石化している．普通角閃石は半自形を呈し，Z軸色は淡緑色で光軸角は67.5°である．部分的に緑泥石，無色繊維状角閃石に変化している．\n年代\n脇田ほか（1992）は，未公表資料に基づき本岩体の貫入時期を前期～中期中新世と推定し，岩相の類似性と年代から，約35km東方に分布する能郷白山花崗閃緑岩に相当するとみなした．伊藤（2006）は，本岩の花崗閃緑岩から20.0±1.2MaのジルコンFT（フィッション・トラック）年代を報告し，この値を貫入年代と判断した．これに基づくと，杉津花崗閃緑岩の貫入時期は前期中新世である．\n層序（貫入）関係\n岩相の相互関係\n杉津花崗閃緑岩における諸岩石の直接の境界を見出すことはできなかったが，境界近くにおける岩石の包有関係から前後関係を推定できる．敦賀市新保の北東1.1kmの斑れい岩とトーナル岩の境界付近では，トーナル岩に斑れい岩が取り込まれている（第7.2図a）．滋賀―福井県境の木ノ芽峠から北400mでは，花崗閃緑岩中にトーナル岩質の暗色包有物が観察できる（第7.2図b）．以上から杉津花崗閃緑岩の諸岩相の関係は古いものから順に，斑れい岩，トーナル岩，花崗閃緑岩となる．\n(a)：トーナル岩中に径数 cm の斑れい岩片（中央部の暗色の岩石）が取り込まれている（敦賀市新保北東 1.1 km の小沢の転石）．\n(b)：花崗閃緑岩中にトーナル岩質岩石（中央の暗色な岩石）が取り込まれている（木ノ芽峠北 400 m）．\n(c)：杉津花崗閃緑岩と糸生層の境界近傍では，花崗閃緑岩中に糸生層安山岩由来の火山岩片（ハンマーの下の角ばった暗色の岩塊）が取り込まれている（敦賀市杉津）．\n杉津花崗閃緑岩とジュラ系・新第三系との関係\n杉津花崗閃緑岩は，ジュラ系及び新第三系糸生層の安山岩に非調和的に貫入している．境界近くでは，杉津花崗閃緑岩にこれらの被貫入岩類の岩塊が取り込まれている（第7.2図c）．\n接触変成作用\n被貫入岩類は，境界近傍では次のように明瞭な接触変成作用を被っている．杉津花崗閃緑岩のごく近傍のジュラ系泥質岩には，微細な黒雲母と白雲母が産する．糸生層安山岩には，微細な黒雲母が散在しているほか，微細な無色角閃石も認められる．\n節理\n杉津花崗閃緑岩の節理を，海岸沿い（敦賀市杉津）と露出が連続している鉢伏山東側の道路沿いで測定した．その結果を第7.3図に示した．北東―南西方向の節理が卓越し，江若花崗岩（第5章参照）の節理と同様である．\nソフトウェアは（株）地質工学のフリーソフト「MOLE Stereo ver 1.10」を使用．","blocks":[{"type":"heading","depth":1,"text":"7.2 杉津花崗閃緑岩","id":"sec-7-2"},{"type":"paragraph","text":"本岩についてはこれまで詳細な調査・研究が行なわれておらず，そのため単に岩石名で呼ばれることが多かった．敦賀湾東岸から鉢伏山にかけて分布する本岩を，福井県（1986）では「鉢伏山花崗岩質岩体」，Hoshi and Takagawa（2009）では「Hachibuseyama 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a 軸に垂直な薄片で（010）が交わる劈開線から測った X' 方向で，（010）と（001）の劈開線の鋭角側の消光を正とする．光軸角は自在回転台を用いて測定した．"},{"type":"section-title","text":"斑れい岩（Sdt）"},{"type":"section-title","text":"分布"},{"type":"paragraph","text":"杉津花崗閃緑岩の南東部，東縁部，南西縁部において，後述のトーナル岩に取り込まれて小規模に分布する．すなわち，木ノ芽峠南方，鉢伏山山頂の北東1.5km付近，敦賀市阿曽の南東から東南東1～1.5kmに分布している．このほか岩体西側の敦賀市杉津の海岸では，閃緑岩中の捕獲岩として産する．"},{"type":"section-title","text":"岩相"},{"type":"paragraph","text":"主成分鉱物の径が1～4mm程度の暗灰色な岩石である．概して堅硬である．色指数は14～37である．斜長石が比較的暗い色を呈するため，数値よりも色指数が高い印象を与える．概して暗色を呈するが，阿曽南東1.1kmの北陸自動車道の近くでは変質のため白色を呈する．普通角閃石単斜輝石斑れい岩・斜方輝石黒雲母普通角閃石斑れい岩などからなる．帯磁率は15～50×103SIUと多くは高い値を示すが，変質して白色を呈するものは0.2×10-3SIUと低い．"},{"type":"section-title","text":"岩石記載"},{"type":"list-item","text":"暗灰色堅硬，主成分鉱物は径1～4mm程度である．斜長石（81%）と単斜輝石，斜方輝石，普通角閃石，黒雲母及びこれらが変質したと考えられる白雲母，それに不透明鉱物からなる．苦鉄質鉱物と不透明鉱物を併せてモード組成で14%となる．更に少量の石英（3.5%）とアルカリ長石（1.6%）を伴う．このほかに極少量の緑れん石，燐灰石，ジルコンを含む．不透明鉱物はモード組成で2.9%を占める．磁鉄鉱とチタン鉄鉱それに極少量の黄鉄鉱からなる．斜長石は自形を呈するものが多い．アルバイト―カールスバド双晶が目立つ．An組成は55モル%前後である．苦鉄質鉱物は，鉱物種ごとに独立して産することはまれで，矩形域内に，単斜輝石，普通角閃石，不透明鉱物，雲母類が入り混じっている．単斜輝石と普通角閃石は，長軸を共有した連晶として産することがある．普通角閃石のZ軸色は淡青緑色，黒雲母のZ軸色は赤褐色である．単斜輝石の光軸角は57～64°である．白雲母は淡い緑色を帯び，弱い多色性を示す．"},{"type":"block-title","text":"斑れい岩（敦賀市杉津）"},{"type":"paragraph","text":"暗灰色堅硬，主成分鉱物は径1～4mm程度である．斜長石（81%）と単斜輝石，斜方輝石，普通角閃石，黒雲母及びこれらが変質したと考えられる白雲母，それに不透明鉱物からなる．苦鉄質鉱物と不透明鉱物を併せてモード組成で14%となる．更に少量の石英（3.5%）とアルカリ長石（1.6%）を伴う．このほかに極少量の緑れん石，燐灰石，ジルコンを含む．不透明鉱物はモード組成で2.9%を占める．磁鉄鉱とチタン鉄鉱それに極少量の黄鉄鉱からなる．斜長石は自形を呈するものが多い．アルバイト―カールスバド双晶が目立つ．An組成は55モル%前後である．苦鉄質鉱物は，鉱物種ごとに独立して産することはまれで，矩形域内に，単斜輝石，普通角閃石，不透明鉱物，雲母類が入り混じっている．単斜輝石と普通角閃石は，長軸を共有した連晶として産することがある．普通角閃石のZ軸色は淡青緑色，黒雲母のZ軸色は赤褐色である．単斜輝石の光軸角は57～64°である．白雲母は淡い緑色を帯び，弱い多色性を示す．"},{"type":"section-title","text":"トーナル岩（Stn）"},{"type":"section-title","text":"分布"},{"type":"paragraph","text":"杉津花崗閃緑岩の南西部と南縁部を構成する．すなわち，敦賀市阿曽の東方に細長く分布し，更に木ノ芽峠付近から南方へ分布する．"},{"type":"section-title","text":"岩相"},{"type":"paragraph","text":"主成分鉱物は径1mm前後で，ほかに径2～5mmの苦鉄質鉱物が散在している．細粒～中粒普通角閃石黒雲母トーナル岩で，単斜輝石を含むこともある．色指数は25程度である．帯磁率は15～25×10-3SIUである．"},{"type":"section-title","text":"岩石記載"},{"type":"list-item","text":"主成分鉱物は径1mm前後で，径2～5mm程度の苦鉄質鉱物が散在している．色指数は25である．主に斜長石（57%），石英（18%），黒雲母，単斜輝石，普通角閃石及びそれらが変質した緑泥石やアクチノ閃石からなる苦鉄質鉱物（併せて18%），緑れん石（3.1%），不透明鉱物からなり，更に少量のアルカリ長石，白雲母，燐灰石，ジルコンを含む．不透明鉱物は，主に磁鉄鉱とチタン鉄鉱からなり，極少量の黄鉄鉱と黄銅鉱を含む．斜長石は半自形～自形で，An組成は主に55モル%前後であるが，75モル%位のAn組成に富む部分が散在している．アルバイト双晶とアルバイト―カールスバド双晶が目立つ．普通角閃石は，変質を免れた部分のZ軸色が緑褐色を呈し光軸角は82°である．黒雲母のZ軸色は褐色である．"},{"type":"block-title","text":"トーナル岩（敦賀市新保）"},{"type":"paragraph","text":"主成分鉱物は径1mm前後で，径2～5mm程度の苦鉄質鉱物が散在している．色指数は25である．主に斜長石（57%），石英（18%），黒雲母，単斜輝石，普通角閃石及びそれらが変質した緑泥石やアクチノ閃石からなる苦鉄質鉱物（併せて18%），緑れん石（3.1%），不透明鉱物からなり，更に少量のアルカリ長石，白雲母，燐灰石，ジルコンを含む．不透明鉱物は，主に磁鉄鉱とチタン鉄鉱からなり，極少量の黄鉄鉱と黄銅鉱を含む．斜長石は半自形～自形で，An組成は主に55モル%前後であるが，75モル%位のAn組成に富む部分が散在している．アルバイト双晶とアルバイト―カールスバド双晶が目立つ．普通角閃石は，変質を免れた部分のZ軸色が緑褐色を呈し光軸角は82°である．黒雲母のZ軸色は褐色である．"},{"type":"section-title","text":"花崗閃緑岩（Sgd）"},{"type":"section-title","text":"分布"},{"type":"paragraph","text":"杉津花崗閃緑岩の北半部を占める．すなわち，敦賀市大比田付近から杉津・阿曽にかけた一帯から東側の山腹を経て，鉢伏山とそれから北側に伸びる山稜近くにかけて分布する．"},{"type":"section-title","text":"岩相"},{"type":"paragraph","text":"主成分鉱物が1～7mm程度の中粒～粗粒黒雲母普通角閃石花崗閃緑岩からなる．色指数は15前後である．本岩がいくらか変質した岩石では，斜長石の自形結晶がよく目立ち，斑状組織であることが容易に認められる．特に鉢伏山よりも北側の山稜付近でこの組織が目立つ．このほか，最大径30cmの暗色包有物が散在している．帯磁率は10～50×10-3SIUである．"},{"type":"section-title","text":"岩石記載"},{"type":"list-item","text":"主成分鉱物は，径1～5mm程度で，色指数は16である．斜長石（47%），石英（19%），カリ長石（17%），普通角閃石及びそれが変質した緑泥石（9%），黒雲母及びその変質した緑泥石（4%），不透明鉱物（1.9%）からなる．そのほかに緑れん石や炭酸塩鉱物などの変質鉱物（1.1%）と随伴鉱物の燐灰石，ジルコンを伴う．不透明鉱物は磁鉄鉱とチタン鉄鉱からなり，極少量の黄鉄鉱を伴う．斜長石は半自形～自形で波動累帯構造を示すことがある．An組成は50～55モル%である．石英中には気液二相の流体包有物が目立つ．アルカリ長石は，パーサイトである．カリ長石（正長石）部は曇っていることが多い．光軸角は44～54°，平均48°である．石英とアルカリ長石はしばしば微文象構造を呈する．黒雲母は半自形で，Z軸色は赤褐色である．多少あるいはほとんどが緑泥石化している．普通角閃石は半自形を呈し，Z軸色は淡緑色で光軸角は67.5°である．部分的に緑泥石，無色繊維状角閃石に変化している．"},{"type":"block-title","text":"花崗閃緑岩（敦賀市杉津）"},{"type":"paragraph","text":"主成分鉱物は，径1～5mm程度で，色指数は16である．斜長石（47%），石英（19%），カリ長石（17%），普通角閃石及びそれが変質した緑泥石（9%），黒雲母及びその変質した緑泥石（4%），不透明鉱物（1.9%）からなる．そのほかに緑れん石や炭酸塩鉱物などの変質鉱物（1.1%）と随伴鉱物の燐灰石，ジルコンを伴う．不透明鉱物は磁鉄鉱とチタン鉄鉱からなり，極少量の黄鉄鉱を伴う．斜長石は半自形～自形で波動累帯構造を示すことがある．An組成は50～55モル%である．石英中には気液二相の流体包有物が目立つ．アルカリ長石は，パーサイトである．カリ長石（正長石）部は曇っていることが多い．光軸角は44～54°，平均48°である．石英とアルカリ長石はしばしば微文象構造を呈する．黒雲母は半自形で，Z軸色は赤褐色である．多少あるいはほとんどが緑泥石化している．普通角閃石は半自形を呈し，Z軸色は淡緑色で光軸角は67.5°である．部分的に緑泥石，無色繊維状角閃石に変化している．"},{"type":"section-title","text":"年代"},{"type":"paragraph","text":"脇田ほか（1992）は，未公表資料に基づき本岩体の貫入時期を前期～中期中新世と推定し，岩相の類似性と年代から，約35km東方に分布する能郷白山花崗閃緑岩に相当するとみなした．伊藤（2006）は，本岩の花崗閃緑岩から20.0±1.2MaのジルコンFT（フィッション・トラック）年代を報告し，この値を貫入年代と判断した．これに基づくと，杉津花崗閃緑岩の貫入時期は前期中新世である．"},{"type":"section-title","text":"層序（貫入）関係"},{"type":"section-title","text":"岩相の相互関係"},{"type":"paragraph","text":"杉津花崗閃緑岩における諸岩石の直接の境界を見出すことはできなかったが，境界近くにおける岩石の包有関係から前後関係を推定できる．敦賀市新保の北東1.1kmの斑れい岩とトーナル岩の境界付近では，トーナル岩に斑れい岩が取り込まれている（第7.2図a）．滋賀―福井県境の木ノ芽峠から北400mでは，花崗閃緑岩中にトーナル岩質の暗色包有物が観察できる（第7.2図b）．以上から杉津花崗閃緑岩の諸岩相の関係は古いものから順に，斑れい岩，トーナル岩，花崗閃緑岩となる．"},{"type":"block-title","text":"杉津花崗閃緑岩の露頭写真"},{"type":"paragraph","text":"(a)：トーナル岩中に径数 cm の斑れい岩片（中央部の暗色の岩石）が取り込まれている（敦賀市新保北東 1.1 km の小沢の転石）．"},{"type":"paragraph","text":"(b)：花崗閃緑岩中にトーナル岩質岩石（中央の暗色な岩石）が取り込まれている（木ノ芽峠北 400 m）．"},{"type":"paragraph","text":"(c)：杉津花崗閃緑岩と糸生層の境界近傍では，花崗閃緑岩中に糸生層安山岩由来の火山岩片（ハンマーの下の角ばった暗色の岩塊）が取り込まれている（敦賀市杉津）．"},{"type":"section-title","text":"杉津花崗閃緑岩とジュラ系・新第三系との関係"},{"type":"paragraph","text":"杉津花崗閃緑岩は，ジュラ系及び新第三系糸生層の安山岩に非調和的に貫入している．境界近くでは，杉津花崗閃緑岩にこれらの被貫入岩類の岩塊が取り込まれている（第7.2図c）．"},{"type":"section-title","text":"接触変成作用"},{"type":"paragraph","text":"被貫入岩類は，境界近傍では次のように明瞭な接触変成作用を被っている．杉津花崗閃緑岩のごく近傍のジュラ系泥質岩には，微細な黒雲母と白雲母が産する．糸生層安山岩には，微細な黒雲母が散在しているほか，微細な無色角閃石も認められる．"},{"type":"section-title","text":"節理"},{"type":"paragraph","text":"杉津花崗閃緑岩の節理を，海岸沿い（敦賀市杉津）と露出が連続している鉢伏山東側の道路沿いで測定した．その結果を第7.3図に示した．北東―南西方向の節理が卓越し，江若花崗岩（第5章参照）の節理と同様である．"},{"type":"block-title","text":"杉津花崗閃緑岩中の節理の走向（ローズダイアグラム）"},{"type":"paragraph","text":"ソフトウェアは（株）地質工学のフリーソフト「MOLE Stereo ver 1.10」を使用．"}],"images":[{"id":"F7.1","src":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0086-0001.png","label":"第7.1図","title":"杉津花崗閃緑岩のモード組成","caption":"作図には，西岡芳晴氏作成のソフトウェア「SuperPlot」を使用した．"},{"id":"T7.1","src":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0086-0002.png","label":"第7.1表","title":"杉津花崗閃緑岩の構成鉱物の光学的性質","caption":"斜長石の消光角は a 軸に垂直な薄片で（010）が交わる劈開線から測った X' 方向で，（010）と（001）の劈開線の鋭角側の消光を正とする．光軸角は自在回転台を用いて測定した．"},{"id":"F7.2","src":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0087-0001.png","label":"第7.2図","title":"杉津花崗閃緑岩の露頭写真","caption":"(a)：トーナル岩中に径数 cm の斑れい岩片（中央部の暗色の岩石）が取り込まれている（敦賀市新保北東 1.1 km の小沢の転石）．\n(b)：花崗閃緑岩中にトーナル岩質岩石（中央の暗色な岩石）が取り込まれている（木ノ芽峠北 400 m）．\n(c)：杉津花崗閃緑岩と糸生層の境界近傍では，花崗閃緑岩中に糸生層安山岩由来の火山岩片（ハンマーの下の角ばった暗色の岩塊）が取り込まれている（敦賀市杉津）．"},{"id":"F7.3","src":"https://cdn.gsj.jp/ld/zfk/zfkdoc/1199/image/1199_0088-0001.png","label":"第7.3図","title":"杉津花崗閃緑岩中の節理の走向（ローズダイアグラム）","caption":"ソフトウェアは（株）地質工学のフリーソフト「MOLE Stereo ver 1.10」を使用．"}],"tables":[],"anchors":[{"id":"m1199_f013","label":"杉津花崗閃緑岩","title":"杉津花崗閃緑岩"},{"id":"m1199_f016","label":"斑れい岩","title":"杉津花崗閃緑岩 斑れい岩"},{"id":"m1199_u014_Sdt","label":"Sdt","title":"細粒-中粒普通角閃石単斜輝岩斑れい岩及び細粒-中粒斜方輝石単斜輝石黒雲母普通角閃石斑れい岩"},{"id":"m1199_f015","label":"トーナル岩","title":"杉津花崗閃緑岩 トーナル岩"},{"id":"m1199_u013_Stn","label":"Stn","title":"細粒-中粒普通角閃石黒雲母トーナル岩，単斜輝石を含むことがある"},{"id":"m1199_f014","label":"花崗閃緑岩","title":"杉津花崗閃緑岩 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