活断層・火山研究部門地質調査総合センター



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津波についての知識

津波発生のメカニズム

津波は,地震などに伴って海水が持ち上げられた(あるいは,下げられた)時に発生します.例えば,プレートの境界で発生する海溝型地震が起きたとき,その断層運動により海底が隆起もしくは沈降します.この変動によって大量の海水が持ち上げられ(あるいは,下げられ),大きな波になって四方に伝播して津波を起こします.海水を持ち上げるのは,地震に伴った断層運動だけではありません.海底地滑りによって沖合の地形が変化したり,火山噴火による噴出物やが崩壊した山体が海に流れ込んだ場合にも起きることがあります.前者の例として,ノルウェー海の周辺で起きた完新世のストレガ津波があり,後者の例としては1640年駒ヶ岳噴火に伴った津波があります.

津波の伝播の様子

津波の伝播の様子(気象庁のHP [http://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/tsunami/generation.html] を参考にして作成)
Relationship among depth, wave height, and current velocity (Modified from a website of Japan Meteorological Agency, http://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/tsunami/generation.html)


津波は,深いほど速く伝わる性質があります.例えば,水深5000 mくらいの沖合ではジェット機並みの速さで伝わります.しかし,浅くなると速度が遅くなるため,後から来た波が,前の波に追いつく形になり,波高が高くなります.

津波が発生する様子

津波が発生する様子
Tsunami generated with earthquake