本研究における土壌の定義


◆本研究における土壌の定義◆

「地表に堆積した落葉枝や動物遺体の腐朽物から成る堆積腐植層(O層)」と直下にある「無機物が主体を成す鉱質土層で, 腐植を多く含み生物活性が高く, 有機物の分解と養分の解放など物質変換の場である層(A層)」に相当する部分の上部(0~20cm)」(土壌断面の見方,森林再生テクニカルノート, 国際緑化推進センターhttps://jifpro.or.jp/tpps/conditions/conditions-cat01/b04/)と定義.


◆試料採取法◆

全国各地から3,223個の土壌試料を採取.
表層に堆積した土壌(表層0~20 cm部分)約1 kgを採取.沖積層土壌(沖積世に水に運ばれ堆積した母材が土になったもので、母材は非固結堆積岩、堆積様式は水堆積)は水田,畑地等の周辺で採取した.人為的な影響をさけるため農道等から約1 m以上離れた地点で採取し,原則として木立の中等できるだけ自然状態で堆積したと考えられる土壌が存在すると考えられる場所で採取した.非沖積層土壌(沖積層土壌以外の土壌)は主として山林,平地林,竹林等内の土壌を採取し,最表層部に落葉,小枝等が存在する場合はこれを除去した.


◆注意点◆

地球化学図ではすべての試料を同一の手法と手順で採取し,かつ同一の分析法で分析し,得られたデータを採取法と分析法を明示したうえで公表している.利用者は自分の様々な目的と利用法について,ほかの手法で求められたデータとの違いを明確に認識して活用することが前提となっている.多数の試料を短時間で採取するため1地点から複数の試料を採取するのではなく,河川堆積物の地球化学図と同様に一地点一試料を採取した.


土壌の地球化学図トップに戻る

海と陸の地球化学図トップに戻る