| Unit4:潮流の影響した河川チャネル堆積物 深度:15.0〜7.8m 記載:極細〜中粒砂層から構成される本堆積相には,トラフ型斜交層理,低角の平板型斜交層理,カレント・リップル層理がみられる.本堆積相における4φよりも粗い砕屑物の含有率は90%以上であるが,2φよりも粗い砕屑物の含有率は上部に向かって80%から10%へと減少する.深度33.0〜32.0mについてはコア堆積物が採取できなかったので不明であるが,2φよりも粗い砕屑物の含有率の垂直変化に着目すると,本堆積相は下部,中部,上部の全体として上方細粒化する岩相ユニットに区分することができる.下部ユニット(深度41.0〜36.9m)は中礫混じりの粗粒砂から細粒砂へと上方細粒化する.粗粒砂層にはセット高が40cm以下のトラフ型斜交層理,そして中〜細粒砂層には低角(約5°以下)の平板型斜交層理がみられる.中部ユニット(深度36.9〜33.0m)は,セット高が10〜20cmのトラフ型〜平板型斜交層理を示す中粒砂からカレント・リップル層理の発達した細粒砂へと上方細粒化する.このカレント・リップル層理はヘリンボーン構造を示し,少なくとも二方向の古流向があることを示す.中部ユニットの基底には長軸系が8cm以下のマッドクラストが濃集する.上部ユニット(深度32.0〜26.9m)は,セット高が20cm以上の低角の平板型斜交層理を示す細粒砂からヘリンボーン構造のみられる細粒砂へと上方細粒化する.上部ユニットの最上部(深度27.8〜26.9m)にはセット高が10〜20cmのトラフ型斜交層理がみられる. 解釈:本堆積相は,3つの岩相ユニットが上方細粒化し,各岩相ユニットを構成する斜交層理のセット高が上部に向かって減少することから,河川チャネルなどが埋積され,流速が減少した結果,形成されたと考えられる(Visher, 1965).本堆積相と対比される東京低地におけるHAコアのUnit4のT.P.-32.4mからはヤマトシジミの貝化石片が産出する(石原ほか,2004b).従って,中部と上部ユニットにみられるヘリンボーン構造は,潮流によって形成された可能性が高い.以上のことから,本堆積相は潮流の影響した河川チャネルを埋積した堆積物と解釈できる. | ||