LiquickMap - 液状化危険度マップ即時推定システム -

概要

地盤の液状化は一般の建物や橋梁,ライフライン施設に甚大な被害を与えることから,地震後の災害対応等を効果的に進める上で,発生した地震に対して液状化の発生を予測することが重要な課題のひとつです。産業技術総合研究所は,自治体や企業のBCP(事業継続計画)および災害対応のための基礎情報として,地震後に地震記録が公開されると日本全国の地震動マップを即座に推定するシステム(地震動マップ即時推定システム:QuiQuake - Quick estimation system for earthQuake maps triggered by observation records -)を公開しています。これは,防災科学技術研究所が公開する地震観測記録と地盤のゆれやすさデータ(Vs30マップ)*1とを統合処理することで得られる250mメッシュ分解能のシームレスな地震動マップです。LiquickMapは,QuiQuakeの一機能である液状化危険度マップです。QuiQuakeの地震動マップであるQuickMapに含まれる推定計測震度と全国統一基準による地形・地盤分類メッシュマップ*2の微地形区分との比較に基づき,その地震での液状化発生の危険度を予測します(手法の詳細)。そして,結果をWMS(Web Map Service), WCS(Web Coverage Service),KMLなどの地理空間情報の国際標準にて配信しています。

利用上の注意点

災害対応に資するべく迅速な情報公開を目指していることから,液状化危険度マップの推定は簡便な手法に基づいています。したがって,地震直後の概略かつ広域的な評価に用いるべきものです。社会基盤施設や特定地域におけるピンポイントな液状化発生推定値として利用するには注意が必要であり,詳細な地盤調査データに基づくより高精度な手法との併用が望まれます。また,本システム開発を行った産業技術総合研究所,東京工業大学,関東学院大学は本サービスの提供あるいは中断,利用によって発生したいかなる損害に対しても賠償責任を負いません。

QuickMap

防災科学技術研究所の強震観測網のK-NET, KiK-netで観測された地震記録の内,即時公開データを利用した地震動マップです。計算結果は,PNGファイル, GeoTIFFファイル,さらに,KMLファイルとして公開しています。

LiquickMap

QuickMapと微地形区分に基づき計算した液状化危険度(液状化発生率を推定した)マップです。GeoTIFFファイルKMLとKMZファイルとして公開しています。

謝辞

液状化危険度マップの推定方法の構築には関東学院大学工学部の若松加寿江教授,構造計画研究所の橋本光史氏の協力を得ています。

脚注

*1 地形・地盤分類250mメッシュマップ全国版に基づく地盤のゆれやすさデータ, 産総研知的財産管理番号H20PRO-936, 2008.12.
*2 「全国統一基準による地形・地盤分類250mメッシュマップの構築とその応用」(若松加寿江,松岡昌志),日本地震工学会誌, No.18, pp.33-38, 2013.

更新情報

2013年8月20日

本システムを公開しました